道路交通法 第75条の3(危険防止等の措置)
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警察官は、道路の損壊、交通事故の発生その他の事情により高速自動車国道又は自動車専用道路(以下「高速自動車国道等」という。)において交通の危険が生じ、又は交通の混雑が生ずるおそれがある場合において、当該道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図るためやむを得ないと認めるときは、必要な限度において、その現場に進行してくる自動車の通行を禁止し、若しくは制限し、又はその現場にある自動車の運転者に対し、第十七条第一項及び道路法第四十七条第四項の規定に基づく政令の規定にかかわらず路肩又は路側帯を通行すべきことを命じ、若しくは第八条第一項、第三章第一節、同章第六節若しくはこの章に規定する自動車の通行方法と異なる通行方法によるべきことを命ずることができる。
この条文の基本情報
危険防止等の措置とは何ですか?
定義危険防止等の措置とは、道路交通法第75条の3に定められた規定で、「警察官は、道路の損壊、交通事故の発生その他の事情により高速自動車国道又は自動車専用道路(以下「高速自動車国道等」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路交通法第75条の3(危険防止等の措置)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
- 道路交通法第75条の3の条文原文は「警察官は、道路の損壊、交通事故の発生その他の事情により高速自動車国道又は自動車専用道路(以下「高速自動車国道等」という。」で始まります。
- 道路交通法第75条の3は第一節 通則に置かれています。
- 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
- 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路交通法第75条の3の前の条は道路交通法第75条の2の3です。
- 道路交通法第75条の3の次の条は道路交通法第75条の4です。
- 道路交通法第75条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第75条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 - 本サイト収録
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第75条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/75_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路交通法75条の5は、高速道路で事故や損壊により危険・渋滞のおそれがある場合、警察官が通行を禁止・制限し、路肩通行など通常と異なる通行方法を命じられると定める。
Q · 高速道路で警察官に「路肩を走れ」と言われたら、従っても違反にならないの?
警察官の指示に従った路肩走行は適法。自己判断なら違反です
道路交通法75条の5により、高速自動車国道等で事故や道路の損壊によって交通の危険や混雑のおそれがある場合、警察官は必要な限度で自動車の通行を禁止・制限し、又は路肩・路側帯の通行など通常と異なる通行方法を命じることができます。この命令が出た場面では17条1項の通行区分や道路法47条4項に基づく政令の制限の適用が外れるため、命令に従った路肩走行は適法です。一方、命令がないのに自己判断で路肩へ出れば、通常どおり通行帯違反として扱われます。
解説
高速道路で前方の事故渋滞に何十分もはまり、横をパトカーや救急車が路肩を使って追い抜いていく。あなたも路肩を走って先へ進みたくなる。だが自己判断でやれば通行帯違反、減点と反則金が待っている。ここで効いてくるのが道路交通法75条の5だ。事故や道路の損壊で高速上に危険や渋滞のおそれが生じたとき、現場の警察官は必要な限度で、進んでくる車を止め、あるいは「路肩を走れ」「反対車線を使え」と、普段なら違反になる通行方法をその場で命じることができる。決定的なのは、この命令が出た瞬間、17条1項の通行区分や道路法の重量制限すら一時的に効力を止めるという点。つまり同じ路肩走行でも、あなたの判断でやれば違反、警察官の指示に従えば適法になる。境目はただ一本、現場の警察官が号令をかけたかどうかにある。
法的な位置づけ
道路交通法75条の5は、高速自動車国道等における危険防止等の措置を定める規定であり、道路の損壊、交通事故その他の事情により交通の危険又は混雑のおそれがある場合において、警察官がやむを得ないと認めるときは必要な限度で、現場に進行してくる自動車の通行を禁止・制限し、又は路肩・路側帯の通行その他法定と異なる通行方法を命ずる権限を有する旨を規定する。
手順
- 1.指示の種類を聞き分ける 警察官が手信号・拡声器・赤色灯で合図してきたら、それが「停止・進入禁止」なのか「路肩・路側帯へ出て進め」なのか「対向側へ迂回せよ」なのかを聞き分ける。不明確なら窓を開けて確認し、独断で危険な動きをしない
- 2.指示に従い、その場で記録を残す 75条の5の命令に従った通行は適法。従った内容・時刻・場所・指示した警察官の位置を、ドライブレコーダーの映像保護とメモで残す。誘導した警察官と後日取り締まる警察官が別人であることに備える
- 3.切符を切られそうになったら現場で主張する 路肩走行等で反則切符の対象とされた場合、その場で「警察官の誘導に従った適法通行である」と主張し、指示した警察官の位置・時刻・ドラレコ映像を具体的に示す。後日の「言った・言わない」を避ける
- 4.納付か争うかを期限内に決める 反則金を納付すると違反を認めた扱いになる。争うなら納付せず、通告後の手続で主張する。点数処分に不服なら公安委員会の意見の聴取や審査請求(処分を知った日の翌日から3か月以内・行政不服審査法18条)を検討する
よくある質問 AI による整理
Q1道路交通法75条の5とは?
道路の損壊や交通事故で高速自動車国道等に交通の危険や混雑のおそれがあるとき、警察官が通行の禁止・制限や、路肩通行など通常と異なる通行方法を命じられる規定です。
Q2高速道路で警察官の停止指示を無視したらどうなる?
75条の5に基づく通行禁止・制限の命令に違反したことになり、処罰の対象となりえます。急いでいても現場をすり抜ける判断は避けてください(罰則の適用範囲は最新の改正状況をご確認ください)。
Q3警察官の命令はどのルールを上書きできる?
17条1項の通行区分、道路法47条4項に基づく政令の制限、8条1項の通行禁止、第3章第1節・第6節等の通行方法が、命令の限度で一時的に適用されなくなります。
Q4高速道路で反対側車線の通行を命じられることはある?
あります。75条の5は通常と異なる通行方法を命じる権限を含むため、迂回のため対向側を使うよう指示される場面もありえます。その指示に従った通行は適法です。
Q5大型車の重量・寸法制限も一時的に外れる?
道路法47条4項に基づく政令の制限は、この命令の限度で適用されません。道路インフラ保護のための規制でも、緊急現場では警察官の命令が優先します。
Q6この命令を出せるのは誰ですか?
現場の警察官です。公安委員会が事前に標識等で行う4条の交通規制とは異なり、75条の5は現場の警察官がその場で判断して発する即時的な措置です。
Q7命令はいつまで有効なのですか?
条文は「必要な限度において」と定めており、危険や混雑のおそれが解消すれば効力は及びません。現場の規制が解除されれば通常の通行ルールに戻ります。
Q8災害時の高速道路の通行止めもこの条文ですか?
大地震等の災害時は災害対策基本法76条による緊急交通路の規制が併用されます。高速道路上で個別に生じた危険・混雑への現場対応は75条の5が担います。
この条文についての質問 AI による整理
Q1警察官に「路肩を走れ」って言われたけど、後で違反になったりしませんか?
従って問題ありません。75条の5の命令が出た場面では、普段は通行区分違反となる路肩走行も、17条1項の適用が外れて適法になり、減点も反則金もつきません。実務のポイント:誘導した警察官と、後から取り締まる警察官が別人のことがある。「言われた通りにしただけ」を証明できるよう、指示された時刻、場所、ドラレコ映像を必ず残す。これがないと後で「無許可の違反」にされかねない
Q2渋滞で救急車が路肩を通ってた。自分も付いて走ったらダメですか?
できません。緊急自動車に認められる通行の特例(41条)はあなたの車にはなく、警察官の75条の5の命令もない路肩走行は通行帯違反です。救急車の後ろに続いても特例は移りません。実務のポイント:「緊急車両に道を譲る」のは車線内で減速して寄せることを指し、路肩に出て走り続けることまでは含まない。多くの人がここを混同して切符を切られている
Q3この警察官の命令って、その場で断ることはできるんですか?
得策ではありません。75条の5の命令は行政上の命令で、停止や進入禁止を無視すれば命令違反として処罰されうる。従ったうえで、命令が要件を欠くと考えるなら後日争う道があります。実務のポイント:命令の当否は現場では判断しきれない。まず従い、点数処分なら公安委員会への審査請求、刑事なら公判で争うのが実務の定石。現場での押し問答は命令違反の上乗せを招くだけだ
間違えやすい点 AI による整理
- 「緊急車両みたいに路肩を走れば早い」と自己判断で走り出す人がいるが、あなたの車には緊急自動車のような特権はない。路肩を適法に走れるのは、警察官の命令があるか、法令で明確に認められた場合だけ。命令なしの路肩走行はただの通行帯違反だ
- 「警察官の指示に従って事故が起きたら、自分の責任になるのでは」と心配する人がいるが、問いの立て方がずれている。75条の5の命令は道路交通法の通常ルールを適法に上書きするもので、これに従った通行方法それ自体は違反を構成しない。現場で見極めるべきは、従うか否かではなく、その命令が正当に出されたものかどうかだ
- あなたから見れば「渋滞を避けて路肩に出ただけ」でも、法律から見れば「警察官の交通規制権限が及ぶ緊急現場で、命令なく通行方法を破った車両」になる。この視点の落差が、あなたを反則切符の対象にする
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 誰が発動するか | 75条の5:現場の警察官が高速自動車国道等で発する | 6条:警察官等が一般道を含め現場で行う交通規制 4条:公安委員会が標識等により事前に行う交通規制 |
| 発動の前提 | 道路の損壊・交通事故等で危険又は混雑のおそれ+やむを得ないと認めるとき | 交通の危険防止・円滑確保のため必要なとき 道路における危険防止その他交通の安全と円滑のため必要なとき |
| 命じられる内容 | 通行の禁止・制限、路肩/路側帯通行、法定と異なる通行方法 | 通行の禁止・制限、信号に代わる手信号等 通行禁止・速度制限・一方通行等の恒常的規制 |
| 上書きされる規定 | 17条1項、8条1項、第3章第1節・第6節、道路法47条4項の政令 | 信号機の表示(警察官の手信号が優先) 上書きではなく、規制そのものを設定する |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も交通秩序維持のため警察機関・交通勤務警察官が通行の禁止・制限を行える。高速道路の路肩通行は高速公路及快速公路交通管制規則が別途規律し、現場指示との関係は日本と近い構造
韓国は警察署長・警察官が道路の危険防止のため通行の禁止・制限を行える。現場の即時的措置である点で日本の75条の5と機能的に対応する
ドイツは警察官の指示(Weisungen)が交通規則や標識に優先すると明文化。個別条文の適用除外を列挙する日本と異なり、優先関係を一般的に定める立法技術をとる
米国は州法ベースで、警察官の適法な指示に従う義務を一般規定として置く。日本のように上書きされる条文を条文内で列挙する形式はとらない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 追突事故で高速が数キロの渋滞。合流してきた警察官があなたに手信号で「路肩に出て前へ進め」と指示する。路肩走行は普段なら違反だと知っているあなたは一瞬ためらうが、これが75条の5の命令なら従うのが正解で、減点も反則金もつかない。むしろ無視して車線に留まる方が命令違反になりうる
- もし警察官が現場手前で「ここから先は進入禁止」と車を止めているのに、急いでいるからと脇をすり抜けて事故現場に突っ込んだら? それは75条の5に基づく通行禁止命令の違反で、処罰の対象になりうる(罰則の適用範囲は最新の改正状況をご確認ください)
- 大型トラックで走行中、前方でタンクローリーが横転。警察官が「反対車線へ渡って迂回しろ」と命じる。中央分離帯のない区間なら、その指示に従うのが適法だ
- 台風接近で高速の全面通行止めが迫っている。警察官が本線上の車を一台ずつ最寄り出口へ誘導し始めた。あと十数分で規制がかかる。この誘導も、平時のルールを一時停止させる75条の5の権限で動いている
- 玉突き事故に巻き込まれ、自車も本線上で停止。後続車の追突を防ぐため、警察官があなたに「路側帯へ寄せろ」と指示してくる。この指示は、普段の駐停車ルールより優先する
取るべき行動
被害を受けた側:1. 警察官が手信号や拡声器で通行方法を指示してきたら、まずそれが停止、進入禁止、路肩や反対車線への誘導のどれかを聞き分ける2. 指示に従った通行は道路交通法上適法。従った内容と時刻、警察官の位置をドラレコやメモで残す3. 指示が不明確なら窓を開けて確認し、独断で危険な動きをしない4. 従った結果ほかの車と接触した場合でも、命令の正当性と自分の運転態様は別問題として、記録を確保しておく
訴えられた側:1. 停止や進入禁止の命令を無視したと問われたら、75条の5の要件(高速上の危険や渋滞のおそれ、やむを得ない事情、必要な限度)を満たす正当な命令だったかをまず確認2. 路肩走行等で切符を切られたら、警察官の誘導に従った適法通行だと主張し、証拠(ドラレコ、時刻、指示した警察官)を提示3. 反則金を納付すると違反を認めたことになる。争うなら納めず、通告後の刑事手続で主張する道もある4. 点数処分に不服なら、公安委員会への意見聴取や審査請求を検討
時効(請求できる期限):命令そのものに時効の概念はない。ただし違反として反則金の通告を受けた場合、告知後の納付期限内に納めるか争うかを決める必要がある。行政処分(点数、免許)への審査請求は、処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)。刑事罰が問われる場合は当該罪の公訴時効による(最新の改正状況をご確認ください)
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