道路交通法 第103条の2(免許の効力の仮停止)
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- 免許を受けた者が自動車等の運転に関し次の各号のいずれかに該当することとなつたときは、その者が当該交通事故を起こした場所を管轄する警察署長は、その者に対し、当該交通事故を起こした日から起算して三十日を経過する日を終期とする免許の効力の停止(以下この条において「仮停止」という。)をすることができる。
- 一交通事故を起こして人を死亡させ、又は傷つけた場合において、第百十七条第一項又は第二項の違反行為をしたとき。
- 二第百十七条の二第一項第一号、第三号若しくは第四号、第百十七条の二の二第一項第一号、第三号若しくは第七号、第百十七条の四第一項第二号又は第百十八条第一項第五号の違反行為をし、よつて交通事故を起こして人を死亡させ、又は傷つけたとき。
- 三第百十八条第一項第一号若しくは第二項第一号又は第百十九条第一項第一号から第六号まで、第十五号若しくは第二十号若しくは第二項第一号若しくは第二号の違反行為をし、よつて交通事故を起こして人を死亡させたとき。
- 2.警察署長は、仮停止をしたときは、当該処分をした日から起算して五日以内に、当該処分を受けた者に対し弁明の機会を与えなければならない。
- 3.免許証を有する者が仮停止を受けたときは、免許証を当該処分をした警察署長に提出しなければならない。
- 4.免許情報記録個人番号カードを有する者が仮停止を受けたときは、免許情報記録個人番号カードを当該処分をした警察署長に提示して免許情報記録の抹消を受けなければならない。
- 5.仮停止をした警察署長は、速やかに、当該処分を受けた者が第一項各号のいずれかに該当することとなつた時におけるその者の住所地を管轄する公安委員会に対し、内閣府令で定める仮停止通知書(第三項の規定により免許証の提出を受けた場合にあつては、当該仮停止通知書及び当該免許証。次項及び第七項において同じ。)を送付しなければならない。
- 6.前項の仮停止通知書の送付を受けた公安委員会は、当該事案について前条第三項(同条第五項において準用する場合を含む。)の規定により処分移送通知書を送付するときは、併せて当該送付を受けた仮停止通知書を送付しなければならない。
- 7.仮停止は、前二項の規定により仮停止通知書の送付を受けた公安委員会が当該仮停止の期間内に当該事案について前条第一項、第二項又は第四項の規定による処分をしたときは、その効力を失う。
- 8.仮停止を受けた者が当該事案について前条第一項又は第四項の規定により免許の効力の停止を受けたときは、仮停止をされていた期間は、当該免許の効力の停止の期間に通算する。
この条文の基本情報
免許の効力の仮停止とは何ですか?
定義免許の効力の仮停止とは、道路交通法第103条の2に定められた規定で、「免許を受けた者が自動車等の運転に関し次の各号のいずれかに該当することとなつたときは、その者が当該交通事故を起こした場所を管轄する警察署長は、その者に対し、当該交…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路交通法第103条の2(免許の効力の仮停止)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
- 道路交通法第103条の2の条文原文は「免許を受けた者が自動車等の運転に関し次の各号のいずれかに該当することとなつたときは、その者が当該交通事故を起こした場所を管轄する警察署長は、その者に対し、当該交…」で始まります。
- 道路交通法第103条の2は第六節 免許の取消し、停止等に置かれています。
- 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
- 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路交通法第103条の2の前の条は道路交通法第103条です。
- 道路交通法第103条の2の次の条は道路交通法第104条です。
- 道路交通法第103条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第103条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 - 本サイト収録
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第103条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/103_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路交通法103条の2は、ひき逃げや酒酔い運転が絡む死傷事故について、警察署長が事故日から30日を終期に免許を仮停止できると定める。処分から5日以内に弁明の機会がある。
Q · 事故のあと警察署で免許を止められました。これでもう免停が決まったということですか?
いいえ。仮停止は暫定処分で、本処分は公安委員会が別に決めます。
道路交通法103条の2の仮停止は、事故現場を管轄する警察署長が行う暫定的な免許効力停止です。終期は事故を起こした日から起算して30日で、対象はひき逃げ(救護義務違反)や酒酔い・酒気帯び運転など人を死傷させた重い違反に絡む場合に限られます。処分日から起算して5日以内に弁明の機会が与えられ(2項)、免許停止や取消しの本処分は住所地を管轄する公安委員会が別途決めます。仮停止期間中に本処分が出ると仮停止は効力を失い(7項)、仮停止されていた期間は本処分の停止期間に通算されます(8項)。
解説
事故を起こして、その足で入った警察署で、いきなり「あなたの免許、今日から止めます」と告げられる。裁判もまだ、正式な処分もまだ、なのに運転を奪われる。これが道路交通法103条の2の仮停止だ。押さえるべきは三点。第一に、これを発動するのは公安委員会ではなく「事故現場を管轄する警察署長」。現場レベルで即座に効く。第二に、期間は事故の日から数えて最長30日。第三に、対象は限られる。ひき逃げ(救護義務違反)、酒酔い・酒気帯び運転、麻薬運転など、人を死傷させた重い違反に絡む場合だけで、単なる不注意の追突では発動されない。そして多くの人が見落とすのが、処分から5日以内に与えられる「弁明の機会」だ。ここがあなたが反論できる唯一の窓であり、後に来る本処分の重さを左右する。さらに仮停止の期間は最終的な免許停止の期間に通算される。損して終わりではなく、前払いなのだ。
法的な位置づけ
道路交通法第103条の2が定める仮停止とは、交通事故に関連して救護義務違反・酒酔い運転等の重大な違反があった場合に、事故を起こした場所を管轄する警察署長が、公安委員会の本処分に先立って行う暫定的な免許効力停止処分をいう。終期は事故日から起算して30日、処分日から5日以内に弁明の機会が保障され、その期間は本処分の免許停止期間に通算される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.仮停止の期間と弁明期限を最初に確定する 仮停止通知書を受け取ったら、まず二つの日付を確定する。終期は事故を起こした日から起算して30日を経過する日(1項)、弁明の機会は処分をした日から起算して5日以内(2項)。事故日と処分日は別物なので、両方をカレンダーに書き込む
- 2.免許証の提出・免許情報記録の抹消手続を行う 免許証を有する場合は処分をした警察署長に免許証を提出する(3項)。免許情報記録個人番号カードを有する場合は、カードを警察署長に提示して免許情報記録の抹消を受ける(4項)。提出前に免許証の記載事項を控えておく
- 3.弁明の内容を書面で組み立てる 5日以内という短さを前提に、争点を絞る。救護した具体的な行動、飲酒の量と時間経過、事故態様についての認識の食い違い、事故後の被害者対応など、記録に残しておくべき事実を時系列で書き出す。刑事手続にも波及するため、不確かな記憶を断定的に書かない
- 4.弁明の前に刑事にも詳しい弁護士へ相談する 弁明で述べた内容は、その後の公安委員会の聴聞や刑事手続でも参照されうる。通知を受けた当日に弁護士へ連絡し、弁明の内容と今後の供述との整合を取る。運転が生業の場合は勤務先・取引先への説明方針も同時に決める
- 5.本処分の軽減に照準を移す 仮停止の期間は本処分の免許停止期間に通算される(8項)ので、仮停止そのものを消すことに労力を割きすぎない。公安委員会の聴聞に向け、被害者との示談状況、任意保険の対応、再発防止策など、量定に効く材料を積み上げる
よくある質問 AI による整理
Q1免許の仮停止とは何ですか?
事故現場を管轄する警察署長が、公安委員会の本処分を待たずに行う暫定的な免許効力停止です。道路交通法103条の2が根拠で、終期は事故日から起算して30日です。
Q2仮停止はどんな事故で出されますか?
人を死傷させた事故で、救護義務違反(ひき逃げ)、酒酔い・酒気帯び運転、麻薬等の影響下の運転など、1項各号に列挙された重い違反が絡む場合に限られます。
Q3仮停止の期間は何日ですか?
事故を起こした日から起算して30日を経過する日が終期です(1項)。処分日からではなく事故日から数える点に注意してください。
Q4仮停止と免許停止(本処分)の違いは何ですか?
仮停止は警察署長による暫定措置、本処分は住所地の公安委員会が行う正式処分です。期間内に本処分が出れば仮停止は効力を失います(7項)。
Q5仮停止されたら免許証はどうなりますか?
処分をした警察署長に免許証を提出しなければなりません(3項)。警察署長は住所地の公安委員会へ仮停止通知書とともに送付します(5項)。
Q6マイナンバーカード一体型の免許でも仮停止されますか?
されます。免許情報記録個人番号カードを有する者は、カードを警察署長に提示して免許情報記録の抹消を受ける必要があります(4項)。
Q7仮停止中に運転したらどうなりますか?
免許の効力が停止しているため無免許運転となり、道路交通法上の重い罰則の対象です。本処分の量定でも著しく不利に働きます。
Q8仮停止に不服がある場合はどうすればいいですか?
まず5日以内の弁明の機会で反論します(2項)。処分自体への不服は行政不服審査法の審査請求、行政事件訴訟法の取消訴訟という道もあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1警察がその場で免許を止めるって、裁判もなしにそんなことできるんですか?
できます。仮停止は行政処分で、刑事裁判とは別軌道です。道交法103条の2が事故現場の警察署長に認めた権限で、その場で即座に発動できます。ただし暫定措置なので、5日以内の弁明の機会が保障され、本処分は公安委員会が別途決めます。実務のポイント:仮停止は最長30日で自動的に終わりますが、その間に公安委員会が本処分(免停・取消)を出すと仮停止は効力を失い本処分へ切り替わります(7項)。「30日待てば戻る」ではなく、本処分の中身こそが本丸です
Q2仮停止された30日って、あとで免停になったら二重に取られるんですか?
取られません。仮停止の期間は本処分の免許停止期間に通算されます(8項)。たとえば本処分が90日の免停なら、仮停止の30日はその一部として数えられ、残りは60日です。二重処罰ではなく前倒し消化です。実務のポイント:だから弁明や聴聞で狙うべきは「仮停止を消すこと」ではなく「本処分の日数そのものを軽くすること」。仮停止の30日に一喜一憂する人ほど、本丸の交渉を落とします
Q3弁明の機会って、行かなかったらどうなりますか?
弁明は権利であって義務ではないので、行かなくても仮停止は続きます。ただし反論のチャンスを自ら捨てることになり、事故態様や救護の事実についてあなたの言い分が記録に残りません(2項)。実務のポイント:弁明で述べた内容は、後の本処分の聴聞や刑事手続でも参照されえます。逆に、ここで不用意に不利なことを口にすると後々まで響く。弁明の前に弁護士と事実を整理しておくのが玄人の動き方です
間違えやすい点 AI による整理
- 「警察に免許を取られたら、正式な免停・取消が決まったも同然」と思いがちだが、仮停止はあくまで暫定措置。本処分は別途、住所地の公安委員会が聴聞などの手続を経て決める。手前の処分で全てを諦めるのは早計だ
- 「弁明の機会があるのは知っている」という人は多い。だがその5日という短さの深刻さまでは知らない。処分の日から起算して5日以内、反論を組み立てる時間はほとんどない。通知を受けた瞬間に動かないと、唯一の反論の窓を無為に失う
- 「仮停止された30日は丸ごと損した期間だ」と考えるのは、問いの立て方が間違っている。仮停止の期間は本処分の免許停止期間に通算される(8項)。つまり最終的な停止日数の一部を前倒しで消化しているだけで、二重に取られるわけではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 処分をする主体 | 道交法103条の2:事故を起こした場所を管轄する警察署長 | 道交法103条:住所地を管轄する公安委員会 道交法104条:公安委員会(聴聞の手続を担当) |
| 処分の性質と期間 | 暫定措置。事故日から起算して30日を経過する日が終期 | 本処分。免許の取消し、または一定期間の効力停止 本処分の前置手続そのもの(期間の定めではない) |
| 本人が反論する手続 | 処分日から5日以内の弁明の機会(2項) | 本処分に先立つ聴聞または弁明(103条・104条の枠組み) 聴聞の特例。期日・通知等の手続が明文化されている |
| 相互の関係 | 期間内に本処分が出れば効力を失い(7項)、期間は本処分に通算(8項) | 仮停止を吸収する最終処分。不服は審査請求・取消訴訟へ 本処分の適正さを担保する手続保障 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も酒駕や肇事逃逸について、現場で駕照を当場保管し吊扣・吊銷につなげる仕組みを持つ。日本の仮停止と同じく、正式裁決前の即時的な運転排除という機能を担う
韓国は免許の取消・停止処分を警察行政庁が行う構造で、日本のように警察署長の仮停止と公安委員会の本処分が二段構えになる形とは主体の分配が異なる
ドイツの暫定的な運転免許剥奪は裁判官の命令によるもので、行政庁ではなく司法が担う点が日本と大きく異なる。手続保障の重心が裁判所側にある
米国は飲酒検査の拒否や基準値超過で、刑事手続とは独立に行政庁が即時に免許を停止する。行政聴聞を短期間で請求できる点は日本の弁明の機会と機能的に近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 深夜の接触事故で相手が軽傷、あなたは少しだけ酒を飲んでいた。警察署で仮停止を告げられ、免許証を差し出す。弁明の機会はあと5日。ここで事故態様と飲酒の程度について何をどう述べるかで、後の本処分の日数が変わってくる
- もし配送や運送を生業にするあなたが仮停止を受けたら、どうなる。30日間ハンドルを握れず収入は止まる。だが仮停止の期間は本処分の停止期間に通算されるので、焦って諦めるより本処分の軽減に照準を合わせるべきだ
- タクシー運転手が救護義務違反で仮停止。免許証を警察署に提出する。生活の土台が一夜で止まる
- 友人が「事故ったら警察に免許を取られた、もう終わりだ」と相談してきた。実は仮停止と公安委員会の本処分は別物で、間に弁明という隙間があり、まだ打てる手が残っている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 加害者が仮停止を受けたという事実は、救護義務違反や飲酒など重い違反が絡んでいた強いサイン。まず警察に、どの違反類型で仮停止になったかを確認する2. その情報は民事の過失割合交渉と刑事の量刑で武器になるので、記録として押さえる3. 損害賠償は別軌道(民法709条、自動車損害賠償保障法3条)。行政処分・刑事処分の進行に引きずられず、証拠保全と請求準備を並行で進める
訴えられた側:1. 仮停止の通知を受けたら、まず期間(事故日から最長30日)と弁明の期日(処分から5日以内)を確認2. 弁明の機会は反論できる唯一の窓。救護した事実、飲酒の程度への反論、事故態様の食い違いを書面で用意する3. この段階で刑事にも詳しい弁護士に相談し、弁明内容と後の聴聞・供述の整合を取る4. 仮停止の期間は本処分に通算される(8項)ので、そこは焦らず、本処分の日数の軽減に照準を合わせる
時効(請求できる期限):弁明の機会は仮停止の処分日から起算して5日以内(2項)。仮停止そのものは事故を起こした日から起算して30日を経過する日が終期(1項)。その後の本処分に対する不服は、行政不服審査法による審査請求(処分を知った日の翌日から3か月以内)または行政事件訴訟法による取消訴訟(処分を知った日から6か月以内)。(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和35年(1960年) 新設:道路交通法(昭和35年法律第105号)の制定により、旧道路交通取締法を全面改正して現行の免許行政処分の枠組みが整備された
- 2.令和4年(2022年) 改正:運転免許証と個人番号カードの一体化に対応し、免許情報記録個人番号カードを有する者の提示および免許情報記録の抹消に関する規律(4項)が置かれた
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