要点道路交通法75条の23は、特定自動運行の交通事故時に、遠隔の特定自動運行主任者が直ちに消防へ通報し現場措置業務実施者を派遣し、警察へ報告する義務を定める。
Q · 運転席に誰もいない自動運転車が事故を起こしたら、誰が救護や通報をするんですか?
遠隔の主任者が消防へ通報し、現場要員を派遣する義務を負う
道路交通法75条の23により、遠隔監視型(同法75条の20第1項第1号)の特定自動運行では、特定自動運行主任者が直ちに最寄りの消防機関へ通報し、現場措置業務実施者を事故現場へ向かわせ、警察官へ交通事故発生日時等を報告しなければなりません。現場に到着した現場措置業務実施者は、道路上の危険を防止する必要な措置を講じます。主任者等が車内に乗車する型(同項第2号)では、その乗務員が直ちに負傷者を救護し危険防止措置を講じたうえ、警察官へ報告します。運転者不在でも義務は消えず、担い手が組み替えられています。
運転席をのぞき込んでも、そこに人はいない。それでも、その車が事故を起こした瞬間に動き出す義務の連鎖が、道路交通法にはすでに書き込まれている。特定自動運行、いわゆるレベル4の無人運転で事故が起きたとき、遠隔で車両を見守る『特定自動運行主任者』が、直ちに最寄りの消防へ通報し、現場へ人(現場措置業務実施者)を差し向け、警察へ交通事故発生日時等を報告しなければならない。あなたが街で無人タクシーに接触したとしても、目の前に加害者たる運転手はいない。だが救護と通報の義務が消えたわけではない。人がいない前提で、義務が消防・現場要員・遠隔オペレーターへと再配線されている。逆に運転者を乗せる型(第75条の20第1項第2号)なら、その乗務員が普通の運転者と同じ救護義務を負う。無人か有人かで、事故のあと誰が動くかが根本から変わる。
道路交通法第75条の23は、特定自動運行に係る交通事故の措置義務を定める規定である。運転者が存在しない遠隔監視型では特定自動運行主任者が消防機関へ通報し現場措置業務実施者を派遣し警察官へ報告する義務を負い、主任者等が乗車する型ではその乗務員が負傷者の救護と危険防止を行う。第72条の措置義務を無人運行向けに再配分した特則である。
AI 輔助整理,以條文原文為準
道路交通法上、運転者がいない状態で自動運行装置のみにより自動車を運行させること、いわゆるレベル4の無人運転を指します。都道府県公安委員会の許可を受けて行う制度です。
特定自動運行の実施中、遠隔監視室または車内に置かれ、事故時の通報・報告・救護の義務を負う者です。道路交通法75条の20により配置が義務づけられています。
事故現場へ派遣され、道路上の危険防止措置を講じる要員です。道路交通法75条の19第3項に定義があり、無人車両の代わりに現場対応を担う役割を負います。
令和4年改正道路交通法により特定自動運行の許可制度が創設され、令和5年(2023年)4月1日から施行されています。すでに現行のルールとして運用中です。
道路交通法117条等の罰則が想定され、刑事責任の対象となり得ます。加えて許可の取消しなど行政処分のリスクもあります。最新の罰則規定は必ず条文でご確認ください。
72条は運転者が救護・報告義務を負う原型規定です。75条の23は運転者不在を前提に、その義務を主任者・現場措置業務実施者・消防機関へ配分した特則にあたります。
レベル3は運転者が乗車し引継ぎ義務を負うため通常の運転者規定が適用されます。レベル4の特定自動運行は運転者不在を前提とし、75条の23の別枠の義務体系が適用されます。
従う必要があります。道路交通法75条の23第4項により、報告を受けた警察官は主任者に対し警察官が現場へ到着するまで現場を去らないよう命じることができます。
運転者はいませんが、その車両を運行の用に供する事業者(運行供用者)が自動車損害賠償保障法3条で賠償責任を負います。事業者は原則として自賠責・任意保険に入っているため、保険を通じた回収が期待できます。業界裏話ヒント:個人の運転者相手だと無資力で取れないことがありますが、特定自動運行の背後には必ず許可を得た事業者がいる。だからこそ、事故直後に『特定自動運行』の表示と事業者名を写真で押さえておくかどうかが、後の回収可能性を大きく分ける
型によります。遠隔監視型(第75条の20第1項第1号)では救護・通報の義務は遠隔の主任者と現場措置業務実施者・消防に配分され、乗客に法的な救護義務は課されません。乗務員同乗型(第2号)では、その主任者・乗務員が運転者に準じた救護義務を負います(第3項)。業界裏話ヒント:ただし義務がなくても、目の前の負傷者を撮影・記録しておくと、後の過失割合の争いで自分の立場を守れる。乗客は義務者ではないが、最良の目撃者になれる
むしろ普通の車より証拠は豊富です。特定自動運行車はカメラ・センサー・走行ログを常時記録しており、これが過失認定の決定打になります。ただしデータは保全しないと上書き・消去されうる。業界裏話ヒント:事故直後に事業者へ『当該車両の走行記録データの保全』を書面(メールでも可)で求めておくのが弁護士の定石。事業者側は不利なデータほど積極的に出さない。求められて初めて残す、という構図を先回りするかどうかで、争いの前提が変わる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 義務を負う者 | 道交法75条の23:特定自動運行主任者・現場措置業務実施者(無人型)/主任者等の乗務員(有人型) | — |
| 中核となる行為 | 消防機関への通報+現場措置業務実施者の派遣+警察への報告(無人型)/救護・危険防止+報告(有人型) | — |
| 適用の前提 | 特定自動運行(レベル4)中に交通事故が発生したこと | — |
| 準用・接続 | 第6項で72条の2・73条を読み替え準用(危険防止措置・付近の者の協力義務) | — |
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