戸籍法 第107条の2
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正当な事由によつて名を変更しようとする者は、名及び名の振り仮名を変更することについて家庭裁判所の許可を得て、その許可を得た名及び名の振り仮名を届け出なければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 戸籍法第107条の2は、日本の戸籍法に含まれる条文です。
- 戸籍法第107条の2の条文原文は「正当な事由によつて名を変更しようとする者は、名及び名の振り仮名を変更することについて家庭裁判所の許可を得て、その許可を得た名及び名の振り仮名を届け出なければなら…」で始まります。
- 戸籍法第107条の2は第十五節 氏名の変更に置かれています。
- 戸籍法の公布日は昭和22年12月22日です。
- 戸籍法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 戸籍法第107条の2の前の条は戸籍法第107条です。
- 戸籍法第107条の2の次の条は戸籍法第107条の3です。
- 戸籍法第107条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第107条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000224 - 本サイト収録
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第107条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000224/107_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点戸籍法107条の2により、名を変えるには正当な事由について家庭裁判所の許可を得たうえで、許可された名と振り仮名を市区町村に届け出る必要があり、受理時に名が変わる。
Q · 家庭裁判所で改名の許可が出たら、その日から新しい名前になるの?
許可後に役所へ届け出て受理されるまで名は変わりません
戸籍法107条の2は、名の変更に二段階を求めています。第一に、正当な事由があることについて家庭裁判所の許可を得ること。第二に、許可された名と名の振り仮名を市区町村に届け出ることです。名の変更届は届出によって効力が生じる創設的届出であり、審判書を受け取っただけでは戸籍上の名は変わりません。受理後、住民票やマイナンバーカード、運転免許証、銀行口座などの名義変更を個別に進める必要があります。
解説
家庭裁判所の許可をもらっただけでは、名前は一文字も変わらない。本条は二段階を定めている。第一に「正当な事由」があることを家庭裁判所に認めてもらうこと。第二に、許可された名と振り仮名を市区町村役場に届け出ること。名前が実際に変わるのは、この届出が受理された時点である。ここで押さえておくべきは、名を変える要件が氏(名字)を変える要件より緩いという点だ。氏の変更には「やむを得ない事由」(107条)が必要だが、名は「正当な事由」で足りる。とはいえ、名前が気に入らないという理由だけでは通らない。裁判所が見るのは、今の名前で社会生活にどれだけの支障が出ているかという事実である。珍しすぎて読めない、性別を取り違えられる、同じ職場に同姓同名がいる、別の名前で何年も生活してきた。支障を証拠で示せれば、許可は現実的に手の届くところにある。なお、令和5年(2023年)の改正で「名の振り仮名」も戸籍の記載事項になった。漢字と読み方はセットで審査され、セットで届け出る
法的な位置づけ
戸籍法107条の2は名の変更手続を定める規定であり、正当な事由がある場合に、家庭裁判所の許可と市区町村への届出という二段階を経て、戸籍上の名及び名の振り仮名を変更できる旨を規定する。氏の変更(同法107条)が「やむを得ない事由」を要件とするのに対し、名の変更は「正当な事由」で足りる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.支障と通称使用の証拠を集める 今の名で困った場面(読み間違い、取り違え、同姓同名による混乱など)を日付入りで記録する。通称使用を理由にする場合は、新しい名が書かれた郵便物、名刺、社員証、公共料金の請求書などを保存しておく
- 2.家庭裁判所に名の変更許可を申し立てる 申立人の住所地を管轄する家庭裁判所に申立書を提出する。15歳未満なら法定代理人が申し立てる。収入印紙と連絡用の郵便切手を添える
- 3.審問に対応し、審判を受け取る 裁判所から照会書の送付や審問の呼出しがあれば、困った具体例と通称使用の実績を説明する。却下された場合は告知から2週間以内に即時抗告を検討する
- 4.市区町村に名の変更届を提出する 許可の審判書謄本と確定証明書を添えて、本籍地または住所地の市区町村に名の変更届を出す。受理された時点で名が変わる。その後、住民票、マイナンバーカード、運転免許証、パスポート、銀行口座などを順に変更する
よくある質問 AI による整理
Q1名の変更許可とは何ですか?
正当な事由がある場合に、家庭裁判所が戸籍上の名と振り仮名の変更を認める手続です。戸籍法107条の2が根拠で、許可後に役所への届出が必要です。
Q2改名の申立て費用はいくら?
申立人1人につき収入印紙800円と、裁判所ごとに定められた連絡用の郵便切手が必要です。戸籍謄本の取得費用も別途かかります(最新の改正状況をご確認ください)。
Q3改名の申立てに必要な書類は?
申立書、申立人の戸籍謄本、名の変更が必要な理由を裏付ける資料が基本です。通称使用を理由にするなら、郵便物や名刺など使用実績の証拠を添えます。
Q4改名は何回までできる?
戸籍法に回数の上限はありません。ただし一度変更した名を再び変えるには改めて正当な事由が必要で、短期間での再変更は社会的混乱を理由に認められにくくなります。
Q515歳未満の子どもの名前は変えられる?
変えられます。15歳未満の場合は親権者などの法定代理人が本人に代わって申し立てます。15歳以上なら本人が自分で申し立てることができます。
Q6改名の許可後、届出の期限はある?
名の変更届は創設的届出のため届出期限はありません。ただし届出が受理されるまで戸籍上の名は変わらず、各種名義変更にも進めない点に注意が必要です。
Q7改名はどこの家庭裁判所に申し立てる?
申立人の住所地を管轄する家庭裁判所です(家事事件手続法226条)。本籍地ではなく現在の住所地が基準になります。
Q8姓名判断を理由に改名できる?
画数や運勢だけでは、実務上ほとんど正当な事由として認められません。新しい名を通称として長く使い、社会生活で定着させたうえで申し立てるのが現実的です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1キラキラネームがつらいんですけど、それだけで本当に変えられるんですか?
奇異な名前や難読な名前で社会生活に支障が出ていることは、戸籍法107条の2の「正当な事由」の典型例として扱われています。本人が15歳以上なら、親の同意がなくても自分で申し立てられます。実務のポイント:審問で裁判官が知りたいのは「つらい」という気持ちよりも、困った場面の具体例です。読み間違いのメモや、からかわれたときの記録を持っていく人のほうが、話が早く進みます
Q2通称って何年くらい使えば認められますか?
法律に年数の定めはありません。永年使用による変更が認められるかどうかは、使用した期間と範囲を裁判所が総合的に判断します(戸籍法107条の2)。実務上、数年単位の実績が求められる傾向にあります。実務のポイント:年数と同じくらい重視されるのが「公的な場面でも使われているか」です。家族間だけの呼び名より、勤務先や取引先からの郵便物のほうが証拠としてずっと強い
Q3名前を変えたら、昔の名前は戸籍から消えますか?
消えません。戸籍の身分事項欄に、変更前の名、変更後の名、届出日が記録されます(戸籍法13条、107条の2)。戸籍謄本を取れば、変更した事実は誰でも確認できます。実務のポイント:本籍地を移す「転籍」をすると、新しい戸籍の書き方によっては名の変更履歴が表に出にくくなります。ただし、改製原戸籍や除籍をたどれば必ず確認できるので、過去を消す手段にはなりません
Q4漢字はそのままで、読み方だけ変えたいときは?
令和5年の改正で振り仮名が戸籍の記載事項になり、名の振り仮名だけを変える場合も、原則として家庭裁判所の許可を得たうえで届け出る仕組みになりました(戸籍法107条の3)。実務のポイント:制度が始まったときに本人の届出なしで記載された振り仮名は、一度に限り許可なしで変更できる経過措置があります。自分がそれに当てはまるかを、役所で先に確認しておきましょう(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「名前は一度付けられたら一生変えられない」と思われがちだが、実際は毎年数千件規模の名の変更許可が出ている(最新の司法統計をご確認ください)。氏の変更より要件が緩く、弁護士なしの本人申立てで通る案件も多い
- 許可を得れば終わりだと思っている人が多いが、深刻なのはその後である。名の変更届は届け出てはじめて効力が生じる「創設的届出」なので、届け出なければ変わらない。さらに、住民票、マイナンバーカード、運転免許証、パスポート、銀行、保険、各種資格の登録は一つずつ自分で直していく。この事務負担を見積もらずに申し立てると、途中で疲れて放り出すことになる
- 「自分の名前を変えるのに、なぜ他人に許可を求めなければならないのか」という問いは、そもそもの立て方がずれている。名前は本人のものであると同時に、戸籍、契約、登記、前科の記録など、社会が個人を識別するための鍵でもある。裁判所が審査しているのは好き嫌いではなく、鍵を差し替えたときに社会の側で混乱が起きないかという点である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 変更の対象 | 戸籍法107条の2:名及び名の振り仮名 | 戸籍法107条:氏(名字) |
| 実体要件 | 正当な事由(難読・奇異、同姓同名、通称の永年使用など) | やむを得ない事由(名より厳格) |
| 手続 | 家庭裁判所の許可 → 市区町村への届出(受理で効力発生) | 家庭裁判所の許可 → 市区町村への届出 |
| 認められやすさ | 証拠がそろえば本人申立てでも現実的に通る | 要件が厳しく、許可のハードルは名より高い |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は裁判所の許可を要さず、法定事由に該当すれば戸政事務所への申請で改名できる。改名は原則3回までと回数制限がある点が日本と大きく異なる
韓国も家庭法院の許可を得たうえで届け出る二段階構造で、日本と同型。大法院が改名許可を広く認める方向を示して以降、許可件数が多い
ドイツは行政庁が「重要な理由」の有無を判断する。裁判所ではなく行政手続である点が日本と異なる
米国は州ごとに制度が異なるが、詐欺目的でない限り裁判所への申立てで比較的容易に改名が認められる州が多い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 「光宙(ぴかちゅう)」のような読み方の名前で、就職の面接のたびに説明を求められ、病院の待合室では名前を呼ばれるたびに笑いが起きる。社会生活上の支障として、名の変更許可が認められやすい典型例である
- 親の姓名判断で改名したいと言われたら、あなたはどう答える? 画数や運勢は、実務上ほぼ「正当な事由」として扱われない。まず別の名前を通称として使い、その実績を積むところから始めることになる
- トランスジェンダーのあなたは、戸籍上の性別はまだ変えていないが、職場でも友人の間でも5年前から女性名で呼ばれている。性別変更の手続を待たなくても、医師の診断書と通称使用の実績があれば、名の変更だけを先に申し立てる道がある
- 借金の取り立てから逃れるため、あるいは前科を隠すために名前を変えたいという申立ては、却下されるのが通常である。仮に変更が認められても、戸籍の身分事項欄には変更前の名が記録として残る
- 許可の審判書が家に届いた。だがあなたは届出を後回しにして、半年も放っておいた。その間、法律上のあなたの名前は昔のままである。銀行口座もパスポートも、一歩も前に進んでいない
- 却下の審判書が届いた。即時抗告の期限は審判の告知を受けた日から2週間しかない。通称を使ってきた証拠を追加で集めるなら、今週中に手を付けないと間に合わない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 今の名前で困った場面(読み間違い、取り違え、からかい、業務上の混乱)を日付入りで記録しておく2. 新しい名前を通称として使い始め、郵便物、名刺、社員証、SNS などの使用記録を残す3. 住所地を管轄する家庭裁判所に名の変更許可を申し立てる。15歳未満なら法定代理人が申し立て、収入印紙800円と連絡用の郵便切手が必要になる(最新の改正状況をご確認ください) 4. 許可が確定したら、戸籍謄本と一緒に名の変更届を市区町村に提出する5. 住民票、マイナンバーカード、運転免許証、銀行などの変更を順番に進める
訴えられた側:申立てを却下された場合、あるいは親や家族として改名に反対したい場合。1. 却下の理由を審判書で確認し、足りなかったのが「支障の証明」なのか「通称使用の期間」なのかを見極める2. 補強できる証拠があるなら、告知から2週間以内に即時抗告を申し立てる3. 証拠が足りないなら、通称の使用実績を積んでから再申立てするほうが確実である4. 家族の立場で反対するなら、感情論ではなく、改名によって生じる具体的な不都合を示すこと。単に反対するだけでは判断材料にならない
時効(請求できる期限):名の変更届は創設的届出なので届出期限はないが、届出が受理されるまで名は変わらない。却下の審判に対する即時抗告は、審判の告知を受けた日から2週間以内(家事事件手続法86条)。マイナンバーカードなどの記載事項変更は、変更の届出後14日以内に手続が必要(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説・実務:正当な事由は、単なる好みや姓名判断では足りず、名の継続使用が社会生活上著しい支障をもたらすかで判断する。難読・奇異な名、同姓同名による混乱、神官・僧侶への就任や退任、通称の永年使用、性同一性障害などが典型類型とされる
改正沿革 AI による整理
- 令和5年(2023年)公布、令和7年(2025年5月26日)施行 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律等の一部を改正する法律による改正。許可と届出の対象に「名の振り仮名」を加え、名と読み方を一体として変更する仕組みにした
- 制定経緯(人的検証要) 名の変更を独立の条文(107条の2)として定めた時期と改正経緯については、確証がないため人の手による確認が必要である
改正の年表
- 1.令和5年(2023年) 改正:行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律等の一部を改正する法律により、許可と届出の対象に「名の振り仮名」を追加。令和7年(2025年)5月26日施行
- 戸籍法 第107条氏の変更、より厳格なやむを得ない事由要件
- 戸籍法 第107条の3名の振り仮名のみの変更手続(現行効力を要確認)
- 戸籍法 第13条戸籍記載事項、氏名と振り仮名の記載
- 戸籍法 第50条名に使える文字の制限(常用平易な文字)
- 家事事件手続法 第226条名の変更許可事件の管轄家庭裁判所
- 家事事件手続法 第231条名の変更許可審判に対する即時抗告(現行効力を要確認)
- 性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律 第3条性別変更審判、名の変更と並行することが多い
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