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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

刑事訴訟法 第350条の22

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  1. 裁判所は、即決裁判手続の申立てがあつた事件について、第二百九十一条第五項の手続に際し、被告人が起訴状に記載された訴因について有罪である旨の陳述をしたときは、次に掲げる場合を除き、即決裁判手続によつて審判をする旨の決定をしなければならない。
  2. 一第三百五十条の十六第二項又は第四項の同意が撤回されたとき。
  3. 二第三百五十条の二十第一項に規定する場合において、同項の同意がされなかつたとき、又はその同意が撤回されたとき。
  4. 三前二号に掲げるもののほか、当該事件が即決裁判手続によることができないものであると認めるとき。
  5. 四当該事件が即決裁判手続によることが相当でないものであると認めるとき。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第350条の22は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第350条の22の条文原文は「裁判所は、即決裁判手続の申立てがあつた事件について、第二百九十一条第五項の手続に際し、被告人が起訴状に記載された訴因について有罪である旨の陳述をしたときは、次に…」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第350条の22は第二節 公判準備及び公判手続の特例に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第350条の22の前の条は刑事訴訟法第350条の21です。
  7. 刑事訴訟法第350条の22の次の条は刑事訴訟法第350条の23です。
  8. 刑事訴訟法第350条の22には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第350条の22
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第350条の22(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/350_22

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法350条の22は、即決裁判手続の申立て事件で被告人が有罪陳述をしたとき、四つの例外を除き裁判所に即決裁判手続での審判決定を義務付ける規定である。

Q · 「認めれば一日で終わる」と言われたけど、有罪と言ったら必ず即決裁判になるの?

原則そう。ただし決定前なら同意撤回で戻せる

刑事訴訟法350条の22により、即決裁判手続の申立て事件で被告人が冒頭手続(291条5項)において有罪である旨を陳述すると、裁判所は四つの例外を除き、即決裁判手続で審判する旨の決定を「しなければなりません」。義務です。例外は、(1)(2) あなたか弁護人が同意を撤回したとき、(3) その事件が即決裁判手続によれないとき、(4) 即決裁判手続が相当でないとき。決定が下りるまでは同意を撤回して通常公判に戻れますが、決定後は事実誤認を理由とする控訴が制限されます(403条の2)。

解説

軽い罪で起訴され、弁護人から「認めれば一日で終わる、執行猶予も付く」と言われたとする。あなたは法廷で「間違いありません」とうなずく。その瞬間に動き出すのが刑訴350条の22だ。即決裁判手続の申立てがあった事件で、冒頭手続(291条5項)であなたが有罪である旨を述べると、裁判所は四つの例外を除いて、即決裁判手続で審判する旨の決定を「しなければならない」。義務である。だがこの手続の取引条件を先に知っておくべきだ。あなたが得るのは、原則即日判決のスピードと、拘禁刑なら執行猶予が必ず付くという保証(350条の29)。引き換えに手放すのが、後から「やはり事実が違った」と事実誤認を理由に控訴する道(403条の2で封じられる)。四つの例外のうち最初の二つは、あなたか弁護人が同意を撤回したとき。つまり決定が下りる前なら、まだ降りられる。降りられる最後の地点が、この条文の柱書のなかに隠れている。

法的な位置づけ

刑事訴訟法350条の22は、即決裁判手続への移行決定を定める規定である。即決裁判手続の申立て事件において、被告人が冒頭手続で有罪である旨を陳述したとき、同意の撤回・手続不適格・手続不相当の四つの例外に当たらない限り、裁判所に当該手続による審判決定を義務付ける。迅速処理と被告人保護の均衡を図る入口規定として機能する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.弁護人と「事実に本当に争いがないか」を最終確認 冒頭手続の前に、防犯カメラ映像・供述調書・現場状況を弁護人と精査し、認識違いや故意の不存在など争点の芽がないかを洗い出す。少しでも争点があれば即決裁判を選ばない判断をする
  2. 2.メリットとデメリットを天秤にかける 得るもの(原則即日判決、拘禁刑なら必要的執行猶予350条の29)と、手放すもの(事実誤認を理由とする控訴の制限403条の2)を並べて比較する。罰金見込みの事案は執行猶予のうまみが小さく、控訴制限のリスクだけが残る点に注意
  3. 3.迷いがあれば決定前に同意を撤回 法廷で有罪陳述をして決定が下りる前であれば、被告人または弁護人は同意を撤回できる(本条1号・2号)。撤回すれば通常公判に移行する。撤回のリミットは決定が下りるまでである
  4. 4.決定後に争いたくなったら取消事由を確認 決定後でも、有罪陳述を撤回するなど350条の25の取消事由に当たれば通常手続に戻る。ただし判決確定後は事実誤認を理由とする控訴が制限されるため、入口の判断がほぼすべてを決めると心得る

よくある質問 AI による整理

Q1即決裁判手続とは何ですか?

争いのない軽微な事件を、原則即日で結審・判決する簡易迅速な刑事手続です。検察官の申立てと被告人・弁護人の同意、被告人の有罪陳述を前提とします(刑訴350条の16以下)。

Q2即決裁判はどんな事件が対象ですか?

死刑・無期・短期1年以上の拘禁刑にあたる事件は対象外です。事案が明白かつ軽微で、証拠調べが簡易に済む比較的軽い罪が対象になります(刑訴350条の16)。

Q3即決裁判の申立ては誰がしますか?

検察官が公訴提起と同時に書面で申し立てます。被告人の同意が必要で、弁護人がいない場合は手続を進められません(刑訴350条の16・350条の18)。

Q4即決裁判と通常の公判はどう違いますか?

通常公判は争点整理や証拠調べに複数期日を要しますが、即決裁判は原則即日結審・即日判決です。代わりに事実誤認を理由とする控訴が制限されます(403条の2)。

Q5即決裁判は本当に一日で終わりますか?

原則として即日判決が言い渡されます(刑訴350条の28)。ただし裁判所が不相当と判断すれば通常手続に移行し、その場合は一日では終わりません。

Q6弁護人がいないと即決裁判はできませんか?

できません。即決裁判手続には弁護人の関与が必須で、弁護人がいないときは国選弁護人が付されます。弁護人の同意がなければ手続に進めません(刑訴350条の18・350条の20)。

Q7即決裁判の決定はあとから取り消されますか?

被告人が有罪陳述を撤回したときなど一定の取消事由があれば、決定は取り消され通常手続に移行します(刑訴350条の25)。判決後の取消はできません。

Q8即決裁判が「相当でない」とされるのはどんな場合ですか?

実刑相当と見込まれる場合や、争点が複雑で簡易な審理になじまない場合など、裁判所が迅速処理に適さないと判断したときです(本条4号)。

この条文についての質問 AI による整理

Q1即決裁判で執行猶予が付くって聞いたけど、絶対ですか?

拘禁刑(旧・懲役/禁錮)を言い渡す場合は必ず執行猶予を付さなければなりません(350条の29)。ただし罰金刑では適用されず、また裁判所が実刑相当などで即決裁判が相当でないと判断すれば、そもそも本条4号で手続に乗りません。実務のポイント:弁護人が「執行猶予確実」と言うのは拘禁刑前提の話です。あなたの事案がそもそも罰金見込みなら、即決裁判のうまみは小さく、控訴制限のリスクだけが残ることもある。何刑が見込まれるかを先に聞くべきだ

Q2一回認めたら、もう無罪を争えないんですか?

原則として争えません。即決裁判手続でなされた判決に対しては、事実誤認を理由とする控訴が制限されます(403条の2)。ただし決定が下りる前なら有罪陳述も同意も撤回でき(本条1号・2号)、決定後でも有罪陳述の撤回などの取消事由があれば通常手続に戻ります(350条の25)。実務のポイント:この控訴制限こそ即決裁判の本当のコストです。弁護士は『早く終わる』は言っても『事実を争えなくなる』を同じ重さで説明しない人もいる。署名する前にこの一点を必ず確認する

間違えやすい点 AI による整理

  • 「即決裁判は被告に有利な温情措置」と思われがちだが、実態は取引だ。スピードと執行猶予の保証を得る代わりに、事実誤認を理由とする控訴の道を放棄する(403条の2)。有利かどうかは、あなたに本当に事実を争う余地がないかで決まる
  • 「拘禁刑なら執行猶予が必ず付く」ことは弁護人から聞く(350条の29)。だがその裏で、本来なら無罪主張や事実関係の精査ができたかもしれない事案を、自ら手続から外しているという深刻さまでは説明されないことがある。知っている事実の重みを、実は半分しか測れていない
  • 「認めれば刑が軽くなりますか」と問う人が多いが、問いの立て方そのものがずれている。即決裁判は量刑を値切る制度ではなく、事実を争わないと決めた人のための手続だ。少しでも事実に争いがあるなら、軽くなるかではなく、そもそもこの入口を選ぶべきかから考えるべきだ
比較の観点この条文ほかの条文
前提条件即決裁判(350条の22):申立て+同意+有罪陳述、弁護人必須略式手続(461条):被疑者の異議なし、書面審理、公判開かず
通常公判:被告人の同意不要、争点整理・証拠調べを実施
審理のスピード原則即日結審・即日判決(350条の28)公判を開かず書面で略式命令を発付
複数期日にわたり数か月かかることもある
言い渡せる刑拘禁刑なら必要的執行猶予(350条の29)、罰金等も可100万円以下の罰金・科料のみ
法定刑の範囲で実刑・執行猶予いずれも可
不服申立て事実誤認を理由とする控訴が制限(403条の2)略式命令告知から14日内に正式裁判を請求可
事実誤認・量刑不当を理由に控訴可

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法第273条之1(簡式審判程序)・第455条之2(認罪協商程序)

台湾は簡式審判と認罪協商の二本立てで迅速処理を実現。被告の自白を前提とし、上訴が制限される点で日本の即決裁判に機能的に近い。

韓国
대한민국 형사소송법 제286조의2 이하(簡易公判節次)

韓国は被告人が公判廷で自白したとき証拠調べを簡易化する簡易公判節次を置く。日本の即決裁判より証拠法則の緩和に重点がある。

ドイツ
StPO §§ 417 ff.(beschleunigtes Verfahren)

ドイツの迅速手続は事実が明白で単純な軽微事件を対象とし、起訴状なしで口頭起訴が可能。自白を絶対的前提としない点で日本と異なる。

アメリカ
Fed. R. Crim. P. 11(Guilty Plea / Plea Bargaining)

米国はギルティ・プリーを基礎に量刑取引が広く行われる。日本の即決裁判は量刑を値切る制度ではなく事実不争を前提とする迅速化手続である点が本質的に異なる。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 初犯の万引きで起訴された。国選弁護人は「即決裁判なら今日中に終わって執行猶予が付く」と勧める。だがあなたが防犯カメラの映像に納得しておらず、本当は店を出る前に支払うつもりだったとしたら? 一度「有罪です」と述べて決定が下りれば、その認識違いを控訴審で蒸し返す道は403条の2で塞がれる
  • もし冒頭手続の直前になって、やっぱり争いたいと思い始めたら? あなたか弁護人が同意を撤回すれば、裁判所は即決裁判手続の決定をできない(本条1号・2号)。撤回のリミットは決定が下りるまで。法廷で「有罪」と口に出す前が、最後の分岐点だ
  • あなたの弁護人が、起訴状の訴因に法律構成上の疑問を見つけた。弁護人が同意しなければ即決裁判には進めない(350条の20)。即日決着の誘惑より一度立ち止まる判断を弁護人がしたとき、それはあなたの利益を守る動きだ

取るべき行動

被害を受けた側:あなたが犯罪被害者の立場なら、即決裁判では審理が一日で終わり、意見陳述や被害者参加の機会が通常の公判より圧縮される点を知っておく。1. 被害感情・処罰感情は早期に検察官へ伝える、時間が短いので後手に回ると間に合わない2. 損害賠償は刑事の決着とは別軌道、民法709条で民事請求する道は残る3. 被告人に執行猶予が必ず付く点(350条の29)に納得できないなら、即決裁判の相当性(本条4号)について検察官に意見を述べる

訴えられた側:1. 弁護人と『事実に本当に争いがないか』を冒頭手続の前に徹底確認、少しでも争点があれば即決裁判を選ばない2. メリット(原則即日判決、拘禁刑なら必要的執行猶予350条の29)とデメリット(事実誤認を理由とする控訴の制限403条の2)を天秤にかける3. 法廷で有罪陳述をする前なら同意を撤回できる(本条1号・2号)、迷いがあれば撤回して通常公判へ4. 決定後に「やはり争いたい」となっても遅い、入口の判断がすべてを決める

時効(請求できる期限):同意の撤回・有罪陳述の選択は、即決裁判手続の決定が下りるまで(本条柱書、291条5項の冒頭手続時)。決定後は350条の25の取消事由に当たらない限り戻れない。公訴時効そのものは罪種ごとに異なる(刑事訴訟法250条)

学説

通説:本条の決定は、有罪陳述と四つの消極要件の不存在が満たされれば裁判所に義務付けられる(覊束的)。被告人が失う事実審理・上訴の保障は、弁護人の必要的関与(350条の18・350条の20)と必要的執行猶予(350条の29)によって制度的に補填される、と理解される。

改正沿革 AI による整理

  • 平成16年(2004年) 即決裁判手続の新設に伴い創設(当初は刑事訴訟法350条の8)。軽微事件で被告人が有罪である旨を陳述したときの手続移行決定を定めた
  • 平成28年(2016年) 証拠収集等への協力及び訴追に関する合意制度(350条の2以下)の新設に伴い条番号が繰り下げられ、350条の22となった

改正の年表

  1. 1.平成16年(2004年) 新設:即決裁判手続の創設に伴い、有罪陳述があったときの手続移行決定として新設(当初は刑事訴訟法350条の8)。
  2. 2.平成28年(2016年) 改正:証拠収集等への協力及び訴追に関する合意制度(350条の2以下)の新設に伴い条番号が繰り下げられ、350条の22となった。

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刑事訴訟法の全文を見る所属する編章節を開く:第二節 公判準備及び公判手続の特例

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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