道路交通法 第37条の2(環状交差点における他の車両等との関係等)
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- 車両等は、環状交差点においては、第三十六条第一項及び第二項並びに前条の規定にかかわらず、当該環状交差点内を通行する車両等の進行妨害をしてはならない。
- 2.車両等は、環状交差点に入ろうとするときは、第三十六条第三項の規定にかかわらず、徐行しなければならない。
- 3.車両等は、環状交差点に入ろうとし、及び環状交差点内を通行するときは、第三十六条第四項の規定にかかわらず、当該環状交差点の状況に応じ、当該環状交差点に入ろうとする車両等、当該環状交差点内を通行する車両等及び当該環状交差点又はその直近で道路を横断する歩行者に特に注意し、かつ、できる限り安全な速度と方法で進行しなければならない。
この条文の基本情報
環状交差点における他の車両等との関係等とは何ですか?
定義環状交差点における他の車両等との関係等とは、道路交通法第37条の2に定められた規定で、「車両等は、環状交差点においては、第三十六条第一項及び第二項並びに前条の規定にかかわらず、当該環状交差点内を通行する車両等の進行妨害をしてはならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路交通法第37条の2(環状交差点における他の車両等との関係等)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
- 道路交通法第37条の2の条文原文は「車両等は、環状交差点においては、第三十六条第一項及び第二項並びに前条の規定にかかわらず、当該環状交差点内を通行する車両等の進行妨害をしてはならない。」で始まります。
- 道路交通法第37条の2は第六節 交差点における通行方法等に置かれています。
- 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
- 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路交通法第37条の2の前の条は道路交通法第37条です。
- 道路交通法第37条の2の次の条は道路交通法第38条です。
- 道路交通法第37条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第37条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 - 本サイト収録
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第37条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/37_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路交通法37条の2は、環状交差点では円内を通行する車両が優先し、進入車は進行妨害をしてはならず、入るときは徐行しなければならないと定める。第36条等の優先ルールは適用されない。
Q · 丸い交差点(環状交差点)って、どうやって入るのが正解なんですか?
円の中の車が優先。入るときは必ず徐行が必要です
道路交通法37条の2により、環状交差点では円内を通行する車両等が優先されます。進入しようとする車は円内の車の進行を妨げてはならず(第1項)、入るときは必ず徐行しなければなりません(第2項)。さらに進入車・円内車・横断歩行者に特に注意し、できる限り安全な速度と方法で進む義務があります(第3項)。第36条・第37条の交差点優先ルールは適用されず、このルールが働くのは標識で指定された環状交差点だけです。
解説
日本の道路にじわじわ増えている丸い交差点、環状交差点(ラウンドアバウト)。信号もないのに、なぜ普通の交差点より事故が減るのか。その答えがこの三項に詰まっている。ルールはたった三つ。第一に、円の中を回っている車が絶対優先で、入ろうとする車は円内の車の進行を妨げてはならない(第1項)。第二に、入るときは必ず徐行しなければならない(第2項)。第三に、進入車も円内の車も歩行者も、状況に応じて特に注意し、できる限り安全な速度と方法で進む(第3項)。普通の交差点なら「右方優先」だの「直進優先」だのと第36条や第37条が細かく決めるが、環状交差点ではそれを全部ひっくり返し、「中にいる車が優先」という一本の線に統一した。あなたが免許を取ったときこの交差点がまだ普及していなかったのなら、あなたの頭の中の交差点ルールは、この丸い交差点の前で通用しない。
法的な位置づけ
道路交通法37条の2は環状交差点の通行方法を定める規定であり、環状交差点内を通行する車両等に対する進行妨害の禁止、進入時の徐行義務、および進入車・円内車・横断歩行者に対する特別注意義務と安全な速度・方法による進行義務を規定する。第36条および第37条の交差点優先ルールを排除する特則として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.標識で「法律上の環状交差点」か確認する 接近時に環状交差点であることを示す標識の有無を確認する。標識がなければ単なる円形道路であり、本条の円内優先ルールではなく通常の交差点ルール(第36条・第37条)で処理される
- 2.進入前に徐行し、環道内の車両を確認する 第2項の徐行義務に従い、直ちに停止できる速度まで落として環道内の車両の有無と速度を確認する。「流れに乗る」つもりでノンストップ進入すると、それだけで義務違反になりうる
- 3.円内車の流れが切れてから時計回りに進入する 第1項により円内を通行する車両等の進行妨害は禁止されるため、相手に急ブレーキや進路変更をさせるおそれがある場合は進入しない。安全を確認してから時計回りに環道へ入る
- 4.出口の手前で左に合図して退出する 進入時の合図は不要で、出るときに左の合図を出す(第35条の2)。退出時も第3項により歩行者・自転車への特別注意義務が続くため、横断者の有無を確認しながら出る
- 5.事故が起きたら救護・通報と証拠保全を同時に行う 人身なら救護と警察への報告を最優先(第72条)。あわせてドライブレコーダー映像、接触箇所、双方の停止位置、環状交差点の標識を撮影し、自分が円内を走っていた事実を固める
よくある質問 AI による整理
Q1環状交差点とは何ですか?
道路標識等により車両の通行部分が環状の一方通行と指定された交差点です。道路交通法37条の2の円内優先・徐行義務が適用され、標識のない単なる円形の道路には適用されません。
Q2環状交差点は右回りですか、左回りですか?
日本は左側通行のため、環状部分は時計回り(右回り)に通行します。左折の方法で環道を進む扱いで、通行方法と出るときの合図は道路交通法35条の2が定めています。
Q3環状交差点で徐行しないとどうなる?
道路交通法37条の2第2項の徐行義務違反となり、反則金と違反点数の対象になりえます。事故になった場合は過失割合を不利に動かす要素としても働きます。
Q4環状交差点に歩行者がいたらどうする?
第3項により、環状交差点またはその直近を横断する歩行者に特に注意する義務があります。横断歩道が設けられている場合は道路交通法38条の歩行者優先も重ねて適用されます。
Q5環状交差点で一時停止は必要ですか?
条文上の義務は徐行であり、一時停止標識がある場合を除き一時停止までは求められません。ただし円内の流れが途切れなければ、結果として停止して待つことになります。
Q6環状交差点で行き先を間違えたらどうする?
そのまま環道をもう一周し、目的の出口から出るのが安全です。円内での急な進路変更や逆走は第3項の安全な速度・方法による進行義務に反し、極めて危険です。
Q7自転車は環状交差点をどう通りますか?
自転車も車両として本条の適用を受けます。環道の左端に沿って時計回りに通行し、円内を通行する車両等の進行を妨げてはなりません。進入時の徐行義務も同様に及びます。
Q8環状交差点は信号機がなくても大丈夫?
円内優先という単一のルールで通行を捌く設計のため、信号機は原則として不要です。停電時も機能が止まらない点が、防災の文脈でも評価されています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1環状交差点に入るとき、ウインカーは出すんですか?
入るときは不要です。合図が必要なのは出るときで、出る手前で左に合図します(道路交通法35条の2)。普通の交差点の感覚で進入時に右や左の合図を出すと、かえって周囲を混乱させます。実務のポイント:教習所でも環状交差点の指導量はまだ地域差が大きく、免許を取った時期や場所によって「出るときだけ左合図」を習っていない人が相当数います。だからこそ、円の中で不自然な合図を出す車には近づかない、というのが実務の自衛策です
Q2ロータリーと環状交差点って、同じですよね?
違います。法律上の環状交差点は、公安委員会が指定し専用の標識で示されたものだけを指し、この条文の円内優先・徐行義務が適用されます。標識のない単なる円形の道は、見た目が同じでも法的には別物で、通常の交差点ルールで処理されます。実務のポイント:事故が起きた交差点が『法律上の環状交差点』かどうかは、標識の有無で決まります。現場に環状交差点の標識があったかを写真で押さえておくと、後の過失割合の議論でどの割合表を使うかが変わってきます
Q3環状交差点で事故ったら、過失割合はどうなるんですか?
原則として円内を走っていた車が優先されるため(第1項)、円内車に有利、進入車に不利な方向で割合が組まれます。ただし円内車に速度超過や不注意があれば修正されます。実務のポイント:環状交差点は導入から日が浅く、通常の交差点ほど過失割合の判例やひな型が蓄積していません。だからこそ最初の提示が動きやすい領域で、円内優先という条文の一点を根拠に交渉すると、割合が数十パーセント動くこともあります
間違えやすい点 AI による整理
- 「環状交差点は信号がないから、タイミングよく流れに乗ればノンストップで抜けられる」と思われがちだが、実際は逆。進入時の徐行義務(第2項)と進行妨害の禁止(第1項)で、むしろ進入側に課される規律は普通の交差点より重い。自由な交差点ではなく、待つ側が明確に決められた交差点である
- 「優先されるのは円の中の車」というルール自体は知っている人も、その優先がどれほど重く効くかを知らない。円内車と進入車の事故では、進入側の過失が大きく評価される割合表が使われ、示談の場で数十万円単位の差になって跳ね返る。知識としては薄く知っていても、金額のインパクトを想像できていない
- 「ロータリーと環状交差点は同じものでしょう?」という問いの立て方自体が誤っている。法律上の環状交差点は、公安委員会が指定し標識で示されたものだけを指す。標識のない単なる円形のロータリーには、この条文の優先ルールは適用されない。同じ丸い形でも、適用される法が違う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 優先関係の基準 | 道路交通法37条の2:環状交差点内を通行する車両が優先 | 道路交通法36条:優先道路・道幅・左方優先などによる交差点の優先関係 道路交通法37条:右折車は直進・左折車の進行を妨げてはならない |
| 進入時の速度義務 | 進入しようとするときは常に徐行(第2項、36条3項を排除) | 交通整理の行われていない交差点では徐行等の義務(36条3項) 条文自体には速度義務の定めなし |
| 注意義務の対象 | 進入車・円内車・横断歩行者に「特に注意」し、安全な速度と方法(第3項) | 交差道路の交通に注意し安全な速度と方法(36条4項) 対向直進車・左折車が主な対象 |
| 適用の前提 | 道路標識等により指定された環状交差点であること | 一般の交差点全般 交差点における右左折の場面 |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾も圓環では既に圓環内を通行する車両を優先させる方向で規律するが、日本のように道路交通法本体の条文で第36条相当の優先ルールを明文排除する構造はとらず、規則レベルで通行方法を定める
韓国も会転交差点で反時計回り(右側通行のため)に通行し、既に進入している車両を優先させる。進入時の徐行・一時停止義務を課す点は日本と共通
ドイツは標識の組合せ(優先道路標識+環状交差点標識)により円内車を優先させ、進入車に待機義務を課す。円内では方向指示器を出さず、出るときのみ合図する点は日本と同じ発想
フランスは1983年に環道内優先ルールを導入し、現在の欧州型ラウンドアバウトの原型を確立した。標識により環道内車両優先が示される点で日本の指定制と機能的に対応する
米国は連邦統一法ではなく州法で規律し、進入車に譲歩義務を課す点は共通。右側通行のため環道は反時計回りで、日本とは回転方向が逆になる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 円の中を走っていたあなたに、外から一台が徐行もせず突っ込んできて側面に接触。相手は「入ってきたそっちが避けろ」と言うが、環状交差点では円内のあなたが優先(第1項)。相手の進行妨害違反が認定されれば、過失割合はあなたに大きく有利へ振れる。ドラレコの映像が、その一点を証明する武器になる
- 環状交差点に入るとき、あなたは流れに乗ろうと徐行せず侵入し、円内の車を急ブレーキさせた。事故に至らなくても、徐行義務違反(第2項)で反則金と違反点数の対象になりうる。「みんなノンストップで入っている」は言い訳にならない
- もし右折のつもりで環状交差点に入り、ウインカーを出すタイミングを間違えたら、どうなる? 環状交差点では入るときの合図は不要、出るときだけ左に合図する(第35条の2)。逆をやると後続車を惑わせ、事故の遠因を自分で作る
- 深夜、信号のない丸い交差点。誰もいないと思って徐行せず通過した。それ自体がすでに義務違反である
- 事故から数えて時間が過ぎていく。人身なら警察への報告と実況見分の記録がすべての起点になる。円内を走っていた証拠を今日のうちに固めないと、相手の保険会社の描く「五分五分」の物語に飲み込まれる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 円内を走っていたあなたが進入車に当てられたら、その場でドラレコ映像を保全し、接触箇所・双方の停止位置・目撃者を写真と連絡先で確保。円内優先(第1項)を裏付ける証拠が命綱2. 人身なら救護と警察通報を最優先(道路交通法72条)、必ず人身事故として届け、実況見分に立ち会う3. 保険会社の過失割合提示は最初の数字を鵜呑みにせず、環状交差点用の割合表かを確認4. 折り合わなければ交通事故紛争処理センターの無料あっせんや弁護士特約の活用を検討
訴えられた側:1. 進行妨害や徐行義務違反を問われたら、まず自分が本当に徐行を欠いたか、相手が円内を走っていたかを冷静に検証。相手が円外から強引に割り込んだ事情があれば主張する2. 相手側にも前方不注意や速度超過があれば過失相殺(民法722条2項)を主張し割合を修正3. 反則金の告知を受けたら、事実に争いがあるなら安易にサインせず、反則金を納めない選択(正式裁判での争い)も理論上は残る4. 物損か人身か、点数・処分の見込みを早めに整理し、和解と争訟のコストを試算
時効(請求できる期限):交通事故の警察への報告は「直ちに」が義務(道路交通法72条、怠ると別罪)。損害賠償請求権の消滅時効は、人の生命・身体の損害が損害および加害者を知った時から5年、物損は3年(民法724条、724条の2)。違反点数や免許停止など行政処分に不服なら、処分があったことを知った日の翌日から原則3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条)(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成25年(2013年)改正、平成26年(2014年)9月1日施行 環状交差点(ラウンドアバウト)の通行ルールを新設。従来の交差点優先ルール(第36条・第37条)の適用を排除し、円内車両の優先、進入時の徐行義務、進入車と円内車と歩行者への特別注意義務を定めた
改正の年表
- 1.平成25年(2013年) 新設:環状交差点(ラウンドアバウト)の通行ルールとして本条を新設し、平成26年(2014年)9月1日に施行。従来の交差点優先ルール(第36条・第37条)の適用を排除し、円内車両の優先、進入時の徐行義務、進入車・円内車・横断歩行者への特別注意義務を定めた
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