道路交通法 第80条(道路の管理者の特例)
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- 道路法による道路の管理者が道路の維持、修繕その他の管理のため工事又は作業を行なおうとするときは、当該道路の管理者は、第七十七条第一項の規定にかかわらず、所轄警察署長に協議すれば足りる。
- 2.前項の協議について必要な事項は、内閣府令・国土交通省令で定める。
この条文の基本情報
道路の管理者の特例とは何ですか?
定義道路の管理者の特例とは、道路交通法第80条に定められた規定で、「道路法による道路の管理者が道路の維持、修繕その他の管理のため工事又は作業を行なおうとするときは、当該道路の管理者は、第七十七条第一項の規定にかかわらず、所轄警察…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路交通法第80条(道路の管理者の特例)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
- 道路交通法第80条の条文原文は「道路法による道路の管理者が道路の維持、修繕その他の管理のため工事又は作業を行なおうとするときは、当該道路の管理者は、第七十七条第一項の規定にかかわらず、所轄警察…」で始まります。
- 道路交通法第80条は第一節 道路における禁止行為等に置かれています。
- 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
- 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路交通法第80条の前の条は道路交通法第79条です。
- 道路交通法第80条の次の条は道路交通法第81条です。
- 道路交通法第80条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第80条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 - 本サイト収録
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第80条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/80
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路交通法80条は、道路管理者が道路の維持・修繕など管理のため工事を行うとき、77条1項の道路使用許可ではなく、所轄警察署長への協議で足りると定める特例規定である。
Q · 家の前の道路工事、あれって警察の許可を取ってやっているんですか?
役所自身の工事なら許可は不要、協議だけで足ります
道路交通法80条1項により、道路法上の道路管理者が道路の維持・修繕その他の管理のために工事又は作業を行うときは、77条1項の道路使用許可は不要で、所轄警察署長に協議すれば足ります。許可は拒否や条件付けができる処分ですが、協議にはその効果がなく、事前審査の密度が私人の場合と大きく異なります。したがって工事への苦情や要望は、許可を出していない警察ではなく、工事を決めた道路管理者(市・都道府県・国道事務所)に向けるのが筋です。
解説
深夜、家の前でアスファルトを削る重機の音。眠れないまま、あの工事は誰の許可で動いているのかと考える。答えは多くの人の予想を裏切る。市や県、つまり道路法上の道路の管理者が、その道路の維持や修繕のために工事をするとき、警察署長の「許可」は要らない。道交法80条は、私人には課される77条1項の許可制を正面から外し、管理者は「協議すれば足りる」と定めた。あなたが同じ路上でイベントをやれば許可申請と審査が必要なのに、管理者本人は協議一本で動ける。この差は単なる手続の軽重ではない。許可は拒否できるが、協議は原則として拒否という結論になじまない。つまり道路管理者の工事には、警察の事前ブレーキがほとんど効かない構造になっている。
法的な位置づけ
道路交通法80条は道路管理者の特例を定める規定であり、道路法上の道路管理者が当該道路の維持、修繕その他の管理のために工事又は作業を行う場合、第77条第1項の道路使用許可制の適用を受けず、所轄警察署長との協議で足りるとする。私人に課される許可制に対し、主体を基準として設けられた例外である。
よくある質問 AI による整理
Q1道路交通法80条とは何ですか?
道路管理者が維持・修繕その他の管理のため工事を行う際、77条1項の道路使用許可を要さず、所轄警察署長への協議で足りると定める特例規定です。協議事項は府省令に委任されています。
Q2道路管理者とは誰のことですか?
道路法上の管理者を指し、国道は国土交通大臣(国道事務所)、都道府県道は都道府県、市町村道は市町村が原則です。工事現場の看板の発注者欄で確認できます。
Q3協議と許可の違いは何ですか?
許可は申請を審査して拒否や条件付けができる行政処分ですが、協議は安全対策を摺り合わせる手続で、拒否という結論になじみません。事前統制の強さが根本的に違います。
Q4道路工事の許可書を見せてもらえますか?
管理者自身の管理工事なら77条の許可書は存在せず、あるのは協議の記録だけです。内容を知りたい場合は道路管理者への情報公開請求という形になります。
Q5深夜の道路工事は違法ですか?
80条の協議を経た管理工事であれば道交法上は適法です。渋滞回避のため夜間施工が選ばれます。生活妨害が受忍限度を超える場合は、別途民事の差止め等を検討します。
Q6道路使用許可なしで工事したらどうなりますか?
管理者の管理工事に当たらない私人の作業であれば77条1項違反となり、罰則の対象になります。管理工事の一部だと書面で示せるかどうかが分かれ目です。
Q7協議の手続はどこに定められていますか?
80条2項が内閣府令・国土交通省令に委任しています。協議すべき事項や様式など具体的な内容は、当該府省令の定めによります。
Q8道路工事の予定はいつ分かりますか?
道路管理者が公表する工事情報や現場の予告看板で確認できます。着手前に協議を終える必要があるため、管理者側では日程が先に固まっています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1道路工事がうるさくて眠れません。誰に文句を言えばいいですか?
工事の主体で宛先が変わる。市や県などの道路管理者自身の工事なら、道交法80条により警察の許可ではなく協議で行われているので、苦情の相手は許可を出していない警察ではなく、その道路管理者だ。工事看板の発注者欄を見れば分かる。実務のポイント:管理者の工事には77条の許可がそもそも存在しないため、「不許可にしてほしい」という筋の申立ては空振りに終わる。効くのは工事時間の変更や騒音対策を求める行政への要望、そして受忍限度を超える場合の民事の差止めだ
Q2市の道路補修を下請けでやっています。自分も道路使用許可を取らないと違反ですか?
その工事が道路管理者の維持・修繕・管理のための工事に当たり、管理者が道交法80条の協議を済ませていれば、77条の許可制の外にある。あなた個人が別途許可を取る必要はない。実務のポイント:問題は現場で警察に止められたとき即座に証明できるかだ。元請け管理者が協議した事実は、下請けの手元に書面がないことが多い。着工前に協議の写しか、管理者名義の工事だと示す書類を現場に置いておくと、無用なトラブルを避けられる
Q3ガス管の工事で道路を掘るのも、この協議だけで済むんですか?
済まない。ガス・電気・水道などの事業者は道路管理者ではないので、80条の特例は使えない。道路法32条の占用許可(道路を継続的に使う許可)と、道交法77条の道路使用許可、原則として二枚が必要だ。実務のポイント:この二つは窓口が違い(占用は道路管理者、使用は警察)、審査も別々に走る。都市部では両者の調整に時間がかかるため、インフラ工事のスケジュールは許可取得からの逆算で組まれている。管理者本人の協議一本とは、負担がまるで違う
間違えやすい点 AI による整理
- 「家の前の道路工事も警察が許可したはず」という前提でクレーム先を探すが、その問い自体がずれている。管理者の工事に警察の許可は存在せず、あるのは協議の記録だけ。宛先は許可を出していない警察ではなく、工事を決めた道路管理者だ
- 道路使用許可(77条)の存在は知っていても、その許可権が道路管理者には及ばない深刻さを見落としている。私人なら拒否されうる工事を、管理者は協議一本で通す。事前審査の密度が、主体によって天と地ほど違う
- 住民から見れば「どちらも同じ道路工事」だが、法律から見れば片方は許可制、片方は協議制。この落差を知らないまま許可の取消しや不許可を求めても、そもそも取り消すべき許可処分が存在しないため、争いの土俵にすら乗れない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 誰が主体か | 道交法80条:道路法上の道路管理者(国・都道府県・市町村) | 道交法77条:私人・事業者など管理者以外の者 道路法32条:道路を継続的に使用する占用者(インフラ事業者等) |
| 必要な手続 | 所轄警察署長への協議のみ | 所轄警察署長の道路使用許可(申請・審査) 道路管理者の占用許可(別途77条の使用許可も要する) |
| 拒否・条件付けの可否 | 協議のため拒否という結論になじまない | 不許可も条件付与も可能 不許可も条件付与も可能 |
| 苦情・争いの宛先 | 工事を決めた道路管理者(取り消すべき許可処分が存在しない) | 許可を出した所轄警察署 占用を許可した道路管理者と所轄警察署の双方 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾でも道路の掘削・占用は主管機関の許可を要し、道路主管機関自身の修築・維持管理は許可の名宛人にならない構造で、日本の80条と発想が近い
韓国は道路管理庁が道路工事と維持管理を行う権限を道路法側で正面から定め、交通規制との調整は別途行われる
ドイツは工事現場の交通規制について道路建設官庁(Straßenbaubehörde)に標識設置権限を認め、交通官庁との関係を権限配分で処理する
米国は許可制よりも一時交通規制の技術基準遵守が中心で、道路管理機関自身の工事は右側通行権 permit の対象外として扱われるのが一般的
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 夜通し続く道路の舗装工事で眠れない。苦情を言いたいが、どこに言えばいい? 相手が道路管理者本人なら、警察の許可書はそもそも存在しない。宛先は協議を受けた所轄署ではなく、工事を決めた道路管理者(市・県・国交省の国道事務所)だ
- あなたは市から道路の補修工事を請け負った下請け業者。現場で警察に「道路使用許可証を見せろ」と止められた。あなた自身の77条許可はない。だが元請けである道路管理者が80条の協議を済ませていれば、その工事は許可制の外にある。書類の出どころを即答できるかが分かれ目になる
- ガス会社が道路を掘り返している。これは道路管理者の工事ではない。だから80条の協議ではなく、道路法32条の占用許可と道交法77条の使用許可、二枚が必要になる
- 着工まであと5日。あなたの工事は「管理者の管理工事」か、それとも私人の路上作業か。前者なら協議で足りるが、後者なら許可申請と審査で数週間かかる。分類を今日確定しないと、工程が丸ごと崩れる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 工事現場の看板で発注者(道路管理者か、私人か)と工事名を確認し、写真を撮る2. 管理者の工事なら警察の許可は存在しないので、苦情・要望は道路管理者(市道は市、県道は県、国道は国交省の国道事務所)へ3. 私人の工事で許可に問題がありそうなら、所轄警察署に道路使用許可の有無を確認4. 生活妨害が受忍限度を超えるなら、別途民事の差止め・損害賠償(民法709条)も検討する
訴えられた側:1. 現場で無許可の道路使用を疑われたら、自分の工事が「道路管理者の管理工事」の一部かを即確認2. そうなら元請け管理者が80条の協議を済ませた事実と協議書面を提示し、77条許可の対象外であることを主張3. 管理工事に当たらない独立作業なら、速やかに77条許可を追完申請4. 無許可使用の処罰は着手前の許可・協議の有無で決まるため、書面の携行が防御の要になる
時効(請求できる期限):本条自体に固有の消滅時効はない。無許可の道路使用(77条違反)に科される罰則は刑事事件であり、公訴時効は刑事訴訟法250条により法定刑に応じて算定される(最新の改正状況をご確認ください)。行政上の協議に申請期限の定めはないが、工事着手前に完了させる必要がある
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