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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

刑事訴訟法 第350条の20

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  1. 裁判所は、即決裁判手続の申立てがあつた事件について、弁護人が即決裁判手続によることについてその意見を留保しているとき、又は即決裁判手続の申立てがあつた後に弁護人が選任されたときは、弁護人に対し、できる限り速やかに、即決裁判手続によることについて同意をするかどうかの確認を求めなければならない。
  2. 2.弁護人は、前項の同意をするときは、書面でその旨を明らかにしなければならない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第350条の20は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第350条の20の条文原文は「裁判所は、即決裁判手続の申立てがあつた事件について、弁護人が即決裁判手続によることについてその意見を留保しているとき、又は即決裁判手続の申立てがあつた後に弁護人…」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第350条の20は第二節 公判準備及び公判手続の特例に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第350条の20の前の条は刑事訴訟法第350条の19です。
  7. 刑事訴訟法第350条の20の次の条は刑事訴訟法第350条の21です。
  8. 刑事訴訟法第350条の20には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第350条の20
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第350条の20(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/350_20

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法350条の20は、即決裁判手続について弁護人の同意確認を定める。弁護人の同意は書面でのみ成立し、被告人が控訴権を失う取引への安全弁となる。

Q · 即決裁判って、弁護士が同意しなくても進められるんですか?

進められません。弁護人の書面同意が必須の関門です

刑事訴訟法350条の20により、即決裁判手続を進めるには弁護人の同意が必要です。弁護人が意見を留保しているとき、または起訴後に弁護人が選任されたとき、裁判所は弁護人に同意の有無を速やかに確認しなければなりません(1項)。しかもこの同意は書面でのみ成立します(2項)。即決裁判では証拠調べが簡略化され、事実誤認を理由とする控訴も制限される(同403条の2)ため、法律のプロである弁護人の独立した判断を関門に挟み、被告人が気付かないうちに控訴権を手放すのを防いでいます。

解説

軽い罪で起訴され、検察官から「即決裁判手続」を持ちかけられたとする。即日で結審し、拘禁刑になっても必ず執行猶予が付く。一見、被告人に有利な取引だ。だがこの取引には弁護人の同意という関門がある。350条の20は、弁護人が即決裁判によることについて意見を保留しているとき、または起訴後に弁護人が選任されたとき、裁判所は弁護人にできる限り速やかに同意の確認を求めなければならないと定める。なぜ弁護人なのか。即決裁判手続では証拠調べが簡略化され、しかも事実誤認を理由とする控訴が制限される(刑事訴訟法403条の2)。つまりスピードと執行猶予の保証と引き換えに、後から「やっぱり無実だ」と争う道を捨てる。素人が一人でこの判断をすると、本当は争えた事件まで手放しかねない。だから法は、法律のプロである弁護人の書面同意を必須の安全弁にした。あなたが同意書にサインする前に、弁護人が首を縦に振るかどうかが、すべての分岐点だ。

法的な位置づけ

刑事訴訟法350条の20は、即決裁判手続における弁護人の同意確認を定める規定である。即決裁判手続の申立て後、弁護人が意見を留保しているとき、または新たに弁護人が選任されたとき、裁判所は弁護人に対し同意の有無を速やかに確認する義務を負い、弁護人の同意は書面によって明らかにされなければならない。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.まず争う余地があるかを冷静に確認 防犯カメラ、目撃者、アリバイ、違法収集の疑いなど、争える材料が一つでもないかを確認する。早く出られるという理由だけで即断しない
  2. 2.弁護人に同意の保留を明確に伝える 弁護人に対し『記録を検討するまで即決裁判への同意を保留してほしい』と明確に伝える。同意は書面でのみ成立する(2項)ため、口頭で急かされてもサインしない
  3. 3.弁護人に記録検討の時間を求める 裁判所の『できる限り速やかに』は記録を読む時間まで奪う意味ではない。弁護人を通じて記録検討に必要な時間を求め、即断を回避する
  4. 4.納得できる場合のみ書面で同意する 争っても勝てず早期解決が最善と納得できる場合に限り、事実誤認を理由とする控訴を失う(刑訴403条の2)ことを理解した上で、弁護人と被告人本人がそれぞれ書面で同意する

よくある質問 AI による整理

Q1即決裁判手続とは何ですか?

被告人が罪を認めた軽微な事件を即日で結審させる迅速な刑事手続です。証拠調べが簡略化され、拘禁刑でも必ず執行猶予が付く一方、事実誤認を理由とする控訴は制限されます。

Q2即決裁判に同意するとどうなりますか?

審理が即日で終わり、拘禁刑でも必要的に執行猶予が付きます。ただし事実誤認を理由とする控訴ができなくなる(刑訴403条の2)ため、争う武器を手放すことになります。

Q3即決裁判で必ず執行猶予になりますか?

拘禁刑を言い渡す場合は必要的に執行猶予が付きます。ただし罰金や無罪を排除する制度ではなく、執行猶予は損害賠償の免除を意味するものでもありません。

Q4即決裁判の弁護人同意は書面が必要ですか?

必要です。刑訴350条の20第2項は、弁護人が同意するときは書面でその旨を明らかにしなければならないと定めます。口頭で急かされてもサインしなければ手続は進みません。

Q5即決裁判に同意した後で否認できますか?

公判で起訴事実を否認すれば、裁判所は即決裁判によらない旨の決定をします。態度を固める前であれば通常の公判に戻れますが、その分早期解決の利益は失われます。

Q6即決裁判だと本当に控訴できないのですか?

控訴自体ができないわけではありませんが、事実誤認を理由とする控訴が制限されます(刑訴403条の2)。量刑不当や法令違反など別の理由による控訴は可能です。

Q7即決裁判の対象になる事件は?

死刑・無期・短期1年以上の拘禁刑にあたる事件などは除かれ、比較的軽微で争いのない事件が対象です。被告人本人と弁護人の双方の同意が前提になります。

Q8即決裁判で弁護人がいない場合はどうなりますか?

即決裁判手続は必要的弁護事件とされ、弁護人がいなければ開廷できません。弁護人が選任されていないときは国選弁護人が付され、その同意確認が行われます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1即決裁判って、結局、被告人にとって得なんですか損なんですか?

罪を認めていて早く終わらせたい軽微事件なら得。即日結審し、拘禁刑になっても必ず執行猶予が付く(刑事訴訟法350条の29)。だが事実誤認を理由とする控訴ができなくなる(同403条の2)のが代償だ。実務のポイント:弁護士は、依頼者に明確な争点がある事件では同意を勧めない。逆に証拠が固く争っても勝てない事件では、早期解決と確実な執行猶予を取りに行く。同意するかは『勝てる見込みがあるか』の冷徹な判断であって、気分や早さで決めるものではない

Q2弁護士が『同意します』と言ったら、もう私の意思は関係ないんですか?

いいえ。手続には被告人本人の同意(刑事訴訟法350条の16)と弁護人の同意(本条)の両方が必要で、どちらか一方では足りない。弁護人の同意は被告人の権利を守る追加の関門だ。実務のポイント:弁護人が記録もろくに読まずに形式的に同意し、後で『争えば無罪だった』と判明すれば、弁護過誤の問題になりうる。だからまともな弁護人ほど同意前に必ず証拠を精査する。逆に即決を急ぐ弁護人には、なぜ急ぐのか理由を問うべきだ

間違えやすい点 AI による整理

  • 「即決裁判は被告人にとってお得な制度だから、勧められたら乗るべき」と思いがちだが、引き換えに事実誤認を理由とする控訴が制限される(刑事訴訟法403条の2)。明確に有罪で早く終わらせたい事件には有利でも、争う余地がある事件で安易に同意すると、誤った有罪判決を覆す道を自ら閉ざす
  • 弁護人の同意が要ることは知っていても、その同意が「単なる手続のハンコ」ではないことを見落としがちだ。この同意は、弁護人が証拠を検討した上で『争わない方が依頼者の利益になる』と下した職業的判断そのもの。記録未検討で形式的に同意すれば、後に弁護過誤を問われうる重い一票である
  • 「一度同意したらもう取り消せない」と身構える人がいるが、問いの立て方が違う。被告人が公判で起訴事実を否認すれば、裁判所は即決裁判によらない旨の決定をしなければならない(刑事訴訟法350条の25、現行の条番号は要確認)。本当に重要なのは『取り消せるか』ではなく『どの段階までに態度を固めきるか』だ
比較の観点この条文ほかの条文
条文の役割350条の20:弁護人の同意確認(書面)350条の16:検察官の申立てと被疑者本人の同意
403条の2:即決裁判判決への事実誤認控訴の制限
同意・判断の主体弁護人(法律のプロの独立した判断)被疑者・被告人本人
上訴審の裁判所
タイミング・効果申立て後、できる限り速やかに確認。書面同意で手続続行公訴提起の段階。本人同意が手続の前提
判決後の控訴段階。事実誤認による是正を封じる

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法第273条の1(簡式審判程序)・第455条の2以下(認罪協商程序)

台湾も被告が罪を認めた事件の簡略・迅速処理制度を持つ。認罪協商では検察官と被告の合意が中心で、弁護人の関与が手続保障として組み込まれる点が共通する。

韓国
대한민국 형사소송법 제286조의2(간이공판절차)

韓国の簡易公判手続も被告人の自白を前提に証拠調べを簡略化する。即決審判は警察署長の請求による軽微事件の即日処理制度で、日本の即決裁判に近い迅速性を持つ。

ドイツ
StPO §§ 417 ff.(beschleunigtes Verfahren)

ドイツの迅速手続は単純で証拠が明白な事件を対象とする。必要的弁護の保障や上訴制限の扱いが日本の即決裁判と比較される。

アメリカ
Federal Rules of Criminal Procedure Rule 11

米国の有罪答弁(guilty plea)は弁護人の関与の下で権利放棄の任意性を裁判所が確認する。即決裁判の弁護人同意と同様、権利放棄の安全弁として弁護人が機能する。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 万引きで現行犯逮捕され、検察官から即決裁判を勧められたとしたら、どう動く? 同意すれば数日で終わり執行猶予も確実。だが本当に盗ったのか、店の防犯カメラに別の可能性が映っていないか、弁護人が証拠を精査する前にサインを迫られていないか。確認できる時間は、申立て後ごくわずかしか残されていない
  • 起訴された後で初めて当番弁護士がついた。裁判所はその弁護人に即決裁判への同意を急いで尋ねる。弁護人が記録をろくに読まないまま同意すれば、あなたの控訴の道はその瞬間に閉じる
  • あなたが暴行の被害者で、加害者がすぐに即決裁判で執行猶予になったと後で知る。「なぜこんなに早く、しかも刑務所に入らないのか」と憤る。即決裁判手続は被告人が罪を認めた軽微事件を迅速処理する制度で、被害者の意向より手続の速度が優先されやすい構造になっている

取るべき行動

被害を受けた側:1. 加害者が即決裁判で処理されると審理は短時間で終わり、被害者参加(刑事訴訟法316条の33以下)の機会も限られる。検察官に被害感情と処罰意見を早期に伝えること2. 損害賠償は刑事と別軌道で民事(民法709条)で請求でき、刑事手続中の損害賠償命令申立ても検討する3. 即決裁判では原則執行猶予が付くが、それは賠償の免除を意味しない。示談・賠償交渉は刑事処分と切り離して進める

訴えられた側:1. まず争う余地があるか冷静に確認。防犯カメラ、目撃者、アリバイ、違法収集の疑いが一つでもあれば即断しない2. 弁護人に『記録を検討するまで同意を保留してほしい』と明確に伝える。同意は書面でのみ成立する(2項)から、口頭で急かされてもサインしない3. 罪を認めて早期解決が最善と納得できる場合のみ同意。引き換えに事実誤認を理由とする控訴を失う(刑事訴訟法403条の2)ことを理解した上で4. 公判で気が変われば起訴事実を否認することで手続から離脱できる(刑事訴訟法350条の25、現行の条番号は要確認)

時効(請求できる期限):弁護人の同意確認は『できる限り速やかに』求められる(1項)が、明文の日数制限はない。重要な期限は別にある。被告人が即決裁判によることに同意するかは公判で態度を固める段階までが勝負で、公判で起訴事実を否認すれば手続から外れる。控訴期間は判決送達後14日(刑事訴訟法373条)だが、即決裁判では事実誤認を理由とする控訴が制限される(同403条の2)

学説

通説:本条の弁護人同意は単なる手続上のハンコではなく、弁護人が証拠を検討した上で『争わない方が依頼者の利益になる』と下した職業的判断であると解されている。記録を検討しないままの形式的同意は、後に弁護過誤を問われうる重い一票と位置づけられる。

改正沿革 AI による整理

  • 平成16年(2004年)新設、平成18年(2006年)施行 刑事裁判迅速化の一環として即決裁判手続を新設。本条はその弁護人同意確認の規定。平成28年(2016年)改正で協議・合意制度の新設に伴い条番号が移動した可能性があり、正確な改正回数と施行日は人的検証が必要

改正の年表

  1. 1.平成16年(2004年) 新設:刑事裁判の迅速化を目的とする刑事訴訟法改正により即決裁判手続を新設。本条はその弁護人同意確認の規定として置かれた。施行は平成18年(2006年)。正確な施行日と以後の条番号移動は人的検証が必要。

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刑事訴訟法の全文を見る所属する編章節を開く:第二節 公判準備及び公判手続の特例

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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