戸籍法 第77条の2
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民法第七百六十七条第二項(同法第七百七十一条において準用する場合を含む。)の規定によつて離婚の際に称していた氏を称しようとする者は、離婚の年月日を届書に記載して、その旨を届け出なければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 戸籍法第77条の2は、日本の戸籍法に含まれる条文です。
- 戸籍法第77条の2の条文原文は「民法第七百六十七条第二項(同法第七百七十一条において準用する場合を含む。」で始まります。
- 戸籍法第77条の2は第七節 離婚に置かれています。
- 戸籍法の公布日は昭和22年12月22日です。
- 戸籍法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 戸籍法第77条の2の前の条は戸籍法第77条です。
- 戸籍法第77条の2の次の条は戸籍法第78条です。
- 戸籍法第77条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第77条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000224 - 本サイト収録
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第77条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000224/77_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点戸籍法77条の2は、離婚後も婚姻中の氏を名乗るための「婚氏続称の届」を定める。離婚の日から3か月以内に本人が単独で届け出る必要があり、元配偶者の同意は不要。
Q · 離婚したあとも、結婚していたときの苗字を使い続けるにはどうすればいい?
離婚から3か月以内に婚氏続称の届を出す
離婚すると、婚姻で氏を改めた人は原則として婚姻前の氏に戻ります(民法767条1項)。結婚していたときの氏を名乗り続けたい場合は、離婚の日から3か月以内に、戸籍法77条の2に基づく「離婚の際に称していた氏を称する届」を本籍地または所在地の市区町村役場に提出します。届書には離婚の年月日を記載します。元配偶者の同意は不要で、離婚届と同時に提出することもできます。
解説
離婚すれば姓は自動的に旧姓へ戻る。民法767条1項の「復氏」が原則であり、結婚していたときの姓を名乗り続けたいなら、あなた自身が動かなければならない。そのための手続が本条の届出、通称「婚氏続称の届」である。元配偶者の同意はいらない。届出人の欄に書くのはあなたの名前だけだ。ただし期限は民法767条2項により離婚の日から3か月。これを過ぎると、家庭裁判所に「やむを得ない事由」を認めてもらって氏の変更許可(戸籍法107条1項)を得るしかなく、難しさは一気に上がる。しかも届け出ても、子どもの戸籍は自動では動かない。読みも字も同じ姓でも、実務上は元配偶者の氏とは別の氏として扱われるからだ。名刺、銀行口座、子どもの学校。この3か月のうちに何を守りたいかを決めた人だけが、この届書一枚を使いこなせる。
法的な位置づけ
戸籍法77条の2は、離婚により婚姻前の氏に復した者が、民法767条2項に基づき離婚の際に称していた氏を引き続き称するための届出(婚氏続称の届)の方式を定める規定である。届書には離婚の年月日を記載する必要があり、届出期間は離婚の日から3か月以内とされる。届出は本人の単独行為であり、元配偶者の同意を要しない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.離婚の日(起算点)を確定させる 協議離婚なら離婚届の受理日、調停離婚なら調停成立日、判決離婚なら判決確定日を確認し、そこから3か月の期限をカレンダーに記録する。調停・判決離婚では離婚届の提出期限(10日以内)と並行して進む点に注意
- 2.続称するかどうかと子の戸籍の方針を決める 仕事上の名義、口座、子どもの学校などへの影響を整理し、婚氏続称をするか決める。子どもを自分の戸籍に入れたい場合は、続称届の後に家庭裁判所の手続が必要になることも織り込む
- 3.届書に記入し市区町村役場へ提出する 「離婚の際に称していた氏を称する届」に離婚の年月日などを記入し、本籍地または所在地の市区町村役場に提出する。可能なら離婚届と同時に出す。元配偶者の署名は不要
- 4.必要に応じて子の氏の変更許可と入籍届を行う 子を自分の戸籍に入れる場合、家庭裁判所に子の氏の変更許可(民法791条1項)を申し立て、許可審判を得たら市区町村役場に入籍届(戸籍法98条)を提出する。子が15歳以上なら本人が申立人になる
よくある質問 AI による整理
Q1婚氏続称とは何ですか?
離婚後も結婚していたときの姓を名乗り続ける制度です。民法767条2項が根拠で、戸籍法77条の2の届出を離婚の日から3か月以内に行うことで効力が生じます。
Q2婚氏続称の届はどこに出す?
届出人の本籍地または所在地(住所地など)の市区町村役場に提出します。離婚届を出す窓口と同じ役所で、同時に提出することもできます。
Q3婚氏続称の届に必要なものは?
届書(離婚の年月日を記載)と本人確認書類が基本です。本籍地以外に出す場合の戸籍証明書の要否など、添付書類は提出先の市区町村に事前確認してください。
Q4婚氏続称の届は離婚届と同時に出せる?
出せます。同時に出すと、いったん旧姓の戸籍に戻る手順を経ずに新しい戸籍が編製されるため、戸籍の移動記録が少なく済みます。
Q5婚氏続称の3か月はいつから数える?
離婚の日からです。協議離婚は離婚届の受理日、調停離婚は調停成立日、判決離婚は判決確定日が起算点になります。届出日からではない点に注意してください。
Q6婚氏続称を選ぶデメリットは?
子の戸籍は自動では移らず、別途家庭裁判所の手続が必要です。また後から旧姓に戻すにも家庭裁判所の許可(戸籍法107条1項)が要り、届出だけでは戻れません。
Q7婚氏続称の届は誰でも出せる?
婚姻の際に氏を改めた側だけが対象です。結婚中も自分の氏のままだった配偶者(戸籍の筆頭者)は、そもそも離婚で氏が変わらないため届出の必要がありません。
Q8婚氏続称のあと再婚して再び離婚したら姓はどうなる?
再婚で氏を改めた場合、再度の離婚で戻るのは再婚直前の氏、つまり続称していた氏になるのが原則です。再婚相手の氏を名乗り続けたいなら、改めて続称の届出が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1元妻が離婚したあとも俺の苗字を名乗ってるんだけど、やめさせられないの?
やめさせることはできません。民法767条2項と本条の届出は、名乗り続けたい本人が単独で行うもので、元配偶者の同意は要件ではありません。届出をした人には新しい戸籍が作られ(戸籍法19条3項)、あなたの戸籍に入ってくるわけでもありません。実務のポイント:字も読みも同じでも、実務上は別の氏として扱われます。「自分の氏を使われている」という感覚と、法律上の扱いにはずれがあります
Q23か月過ぎちゃったんだけど、もう前の苗字には戻れないの?
戸籍法107条1項に基づき、家庭裁判所に氏の変更許可を申し立てる道があります。ただし「やむを得ない事由」が必要で、単に不便だというだけでは認められないことがあります。実務のポイント:離婚後も結婚していたときの姓を通称として使い続けてきた実績が、有力な判断材料になります。名刺、給与明細、郵便物など、その姓で社会生活を送ってきた証拠を期間ごとにそろえて出すと、判断が変わり得ます
Q3苗字はそのままにしたけど、子どもを自分の戸籍に入れるのってどうするの?
家庭裁判所に子の氏の変更許可(民法791条1項)を申し立て、許可が出たら入籍届(戸籍法98条)を出します。子どもが15歳以上なら、本人が申立人になります(同条3項)。実務のポイント:婚氏続称後の子の氏の変更は、姓の読みも字も変わらないため、比較的短期間で許可される傾向があるといわれます。管轄の家庭裁判所の運用を確認してください。離婚届、続称届、子の手続をまとめて段取りすると、役所に行く回数を減らせます
間違えやすい点 AI による整理
- 「元夫(元妻)の許可がないと姓は使い続けられない」と思い込み、相手に頭を下げに行く人がいる。実際には、本条の届出は名乗り続けたい本人が単独で行う。元配偶者の署名も同意書もいらず、反対されても手続は止まらない
- 3か月という期限は知っていても、過ぎた場合の重さは知られていない。期限を過ぎると、戸籍法107条1項の「やむを得ない事由」を家庭裁判所に認めてもらう必要がある。「仕事で不便だから」というだけでは足りないことがあり、書類一枚で済んだ話が裁判所の審理に変わる
- 「子どもと同じ姓になるなら、子どもの戸籍もこちらに来るはず」という考えは、前提から誤っている。婚氏続称で名乗る氏は、実務上、元配偶者の氏とは別の氏として扱われる(呼称上の氏と民法上の氏の関係については、学説上の議論がある)。そのため、子どもを自分の戸籍に移すには、子の氏の変更許可(民法791条1項)と入籍届という別の手続が必要になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象場面 | 戸籍法77条の2:離婚により婚姻前の氏に戻る者 | 戸籍法73条の2:離縁により縁組前の氏に戻る者 戸籍法107条1項:やむを得ない事由による氏の変更 |
| 期限・前提 | 離婚の日から3か月以内(民法767条2項) | 縁組から7年経過後の離縁で、離縁の日から3か月以内(民法816条2項) 期限なし。ただし「やむを得ない事由」が必要 |
| 家庭裁判所の関与 | 不要(届出のみで効力発生) | 不要(届出のみで効力発生) 必要(許可審判を得てから届出) |
| 相手方の同意 | 元配偶者の同意は不要 | 元養親の同意は不要 申立人本人の意思と裁判所の判断による |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は夫婦がそれぞれ本姓を保持するのが原則で、冠姓した一方はいつでも本姓に回復できる。離婚時の姓の選択という問題自体が日本ほど生じにくい
中国は夫婦がそれぞれ自分の姓名を使用する権利を持つとし、婚姻による改姓を前提としないため、日本の婚氏続称に相当する届出制度はない
ドイツは離婚後も婚氏を保持するのが原則で、出生氏などへ戻す場合に戸籍役場への意思表示を行う。原則と例外の向きが日本と逆である
フランスは離婚により配偶者の姓の使用権を失うのが原則で、継続使用には相手方の同意または裁判官の許可が必要。相手方の同意を要しない日本とは対照的
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 離婚届を出してから2か月半が過ぎた。会社のメール署名も名刺も結婚していたときの姓のままで、取引先には旧姓の話をまだ切り出せていない。残りは約2週間。本籍地か住所地の役所に届書を一枚出せば、この先も今の姓で働ける。出さなければ、法律上は旧姓に戻ったまま確定する
- 元配偶者の側から見た場面である。離婚した相手が自分の姓を名乗り続けると知り、やめさせたいと弁護士に相談した。答えは短い。止める法的手段はない
- もし婚氏続称の届を出したあとで、小学生の子どもが元配偶者の戸籍に残ったままだと気付いたら? 表札も学校の名簿も同じ姓なのに、戸籍謄本を取ると親子は別々の戸籍に載っている。家庭裁判所で子の氏の変更許可を得て入籍届を出すまで、この状態は変わらない
- 調停離婚が成立した。離婚届は調停成立から10日以内に出す必要があると聞き、その準備に追われている。しかし3か月のカウントは、届出の日ではなく調停成立の日からすでに始まっている。二つの期限が同時に進んでいることに、多くの人は後になって気付く
取るべき行動
被害を受けた側:1. 離婚の日を確定させる。協議離婚なら離婚届の受理日、調停離婚なら調停成立日、判決離婚なら判決確定日である2. 可能であれば離婚届と同時に「離婚の際に称していた氏を称する届」を出す。届出先は本籍地または所在地の市区町村役場3. 子どもを自分の戸籍に入れたい場合は、家庭裁判所に子の氏の変更許可(民法791条1項)を申し立て、許可後に入籍届(戸籍法98条)を出す4. 期限を過ぎた場合は、結婚していたときの姓を通称として使い続けた実績(郵便物、名刺、契約書類など)を集め、戸籍法107条1項の申立てに備える
訴えられた側:1. 元配偶者が同じ姓を名乗り続けることに、法的に拒否する手段はないと理解しておく。本条の届出は本人の単独行為である2. 婚氏続称をしても、相手はあなたの戸籍に残るわけではなく、新しい戸籍が編製される(戸籍法19条3項) 3. 子どもの氏や戸籍の移動について意見がある場合、争う場は子の氏の変更許可の審判手続である。姓の使用そのものに異議を述べても実益はない4. 自分が期限を過ぎた当事者であれば、早めに家庭裁判所へ相談する
時効(請求できる期限):離婚の日から3か月以内(民法767条2項、裁判上の離婚は同法771条で準用)。起算点は、協議離婚が離婚届の受理日、調停離婚が調停成立日、判決離婚が判決確定日。期間計算で一日ずれる解釈の余地を避けるため、実務上は余裕をもって提出すること。期限後は戸籍法107条1項の家庭裁判所の許可が必要
学説
呼称上の氏をめぐる議論:婚氏続称で称する氏を、民法上の氏(婚姻前の氏)とは区別された呼称上の氏と位置づける見解があり、戸籍実務もこれを前提に、元配偶者の氏とは別の氏として取り扱っているとされる。子の入籍に別途手続を要する根拠となる。
改正沿革 AI による整理
- 昭和51年(1976年)新設 民法等の一部を改正する法律(昭和51年法律第66号)により、民法767条2項の婚氏続称制度とともに本条が新設された。離婚後、本人の届出によって結婚していたときの氏を名乗り続ける道が開かれた
改正の年表
- 1.昭和51年(1976年) 新設:民法等の一部を改正する法律(昭和51年法律第66号)により、民法767条2項の婚氏続称制度とともに本条が新設された。
- 戸籍法 第76条協議離婚届、同時提出の相手方
- 戸籍法 第77条裁判上の離婚の届出
- 戸籍法 第19条続称届出者の新戸籍編製
- 戸籍法 第107条期限後の氏の変更許可
- 戸籍法 第73条の2離縁の際の縁氏続称届(並行制度)
- 民法 第767条婚氏続称の実体要件と3か月期限
- 民法 第771条裁判上の離婚への準用規定
- 民法 第791条子の氏の変更許可
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