道路運送車両法 第94条の2(指定自動車整備事業の指定等)
クイックジャンプ
- 地方運輸局長は、自動車特定整備事業者の申請により、自動車特定整備事業の認証を受けた事業場であつて、自動車の整備について前条第一項の国土交通省令で定める基準に適合する設備、技術及び管理組織を有するほか、国土交通省令で定める基準に適合する自動車の検査の設備を有し、かつ、確実に第九十四条の四第一項の自動車検査員を選任して第九十四条の五第一項の自動車の点検及び整備について検査をさせると認められるものについて、指定自動車整備事業の指定をすることができる。
- 2.第七十八条第二項から第四項まで及び第八十条第一項(第二号ロからニまでに係る部分に限る。)の規定は、前項の指定について準用する。この場合において、同号ロ中「第九十三条の規定による自動車特定整備事業の認証」とあるのは「第九十四条の八第一項の規定による指定」と、「当該認証」とあるのは「当該指定」と読み替えるものとする。
- 3.第一項の規定の適用については、二以上の自動車特定整備事業の事業場のために用いられる自動車の検査の設備は、その管理の方法、位置その他について国土交通省令で定める要件を備えるときは、当該二以上の事業場のそれぞれに所属する自動車の検査の設備とみなすことができる。
この条文の基本情報
指定自動車整備事業の指定等とは何ですか?
定義指定自動車整備事業の指定等とは、道路運送車両法第94条の2に定められた規定で、「地方運輸局長は、自動車特定整備事業者の申請により、自動車特定整備事業の認証を受けた事業場であつて、自動車の整備について前条第一項の国土交通省令で定める基準に適合…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路運送車両法第94条の2(指定自動車整備事業の指定等)は、日本の道路運送車両法に含まれる条文です。
- 道路運送車両法第94条の2の条文原文は「地方運輸局長は、自動車特定整備事業者の申請により、自動車特定整備事業の認証を受けた事業場であつて、自動車の整備について前条第一項の国土交通省令で定める基準に適合…」で始まります。
- 道路運送車両法第94条の2は第六章に置かれています。
- 道路運送車両法の公布日は昭和26年6月1日です。
- 道路運送車両法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 道路運送車両法第94条の2の前の条は道路運送車両法第94条です。
- 道路運送車両法第94条の2の次の条は道路運送車両法第94条の3です。
- 道路運送車両法第94条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第94条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000185 - 本サイト収録
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第94条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0000000185/94_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路運送車両法94条の2は、認証を受けた整備事業場のうち、検査設備を備え自動車検査員に確実に検査させられる事業場を、地方運輸局長が指定工場として指定できると定める。
Q · 指定工場と認証工場は何が違うの?
認証工場は整備のみ、指定工場は工場内で車検の合否判定までできる
道路運送車両法94条の2により、地方運輸局長は、自動車特定整備事業の認証を受けた事業場のうち、設備・技術・管理組織と検査設備の基準を満たし、自動車検査員を確実に選任して検査させられる事業場を「指定自動車整備事業」(指定工場)として指定できます。指定工場は選任した自動車検査員が保安基準への適合を判定するため、運輸支局に車を持ち込まずに車検手続を進められます。認証工場は整備はできますが、検査は原則として運輸支局などで受けます。
解説
車検のとき、あなたの車は国の検査場に一度も行っていないかもしれない。いわゆる「民間車検場」(正式には指定自動車整備事業者、通称「指定工場」)で車検を受けた場合、合否を判定するのは国の職員ではない。工場に選任された自動車検査員である。その判定に基づいて保安基準適合証が交付されれば、運輸支局に車を持ち込まなくても車検証が更新される。国の権限の一部をこれほど大きく民間に任せる前提になっているのが本条である。地方運輸局長が指定するのは、まず自動車特定整備事業の認証を受けていること、そのうえで設備、技術、管理組織が省令の基準を満たし、検査設備を持ち、検査員を確実に選任して検査させられると認められる事業場に限られる。ここから分かるのは、「整備工場」と「指定工場」は別物だということだ。認証工場は整備はできるが、車検の合否までは出せない。見積もりが安いという理由で店を選ぶ前に、その店が車検の合否を自分で判定できる資格を持っているのか、判定を誰が担っているのかを確かめたほうがよい。
法的な位置づけ
道路運送車両法94条の2は指定自動車整備事業の指定要件を定める規定である。自動車特定整備事業の認証を前提に、省令基準に適合する設備・技術・管理組織および自動車の検査設備を有し、自動車検査員を確実に選任して点検整備の検査をさせられると認められる事業場について、地方運輸局長が申請に基づき指定できる旨を規定する。共同検査設備のみなし規定も置く。
よくある質問 AI による整理
Q1指定工場とは何ですか?
道路運送車両法94条の2に基づき地方運輸局長の指定を受けた整備事業場です。選任された自動車検査員が工場内で保安基準への適合を判定できます。
Q2民間車検場とはどういう意味ですか?
一般に指定自動車整備事業者(指定工場)の通称です。国の検査場に車を持ち込まずに、工場内で検査まで完結できる事業場を指します。
Q3指定工場かどうかはどうやって確認できますか?
店に直接確認するほか、工場に掲げられた指定の標識や、管轄の運輸支局・地方運輸局への問い合わせで確認できます。見積もりの段階で聞くのが確実です。
Q4指定工場になるための条件は?
自動車特定整備事業の認証を受けていること、省令基準に合う設備・技術・管理組織と検査設備があること、自動車検査員を確実に選任できることが条件です。
Q5指定工場の申請先はどこですか?
本条は地方運輸局長が申請により指定すると定めています。実務上の窓口は事業場を管轄する運輸支局等です。書式や添付書類は事前に確認してください。
Q6検査設備がなくても指定工場になれますか?
自前の設備がなくても、複数の事業場で共同利用する検査設備が省令の要件を満たせば、各事業場の設備とみなされる余地があります(本条3項)。
Q7自動車検査員とは誰のことですか?
指定工場が選任し、点検整備後の自動車が保安基準に適合するかを検査する者です。選任要件は道路運送車両法94条の4に定められています。
Q8指定工場の不正車検は違法ですか?
違法です。確実に検査させる体制が崩れれば指定取消し等の行政処分の対象となり、虚偽の証明には検査員個人の刑事責任が問われることもあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1指定工場と認証工場って、結局どっちで車検を受けたほうが得なんですか?
指定工場(本条による指定)は工場内で検査まで完結し、運輸支局への持ち込みが要らない。認証工場は整備のみを担い、検査は原則として運輸支局などで受ける。手間と日数では指定工場、費用では認証工場やユーザー車検が有利になることが多い。実務のポイント:認証工場の車検は、店が裏で運輸支局に持ち込む代行費が料金に含まれていることが多い。明細の「代行料」の行を見れば、どちらの方式かが分かる
Q2車検を受けた工場が後から指定取消しになったら、自分の車検も無効になりますか?
取消しによって、過去に正規の手続で更新された車検証が自動的に失効するわけではない。ただし、不正な検査で適合証が出ていた車は、運輸局から再検査などを求められることがある(94条の8など)。実務のポイント:大規模な不正事案では、運輸局が対象車の所有者に個別に通知することがある。心当たりがあれば、通知を待たずに運輸支局で自分の車の検査記録を照会するほうが早い
間違えやすい点 AI による整理
- 「どの整備工場でも車検は同じ」と思われがちだが、認証工場と指定工場では役割が違う。認証工場で整備した車は、原則として運輸支局などで現車の検査を受ける必要がある。指定工場なら工場内で検査まで完結する。料金の違いは手間の違いであって、品質の違いとは限らない
- 指定工場の検査員は民間人だから判定も甘めだろう、という感覚は危険である。自動車検査員は検査事務について刑法上は公務員とみなされる立場にあり、虚偽の適合証を出せば、工場の指定取消しにとどまらず、検査員個人が刑事責任を問われうる。国の検査と同じ責任を負う判定だと知っておくべきだ
- 「指定を取り消されても、看板を掛け替えればすぐ再開できる」と考える経営者がいるが、第2項が準用する欠格事由により、取消しを受けた者は一定期間(原則2年、最新の改正状況をご確認ください)再指定を受けられない。一度の不正が数年分の事業モデルを止める
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制度の位置づけ | 94条の2:指定自動車整備事業の指定(指定工場) | 78条:自動車特定整備事業の認証(認証工場) 94条の4:自動車検査員の選任 |
| できること | 整備に加え、工場内で保安基準適合の検査まで完結 | 特定整備(分解整備・電子制御装置整備)の実施 指定工場で検査を担当する人員の確保 |
| 要件の中心 | 認証+設備・技術・管理組織+検査設備+検査員を確実に選任 | 省令基準に適合する設備・技術・管理組織 所定の資格要件を満たす者の選任 |
| 失う場面 | 94条の8による指定取消し等、欠格事由の準用で再指定が制限 | 認証の取消し等の行政処分 検査員の解任命令等 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾でも公路監理機関の検査を民間の代検廠に委託する制度がある。検査権限を民間に委ね、監理機関が監督する構造は日本の指定工場と共通する
韓国では指定整備事業者が検査業務の一部を担う。民間整備業者に検査を委ねる点で日本と構造が近い
ドイツでは TÜV 等の公認検査機関の検査員が主検査を行い、整備工場とは組織が分かれる。日本のように整備工場自体に判定権限を与える方式とは異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 車検に出した翌週、ブレーキから異音がする。明細を見ると「ブレーキ点検済」とある。だが本当に点検されたのか? 指定工場なら、合否を判定した自動車検査員の氏名が記録に残っているはずだ。まずそれを確認するところから始める
- チェーンの中古車販売店で「車検込み」で車を買ったあと、ニュースで同じ系列の工場が不正車検で指定を取り消されたと知る。自分の車の保安基準適合証は有効なのか。不安になったら、まず運輸支局に問い合わせて車検記録を照会できる
- あなたは地方で整備工場を経営していて、指定工場になりたいが、検査ラインを一から入れる資金がない。近くの同業者と一か所の検査設備を共同で使う形なら、第3項の要件を満たせば各事業場の設備とみなされる余地がある
- 工場長のあなたのもとに、運輸局の監査通知が届いた。監査まであと10日。検査員の選任届と、実際に検査した人の記録が一致していないことに今気づいた。指定の前提になっている「確実に検査させる」体制が崩れていると見られれば、指定取消しにつながりかねない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 車検直後に不具合が出たら、点検整備記録簿、見積書、請求明細、保安基準適合証の写しを確保する2. 別の工場で修理する前に、不具合箇所の写真と診断書面を残す3. 元の工場に書面で経緯と修補を求める。整備契約は請負なので契約不適合の責任を問える4. 不正検査が疑われる場合は、管轄の運輸支局または地方運輸局に情報提供する。行政の監査は民事の交渉とは別に動く
訴えられた側:1. 運輸局の監査や指摘を受けたら、検査員の選任状況、検査記録、設備の校正記録を即日そろえる2. 選任していない者が検査していた、記録が形だけになっているといった構造的な欠陥がないか社内で洗い出す3. 不備が見つかったら、自主的な是正と報告の記録を残す。「確実に検査させる」体制を立て直した証拠が処分の重さに影響しうる4. 処分の通知を受けたら、行政不服審査や取消訴訟の期限を弁護士と確認する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。整備の不具合を争う場合、請負の契約不適合は不適合を知った時から1年以内の通知が必要(民法637条)。債権一般は知った時から5年、権利行使できる時から10年(民法166条)。保安基準適合証は交付から15日以内に車検手続に使う必要がある(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 令和元年(2019年)改正、令和2年(2020年)4月施行 「自動車分解整備事業」が「自動車特定整備事業」に改められ、自動ブレーキ等の電子制御装置の整備も対象に含められた。本条の文言もこれに合わせて改正された
改正の年表
- 1.令和元年(2019年) 改正:「自動車分解整備事業」が「自動車特定整備事業」に改められ、自動ブレーキ等の電子制御装置の整備も対象に含められた。本条の文言もこれに合わせて改正され、令和2年(2020年)4月に施行された
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める