戸籍法 第107条
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- やむを得ない事由によつて氏を変更しようとするときは、戸籍の筆頭に記載した者及びその配偶者は、氏及び氏の振り仮名を変更することについて家庭裁判所の許可を得て、その許可を得た氏及び氏の振り仮名を届け出なければならない。
- 2.外国人と婚姻をした者がその氏を配偶者の称している氏に変更しようとするときは、その者は、その婚姻の日から六箇月以内に限り、家庭裁判所の許可を得ないで、その旨及び変更しようとする氏の振り仮名を届け出ることができる。
- 3.前項の規定によつて氏を変更した者が離婚、婚姻の取消し又は配偶者の死亡の日以後にその氏を変更の際に称していた氏に変更しようとするときは、その者は、その日から三箇月以内に限り、家庭裁判所の許可を得ないで、その旨を届け出ることができる。
- 4.第一項の規定は、父又は母が外国人である者(戸籍の筆頭に記載した者又はその配偶者を除く。)でその氏をその父又は母の称している氏に変更しようとするものに準用する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 戸籍法第107条は、日本の戸籍法に含まれる条文です。
- 戸籍法第107条の条文原文は「やむを得ない事由によつて氏を変更しようとするときは、戸籍の筆頭に記載した者及びその配偶者は、氏及び氏の振り仮名を変更することについて家庭裁判所の許可を得て、その…」で始まります。
- 戸籍法第107条は第十五節 氏名の変更に置かれています。
- 戸籍法の公布日は昭和22年12月22日です。
- 戸籍法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 戸籍法第107条の前の条は戸籍法第106条です。
- 戸籍法第107条の次の条は戸籍法第107条の2です。
- 戸籍法第107条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第107条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000224 - 本サイト収録
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第107条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000224/107
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点戸籍法107条は、やむを得ない事由による氏の変更に家庭裁判所の許可を要すると定める。外国人と婚姻した者は、婚姻から6か月以内なら届出のみで配偶者の氏に変更できる。
Q · 外国人と結婚したら、相手の苗字に変えるのに裁判所の許可はいるの?
婚姻から6か月以内なら届出だけで変更できる
戸籍法107条2項により、外国人と婚姻した日本人は、婚姻の日から6か月以内に限り、家庭裁判所の許可なしに市区町村への届出だけで配偶者の称している氏に変更できます。6か月を過ぎると、同条1項の「やむを得ない事由」について家庭裁判所の許可を得る必要があります。同じ戸籍に子などがいる場合は、届出をした本人について新しい戸籍が作られます(20条の2第1項)。
解説
日本で苗字を変える正面玄関は、実は一つしかない。家庭裁判所に「やむを得ない事由」を認めてもらうことだ(1項)。名の変更(107条の2)は「正当な事由」で足りるが、氏のハードルはそれより一段高い。「画数が悪い」「なんとなく嫌い」では通らない。ところが本条には、裁判所を通らずに済む通用口が二つある。外国人と結婚した人は、婚姻の日から6か月以内なら届出一枚で配偶者の氏に変えられる(2項)。その後に離婚や死別をしたら、3か月以内の届出で元の氏に戻れる(3項)。どちらも期限を一日でも過ぎれば、正面玄関で裁判官を説得する側に回る。見落とされがちな点がもう一つある。1項の変更は、同じ戸籍にいる子の氏まで一緒に変える。氏を変えるかどうかは、あなた一人では決まらない。なお令和5年(2023年)改正で氏の「振り仮名」も戸籍の記載事項になり、読み方も本条の対象に入った。
法的な位置づけ
戸籍法107条は氏の変更に関する規定であり、やむを得ない事由による氏及び氏の振り仮名の変更に家庭裁判所の許可を要する原則(1項)、外国人との婚姻及びその解消に伴い期間を限って許可なく届出で変更できる特則(2項・3項)、外国人である父又は母の氏への変更に1項を準用する規定(4項)から成る。
手順
- 1.使える手続(届出か許可申立てか)を判定する 外国人配偶者の氏への変更で婚姻から6か月以内なら2項の届出、2項で変えた氏から元の氏に戻すのが離婚・死別等から3か月以内なら3項の届出で済む。期限切れや、難読・通称使用などの理由の場合は1項の家庭裁判所の許可申立てになる
- 2.期限内なら市区町村に届出を出す 本籍地または所在地の市区町村役場に、外国人との婚姻による氏の変更届(2項)または外国人との離婚による氏の変更届(3項)を提出する。2項の届出では変更後の氏の振り仮名も届け出る。婚姻届と同時に出すことも可能
- 3.期限外・1項の場合は家庭裁判所に申立てる 申立人の住所地を管轄する家庭裁判所に、氏の変更許可を申し立てる。原則として戸籍の筆頭者とその配偶者がそろって申立人となる。変更の必要性と社会生活上の支障を示す資料を添付する
- 4.許可審判の確定後に届出をする 許可の審判が確定したら、審判書謄本と確定証明書を添えて市区町村に氏の変更届を出す。届出をするまで氏は変わらない。却下された場合は、告知から2週間以内に即時抗告を検討する
よくある質問 AI による整理
Q1氏の変更とは何ですか?
戸籍上の苗字を変える手続です。原則は戸籍法107条1項により、やむを得ない事由について家庭裁判所の許可を得たうえで、市区町村に届け出ます。
Q2苗字の変更 家庭裁判所 どれくらいかかる?
申立てから審判まで、事案によって数週間から数か月かかるのが一般的です。追加資料を求められると長引くため、使用実績や支障を示す資料を最初からそろえておきます。
Q3外国人配偶者の姓への変更届 いつまで?
婚姻の日から6か月以内です(戸籍法107条2項)。婚姻届と同時に出すこともできます。期限を過ぎると、家庭裁判所の許可が必要な1項の手続に切り替わります。
Q4国際結婚の離婚後に旧姓へ戻す届出 期限は?
2項で外国人配偶者の氏に変えた人は、離婚・婚姻の取消し・配偶者の死亡の日から3か月以内なら、許可なしの届出で元の氏に戻れます(107条3項)。
Q5氏の変更 やむを得ない事由 認められる例は?
著しく珍奇・難読で社会生活に支障がある場合や、長年の通称使用で社会的に定着している場合などが挙げられます。単なる好みや画数では認められにくいとされます。
Q6氏を変えたら子どもの苗字も変わる?
1項の許可による変更は、同じ戸籍にいる子の氏も連動して変わります。2項の届出では本人について新戸籍が作られ、子は元の氏のまま残ります。
Q7ハーフの子が外国人の親の姓に変えられる?
できます。107条4項により、家庭裁判所の許可を得て届け出れば、外国人である父又は母の称している氏に変更でき、本人について新戸籍が作られます。
Q8氏の変更許可 申立て 却下されたら?
審判の告知を受けた日から2週間以内に即時抗告ができます。資料を補強し、高等裁判所に改めて判断を求めることになります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1苗字が珍しくて、ずっと読み間違えられてるんです。それって変える理由になりますか?
107条1項の「やむを得ない事由」は、名の変更に求められる「正当な事由」(107条の2)より厳しく、社会生活に相当の支障があることが求められる。著しく珍しい、または難読で、日常生活に具体的な不便が生じているなら認められる余地はある。実務のポイント:裁判所が見るのは本人の気持ちより「支障の証拠」である。誤記された郵便物や本人確認で困った記録を日頃から残しておくと、申立書の説得力がまるで違う
Q2国際結婚して1年たってから相手の姓にしたくなったら、もう無理ですか?
無理ではない。2項の6か月を過ぎても、1項の許可を得れば変更できる。外国人配偶者の氏への変更は、実務上比較的認められやすいとされる。実務のポイント:申立書には、夫婦で同じ氏を名乗る必要がある具体的な事情を書く。子の出生予定、海外での生活実態、配偶者の国の手続で困っていることなどである。「なんとなく」では審理が長引きやすい
Q3離婚後も元夫の姓を使ってきたけど、何年もたってから旧姓に戻せますか?
婚氏続称(民法767条2項、戸籍法77条の2)の後に旧姓へ戻すには、107条1項の許可が必要になる。続称した期間が短ければ比較的認められやすく、長く使ってきた場合は社会生活への影響も考慮されるとされ、判断は事案ごとに異なる。実務のポイント:子の独立や再婚など、生活の区切りを具体的に示すと、なぜ今変える必要があるのかが裁判所に伝わりやすい
Q4戸籍に苗字の振り仮名が勝手に載ってたんだけど、読み方だけ変えられるの?
令和5年(2023年)改正で氏名の振り仮名が戸籍の記載事項になり、2025年5月26日に施行された。施行後一定期間の届出や、職権で記載された振り仮名の初回の変更には特例が設けられたが、それ以外で氏の読み方を変えるには、原則として家庭裁判所の許可が要る(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:パスポートのローマ字表記と戸籍の振り仮名が食い違うと後で手続が面倒になるので、両方を一緒に確認しておく
間違えやすい点 AI による整理
- 外国人と結婚すれば自動的に相手の姓になる、と思われがちだが、実際は逆である。日本人が外国人と結婚しても氏は変わらない(夫婦同氏を定める民法750条は、外国人との婚姻には適用されないと解されている)。相手の姓を名乗りたければ、自分から2項の届出をしなければならない
- 6か月の期限は知っていても、過ぎた後の重さまでは知らない人が多い。期限後は1項の「やむを得ない事由」の審査に切り替わる。外国人配偶者の氏への変更は実務上比較的認められやすいとされるが、許可が保証されるわけではない。申立書の作成、裁判所の審理、結果待ちの時間がまるごと上乗せされる
- あなたにとっては「自分の苗字」の問題でも、戸籍から見れば氏は戸籍ごとの呼び名である。1項の変更では、同じ戸籍の子の氏も連動して変わる。一方、2項の変更で同じ戸籍に他の人がいれば、あなたについて新しい戸籍が作られ、子は元の氏のまま残る(20条の2第1項)。家族の姓がばらばらになったことに、手続の後で気付く人がいる
- 「国際結婚したので、相手の姓とつないだダブルネームにしたい」と2項の届出を探す人がいる。だが2項で選べるのは、配偶者が称している氏そのものに限られる。結合氏は2項の対象外とされるので、問いの立て方を変え、1項の許可申立てとして組み立て直す必要がある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象 | 戸籍法107条:氏(及び氏の振り仮名)の変更 | 戸籍法107条の2:名の変更 戸籍法77条の2:離婚の際に称していた氏を称する届出 |
| 要件 | 1項はやむを得ない事由+家庭裁判所の許可。2項・3項は期間内の届出のみ | 正当な事由+家庭裁判所の許可(氏より緩やか) 日本人同士の離婚で婚氏を続称する旨の届出のみ |
| 期限 | 1項・4項は期限なし。2項は婚姻から6か月、3項は離婚・死別等から3か月 | 期限なし 離婚の日から3か月以内 |
| 家族への影響 | 1項は同じ戸籍の子の氏も連動。2項・3項は同籍者がいれば本人の新戸籍編製 | 本人の名のみ変わる 続称した本人の氏に関する届出 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では夫婦は原則として各自の本姓を保持し、書面の約定で配偶者の姓を冠することができる。改姓は法定の事由がある場合に戸政事務所への申請で行う
韓国では夫婦別姓が原則で、婚姻による姓の変更はない。子の姓・本は、子の福祉のため必要な場合に家庭法院の許可を得て変更できる
ドイツでは婚姻時に夫婦が婚氏(Ehename)を選択でき、それ以外の変更は行政手続で wichtiger Grund を要する
米国では婚姻時の姓の変更は婚姻証明書を用いて比較的容易に行え、それ以外は州裁判所への改名申立てによる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- アメリカ人の夫と入籍して5か月。「スミス」に変えるか迷っているうちに、残りは数週間になった。6か月を過ぎた瞬間、同じ変更に家庭裁判所の許可が必要になる(2項、1項)。窓口で済むか裁判所の審理を待つかは、この数週間で決まる
- 離婚した夫の姓を、子の学校生活のために名乗り続けてきた(婚氏続称、民法767条2項)。子が成人した今、旧姓に戻りたい。ここで必要なのは届出ではなく、1項に基づく家庭裁判所への許可申立てである。婚氏続称からの復帰は、実務上比較的認められやすい傾向があるとされるが、結論は事案ごとに異なる
- 難読姓を変えたいと家族会議で切り出したら、何が起きる? 1項の申立ては戸籍の筆頭者とその配偶者がそろって行うのが原則で、同じ戸籍にいる未婚の子の氏も一緒に変わる。一人が乗り気でも、手続は一人では進まない
- あなたは戸籍筆頭者の配偶者で、夫が氏の変更を進めようとしていると知った。1項は筆頭者と配偶者の双方が手続の主体になる仕組みなので、あなたの意思を抜きにして変更が成立することは原則としてない。反対なら、その意思をはっきり示しておく
- フランス人の妻と死別して2か月半。「デュボワ」から旧姓に戻る届出(3項)の期限まで、あと2週間しかない
- 父がブラジル人、母が日本人。母の戸籍にいる高校生のあなたは、父の姓で生きていきたい。4項により家庭裁判所の許可を得て届け出れば、父の氏に変わり、あなたについて新しい戸籍が作られる(20条の2第2項)。15歳以上であれば、原則として自分で申し立てられる
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず自分がどの扉を使えるか確認する。外国人配偶者の氏への変更は婚姻から6か月以内(2項)、元の氏へ戻るのは離婚・死別から3か月以内(3項)なら、市区町村への届出だけで済む2. 期限を過ぎた場合や、難読・珍奇な氏、長年の通称使用などが理由なら、住所地の家庭裁判所に氏の変更許可を申し立てる(家事事件手続法226条) 3. 通称使用を理由にするなら、郵便物や契約書など、年単位の使用実績を示す資料をそろえる4. 許可が出ても、届け出るまで氏は変わらない
訴えられた側:1. 申立てが却下されたら、告知を受けた日から2週間以内に即時抗告ができる(家事事件手続法86条、231条)。資料を補強して高等裁判所の判断を求める2. 配偶者が氏の変更を進めようとしていて反対なら、1項は筆頭者と配偶者がそろって行う手続が原則なので、同意しない意思を明確に示す3. 同じ戸籍の子の氏も変わるため、子の生活への具体的な影響を整理して伝える
時効(請求できる期限):2項は婚姻の日から6か月以内、3項は離婚・婚姻の取消し・配偶者死亡の日から3か月以内に届け出る。1項と4項に期限はないが、許可の審判が確定した後に届出をして初めて変更の効力が生じる。却下の審判への即時抗告は告知を受けた日から2週間(家事事件手続法86条)。日本人同士の離婚で婚氏続称をする届出(戸籍法77条の2)も、離婚の日から3か月以内
学説
実務上の運用:1項の「やむを得ない事由」は名の変更の「正当な事由」より厳格に解され、著しく珍奇・難読な氏、長年の通称使用による社会的定着、婚氏続称からの復氏などが典型とされる。単なる主観的な好みでは足りないとされる
実務上の運用:2項の届出で選べるのは外国人配偶者が現に称している氏そのものに限られ、日本人の氏と外国人配偶者の氏を結合した氏への変更は1項の許可の問題として扱われるとされる
改正沿革 AI による整理
- 昭和59年(1984年)改正、昭和60年(1985年)1月1日施行 国籍法及び戸籍法の一部を改正する法律により、外国人と婚姻した者の氏の変更届出(2項)、離婚・死別後の復帰届出(3項)、外国人の父母の氏への変更(4項)が設けられた
- 令和5年(2023年)改正、令和7年(2025年)5月26日施行 戸籍に氏名の振り仮名を記載する制度の導入に伴い、1項から3項に「氏の振り仮名」の変更・届出に関する文言が加えられた
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:現行戸籍法の制定により、やむを得ない事由による氏の変更に家庭裁判所の許可を要する規定が置かれた
- 2.昭和59年(1984年) 改正:国籍法及び戸籍法の一部改正により、外国人と婚姻した者の氏の変更届出(2項)、離婚・死別等の後の復帰届出(3項)、外国人の父母の氏への変更(4項)を新設。昭和60年(1985年)1月1日施行
- 3.令和5年(2023年) 改正:戸籍に氏名の振り仮名を記載する制度の導入に伴い、1項から3項に氏の振り仮名に関する文言を追加。令和7年(2025年)5月26日施行
- 戸籍法 第107条の2名の変更、正当な事由で足りる対比規定
- 戸籍法 第20条の2氏変更届出時の新戸籍編製
- 戸籍法 第16条外国人との婚姻時の新戸籍編製
- 戸籍法 第77条の2離婚の際に称していた氏を称する届出
- 民法 第750条夫婦同氏原則、外国人婚姻は適用外
- 民法 第767条離婚による復氏と婚氏続称
- 家事事件手続法 第226条氏の変更許可審判の管轄
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