戸籍法 第19条
クイックジャンプ
- 婚姻又は養子縁組によつて氏を改めた者が、離婚、離縁又は婚姻若しくは縁組の取消によつて、婚姻又は縁組前の氏に復するときは、婚姻又は縁組前の戸籍に入る。但し、その戸籍が既に除かれているとき、又はその者が新戸籍編製の申出をしたときは、新戸籍を編製する。
- 2.前項の規定は、民法第七百五十一条第一項の規定によつて婚姻前の氏に復する場合及び同法第七百九十一条第四項の規定によつて従前の氏に復する場合にこれを準用する。
- 3.民法第七百六十七条第二項(同法第七百四十九条及び第七百七十一条において準用する場合を含む。)又は同法第八百十六条第二項(同法第八百八条第二項において準用する場合を含む。)の規定によつて離婚若しくは婚姻の取消し又は離縁若しくは縁組の取消しの際に称していた氏を称する旨の届出があつた場合において、その届出をした者を筆頭に記載した戸籍が編製されていないとき、又はその者を筆頭に記載した戸籍に在る者が他にあるときは、その届出をした者について新戸籍を編製する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 戸籍法第19条は、日本の戸籍法に含まれる条文です。
- 戸籍法第19条の条文原文は「婚姻又は養子縁組によつて氏を改めた者が、離婚、離縁又は婚姻若しくは縁組の取消によつて、婚姻又は縁組前の氏に復するときは、婚姻又は縁組前の戸籍に入る。但し、その戸…」で始まります。
- 戸籍法第19条は第三章 戸籍の記載に置かれています。
- 戸籍法の公布日は昭和22年12月22日です。
- 戸籍法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 戸籍法第19条の前の条は戸籍法第18条です。
- 戸籍法第19条の次の条は戸籍法第20条です。
- 戸籍法第19条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第19条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000224 - 本サイト収録
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第19条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000224/19
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点戸籍法19条は、婚姻・養子縁組で氏を改めた者が離婚・離縁で元の氏に戻るとき、原則として婚姻・縁組前の戸籍に入ると定める。除籍済みや申出があれば新戸籍を編製する。
Q · 離婚して旧姓に戻ったら、戸籍はどこに入るの?
原則は婚姻前の戸籍に戻るが、申出で新戸籍もつくれる
戸籍法19条1項により、婚姻で氏を改めた人が離婚で旧姓に戻る場合、原則として婚姻前の戸籍(多くは親の戸籍)に入ります。ただし、その戸籍がすでに除籍になっているときや、本人が新戸籍編製を申し出たときは、本人を筆頭者とする新しい戸籍がつくられます。婚氏続称の届出をした場合は、同条3項により原則として新戸籍になります。子を自分の戸籍に入れる予定があるなら、最初から新戸籍を選ぶと手続の段数が減ります。
解説
離婚届の右下には、小さなチェック欄が二つある。「もとの戸籍にもどる」と「新しい戸籍をつくる」。多くの人は深く考えずに前者へ印をつけ、あとで手続を一つ余計に踏むことになる。戸籍法19条1項によると、婚姻や養子縁組で姓を変えた人が、離婚・離縁によって元の姓に戻るときは、原則として婚姻前の戸籍(多くは親の戸籍)に戻る。例外は二つで、その戸籍がすでに除籍(記載された全員が抜けて閉鎖された状態)になっている場合と、あなたが新戸籍を申し出た場合である。このときはあなたを筆頭者とする新しい戸籍がつくられる。ここで17条の「三代戸籍の禁止」が効いてくる。親の戸籍に戻ったあとで子を自分の戸籍に入れようとすると、その時点で結局は新戸籍をつくることになる。離婚後も結婚中の姓を名乗る「婚氏続称」を届け出た場合は、3項により原則として自分が筆頭者の戸籍になる。チェック欄一つで、子の入籍の手順も、将来集める戸籍の数も変わってくる。
法的な位置づけ
戸籍法19条は、婚姻または養子縁組により氏を改めた者が、離婚・離縁またはその取消しによって従前の氏に復する場合の入籍先を定める規定である。原則は婚姻・縁組前の戸籍への復籍とし、その戸籍が除かれているとき又は本人が申し出たときは新戸籍を編製する。婚氏続称・縁氏続称の届出があった場合も、一定の要件の下で新戸籍を編製する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.戸籍の行き先を先に決める 離婚届を書く前に、子を自分の戸籍に入れる予定、再婚の予定、結婚後の姓を続けるかを整理し、「もとの戸籍にもどる」か「新しい戸籍をつくる」かを決める
- 2.新戸籍なら新本籍を決めて離婚届に記入 新しい戸籍をつくる場合は新本籍地を決め、離婚届の該当欄にチェックと記入をする。元の戸籍に戻る場合は婚姻前の本籍と筆頭者を記入する
- 3.婚氏続称するなら同時に届け出る 結婚後の姓を続けるなら、離婚の際に称していた氏を称する届(戸籍法77条の2)を離婚届と同時に提出する。期限は離婚の日から3か月
- 4.子の氏の変更許可を申し立てる 子を自分の戸籍に入れる場合、子の住所地の家庭裁判所に子の氏の変更許可を申し立てる(民法791条1項)
- 5.許可審判後に入籍届を出す 許可の審判書謄本を受け取ったら、市区町村役場に入籍届(戸籍法98条)を提出し、子を自分の戸籍に移す
よくある質問 AI による整理
Q1離婚したら戸籍はどうなる?
姓を変えた側は筆頭者の戸籍から抜け、原則として婚姻前の戸籍に戻ります。申し出れば自分が筆頭者の新戸籍をつくることもできます(戸籍法19条1項)。
Q2離婚 新戸籍 デメリットは?
一度つくると親の戸籍には戻れない片道切符である点です。また生涯の戸籍が一枚増え、将来の相続手続で集める戸籍の数も増えます。
Q3離婚後 親の戸籍に戻れない場合は?
婚姻前の戸籍がすでに除籍(全員が抜けて閉鎖)になっている場合は戻れず、法律上当然に本人を筆頭者とする新戸籍が編製されます。
Q4離婚 旧姓に戻る 手続き 別に必要?
協議離婚なら離婚届の「婚姻前の氏にもどる者の本籍」欄に記入するだけで足り、復氏のための別の届出は原則不要です。
Q5親が亡くなっていても元の戸籍に戻れる?
親が亡くなっても、その戸籍に兄弟など在籍者が残っていれば戻れます。在籍者が誰もいない除籍状態なら新戸籍になります。
Q6婚氏続称 戸籍 どうなる?
婚氏続称の届出をすると、原則として届出人を筆頭者とする新戸籍が編製されます(戸籍法19条3項)。元配偶者の戸籍には残りません。
Q7離婚 子供 戸籍 手続き 期間
家庭裁判所への子の氏の変更許可申立てと入籍届の二段階です。許可は書類がそろえば比較的短期間で出ることが多いとされます。
Q8死別 旧姓に戻す 戸籍は?
配偶者と死別して復氏届を出す場合も19条1項が準用され、原則は婚姻前の戸籍に戻り、申出があれば新戸籍になります(同条2項)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1婚氏続称で子どもと同じ姓になったのに、子どもを私の戸籍に入れるのに裁判所の許可が要るんですか?
要る。呼び方は同じでも、民法上は元配偶者の姓と婚氏続称した姓は別の氏として扱われるため、民法791条1項の家庭裁判所の許可を得てから入籍届(戸籍法98条)を出すことになる。実務のポイント:離婚後に親権者の姓に変更する申立ては、書類がそろっていれば短期間で許可されることが多い。費用は子1人につき収入印紙800円程度(最新の改正状況をご確認ください)
Q2新しい戸籍にすれば、離婚歴は戸籍から消えますか?
消えない。離婚を原因としてつくられた新戸籍には、離婚の事項と従前の戸籍が記載される。その後に転籍すると、終了した婚姻は新しい戸籍に移記されない(戸籍法施行規則39条)が、元の戸籍は除籍として長期間保存される。実務のポイント:相続手続では出生からの戸籍をすべてたどるため、転籍を繰り返しても婚姻歴は必ず出てくる。隠すために本籍を動かしても意味はない
間違えやすい点 AI による整理
- 親権を持つ親の戸籍に子も自動的に移ると思われがちだが、実際はそうならない。親権と戸籍は別の制度であり、子は離婚後も筆頭者(多くは姓を変えなかった側)の戸籍に残る。子を移すには家庭裁判所の許可と入籍届という二段階の手続が必要になる
- 「旧姓に戻るか、結婚後の姓を続けるか」を唯一の論点だと考えるのは、問いの立て方が足りない。本当の分岐は「どの戸籍に入るか」であり、姓の選択とは連動しつつも別の問題である。旧姓に戻る場合でも新戸籍を選べるし、婚氏続称を選べば原則として新戸籍になる。姓だけで判断すると、戸籍の設計を見落とす
- 新戸籍を選べることは知っていても、それが片道切符だとは知られていない。いったん自分を筆頭者とする戸籍をつくると、あとで親の戸籍に戻ることはできない。「とりあえず新戸籍」も「とりあえず親の戸籍」も、子の入籍や再婚の予定まで見通してから選ぶべき一手である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 戸籍法19条:離婚・離縁等で氏を復する者の入籍先 | 戸籍法17条:三代戸籍禁止による新戸籍編製 戸籍法98条:子の氏変更後の入籍届 |
| 新戸籍になる契機 | 元の戸籍が除籍済み、本人の申出、婚氏・縁氏続称の届出 | 筆頭者でない者に子ができ、同一戸籍に三代が入る場合 入籍先がない場合など届出に伴い編製されることがある |
| 本人の選択 | 新戸籍か復籍かを申出で選べる | 法律上当然に編製され選択の余地はない 家庭裁判所の許可を得た上で届出により入籍 |
| 実務上の意味 | 離婚届のチェック欄一つで以後の手続の段数が決まる | 親の戸籍に戻った後の子の入籍で新戸籍が生じる 親権者の戸籍に子を移す最終段階 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は夫婦別姓が原則で冠姓は任意。離婚時は本姓回復の問題にとどまり、日本のような戸籍の入籍先選択は生じにくい
韓国は2008年に戸籍制度を廃止し個人別の家族関係登録簿に移行したため、離婚時に戸籍の行き先を選ぶ問題自体がない
ドイツは離婚後も婚氏を保持でき、届出により出生氏等に戻ることも可能。身分登録は個人単位で、家族単位の戸籍は存在しない
米国には全国的な戸籍制度がなく、旧姓回復は州法に基づき離婚判決等で行う。家族単位の登録の選択問題は生じない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 親権を取ったのだから、子どもも当然自分と同じ戸籍に移ると思っていた。ところが離婚届が受理されても、子は元夫が筆頭者の戸籍に残ったままである。家庭裁判所で子の氏の変更許可(民法791条1項)を得て入籍届(戸籍法98条)を出すまで、子の戸籍は一行も動かない
- 離婚から2か月半が過ぎた。職場も取引先も結婚後の姓で覚えているし、子の学校の名簿も同じ姓だ。旧姓に戻すか、婚氏続称の届出をするか。期限は離婚の日から3か月(民法767条2項)で、残りは2週間しかない。期限を過ぎると、家庭裁判所に「やむを得ない事由」を認めてもらう手続(戸籍法107条1項)が必要になる
- 元妻が婚氏続称を選んだら、筆頭者であるあなたの戸籍はどうなるのか。同じ姓を名乗り続けても、元妻はあなたの戸籍には残らない。19条3項により、元妻を筆頭者とする新しい戸籍が別につくられる
取るべき行動
被害を受けた側:婚姻で姓を変えた側の場合:1. 離婚届を書く前に、子を自分の戸籍に入れるか、再婚の予定はあるかを整理する2. 子を入れるなら「新しい戸籍をつくる」を選び、新しい本籍地を決めておく3. 結婚後の姓を続けるなら、婚氏続称届を離婚届と同時に出す4. 子の氏の変更許可を子の住所地の家庭裁判所に申し立て、許可を得たら入籍届を出す
訴えられた側:姓を変えなかった筆頭者の側の場合:1. 元配偶者は離婚届の受理によってあなたの戸籍から抜けるが、子は残ると理解しておく2. 相手方が親権者として子の氏の変更を申し立てても、あなたの同意は法律上の要件ではない3. 子が戸籍から抜けても、親子関係や養育費の義務は変わらない(民法766条、877条) 4. 子が15歳以上であれば、子が自分で申し立てられる(民法791条3項)
時効(請求できる期限):婚氏続称の届出は離婚の日から3か月以内(民法767条2項、戸籍法77条の2)。縁氏続称は縁組が7年以上続いた場合に限り、離縁の日から3か月以内(民法816条2項)。民法791条4項の復氏は成年に達した時から1年以内。配偶者死亡後の復氏届(民法751条1項)には期限がない。裁判離婚の届出は確定日などから10日以内(戸籍法77条1項、63条1項)。期限の詳細は最新の改正状況をご確認ください
改正沿革 AI による整理
- 昭和51年(1976年)改正(要検証) 民法767条2項で婚氏続称制度が導入されたことに伴い、届出をした人について新戸籍を編製する旨の規定(現3項)が整備されたと考えられる。改正時期と文言は人的検証が必要
- 昭和62年(1987年)改正(要検証) 民法816条2項で縁氏続称制度が新設されたことに伴い、3項に縁組関係の続称が加えられたと考えられる。人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:家制度廃止に伴う戸籍法全部改正により制定。夫婦と同氏の子を単位とする戸籍編製原則の下で、復氏者の入籍先を規定した
- 2.昭和51年(1976年) 改正:民法改正による婚氏続称制度の導入に伴い、婚氏続称の届出をした者について新戸籍を編製する規定が整備されたとされる(要検証)
- 3.昭和62年(1987年) 改正:民法改正による縁氏続称制度の新設に伴い、3項に縁組関係の続称が加えられたとされる(要検証)
- 戸籍法 第6条夫婦と同氏の子を単位とする戸籍編製原則
- 戸籍法 第17条三代戸籍禁止による新戸籍編製
- 戸籍法 第77条の2婚氏続称の届出手続
- 戸籍法 第98条子の氏変更後の入籍届
- 戸籍法 第107条期限後の氏の変更に家裁の許可が必要
- 民法 第767条離婚による復氏と婚氏続称の実体要件
- 民法 第791条子の氏の変更許可と成年後の復氏
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める