戸籍法 第17条
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戸籍の筆頭に記載した者及びその配偶者以外の者がこれと同一の氏を称する子又は養子を有するに至つたときは、その者について新戸籍を編製する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 戸籍法第17条は、日本の戸籍法に含まれる条文です。
- 戸籍法第17条の条文原文は「戸籍の筆頭に記載した者及びその配偶者以外の者がこれと同一の氏を称する子又は養子を有するに至つたときは、その者について新戸籍を編製する。」で始まります。
- 戸籍法第17条は第三章 戸籍の記載に置かれています。
- 戸籍法の公布日は昭和22年12月22日です。
- 戸籍法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 戸籍法第17条の前の条は戸籍法第16条です。
- 戸籍法第17条の次の条は戸籍法第18条です。
- 戸籍法第17条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第17条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000224 - 本サイト収録
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第17条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000224/17
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点戸籍法17条は、筆頭者と配偶者以外の者が同じ氏の子や養子を持ったとき、その者の新戸籍を編製すると定める。親・子・孫の三代が同じ戸籍に載らない仕組みである。
Q · 実家の戸籍に入ったまま子どもを産んだら、赤ちゃんはどの戸籍に入るの?
母について新戸籍が作られ、子はそこに入る
戸籍法17条により、親の戸籍に子として記載されている人が同じ氏の子を持つと、その人を筆頭者とする新戸籍が編製され、子はそこに入ります。祖父母の戸籍に孫が載ることはありません。本人の申出や同意は不要で、出生届の際に新本籍を記載します。戸籍が分かれても、親子関係・扶養義務・相続権には影響しません。
解説
祖父母、親、孫。この三世代が一冊の戸籍に並ぶことは、現行の戸籍法の下では起こらない。いわゆる「三代戸籍禁止」を実際に動かしているのが17条である。親の戸籍に「子」として載っているあなたが、自分と同じ氏の子を産んだり、養子を迎えたりしたとする。その届出が受理された時点で、あなたを筆頭者(戸籍の先頭に書かれる人)とする新しい戸籍が作られ、あなたは親の戸籍から除かれる(除籍)。本人の申出も同意も要らない。あなたが決めるのは、新しい本籍をどこに置くかだけである。押さえておくべき点がある。戸籍が分かれても、親子の法律関係は少しも動かない。扶養義務も相続権も、戸籍が何冊に分かれたかとは関係なく残る。「戸籍が一緒なら家族、別なら他人」という感覚は、法律の見方とずれている。出生届の用紙を前にしたとき、あなたは実家の戸籍に子を加えているのではない。自分の戸籍を立てる手続をしているのである。
法的な位置づけ
戸籍法17条は、戸籍の筆頭者及びその配偶者以外の者が、これと同一の氏を称する子又は養子を有するに至った場合に、その者を筆頭者とする新戸籍を編製することを定める規定である。戸籍を一の夫婦及び同氏の子ごとに編製する原則(同法6条)を担保し、三世代が同一戸籍に記載されることを防ぐ。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.出産前に新本籍を決めておく 親の戸籍にいる状態で出産を予定しているなら、17条により自分の新戸籍が作られる前提で、新本籍とする場所の正確な地番または住居表示を確認して控えておく。現住所を本籍にすると後の証明書請求が楽になる
- 2.出生届に新本籍を記入する 出生届の「その他」欄等に、親の戸籍から出て新戸籍を編製する旨と新本籍を記入する。記入方法が分からなければ窓口で確認する
- 3.出生の日から14日以内に届け出る 出生地、本籍地または届出人の所在地の市区町村役場に出生届を提出する。受理された時点で新戸籍が編製され、本人は親の戸籍から除籍される
- 4.新戸籍の証明書を取得し家族に説明する 編製後、新戸籍の全部事項証明書を取得して記載内容を確認する。親には、戸籍が分かれても扶養や相続の関係は変わらないことを伝えておく
よくある質問 AI による整理
Q1三代戸籍禁止とは?
親・子・孫の三世代を一つの戸籍に記載しない原則です。戸籍法6条の編製単位を前提に、17条が三代目の出現時に新戸籍を作ることで実現しています。
Q2未婚で出産したら戸籍はどうなる?
子は母の氏を称して母の戸籍に入るべきところ、母が親の戸籍にいるため、17条により母を筆頭者とする新戸籍が作られ、母子がそこへ移ります。
Q3新本籍はどこにでも置ける?
日本国内で地番や住居表示のある場所なら、実家や現住所に限らず自由に定められます。後から転籍届で変更することもできます。
Q4独身で養子縁組すると戸籍はどうなる?
親の戸籍にいる独身者が養子を迎えると、縁組届の受理で17条が働き、養親を筆頭者とする新戸籍が作られ、養子もそこに入ります。
Q5新戸籍が作られるのはいつ?
出生届や養子縁組届などが受理された時点です。別途の申請は不要で、届書に記載した新本籍に戸籍が編製されます。
Q6新戸籍の編製は拒否できる?
できません。17条は申出制ではなく、要件を満たせば当然に適用されます。役所にも裁量はなく、選べるのは新本籍の場所だけです。
Q7孫を祖父母の養子にしたら同じ戸籍に入る?
入ります。この場合、孫は祖父母の「子(養子)」として記載されるため、三代戸籍にはあたりません。ただし法律上の親子関係が新たに生じます。
Q8新戸籍の編製に費用はかかる?
出生届や縁組届の届出自体は無料です。新戸籍の全部事項証明書(謄本)を取る場合は、1通450円の手数料がかかります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1実家の戸籍から抜けたら、親の遺産ってもらえなくなるんですか?
もらえる。戸籍法17条は登録の単位を分けるだけで、相続権(民法887条)にも扶養義務(民法877条)にも影響しない。実務のポイント:変わるのは手続の手間である。相続のときに集める戸籍にあなたの新戸籍が加わる。2024年3月から本籍地以外の窓口でもまとめて請求できる広域交付(戸籍法120条の2)が始まったが、本人が窓口に出向く場合に限られ、郵送や代理人による請求では使えない
Q2結婚しないで産んだことって、戸籍を見たらバレますか?
読み取れる可能性はある。17条で作られた戸籍には編製日が記載され、認知がなければ子の父欄は空欄になる。実務のポイント:ただし戸籍謄本を請求できるのは、原則として本人・配偶者・直系の親族に限られる(戸籍法10条)。第三者には正当な理由が求められる(同10条の2)。勤務先が勝手に取ることはできず、厚生労働省は採用選考で戸籍謄本の提出を求めないよう呼びかけている
間違えやすい点 AI による整理
- 「未婚で産んだ子は、とりあえず実家の戸籍に入る」と思われがちだが、そうはならない。親の戸籍に孫を載せることはできないため、母であるあなたについて新しい戸籍が作られ、子はそこに入る。祖父母の戸籍に孫が載ることはない
- 「戸籍を分けるかどうか、自分で選べるのか」と考える人がいるが、そもそも選ぶ余地はない。17条は申出制ではなく、同じ氏の子や養子ができた時点で当然に新戸籍を作る仕組みである。あなたが選べるのは、新本籍をどこに置くかと、事前に分籍届(戸籍法21条)を出して先に独立しておくかどうかだけである
- 当事者には「親の籍から抜けた」「家族から一人立ちさせられた」と感じられる。法律から見れば、登録の単位を整理しただけで、親子関係にも扶養(民法877条)にも相続(民法887条、889条)にも何の影響もない。このずれを知らないまま「籍を抜かれた」と受け止めた親が、娘と何年も口をきかなくなることがある。法律上は何も失っていないのに、家族関係の方が壊れてしまう
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 新戸籍が作られる原因 | 戸籍法17条:筆頭者・配偶者以外の者が同氏の子または養子を有するに至った | 戸籍法21条:成年者が分籍届を出した 戸籍法20条:18条・19条により他の戸籍に入るべき者に配偶者がある |
| 本人の意思 | 不要(要件を満たせば当然に編製) | 必要(本人の届出による任意の独立) 不要(要件を満たせば当然に編製) |
| 新戸籍に入る人 | 本人と同氏の子・養子 | 分籍した本人のみ その夫婦(および同氏の子) |
| 制度の狙い | 三代戸籍を防ぐ | 成年者が自由に独立できるようにする 夫婦が他人の戸籍に入ることを防ぐ |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の戸籍は世帯(戸)単位の登記で、三世代が同じ戸に登記されることも珍しくない。日本のような三代戸籍禁止の規定はない。
韓国は2008年に戸主制・戸籍制度を廃止し、個人単位の家族関係登録簿に移行した。そのため戸籍を分ける規定自体が存在しない。
ドイツの身分登録は出生・婚姻・死亡などの個人単位の登録で、家族単位の帳簿は置かれていない。
米国は州ごとの出生証明等による個人単位の記録で、家族登録簿の制度はない。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 実家の戸籍に入ったまま、28歳で結婚せずに出産したら、赤ちゃんはどの戸籍に入るのか? 祖父母の戸籍ではない。出生届が受理された瞬間に、あなたを筆頭者とする戸籍が新しく作られ、あなたと赤ちゃんはそこへ移る。あなた自身は実家の戸籍から除かれる
- あなたは子の父として認知届を出した。ところが子はあなたの戸籍に入らない。子は母の氏を名乗り、母の戸籍に入る(戸籍法18条2項)。あなたの戸籍に残るのは認知したという記載だけである。どうしても子を自分の戸籍に入れたいなら、家庭裁判所で子の氏の変更許可を得て入籍届を出すことになる。そのときあなたが独身で親の戸籍にいれば、今度はあなた自身に17条が働き、新しい戸籍が作られる
- 産後5日目、出生届の期限まであと9日。窓口で「新しい本籍はどこにしますか」と聞かれ、実家の地番も今の住所の地番も分からずに手が止まる。新本籍を決めていないと、届出はそこで止まる
- 独身の40代男性が、跡継ぎとして甥を養子にした。縁組届を出した瞬間、彼は実家の戸籍から出て、自分が筆頭者の戸籍が作られる
取るべき行動
被害を受けた側:新戸籍が作られる本人の場合:1. 出産前に新本籍の地番を確定させる2. 出生届は期限内に出す。窓口で新本籍の記載を求められる3. 父による認知が必要なら、出産前でもできる胎児認知(民法783条)を検討する4. 結婚の予定があるなら、婚姻届を出産の前に出すか後に出すかで子が入る戸籍が変わることを踏まえて日程を組む
訴えられた側:親や子の父の立場の場合:親として「戸籍から出さないで」と頼まれても、役所に裁量はない。家族には、扶養も相続も変わらないことを先に伝えておく。子の父なら、認知しても子はあなたの戸籍に入らない。子を自分の戸籍に入れたいなら、家庭裁判所で子の氏の変更許可(民法791条)を得たうえで入籍届を出す。あなたが親の戸籍にいる独身者なら、そのときあなたにも新戸籍が作られる
時効(請求できる期限):出生届は出生の日を含めて14日以内(国外で生まれた場合は3か月以内、戸籍法49条1項、43条)。正当な理由なく遅れると5万円以下の過料(戸籍法137条)。養子縁組届は届け出た時点で効力が生じる届出(創設的届出)なので期限はなく、受理された時点で17条が働く
学説
通説・戸籍実務:17条は戸籍法6条の編製単位を守るための規定であり、要件を満たせば届出の受理により当然に新戸籍が編製される。当事者の意思や市区町村の裁量が入る余地はないと解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:日本国憲法24条を受けた現行戸籍法の制定(昭和22年法律第224号、昭和23年1月1日施行)により新設。家を単位とする旧戸籍を、夫婦と同氏の子を単位とする戸籍に改め、三代戸籍を生じさせない仕組みとした。
- 戸籍法 第6条夫婦と同氏の子を単位とする編製原則
- 戸籍法 第18条子と養子がどの戸籍に入るかの基準
- 戸籍法 第20条入籍者に配偶者がある場合の新戸籍
- 戸籍法 第21条分籍による任意の新戸籍編製
- 戸籍法 第49条出生届の期間と届出事項
- 民法 第790条子の氏を決める実体法の規定
- 民法 第810条養子が養親の氏を称する規定
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