戸籍法 第66条
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縁組をしようとする者は、その旨を届け出なければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 戸籍法第66条は、日本の戸籍法に含まれる条文です。
- 戸籍法第66条の条文原文は「縁組をしようとする者は、その旨を届け出なければならない。」で始まります。
- 戸籍法第66条は第四節 養子縁組に置かれています。
- 戸籍法の公布日は昭和22年12月22日です。
- 戸籍法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 戸籍法第66条の前の条は戸籍法第65条です。
- 戸籍法第66条の次の条は戸籍法第67条です。
- 戸籍法第66条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第66条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000224 - 本サイト収録
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第66条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000224/66
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点戸籍法66条は、縁組をしようとする者に届出を義務づける規定。民法799条・739条の準用により、普通養子縁組は届出の受理によって初めて成立する。
Q · 長年一緒に暮らして面倒を見てきたら、届出をしなくても養子として認められるの?
認められない。届出が受理された時に初めて成立する
戸籍法66条は縁組をしようとする者に届出を求め、民法799条が婚姻の届出に関する739条を縁組に準用しています。このため普通養子縁組は、役所に届書が受理された時点で初めて成立する「創設的届出」です。何十年同居し介護を担っても、届出がなければ法律上の親子にはならず、相続人にもなりません。反対に、当事者に縁組の意思がないまま出された届は、受理後でも無効となります(民法802条1号)。
解説
紙一枚を役所に出さない限り、二十年同居して介護を担っても、法律上その二人は親子にならない。戸籍法66条は「縁組をしようとする者は、その旨を届け出なければならない」と書くだけである。ところが民法799条が婚姻の届出に関する739条を縁組に準用しているため、組み合わせると意味が大きく変わる。届出は後から役所に知らせる事後報告ではない。縁組そのものを成立させる唯一のスイッチ(創設的届出:届け出た瞬間に法律関係が生まれるタイプの届出)である。裏を返せば、あなたの知らないところで誰かが届書を出すと、あなたが他人の「子」や「親」として戸籍に載ってしまうことがありうる。平成19年(2007年)の改正で窓口の本人確認は強化された。それでも窓口が確認するのは書類の形式であり、当事者の本心までは審査しない。守る手段は、先に「不受理申出」を出しておくことである(戸籍法27条の2)。縁組を成立させたい側も、勝手に成立させられたくない側も、勝負は届書が窓口に置かれる前に決まっている。
法的な位置づけ
戸籍法66条は、縁組をしようとする者に対し、その旨の届出を義務づける規定である。民法799条が婚姻の届出に関する739条を縁組に準用するため、普通養子縁組は届出の受理によって効力を生じる創設的届出と位置づけられる。届出には成年の証人2人以上の署名を要し、届出の期限は存在しない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.家庭裁判所の許可が必要かを確認 養子が未成年で、養親または配偶者の直系卑属(孫・連れ子)でない場合は、届出前に家庭裁判所の許可が必要(民法798条)。配偶者のある者が未成年者を養子にする場合は夫婦共同縁組となる点も確認する
- 2.届書を入手し、署名する人を正しく決める 市区町村役場または自治体サイトで養子縁組届書を入手する。養子が15歳未満なら、養子欄の署名は本人ではなく代諾者(法定代理人)が行う(民法797条、戸籍法68条)
- 3.成年の証人2人に署名を依頼する 成年の証人2人以上の署名を得る。後日縁組が争われた場合に経緯を説明できる人に依頼しておくと、紛争時の防御になる
- 4.添付書類をそろえて役所に提出する 本籍地または届出人の所在地の市区町村役場に提出する。本人確認書類を持参し、家庭裁判所の許可を得た場合は審判書謄本を添える。戸籍証明書の添付要否は自治体に事前確認する
- 5.受理後に戸籍の記載を確認する 受理から数日〜数週間後に戸籍謄本を取り寄せ、縁組の記載と縁組日を確認する。記載に誤りがあれば速やかに役所へ連絡する
よくある質問 AI による整理
Q1養子縁組届はどこに出せばいいですか?
養親または養子の本籍地、もしくは届出人の所在地の市区町村役場に提出します(戸籍法25条)。郵送や代理人による持参も可能ですが、本人確認の扱いが変わります。
Q2養子縁組届に必要な書類は何ですか?
養子縁組届書(成年の証人2人の署名入り)、届出人の本人確認書類が基本です。家庭裁判所の許可が必要な場合は審判書謄本と確定証明書も添付します。
Q3養子縁組届は郵送でも受理されますか?
郵送でも受理されます。ただし窓口で本人確認ができなかった届出人には、受理後に役所から届出があった旨の通知が送られます(戸籍法27条の2第2項)。
Q4養子縁組はいつ成立しますか?
届書が市区町村役場に受理された時点で成立します。養親子として暮らし始めた日や署名した日ではなく、受理の日が戸籍に縁組日として記載されます。
Q5養子縁組届の証人は誰でもなれますか?
成年であれば、親族でなくても証人になれます。ただし2人以上の署名が必要で、署名欄の不備があると届書は受理されません。
Q6勝手に養子縁組届を出されたらどうなる?
縁組意思のない縁組は無効ですが、戸籍を直すには家庭裁判所で縁組無効確認の調停・訴訟が必要です。事前なら不受理申出で受理自体を止められます。
Q7不受理申出はどこでできますか?
原則として本人が市区町村役場の戸籍窓口に出向き、本人確認書類を示して申し出ます。本籍地以外の役場でも受け付けられ、有効期間の定めはありません。
Q8養子縁組をすると名字は変わりますか?
養子は原則として養親の氏を名乗ります(民法810条)。ただし婚姻で氏を改めた人は、婚姻中はその婚姻の際の氏を称します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1養子縁組届って証人がいるんですか? 誰に頼んでもいいの?
成年の証人2人以上の署名が必要である(民法799条による739条2項の準用)。親族である必要はない。実務のポイント:縁組が後から争われると、証人は「縁組の経緯を知る人」として事情を聞かれることがある。形式を満たすためだけに頼んだ知人は、何も説明できない。事情をよく知る人に頼んでおくことが、将来の防御になる
Q2相続税対策で孫を養子にしたら、あとで無効にされたりしませんか?
最判平成29.1.31は、専ら節税が目的でも直ちに縁組の意思を欠くとはいえないと判断した。ただし相続税の基礎控除に数えられる養子は、実子がいれば1人、いなければ2人までである(相続税法15条)。孫養子は2割加算の対象にもなる(同法18条)。実務のポイント:本当の火種は税務署ではなく、取り分が減る他の相続人である。届出時点での本人の判断能力を示す記録を残しておくと、無効を主張される芽を早めに摘める(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「養子縁組は家庭裁判所が決めるもの」と思われがちだが、普通養子は当事者の届出だけで成立する。家庭裁判所の許可が必要なのは、自分や配偶者の直系卑属以外の未成年者を養子にする場合(民法798条)や特別養子など、一部に限られる
- 「養子になったら実の親とは縁が切れるのか」という問いそのものがずれている。普通養子では実親との親族関係が残るため、養子は実親と養親の両方の相続人になり、両方に対して扶養義務も負う。実親との関係が終わるのは特別養子だけである(民法817条の9)
- 届書が受理されれば縁組は確定すると多くの人が考えているが、問題はその先にある。当事者に縁組をする意思がなければ、縁組は無効になる(民法802条1号)。しかも無効確認には期間の制限がない。受理から十年後の相続の場面で、その縁組が丸ごと争われることもある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 届出の性質 | 戸籍法66条:創設的届出(受理で縁組が成立) | 戸籍法68条の2:報告的届出(特別養子は審判確定で成立済み) 戸籍法70条:創設的届出(受理で協議離縁が成立) |
| 届出をする人 | 養親と養子(成年の証人2人以上) | 特別養子縁組の審判を請求した養親 養親と養子(成年の証人2人以上) |
| 届出期限 | 期限なし(届け出るまで縁組は不成立) | 審判確定の日から10日以内 期限なし(届け出るまで離縁は不成立) |
| 家庭裁判所の関与 | 原則不要(直系卑属以外の未成年者を養子にする場合は許可が必要) | 必須(審判により成立) 協議離縁なら不要(調停・審判・裁判離縁は別手続) |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾では収養は書面で行い、裁判所の認可を得て初めて効力を生じる。日本のような届出のみによる成立は認められない
韓国は普通養子について日本と同様に申告(届出)で効力を生じる方式を残す。ただし未成年者の養子には家庭法院の許可を要する
中国では民政部門への収養登記によって成立し、行政機関の関与が必須である
ドイツでは養子縁組は家庭裁判所の決定(Ausspruch)で成立し、当事者の届出だけでは成立しない
米国では州裁判所の adoption decree により成立する。行政への届出のみで成立する方式は一般的でない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 再婚相手の連れ子を養子にしたいとき、家庭裁判所の許可は必要なのか? 配偶者の子(直系卑属)であれば民法798条ただし書により許可はいらず、役所への届出だけで成立する。ただし子が15歳未満なら、本人に代わって法定代理人が承諾(代諾)し、届出もその代諾者が行う(民法797条、戸籍法68条)。署名する人を間違えた届書は、そこで止まる
- あなたは相続税の基礎控除を増やすために、孫を養子にする届書に署名した。最高裁(最判平成29.1.31)は、節税が目的であっても直ちに縁組の意思がないとはいえないと判断した。しかし、相続税の計算で法定相続人に数えられる養子は、実子がいれば1人までである(相続税法15条)。さらに孫養子は相続税の2割加算の対象になる(同法18条)。取り分が減る他の相続人から縁組無効を主張される火種も、あなた自身が蒔いたことになる
- 借金の名義から逃げたい親族が、あなたを巻き込んで養子縁組届を出そうとしている気配がある。今日中に役所の戸籍窓口で不受理申出をしておけば、あなた本人が窓口に来たと確認できない限り、その届は受理されない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 身に覚えのない縁組を疑ったら、戸籍謄本(全部事項証明書)を取り寄せて記載を確認する2. まだ届出されていなければ、すぐに役所で不受理申出をする(戸籍法27条の2) 3. すでに受理されていたら、家庭裁判所に縁組無効確認の調停を申し立てる(家事事件手続法257条の調停前置)。合意に相当する審判(同法277条)が出れば、戸籍の訂正につながる4. 署名が偽造されていれば、警察に相談して告訴を検討する
訴えられた側:1. 届出の当時、当事者双方に縁組の意思があったことを示す資料を集める:同居や扶養の実態、手紙、本人の判断能力がわかる診断書など2. 節税目的だけでは直ちに無効にならないこと(最判平成29.1.31)を主張の軸にする3. 認知症の程度が争点になりそうなら、当時の介護記録やカルテを早めに確保する4. 協議離縁(民法811条)で決着させる選択肢とも比べておく
時効(請求できる期限):創設的届出のため、届出の期限はない。届出が受理された時点で縁組の効力が生じ、それまでは何年経っても法律上の親子ではない。縁組無効の確認には期間制限がない。詐欺や強迫による縁組の取消権は、詐欺に気付いた時、または強迫から解放された時から6か月で消滅する(民法808条1項による747条2項の読替え)。特別養子縁組の届出は、審判確定から10日以内に行う報告的届出である(戸籍法68条の2)
学説
実質的意思説(通説・判例):縁組意思とは、社会通念上親子と認められる関係を設定しようとする意思をいう。届出をする意思だけでは足りず、これを欠く仮装縁組は届出が受理されても無効となる
形式的意思説:届出に向けた意思があれば縁組意思を認めるとする見解。身分関係の安定を重視するが、偽装縁組の排除が難しくなる点が批判されている
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:新憲法下での家族法改正に伴い、現行戸籍法が制定され、縁組の届出を定める本条が置かれた
- 2.平成19年(2007年) 改正:戸籍法改正により、届出時の本人確認と不受理申出制度(27条の2)が法定された。本条の文言は変わらないが、縁組届出の運用に直接影響する関連改正
- 戸籍法 第68条15歳未満養子の代諾者による届出
- 戸籍法 第68条の2特別養子縁組の報告的届出
- 戸籍法 第27条の2本人確認と不受理申出制度
- 戸籍法 第70条離縁の届出
- 民法 第799条縁組を届出で成立させる準用規定
- 民法 第802条縁組意思欠如による無効
- 刑法 第157条偽装縁組届出への刑事罰
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