刑事訴訟法 第98条の2
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検察官は、保釈又は勾留の執行停止を取り消す決定があつた場合において、被告人が刑事施設に収容されていないときは、被告人に対し、指定する日時及び場所に出頭することを命ずることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第98条の2は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第98条の2の条文原文は「検察官は、保釈又は勾留の執行停止を取り消す決定があつた場合において、被告人が刑事施設に収容されていないときは、被告人に対し、指定する日時及び場所に出頭することを…」で始まります。
- 刑事訴訟法第98条の2は第八章 被告人の召喚、勾引及び勾留に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第98条の2の前の条は刑事訴訟法第98条です。
- 刑事訴訟法第98条の2の次の条は刑事訴訟法第98条の3です。
- 刑事訴訟法第98条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第98条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第98条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/98_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法98条の2は、保釈や勾留執行停止の取消後、未収容の被告人に対し検察官が出頭を命じられると定める。令和5年改正で新設された逃亡防止のための規定である。
Q · 保釈が取り消されたら、自分から出頭しないといけないんですか?
検察官の出頭命令が出れば、出頭する法的義務があります
刑事訴訟法98条の2により、保釈または勾留の執行停止が取り消され、被告人がまだ刑事施設に収容されていない場合、検察官は指定する日時・場所への出頭を命じることができます。令和5年改正で新設された規定で、命令に従わず逃亡すれば、新設された逃亡関連の刑事責任や保釈保証金の没取の対象になりえます。取消し後は逮捕を待つ受け身の立場ではなく、自ら出頭を命じられる立場に変わる点が重要です。
解説
保釈中のあなたが、保釈条件に違反した、あるいは新たな容疑をかけられた。裁判所が保釈を取り消す決定を下す。ここで多くの人が誤解する。「取り消されても、自分から刑事施設に戻る義務まではないだろう」と。令和5年(2023年)の改正で、その隙間は塞がれた。98条の2は、保釈または勾留の執行停止が取り消され、あなたがまだ施設に収容されていないとき、検察官が「指定する日時と場所に出頭せよ」と命じる権限を与える。つまり、取消決定が出た瞬間から、あなたには出頭という具体的な義務が発生する。そして従わずに逃げれば、それ自体が新たな犯罪になりうる(令和5年改正で新設)。カルロス・ゴーン氏の国外逃亡が、この制度を生んだ引き金だ。
法的な位置づけ
刑事訴訟法98条の2は、保釈または勾留の執行停止の取消決定があった場合において、被告人が刑事施設に未収容のとき、検察官が指定する日時及び場所への出頭を命じる権限を定める規定である。令和5年改正により新設され、取消後の再収容の実効性を担保する手続的根拠として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.出頭命令書の指定内容を正確に確認 命令書に記載された出頭の日時・場所・出頭先を勝手に解釈せず正確に確認する。専属的な義務であり、指定日時の徒過は逃亡と評価されうるため一字一句を読み込む
- 2.直ちに弁護人へ連絡し同行出頭を依頼 命令を受けたら即座に弁護人へ連絡し、出頭への同行と段取りを依頼する。自発的に出頭する姿勢を示すこと自体が、その後の身柄審査・情状で効いてくる
- 3.出頭困難な事情があれば調整を申し出る 急病・入院など正当な理由で指定日時の出頭が困難な場合、黙って無視せず、弁護人を通じて出頭日時の調整や疎明資料の提出を申し出る。無断の不出頭が最悪手
- 4.収容後の保釈再請求を事前準備 出頭イコール即収容を見据え、収容後すぐに保釈を再請求できるよう、身元引受人の確保と疎明資料の作成を前倒しで進める。先に動いた人ほど再請求が通りやすい
よくある質問 AI による整理
Q1出頭命令とは何ですか?
保釈等の取消後、刑事施設に未収容の被告人に対し、検察官が指定する日時・場所への出頭を命じる処分です(刑訴98条の2)。令和5年改正で新設されました。
Q2保釈の取消しはどんなときに行われますか?
保釈条件違反、逃亡や証拠隠滅のおそれ、新たな罪を犯したと疑うに足る相当な理由がある場合などに、裁判所が刑訴96条に基づき取消決定をします。
Q3出頭命令の指定日に行けない正当な理由とは?
入院や急病など客観的にやむを得ない事情です。黙って無視せず、弁護人を通じて出頭日時の調整を申し出ることが重要で、無断の不出頭は逃亡と評価されえます。
Q4保釈中のGPS端末の装着命令とは何ですか?
令和5年改正で出頭命令とセットで新設された位置測定制度です。逃亡防止のため被告人の所在を把握する仕組みで、保釈は監視付きの仮の自由へと性質が変わりました。
Q5保釈保証金はどんなときに没取されますか?
保釈が取り消され被告人が逃亡したり、正当な理由なく出頭命令に従わない場合などに、裁判所の決定で全部または一部が没取されます。
Q6勾留の執行停止と保釈はどう違いますか?
保釈は保証金を条件に勾留の効力を停止する制度、勾留の執行停止は病気や親族の葬儀など一時的事情で身柄拘束を解く処分です。98条の2は双方の取消後に適用されます。
Q7出頭命令はいつから運用されていますか?
令和5年法律第28号(刑事訴訟法等の一部を改正する法律)で新設されました。施行は段階的なため、適用の有無は最新の施行状況をご確認ください。
Q8出頭命令に弁護人は同行できますか?
同行可能です。実務上、弁護人と出頭日時を調整し同行出頭する方が、収容後の保釈再請求や情状で有利に働くとされ、弁護人への早期相談が勧められます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1保釈が取り消されたら、自分から警察署に行かないといけないんですか?
検察官から出頭命令(98条の2)が出た場合は、指定された日時・場所に出頭する法的義務があります。命令がまだ出ていない段階でも、取消決定後の収容自体は避けられません。実務のポイント:弁護士は、逃げるより自発的に出頭日時を調整して出頭する方が、その後の保釈再請求や情状で圧倒的に有利になることを知っています。だから「出頭命令が来たら一緒に出頭しましょう」と勧める。無視は最悪手です
Q2出頭命令を無視して逃げたら、どうなりますか?
令和5年(2023年)の改正で、保釈等の取消し後に出頭せず逃亡する行為への規制が強化されました。本来の被告事件に加えて不利な評価を受け、保釈保証金も没取の対象になります(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:この改正はカルロス・ゴーン事件の国外逃亡が引き金です。かつて存在した「取消しから収容までの空白を突いて逃げる」余地は、制度的に塞がれた。今や逃亡は割に合いません
間違えやすい点 AI による整理
- 「保釈が取り消されても、警察が逮捕しに来るまでは自由」と思っているなら危険だ。98条の2により、取消し後は検察官の出頭命令に従う義務が直接発生する。逮捕を待つ受け身の立場ではなく、自分から動くことを命じられる立場になる
- 出頭命令を無視できると軽く考える人は、その代償の重さを知らない。単に再収容されるだけでなく、令和5年改正で新設された逃亡関連の罪に問われうえ、本来の被告事件の量刑にも「反省も逃亡防止の意思もない」として不利に跳ね返る
- 「出頭命令が来たらもう終わりだ」と絶望するのは、問いの立て方が違う。本当に問うべきは「出頭のタイミングと条件を弁護人とどう設計するか」だ。出頭の仕方ひとつで、収容後の保釈再請求の通りやすさも情状も変わってくる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律内容 | 刑訴98条の2:取消後・未収容の被告人への出頭命令 | 刑訴96条:保釈・執行停止の取消事由と取消決定 刑訴98条:取消後の刑事施設への収容手続 |
| 適用場面 | 取消決定後、被告人がまだ収容されていない段階 | 取消しの当否を判断する段階 身柄を確保し収容を執行する段階 |
| 主体・手段 | 検察官が出頭を命じる(命令) | 裁判所が取消決定をする 検察官の指揮で収容を執行する |
| 新設・改正 | 令和5年(2023年)新設 | 従来からの規定 従来からの規定 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は具保(保釈)停止羈押の取消後に再び羈押を執行できると定める。日本の出頭命令のように検察官が出頭を命じる独立の枠組みは持たない
ドイツは勾留執行の猶予(Haftverschonung)の取消し(Widerruf)後、改めて勾留状を執行する構造。逃亡防止は再勾留により実現する
米国は釈放条件違反に対し、保釈取消しと逮捕令状の発付で対応する。日本の出頭命令のような出頭を命じる中間処分は連邦法上明示されていない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 保釈中に被害者側と接触したことが発覚し、保釈取消しの決定が出た。検察官から「3日後の午前10時、指定の場所に出頭せよ」という命令書が届く。出頭すれば即収容、出頭しなければ逃亡の問題が加わる。残された選択肢を弁護人と詰める時間は72時間しかない
- もし保釈取消しの噂を聞いて怖くなり、出頭命令を無視して身を隠したらどうなる? かつては取消決定と再収容の間に逃げ込む余地があったが、今は出頭命令違反と逃亡が別個の問題として跳ね返り、保釈保証金も没取の対象になる
- 保釈中に体調を崩して入院し、指定の出頭日に動けない。正当な理由があれば、弁護人を通じて出頭の段取りを調整する余地はある。黙って無視するのが最悪手だ
- あなたが被告人の家族で、本人が取消し直後に連絡を絶った。出頭命令が出ているなら、本人が自発的に出頭するよう一刻も早く説得する側に回ることになる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 命令書の指定日時・場所・出頭先を正確に確認し、勝手に解釈しない2. 直ちに弁護人へ連絡し、出頭への同行を依頼する3. 体調や家庭の事情で指定日時の出頭が困難なら、無視せず弁護人を通じて調整を申し出る4. 出頭イコール即収容を見据え、収容後すぐ保釈を再請求できるよう、疎明資料と身元引受人を事前に準備しておく
訴えられた側:1. すでに出頭命令を無視してしまった段階でも、傷を最も浅くするのは自発的な出頭、一刻も早く弁護人経由で出頭の意思を示す2. 逃亡の意図はなかった事情、連絡未達や病気などがあれば証拠を保全する3. 出頭命令違反・逃亡は令和5年改正で強化された領域で、本来の被告事件と併せて不利に働くため弁護方針を早急に再構築する4. 保釈保証金の没取リスクも踏まえ、身元引受人と対応を協議する
時効(請求できる期限):出頭の期限は検察官が命令書で指定する日時そのものであり、法律上一律の期限ではなく個別に指定される。指定日時を過ぎての不出頭は、それ自体が逃亡として刑事責任に直結しうる(令和5年改正で新設、最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 令和5年(2023年)新設 刑事訴訟法等の一部を改正する法律(令和5年法律第28号)により新設。保釈・勾留執行停止の取消し後、被告人が刑事施設に未収容の場合に、検察官が出頭を命じる権限を創設した。取消しから再収容までの空白を突いた逃亡を防ぐことを目的とする
改正の年表
- 1.令和5年(2023年) 新設:刑事訴訟法等の一部を改正する法律(令和5年法律第28号)により新設。保釈・勾留執行停止の取消後、被告人が刑事施設に未収容の場合に検察官が出頭を命じる権限を創設。取消しから再収容までの空白を突いた逃亡を防ぐことを目的とし、GPS端末による位置測定制度等とともに逃亡防止策の一環として導入された
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