戸籍法 第68条
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民法第七百九十七条の規定によつて縁組の承諾をする場合には、届出は、その承諾をする者がこれをしなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 戸籍法第68条は、日本の戸籍法に含まれる条文です。
- 戸籍法第68条の条文原文は「民法第七百九十七条の規定によつて縁組の承諾をする場合には、届出は、その承諾をする者がこれをしなければならない。」で始まります。
- 戸籍法第68条は第四節 養子縁組に置かれています。
- 戸籍法の公布日は昭和22年12月22日です。
- 戸籍法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 戸籍法第68条の前の条は戸籍法第67条です。
- 戸籍法第68条の次の条は戸籍法第68条の2です。
- 戸籍法第68条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第68条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000224 - 本サイト収録
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第68条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000224/68
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点戸籍法68条は、民法797条により15歳未満の養子に代わって縁組を承諾した法定代理人が、その縁組の届出人とならなければならないと定める。子本人は届出人にならない。
Q · 15歳未満の子を養子にするとき、養子縁組届には誰が署名するの?
子本人ではなく、代わりに承諾した法定代理人が署名する
戸籍法68条により、民法797条の代諾縁組では、子に代わって縁組を承諾した法定代理人(通常は親権者)が届出人として署名します。15歳未満の子本人は届出人になりません。親権者とは別に監護者がいる場合はその同意も必要で(民法797条2項)、欠けると取消しの対象になりえます(民法806条の3)。資格のない者が代諾した縁組は無効とされうるため、届出前に戸籍で親権者を確認することが重要です。
解説
養子縁組届の用紙には「養子になる人」の欄がある。だが養子が15歳未満なら、本人がそこに署名することはない。民法797条により、親権者などの法定代理人(法律上、子に代わって手続をする権限を持つ人)が子に代わって縁組を承諾する。そして戸籍法68条により、承諾したその人自身が届出人として署名する。役所の窓口で問われるのは子の気持ちではなく、代わりに承諾した大人の資格なのである。落とし穴はここにある。代諾できるのは法定代理人だけで、実際に育てている祖父母や親戚では足りない。親権者とは別に子を監護する父母がいれば、その同意も要る(同条2項)。資格のない者が代諾した縁組は無効とされうる。判例上は、子が15歳になってから自分で追認すれば有効になりうる(最判昭和27.10.3)。再婚相手に連れ子を養子にしてもらうとき、誰の名前で届けるかを一度確かめておけば、何十年も先の相続争いの火種を一つ消せる。
法的な位置づけ
戸籍法68条は代諾縁組における届出人を定める規定であり、民法797条により15歳未満の養子に代わって法定代理人が縁組の承諾をする場合、その承諾をする者が届出をしなければならない旨を規定する。縁組届の一般規定である同法66条に対する届出人の特則として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.子の戸籍で親権者を確認する 養子となる子の戸籍全部事項証明書を取得し、親権者の欄を確認する。単独親権か共同親権か、親権停止の有無もここで把握する
- 2.監護者の有無と同意を確認する 親権者とは別に監護者に指定された父母がいる場合、その者の同意書を用意する(民法797条2項)。同意がないと後に取消請求を受けるおそれが残る
- 3.家庭裁判所の許可が必要か判断する 養親の配偶者の子や自己の直系卑属を養子にする場合は許可不要(民法798条ただし書)。それ以外の未成年者なら、届出前に家庭裁判所の許可審判を得る
- 4.代諾者本人が届出人として署名し提出する 養子縁組届の養子欄の届出人として、代諾した法定代理人本人が署名する(戸籍法68条)。子の15歳の誕生日より前に受理されるよう提出日を確認する
よくある質問 AI による整理
Q1代諾縁組とは何ですか?
15歳未満の子を養子にする際、子本人に代わって法定代理人が縁組を承諾する方式です。民法797条が根拠で、届出は承諾した者が行います(戸籍法68条)。
Q2養子縁組届の養子の署名欄は誰が書く?
養子が15歳未満なら、子本人ではなく代諾者である法定代理人が届出人として署名します。15歳以上なら子本人が自分で署名します。
Q3祖父母が孫の代わりに縁組を承諾できる?
できません。代諾できるのは親権者などの法定代理人だけです。実際に孫を育てていても、祖父母に法定代理権がなければ代諾は無効とされえます。
Q4養子縁組届はいつまでに出す?
期限はありません。縁組は届出が受理された時に成立する創設的届出です。ただし15歳の誕生日を過ぎると代諾は使えず、子本人の届出が必要になります。
Q5連れ子の養子縁組に家庭裁判所の許可は必要?
配偶者の子(連れ子)を養子にする場合は不要です(民法798条ただし書)。それ以外の未成年者を養子にする場合は家庭裁判所の許可が必要です。
Q6代諾者を間違えた養子縁組は無効?
資格のない者が代諾した縁組は無効とされえます。ただし判例上、子が15歳に達した後に自ら追認すれば有効になりうるとされています。
Q7監護者の同意がない養子縁組は取り消せる?
取り消せます。同意しなかった監護者は家庭裁判所に取消しを請求できます(民法806条の3)。子が15歳に達して6か月を過ぎるか追認があると請求できません。
Q8共同親権の場合、養子縁組の代諾は誰がする?
令和6年民法改正後、共同親権なら父母双方が法定代理人となり、代諾も原則として共同で行います。一方だけの届出は争点になりえます(最新の改正状況を要確認)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1連れ子を再婚相手の養子にするのに、子ども本人のサインはいらないの?
15歳未満なら不要であり、本人は署名しない。親権者であるあなたが代諾者として承諾し(民法797条)、戸籍法68条によりあなたが届出人になる。配偶者の子なので家庭裁判所の許可も要らない(民法798条ただし書)。実務のポイント:年齢は届出をした時点で判断される。15歳の誕生日の直前に書いた届を誕生日の後に出すと、親の代諾は使えず、子ども本人が届出人として書き直すことになる
Q2元夫に黙って、子どもを今の夫の養子にしても大丈夫?
あなたが単独親権者で、子を自分で監護しているなら、元夫の同意は必要ない(民法797条)。元夫が監護者に指定されている場合や、親権を停止されている場合は同意が必要である(同条2項)。共同親権を選んでいれば、元夫も代諾者になる(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:縁組をすると、実務では養親が第一の扶養義務者とされることが多く、養育費を減額する理由になりうる。黙っていると後で揉める
間違えやすい点 AI による整理
- 「子どもの意思をどこまで尊重すべきか」と悩む家族は多いが、15歳未満の縁組で法律が問うのはそこではない。子の意思は縁組が成立する条件ではなく、問われるのは「代わりに承諾した大人に資格があったか」である。子の同意書をどれだけ丁寧に添えても、代諾者を間違えれば縁組は救われない
- 監護者の同意が要ることは知られていても、同意がなかった場合の重さは知られていない。同意がなくても届は受理されうる。そのうえで、同意しなかった父母は家庭裁判所に取消しを請求できる(民法806条の3)。取消しができなくなるのは、子が15歳に達して6か月が過ぎたときか、追認があったときである。それまでの何年間も、いつ取り消されるか分からない縁組を抱えることになる
- 親の側からは「親権者は自分だけ」に見えても、令和6年(2024年)民法改正(2026年4月1日施行)の後、離婚のときに共同親権を選んでいれば、父母の両方が法定代理人である。この場合、代諾も原則として父母が共同で行う。一人で書いた届が後から争点になりうる(最新の改正状況をご確認ください)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 戸籍法68条:代諾縁組の届出人 | 戸籍法66条:縁組届の一般規定 戸籍法71条:代諾離縁の届出人 |
| 届出をする者 | 15歳未満の子に代わり縁組を承諾した法定代理人 | 養親と養子(当事者本人) 離縁後に養子の法定代理人となるべき者 |
| 前提となる民法規定 | 民法797条(15歳未満者の縁組の代諾) | 民法799条・739条(縁組の届出による成立) 民法811条2項(15歳未満者の協議離縁) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は7歳未満の子について法定代理人が代わって意思表示をし、収養は書面で行い法院の認可を要する。戸籍届出だけで成立する日本より裁判所関与が強い
韓国は13歳未満の子について法定代理人が代わって承諾し、未成年者の入養には家庭法院の許可を要する
ドイツは14歳未満の子の同意を法定代理人のみが与える。養子縁組自体は家庭裁判所の決定で成立する
米国は州法ごとに異なるが、一定年齢以上の子本人の同意と親の同意を要し、裁判所の養子決定で成立するのが一般的
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 再婚相手に、前の夫との間に生まれた8歳の娘を養子にしてもらうことにした。届書に署名する届出人は、養親になる夫と、代諾者である親権者のあなたである。娘は夫の配偶者の子なので家庭裁判所の許可は要らず(民法798条ただし書)、受理された日に縁組が成立する。ただし前の夫が監護者に指定されているなら、その同意書を付けないと後で取り消されるおそれが残る
- 祖母が「相続税対策に10歳の孫を私の養子に」と言い出した。入院が長引き、残された時間は数か月かもしれない。焦った叔母が、孫の親に知らせないまま自分の署名で代諾して届け出たら、どうなるか。代諾できるのは親権者である孫の両親だけである。相続が始まった後に他の相続人がそこを突けば、節税どころか誰が相続人なのかという前提から崩れる
- 単独親権者のあなたが、元配偶者に知らせずに子を再婚相手の養子にした。子を自分で育てているなら、届はそのまま受理される。元配偶者は後になって戸籍を見て知ることになる。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 子の戸籍全部事項証明書を取り、縁組の日付、代諾者、届出人を確認する2. 代諾者が法定代理人でなければ、家庭裁判所で縁組無効確認の調停または訴訟を検討する3. 監護者なのに同意を求められなかったなら、民法806条の3に基づき家庭裁判所に取消しを請求する4. 家庭裁判所の許可が必要な縁組なのに許可がなければ、民法807条による取消しを検討する
訴えられた側:1. 届出の前に、親権者、監護者、家庭裁判所の許可が要るかどうかを確認し、監護者がいれば同意書を付ける2. 有効性を争われたら、代諾した時点の親権関係を示す戸籍をそろえる3. 代諾者の資格に疑いがあるなら、子が15歳に達した後に追認してもらう道を検討する(最判昭和27.10.3) 4. 相続がからむ争いなら、早めに弁護士に相談する
時効(請求できる期限):本条の届出そのものに期限はない。縁組は届出が受理された時に成立する(創設的届出)。監護者の同意がなかった場合の取消しは、養子が15歳に達して6か月が過ぎるか、追認があるまで請求できる(民法806条の3)。家庭裁判所の許可がなかった場合の取消しは、養子が成年に達して6か月が過ぎるか、追認があるまで請求できる(民法807条)。代諾の資格がない者による縁組の無効主張には期間制限がない
学説
通説:戸籍法68条は民法797条の実体要件を受けた手続規定であり、代諾者と届出人を一致させることで、縁組意思の主体と届出の責任主体を同一人に帰属させ、戸籍記載の真実性を担保する趣旨と解される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:日本国憲法施行に伴う家族法全面改正と同時に現行戸籍法が制定され、代諾縁組の届出人に関する規定が置かれた
- 戸籍法 第66条縁組届の一般規定、本条はその届出人の特則
- 戸籍法 第71条代諾離縁の届出人を定める対になる規定
- 戸籍法 第27条の2縁組等届出の本人確認と不受理申出
- 民法 第797条代諾縁組の実体要件、本条の前提
- 民法 第798条未成年養子の家庭裁判所許可とその例外
- 民法 第806条の3監護者の同意がない縁組の取消し
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