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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

刑事訴訟法 第342条の8

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  1. 裁判所は、拘禁刑以上の刑に処する判決の宣告を受けた被告人が第三百四十二条の二の許可を受けないで本邦から出国し若しくは出国しようとしたとき、同条の許可を受けた被告人について前条第二項の規定により当該許可が取り消されたとき、又は第三百四十二条の二の許可を受けた被告人が正当な理由がなく指定期間内に本邦に帰国せず若しくは上陸しなかつたときは、検察官の請求により、又は職権で、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める決定をすることができる。
  2. 一当該被告人について勾留状が発せられていない場合勾留する決定
  3. 二当該被告人が保釈されている場合保釈を取り消す決定
  4. 三当該被告人が勾留の執行停止をされている場合勾留の執行停止を取り消す決定
  5. 2.前項(第二号に係る部分に限る。)の規定により保釈を取り消す場合には、裁判所は、決定で、保証金の全部又は一部を没取することができる。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第342条の8は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第342条の8の条文原文は「裁判所は、拘禁刑以上の刑に処する判決の宣告を受けた被告人が第三百四十二条の二の許可を受けないで本邦から出国し若しくは出国しようとしたとき、同条の許可を受けた被告…」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第342条の8は第五節 公判の裁判に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第342条の8の前の条は刑事訴訟法第342条の7です。
  7. 刑事訴訟法第342条の8の次の条は刑事訴訟法第343条です。
  8. 刑事訴訟法第342条の8には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第342条の8
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第342条の8(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/342_8

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法342条の8は、判決宣告後の被告人が許可なく出国し又はしようとした場合等に、裁判所が再勾留や保釈取消しを行い、保証金を没取できると定める規定である。

Q · 保釈中に無断で海外へ出たら、どうなるんですか?

再勾留され、保証金も没取され得ます

刑事訴訟法342条の8により、拘禁刑以上の判決を宣告された被告人が342条の2の許可なく出国し又は出国しようとした場合、許可が取り消された場合、正当な理由なく指定期間内に帰国しなかった場合には、裁判所は検察官の請求又は職権で、勾留状がなければ勾留、保釈中なら保釈取消し、勾留執行停止中ならその取消しを決定できます。保釈を取り消すときは、保証金の全部又は一部を没取できます(同条2項)。つまり身柄拘束と金銭喪失の二重の制裁が用意されています。

解説

実刑判決(拘禁刑以上)を言い渡され、控訴して保釈で外に出ているとする。一見、判決前と同じ自由に見える。だが法律上のあなたの立場は決定的に変わっている。判決を宣告された後の被告人は、裁判所の許可(342条の2)なしに日本を出られない。この条文は、その出国制限を破ったときに何が起きるかを定める。無断で出国した、あるいは出国しようとした。許可は得たが取り消された。許可を得て出国したが、正当な理由なく指定期間内に帰ってこない。このいずれかに当たれば、裁判所は検察官の請求または職権で、勾留状が出ていなければ勾留し、保釈中なら保釈を取り消し、勾留の執行停止中ならその停止を取り消せる。さらに保釈を取り消す場合、保証金の全部または一部を没取できる。つまり、判決後の海外逃亡は、身柄拘束と保釈金の喪失という二重の代償で封じられている。カルロス・ゴーンが楽器ケースに隠れて出国した、あの抜け道は、もう開いていない。

法的な位置づけ

刑事訴訟法342条の8は、判決宣告後の被告人に課される出国制限(342条の2)の実効性を担保する規定である。無断出国、出国の企図、出国許可の取消し、又は正当な理由のない帰国遅延があった場合に、裁判所が勾留・保釈取消し・勾留執行停止取消しの決定をし、保釈取消し時には保証金を没取できる旨を定める。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.海外渡航の必要が生じたら独断で動かない 判決宣告後に海外渡航の必要が生じても、絶対に自分で航空券を取って出国しようとせず、まず弁護人に連絡する。チェックインや保安検査通過も「出国しようとした」と評価され得るため避ける
  2. 2.342条の2の出国許可を裁判所に申請する 渡航目的・渡航先・期間・帰国予定を明示し、必要性を疎明する資料を添えて出国許可を申請する。許可を得た出国は適法であり、342条の8の発動要件に当たらない
  3. 3.指定期間を厳守し、遅延の恐れは事前届出 許可で指定された帰国期限を厳守する。入院・災害・フライト欠航など不可抗力で遅延が見込まれる場合は、期限を過ぎる前に客観資料を弁護人経由で裁判所へ届け出る
  4. 4.再勾留・没取の請求には正当な理由を主張する 万一、無断出国・帰国遅延・出国企図を理由に再勾留や保証金没取を請求されたら、弁護人を通じて正当な理由(不可抗力・出国の確定的意思の不存在)を主張し、没取額の減縮も求める

よくある質問 AI による整理

Q1刑事訴訟法342条の8とは何ですか?

判決宣告後の被告人が無断出国した場合等に、裁判所が再勾留・保釈取消し・保証金没取を行える根拠規定です。出国制限(342条の2)の実効性を担保します。

Q2保釈中に海外旅行はできますか?

拘禁刑以上の判決宣告後は342条の2の許可がなければ出国できません。無断出国すれば342条の8で再勾留され、保証金も没取され得ます。

Q3出国制限はいつから始まりますか?

拘禁刑以上の刑に処する判決の宣告を受けた時点から効力を持ち、原則として裁判の確定まで継続します。控訴中・保釈中でも対象です。

Q4出国しようとしただけでも処分されますか?

されます。342条の8は「出国しようとしたとき」も対象とし、空港でのチェックインや搭乗手続段階で保釈取消しの請求要件を満たし得ます。

Q5保証金没取は全額ですか一部ですか?

全部又は一部を没取できると定められ、裁判所の裁量です。本人の出頭協力など情状次第で一部にとどまる余地があります(96条参照)。

Q6ゴーン事件と342条の8の関係は?

2019年末のカルロス・ゴーン元会長の保釈中国外逃亡事件を直接の契機に、出国制限制度の一環として令和5年(2023年)に新設された規定です。

Q7帰国期限に遅れたらどうなりますか?

正当な理由なく指定期間内に帰国・上陸しなければ、検察官の請求又は職権で再勾留・保釈取消し・保証金没取の対象になります。

Q8保証人が立てた保証金も没取されますか?

されます。家族や第三者が立てた保証金でも、本人が無断出国すれば全部又は一部が没取されます。逃げたのは本人でも財布を直撃するのは保証人です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1保釈中に海外旅行って、そもそもダメなんですか?

判決前の保釈と判決後では扱いが違います。拘禁刑以上の判決を宣告された後は、裁判所の許可(342条の2)なしに出国できません。無断で出国すれば342条の8により再勾留され、保証金も没取されます。実務のポイント:判決前の保釈中も、海外渡航は保釈条件で制限されているのが通常で、条件違反は判決前でも保釈取消の理由になる。制度ができる前のゴーンの抜け道は、もう機能しないと考えるべき。

Q2保証金って、逃げた本人じゃなく出した家族が損するんですか?

そのとおりです。保証金は被告人本人が出すとは限らず、家族や第三者が立てるケースも多い。本人が無断出国すれば、誰が出した保証金でも全部または一部が没取されます(342条の8第2項、96条)。実務のポイント:保証人になる前に、本人が逃げたら自分の金が飛ぶリスクを直視すべき。一部にとどめてもらうには、本人の帰国・出頭への協力など情状を尽くす必要がある。

間違えやすい点 AI による整理

  • 出国制限は知っていても、その怖さを過小評価している人が多い。違反のペナルティは保証金没取「だけ」ではない。同時に身柄を再び拘束され、控訴審を勾留されたまま戦うことになる。金で済む話だと思っていると、自由そのものを失う
  • 「出国しなければセーフ」と思っているが、条文は「出国しようとしたとき」も対象にしている。空港でチェックインした、搭乗ゲートに向かった、その段階で要件は満たされうる。問いを「出られたかどうか」で立てている時点で、ずれている
  • 「実刑判決でも控訴中は無罪と同じ扱い」と思われがちだが、出国制限の場面では違う。判決の宣告を受けた瞬間から、あなたは逃亡の動機を持つ者として扱われ、国境を越える自由が法律上制限される
比較の観点この条文ほかの条文
条文の役割342条の8:出国制限違反時の制裁(再勾留・没取)342条の2:出国制限と出国許可の根拠
96条:保釈取消し・保証金没取の一般則
発動の引き金無断出国・出国企図・許可取消し・帰国遅延判決宣告(出国制限の効力発生)
逃亡・条件違反・召喚不応等の一般事由
効果勾留/保釈取消し/執行停止取消し+保証金没取許可なき出国の禁止(事前規制)
保釈取消し+保証金没取(裁量)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法 第93条之2以下

台湾は2019年改正で限制出境・出海を明文化し、令状主義的な期間制限と救済手続を整備。日本の許可制とは構造が異なるが、被告人の出国を統制する点で機能的に対応する。

韓国
출입국관리법 제4조(출국금지)

韓国は出入国管理法に基づく行政処分としての出国禁止が中心で、刑事手続と連動する。日本の裁判所の決定による制度とは法的構成が異なる。

ドイツ
StPO § 116

ドイツは勾留状の執行猶予条件として旅券提出義務や出国制限を課す構成。条件違反は猶予の取消し事由となり、機能的に本条に対応する。

アメリカ
18 U.S.C. § 3142(Bail Reform Act)

米国は保釈条件としてパスポート提出や渡航制限を課し、違反は保釈取消し・没収(forfeiture)の対象。連邦・州で運用が分かれる。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 実刑判決を受けて控訴中、海外にいる親が危篤との連絡が入ったら? 勝手に飛行機に乗れば即再勾留、保釈金も消える。正規ルートは342条の2の出国許可申請だが、審査には時間がかかる。残された時間と手続のスピードを天秤にかけることになる
  • 保釈中、空港の保安検査で出国を止められた。出国制限の対象だと知らずにチケットを取っていた。この「出国しようとした」だけで、保釈取消の請求要件は満たされる。
  • ビジネスで海外出張が必要な被告人。一度は342条の2の許可を得て出国したが、現地でトラブルが長引き指定の帰国期限を過ぎた。正当な理由が認められなければ、帰国した瞬間に再勾留と保証金没取が待つ。
  • あなたが家族のために高額の保証金を立て替えた保証人だとして、被告人本人が無断出国したらどうなるか? あなたが出したその金が、全部または一部没取される。逃げたのは本人でも、財布を直撃されるのはあなただ

取るべき行動

被害を受けた側:1. 海外渡航の必要が生じたら、絶対に独断で動かず、まず弁護人に連絡2. 342条の2の出国許可を裁判所に申請し、渡航目的・期間・帰国予定を疎明する資料を揃える3. 許可が出るまで出国の準備行為(チェックイン、保安検査通過)もしない、「出国しようとした」と評価される余地を残さない4. 許可を得て出国したら指定期間は厳守、延長が必要なら期限前に弁護人経由で裁判所へ届け出る

訴えられた側:1. 無断出国や帰国遅延を理由に再勾留・保証金没取を請求されたら、まず弁護人を通じて正当な理由を主張2. 帰国遅延なら、不可抗力(入院、災害、フライト欠航)を示す客観資料を提出3. 「出国しようとした」段階での請求なら、出国の確定的意思がなかったこと(単なる空港利用や誤解)を争う4. 保証金没取は全部か一部かに裁量があるため(96条参照)、本人の出頭協力などの情状を示して没取額の減縮を求める

時効(請求できる期限):特定の消滅時効はない。出国制限は判決の宣告後から効力を持ち、原則として裁判の確定まで継続する。違反(無断出国・出国企図・帰国遅延)があれば、検察官はその時点で請求でき、職権発動もありうる。再勾留・保証金没取の判断に明確な期間制限はない(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説(立法趣旨):本条は、判決宣告後に重い刑が予見される被告人ほど逃亡の動機が高まるという現実に対し、出国そのものを全面禁止せず許可制を前提としつつ、無断出国・出国企図・帰国遅延という逸脱にのみ再勾留と保証金没取という強い制裁を結びつけ、海外渡航の自由と刑事司法の実効性を均衡させる規定と解されている。

改正沿革 AI による整理

  • 令和5年(2023年)新設 刑事訴訟法等の一部を改正する法律(令和5年法律第28号)により新設。2019年末のカルロス・ゴーン元会長の保釈中の国外逃亡事件を直接の契機として、判決宣告後の被告人に対する出国制限制度(342条の2以下)の一環として導入された。出国制限違反時の再勾留と保証金没取を定める実効性確保規定である(施行日の詳細は最新の改正状況をご確認ください)

改正の年表

  1. 1.令和5年(2023年) 新設:刑事訴訟法等の一部を改正する法律(令和5年法律第28号)により新設。2019年末のカルロス・ゴーン元会長の保釈中国外逃亡事件を直接の契機に、判決宣告後の被告人に対する出国制限制度(342条の2以下)の一環として導入された実効性確保規定(施行日の詳細は最新の改正状況をご確認ください)。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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