道路交通法 第75条の4(最低速度)
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自動車は、法令の規定によりその速度を減ずる場合及び危険を防止するためやむを得ない場合を除き、高速自動車国道の本線車道(政令で定めるものを除く。)においては、道路標識等により自動車の最低速度が指定されている区間にあつてはその最低速度に、その他の区間にあつては政令で定める最低速度に達しない速度で進行してはならない。
この条文の基本情報
最低速度とは何ですか?
定義最低速度とは、道路交通法第75条の4に定められた規定で、「自動車は、法令の規定によりその速度を減ずる場合及び危険を防止するためやむを得ない場合を除き、高速自動車国道の本線車道(政令で定めるものを除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路交通法第75条の4(最低速度)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
- 道路交通法第75条の4の条文原文は「自動車は、法令の規定によりその速度を減ずる場合及び危険を防止するためやむを得ない場合を除き、高速自動車国道の本線車道(政令で定めるものを除く。」で始まります。
- 道路交通法第75条の4は第二節 自動車の交通方法に置かれています。
- 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
- 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路交通法第75条の4の前の条は道路交通法第75条の3です。
- 道路交通法第75条の4の次の条は道路交通法第75条の5です。
- 道路交通法第75条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第75条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 - 本サイト収録
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第75条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/75_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路交通法75条の4は、高速自動車国道の本線車道で時速50キロメートル未満での走行を禁止する。渋滞など法令上の減速や、危険防止のためやむを得ない場合は除かれる。
Q · 高速道路でゆっくり走るのも違反になるんですか?
高速自動車国道の本線車道では時速50キロ未満の走行は違反です
道路交通法75条の4により、高速自動車国道の本線車道では、標識で最低速度が指定された区間はその速度、指定のない区間は道路交通法施行令27条の3が定める時速50キロメートルに達しない速度で走ってはいけません。渋滞や工事規制など法令の規定により減速する場合、豪雨・濃霧などで危険を避けるためやむを得ない場合は例外として除外されます。なお首都高速のような自動車専用道路は高速自動車国道ではないため、本条は原則として適用されません。
解説
高速道路には「出しすぎ」を罰する規定だけでなく、「遅すぎ」を罰する規定も存在する。道路交通法75条の4は、高速自動車国道の本線車道において、標識で最低速度が指定されている区間ではその速度、指定のない区間では政令で定める速度(道路交通法施行令27条の3により時速50キロメートル)に達しない速度で走ってはならないと定める。つまり、法定速度100キロの区間を時速40キロで延々と走り続ければ、それ自体が違反である。あなたが「安全運転のつもり」でゆっくり走っていた行為が、法的には道路交通の秩序を乱す行為として評価されうる。ただし例外は二つ、法令の規定により減速する場合(渋滞、工事規制、料金所付近など)と、危険を防止するためやむを得ない場合だ。豪雨や濃霧で視界が効かないときに50キロを割ることは、この例外に守られる。逆に言えば、その理由を説明できない低速走行には、逃げ場がない。
法的な位置づけ
道路交通法75条の4は、高速自動車国道の本線車道における自動車の最低速度を定める規定である。道路標識等により最低速度が指定されている区間はその指定速度、それ以外の区間は政令で定める速度(時速50キロメートル)に達しない速度での進行を禁止する。法令の規定による減速および危険を防止するためやむを得ない場合には適用されない。
手順
- 1.高速に乗る前に車両と体調の速度適性を確認 積載状態や車両性能で本線を時速50キロ以上で安定走行できるかを確認する。急勾配区間で速度が落ちる車両や、体調・視界に不安がある場合は、一般道または途中退出を前提にルートを組み直す
- 2.本線合流時にメーターの下限を意識する 加速車線で本線の流れに合わせて加速し、合流後は時速50キロを下限の線として意識する。怖さから走行車線で極端に減速せず、流れとの速度差を小さく保つことを優先する
- 3.減速せざるを得ない場合は理由を記録に残す 豪雨、濃霧、路面凍結、渋滞、工事規制、前方の異常などで50キロを割る場合、ドライブレコーダーの録画を保持し、時刻・場所・気象状況を後から特定できる状態にする。法令上の減速か危険防止かを説明できる材料が例外の成否を分ける
- 4.告知を受けたら違反名を確認して申し立てる 取り締まりを受けたら、告知された違反名が最低速度違反か通行区分違反か安全運転義務違反かを確認する。減速理由がある場合は、その場でドライブレコーダーの該当時刻を示し、事実と異なる部分は署名前に申し立てる
よくある質問 AI による整理
Q1高速道路の最低速度は何キロですか?
高速自動車国道の本線車道では、標識で指定があればその速度、指定がなければ道路交通法施行令27条の3により時速50キロメートルが最低速度です。これを下回る走行は道路交通法75条の4違反となります。
Q2本線車道とはどこまでを指しますか?
本線車道は、通常の走行に使われる本来の車道部分を指します。政令で除かれる部分もあり、路肩や附属的な通行帯は含まれません。どの部分を走っているかで本条の適用の有無が変わります。
Q3最低速度が標識で指定されている区間はありますか?
あります。道路標識等により最低速度が指定されている区間では、政令の時速50キロメートルではなく、標識に示された速度が基準になります。標識がない区間のみ政令の速度が適用されます。
Q4最低速度違反の反則点数はどうなりますか?
反則行為として告知され、反則点数と反則金の対象になります。金額や点数は車種と告知内容で異なるため、告知書に記載された違反名を必ず確認してください。通行帯違反等で処理される例もあります。
Q5高速自動車国道を通行できない車両はありますか?
あります。原動機付自転車、小型特殊自動車、ミニカーなど一定の速度性能を満たさない車両は高速自動車国道を通行できません。性能上50キロを出せない車両は、そもそも進入段階で判断が必要です。
Q6低速走行が原因で追突されたら過失割合は変わりますか?
変わりうるものです。追突は原則として後続車の責任が重いですが、前車の走行態様が異常であれば民法722条2項の過失相殺で評価されます。法令上の減速や危険回避なら違反ではないと反論できます。
Q7最低速度違反はどのように取り締まられますか?
パトカーの追尾や現認により告知されます。ただし現場では最低速度違反ではなく、通行帯違反や安全運転義務違反として処理されることも多く、告知された違反名により点数と反則金が変わります。
Q8電気自動車の電費走行やガス欠寸前の低速走行は例外になりますか?
原則として例外になりません。本条の除外は法令の規定による減速と危険防止のためやむを得ない場合に限られ、省エネ目的や燃料残量の都合はここに読み込まれる保証がありません。手前で退出する判断が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1首都高でノロノロ走ってても、この違反になるんですか?
本条が適用されるのは高速自動車国道の本線車道であり、首都高速のような都市高速道路は自動車専用道路であって高速自動車国道ではないため、本条の最低速度規制は原則として及ばない。ただし著しい低速走行は安全運転義務(道路交通法70条)で問われうる。実務のポイント:警察の現場処理では、最低速度違反という切符はあまり切られず、通行帯違反や安全運転義務違反で処理されることが多い。告知された違反名によって点数も反則金額も変わるので、その場で必ず違反名を確認する。
Q2渋滞で50キロも出せないときは、全員が違反者になるんですか?
ならない。条文冒頭に「法令の規定によりその速度を減ずる場合及び危険を防止するためやむを得ない場合を除き」という除外が置かれており、渋滞や前方の危険で減速せざるを得ない状況はここに入る。前車との安全な車間を保つ義務(道路交通法26条)が優先する。実務のポイント:この例外は「結果として遅かった」ではなく「その速度でなければ危険だった」と説明できるかで決まる。理由を語れる記録、つまりドライブレコーダーの前方映像があるかどうかが、実質的な分かれ目になる。
Q3後ろから煽られたら、こっちが遅いのが悪いってことになりますか?
ならない。あおり運転は妨害運転罪(道路交通法117条の2の2等)として重く処罰される独立の違反であり、前車が最低速度を下回っていたとしても正当化されない。ただし双方が別個に責任を負う構図になる。実務のポイント:あおられた側は、避けようとして急な車線変更をするのが最も危険な選択になる。左に寄せて先に行かせ、サービスエリアに入って通報するのが実務上最も安全とされる対応であり、その間の映像がそのまま相手方の立件材料になる。
間違えやすい点 AI による整理
- 「遅く走る分には安全だから怒られない」という前提そのものが、交通工学の現実とずれている。速度差こそが追突と車線変更事故の最大要因であり、法は速度の絶対値ではなく流れとの整合性を守らせている。あなたの問いは「何キロ出していいか」ではなく「周囲と何キロ差が開いているか」であるべきだ
- 最低速度違反の存在自体は知っている人でも、その深刻度を見誤っている。単なる反則金で終わる話ではなく、後続車が追突した場合、低速走行が事故の一因として民事の過失相殺(民法722条2項)で評価されうる。追突は原則追突した側が悪いという常識は、こちらの走行態様が異常であれば揺らぐ
- 「最低速度は高速道路ならどこでも50キロ」と覚えている人が多いが、条文が適用されるのは高速自動車国道の本線車道に限られる。首都高速などの自動車専用道路(都市高速)は高速自動車国道ではなく、また加速車線・減速車線・登坂車線も本線車道ではない。どの道路のどの部分を走っているかで、そもそも適用の有無が変わる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規制の向き | 道交法75条の4:速度の下限を規制(遅すぎを禁止) | 道交法22条:速度の上限を規制(速すぎを禁止) 道交法70条:速度の数値ではなく運転態様全般を規制 |
| 適用場所 | 高速自動車国道の本線車道に限定(政令で除く部分あり) | すべての道路(一般道・高速道路とも) すべての道路 |
| 基準の決まり方 | 標識指定があればその速度、なければ政令の時速50キロメートル | 標識指定があればその速度、なければ政令の法定最高速度 数値基準なし、状況に応じた安全確保義務 |
| 例外・逃げ道 | 法令の規定による減速、危険防止のためやむを得ない場合 | 緊急自動車等の特例を除き原則例外なし 義務の性質上、状況判断が評価の中心となる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も高速公路に最低速限を設け、標識による指定を基本とする。違反は処罰条例により反則金の対象となる点で日本と構造が近い
韓国は高速道路の最低速度を時速50キロメートルとし、悪天候時の減速義務を別途規則で定める。数値・構造とも日本に極めて近い
ドイツは一律の最低速度ではなく「正当な理由なく交通の流れを妨げる低速走行の禁止」という一般条項型。加えてアウトバーンは設計最高速度60 km/h 超の車両のみ通行可という入口規制で速度差を抑える
連邦統一の最低速度はなく、州ごとに州間高速道路の最低速度を定める方式。標識掲示による指定を要求する州が多い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 初めて高速に乗った日、怖くて追越車線を避け、走行車線を時速45キロで走り続けた。後続車が次々にパッシングし、やがてパトカーが横に並ぶ。あなたの感覚では「慎重に運転していた」が、条文の側から見れば最低速度違反である。しかも後続の追突事故を誘発すれば、民事の過失割合でもあなたの側に不利な事情として積み上がる
- 軽トラックや原付四輪に近い低出力車で登坂車線のない急勾配に入り、アクセルを踏み込んでも時速40キロしか出ない。これは違反になるのか。車両の性能限界そのものは「危険を防止するためやむを得ない場合」には当たらないため、そもそも高速道路に入る車両選択の段階で判断が問われる。あと数キロで次の急勾配区間が来るとしたら、どこで降りるかを今決める必要がある
- 電気自動車の残量が心細くなり、電費を稼ぐために時速50キロを切って走行。次の SA まで30キロ、バッテリーは残り8パーセント。省エネ走行は「危険を防止するためやむを得ない場合」ではない。走行不能で本線に停止する方がはるかに危険だという判断はあるが、条文上の例外に読み込まれる保証はない
- 友人から「高速でノロノロ運転していたら切符を切られた、そんな違反あるの?」と相談された。ある、と即答できるか。しかも取り締まりの現場では、最低速度違反ではなく通行区分違反や安全運転義務違反で処理されることも多く、告知された違反名を確認しないと反則点数の見通しを誤る
取るべき行動
被害を受けた側:低速車が原因で追突・接触した場合、まずドライブレコーダーの前方映像を保全し、相手車の速度が推定できる区間を特定する。次に事故現場の標識(最低速度指定の有無)と当時の気象・渋滞状況を記録する。相手が法令上の減速でも危険回避でもなく漫然と低速走行していた事実を示せれば、民法722条2項の過失相殺で自らの過失割合を下げる方向に働く。保険会社任せにせず、この主張を明示的に伝えること。
訴えられた側:低速走行を指摘されたら、その速度で走らざるを得なかった理由を時系列で具体化する。豪雨・濃霧・路面凍結・前方の異常・車両の突発的不調は、危険防止のためやむを得ない場合または法令上の減速として例外にあたる可能性がある。ドライブレコーダー、気象記録、渋滞情報の画面を証拠として確保する。告知された違反名が最低速度違反か通行区分違反かを必ず確認し、事実と異なる部分は反則告知書に署名する前に申し立てる。
時効(請求できる期限):反則行為として告知を受けた場合、反則金の納付は告知書記載の期限内(通常は告知日の翌日から起算した所定期間)に行う必要がある。反則金を納めず不服を争う道を選ぶと、刑事手続に移行する。本条違反に関する損害賠償の場面では、特定の時効はないが、不法行為による損害賠償請求権の消滅時効(民法724条、724条の2、知った時から3年、人の生命身体の侵害は5年)が適用される。
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