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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

刑事訴訟法 第281条の4

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  1. 被告人若しくは弁護人(第四百四十条に規定する弁護人を含む。)又はこれらであつた者は、検察官において被告事件の審理の準備のために閲覧又は謄写の機会を与えた証拠に係る複製等を、次に掲げる手続又はその準備に使用する目的以外の目的で、人に交付し、又は提示し、若しくは電気通信回線を通じて提供してはならない。
  2. 一当該被告事件の審理その他の当該被告事件に係る裁判のための審理
  3. 二当該被告事件に関する次に掲げる手続
  4. 一第一編第十六章の規定による費用の補償の手続
  5. 二第三百四十九条第一項の請求があつた場合の手続
  6. 三第三百五十条の請求があつた場合の手続
  7. 四上訴権回復の請求の手続
  8. 五再審の請求の手続
  9. 六非常上告の手続
  10. 七第五百条第一項の申立ての手続
  11. 八第五百二条の申立ての手続
  12. 九刑事補償法の規定による補償の請求の手続
  13. 2.前項の規定に違反した場合の措置については、被告人の防御権を踏まえ、複製等の内容、行為の目的及び態様、関係人の名誉、その私生活又は業務の平穏を害されているかどうか、当該複製等に係る証拠が公判期日において取り調べられたものであるかどうか、その取調べの方法その他の事情を考慮するものとする。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第281条の4は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第281条の4の条文原文は「被告人若しくは弁護人(第四百四十条に規定する弁護人を含む。」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第281条の4は第一節 公判準備及び公判手続に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第281条の4の前の条は刑事訴訟法第281条の3です。
  7. 刑事訴訟法第281条の4の次の条は刑事訴訟法第281条の5です。
  8. 刑事訴訟法第281条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第281条の4
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第281条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/281_4

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法281条の4は、開示証拠の複製等を裁判準備以外の目的で他人に交付・提示・ネット提供することを禁じる。違反は281条の5で処罰される。

Q · 弁護士からもらった証拠のコピー、SNS に上げたり他人に見せたりしてもいいの?

原則ダメ。裁判準備以外の目的での提示・提供は禁止です

刑事訴訟法281条の4により、開示証拠の複製等は「当該事件の裁判やその付随手続の準備」という目的の範囲内でしか使えません。腹いせに供述調書を SNS に上げる、週刊誌に売る、支援者の掲示板に貼る、これらはすべて目的外使用にあたり禁止です。違反すると281条の5により1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金の対象となり(最新の改正状況をご確認ください)、防御の弾薬だったコピーが、扱いを誤れば自分を撃つ凶器に変わります。

解説

刑事事件の被告人になると、検察官が握っている証拠(証人の供述調書、被害者の写真、関係者の個人情報)のコピーを、弁護人を通じて手にすることができる。多くの人はここで勘違いする。「自分の裁判のために渡された証拠なのだから、どう使おうと自由だ」と。違う。この条文は、渡された複製を、その裁判やそれに付随する手続の準備という目的以外で、他人に交付し、見せ、ネット回線を通じて提供することを正面から禁じている。腹いせに相手の供述調書を SNS に上げる、週刊誌に売る、支援者の掲示板に貼る、そのどれもが禁止行為だ。しかも違反には罰則がある(281条の5、1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金、最新の改正状況をご確認ください)。証拠を手にした瞬間、あなたは防御の弾薬と同時に、扱いを誤れば自分を撃つ義務を背負う。

法的な位置づけ

刑事訴訟法281条の4は、開示証拠の目的外使用を禁止する規定である。被告人・弁護人又はこれらであった者は、検察官が審理準備のため閲覧又は謄写の機会を与えた証拠の複製等を、当該被告事件の裁判及びその付随手続の準備以外の目的で、他人へ交付・提示し、又は電気通信回線を通じて提供してはならない。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.受け取る前に「使ってよい範囲」を弁護人と握る 証拠のコピーを受け取る最初の段階で、誰にどこまで見せてよいかを弁護人に確認する。受け取った後に迷うのではなく、受け取る前にルールを握っておけば、感情的になった夜に一線を越える事故を防げる
  2. 2.用途を裁判・付随手続の準備に限定する 受け取った複製の用途を、当該事件の裁判とその付随手続の準備に限定し、それ以外への交付・提示・ネット提供を一切しない。腹いせの投稿や報道機関への提供は目的外使用にあたる
  3. 3.デジタル共有は公開設定とアクセス権限を厳格管理 クラウドストレージや LINE での共有は「電気通信回線を通じた提供」に含まれうる。共有フォルダの公開設定とアクセス権限を最小限に絞り、誤公開を防ぐ。第三者がアクセスできる状態を作らない
  4. 4.外部提供を求められたら即答せず弁護人に確認 報道機関や支援者から証拠提供を求められたら、その場で答えず「弁護人に確認する」と一拍置く。この一拍が、目的外提供という新たな立件リスクからの防波堤になる。即答で渡した後では取り返しがつかない
  5. 5.既に外部へ出してしまった場合は直ちに回収と記録 既に外部へ出してしまった場合は直ちに弁護人に相談し、回収と経緯記録で情状を確保する。隠さず是正に動くことが、その後の量刑判断(281条の5)でも考慮されうる

よくある質問 AI による整理

Q1開示証拠の目的外使用とは何ですか?

検察官から審理準備のため閲覧・謄写の機会を与えられた証拠のコピーを、裁判やその準備以外の目的で他人に渡したり公開したりすることです。刑事訴訟法281条の4が禁じています。

Q2証拠のコピーを SNS に上げると罪になりますか?

なります。腹いせに供述調書等を SNS に投稿する行為は目的外使用にあたり、281条の5により1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金の対象です(最新の改正状況をご確認ください)。

Q3目的外使用は誰が処罰されますか?

複製等を交付・提示・提供した本人です。友人から見せられた証拠を拡散した場合、罪に問われるのは渡した側にも及びますが、まず提供した者が立件対象になります。

Q4クラウドや LINE での証拠共有も違反になりますか?

なりえます。クラウドストレージや LINE の共有は「電気通信回線を通じた提供」に含まれうるため、公開設定を一つ誤るだけで条文の射程に入ります。

Q5目的外使用の罰則は何条にありますか?

刑事訴訟法281条の5です。281条の4が禁止行為を定め、281条の5がその違反に対する罰則(1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金)を規定しています。

Q6セカンドオピニオンのため別の弁護士に見せるのは違反ですか?

裁判準備の目的の範囲内なら問題になりにくいですが、準備と無関係に見せれば目的外使用になりえます。事前に弁護人へ確認するのが安全です。

Q7目的外使用の公訴時効は何年ですか?

281条の5の罪は長期5年未満の拘禁刑にあたるため、公訴時効は犯罪行為終了時から3年です(刑事訴訟法250条2項)。

Q8被害者の情報が証拠に含まれていた場合どうなりますか?

目的外で流出させると、関係人の名誉・私生活の平穏を害したとして責任が重くなり、名誉毀損やプライバシー侵害の民事責任(民法709条・710条)も併発しえます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1弁護士からもらった証拠のコピー、家族に見せるのもダメなんですか?

裁判の準備として家族と相談する範囲なら問題になりにくいですが、準備と無関係に見せる、渡すのは目的外使用にあたりえます(281条の4)。線引きは「当該事件の裁判やその付随手続の準備のためか」です。実務のポイント:弁護人は依頼者に証拠コピーを渡すとき、口頭で『これは外に出さないで』と一言添えるのが通例。その一言を軽く聞き流す依頼者ほど、後で SNS 投稿で自分の首を絞める。渡された時点で扱いのルールを確認しておくと安全。

Q2コピーは出さず、証拠の内容を自分の言葉で SNS に書くだけなら大丈夫ですか?

条文が禁じるのは複製等の交付、提示、提供です。複製そのものを出さず内容を自分の言葉で書くだけなら281条の4の直接の射程からは外れる余地がありますが、内容次第で名誉毀損罪(刑法230条)や被害者のプライバシー侵害になり、別の責任を負います。実務のポイント:『コピーを出さなければセーフ』と要約を投稿する人がいるが、供述調書の文言をそのまま転記すれば提示や提供と評価される余地があり、線引きは見た目より曖昧。投稿自体をやめるのが唯一安全な選択。

間違えやすい点 AI による整理

  • 「自分の裁判の証拠なのだから、自分のものだ」と思っている。違う。検察官が閲覧又は謄写の機会を与えただけで、あなたに所有権が移ったわけではない。複製はあくまで防御準備のために預けられた、借り物に近い。
  • 目的外使用が禁止なのは知っていても、その違反が単なるルール違反ではなく、それ自体が罰則付きの犯罪(281条の5)であることまで知っている人は少ない。民事の損害賠償どころか、前科がつく話だ。
  • 「ネットに上げなければ大丈夫」と問いを立てているが、問いそのものがずれている。条文が禁じるのは交付、提示、電気通信回線を通じた提供のすべて。一人の支援者に紙のコピーを手渡すだけでも、目的が裁判準備の外にあれば違反になる。
比較の観点この条文ほかの条文
規律する内容281条の4:開示証拠の複製等の目的外使用を禁止281条の3:開示証拠の複製等の適正管理義務
281条の5:目的外使用に対する罰則
性質禁止規範(してはならない義務)管理義務(適正に保管する義務)
刑罰規定(違反への制裁)
違反時の効果281条の5の罰則に接続、第2項で個別事情を考慮管理不備は目的外使用・流出リスクに直結
1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金
保護法益関係人の名誉・私生活・業務の平穏と防御権の均衡証拠の散逸・流出防止
禁止規範の実効性確保

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法第33条・第245条

台湾は卷證資訊獲知權を認めつつ偵查不公開原則の枠内で利用を制限する。日本のように開示複製の目的外使用を独立の罰則付き禁止規範として明文化する形ではない点が相違。

韓国
대한민국 형사소송법 제266조의16

韓国は열람·등사된 증거의 목적 외 사용 금지を明文で定め、日本の281条の4と構造が極めて近い。証拠開示拡充に伴う弊害防止という立法趣旨も共通する。

ドイツ
StPO § 147・§ 477 Abs. 5

ドイツは弁護人の記録閲覧権(§ 147)を広く認めつつ、§ 477で取得情報の目的拘束(Zweckbindung)を定める。被告人本人の目的外使用に特化した罰則規定という形ではない。

アメリカ
Federal Rules of Criminal Procedure Rule 16(d)

米国は protective order により裁判所が個別に開示資料の使用範囲を制限する運用。一律の法定禁止規範ではなく、裁判所の裁量による命令で目的外使用を抑制する点が制度設計の違い。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • あなたが痴漢冤罪で起訴され、弁護人が被害者の供述調書を入手した。内容に矛盾があり、悔しさのあまり一部を匿名掲示板に貼って「この証言はおかしい」と世論に訴えたくなる。だがその瞬間、あなたは281条の4に違反し、新たな刑事事件の被疑者へと立場が反転する。
  • もし、あなたの家族が逮捕され、差し入れられた証拠コピーを別の弁護士にセカンドオピニオンとして見せたら、違反になるのか。答えは、裁判の準備という目的の範囲内なら問題ない。だが SNS の支援アカウントで「みんなで検証しよう」と公開した瞬間に線を越える。
  • 友人が刑事裁判の最中で、証拠の写真を見せてきた。あなたがそれをスクショして拡散すれば、罪に問われるのは渡したその友人だ。
  • 報道機関から「証拠を見せてくれたら無罪を世論に訴える」と持ちかけられ、判決まであと一週間。藁にもすがる思いで渡したくなる。だがそれは目的外提供そのもの、無罪を勝ち取る前に新しい罪が一つ増える

取るべき行動

被害を受けた側:1. あなたの供述や個人情報を含む複製が流出したら、どの手続で開示された証拠かを特定し、投稿や配布のスクリーンショットと URL を保全2. 281条の4違反として検察官や警察に申告(281条の5の罰則対象)、被告人側の行為なら裁判所にも上申3. 並行して、名誉毀損やプライバシー侵害として民事の損害賠償(民法709条、710条)と削除請求4. ネット拡散は時間との勝負、発見した瞬間に保全と削除請求を同時に動かす

訴えられた側:1. 受け取った複製の用途を、当該事件の裁判とその付随手続の準備に限定し、それ以外への交付、提示、ネット提供を一切しない2. セカンドオピニオンや専門家相談は、裁判準備目的の範囲内かを弁護人に確認してから3. デジタル共有は公開設定とアクセス権限を厳格に管理、クラウドの誤公開も提供にあたりうる4. 既に外部へ出してしまった場合は直ちに弁護人に相談、回収と経緯記録で情状を確保(281条の5、1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金、最新の改正状況をご確認ください)

時効(請求できる期限):目的外使用そのものに特定の期限はないが、違反は281条の5の罪となり、長期5年未満の拘禁刑にあたる罪として公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項、犯罪行為終了時から起算)。民事の損害賠償請求は、被害者が損害及び加害者を知った時から3年(人格権侵害は5年、民法724条)

学説

通説:本条は被告人の防御準備の自由と、証人・被害者等の名誉・私生活・業務の平穏との均衡を図る規定と解される。防御準備という正当な用途には自由を認めつつ、その枠を超える目的外使用のみを禁じ、第2項が一律制裁ではなく個別事情の考慮を求める点に均衡の趣旨が表れている。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成16年(2004年) 新設:公判前整理手続の導入に伴う証拠開示制度の整備の一環として新設。拡充される証拠開示の弊害を防止するため、開示証拠の目的外使用を禁止する規定を置いた。
  2. 2.平成28年(2016年) 改正:刑事訴訟法等の一部改正による証拠開示制度の拡充に合わせ、目的外使用禁止・管理義務・罰則の枠組みが整理された。

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刑事訴訟法の全文を見る所属する編章節を開く:第一節 公判準備及び公判手続

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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