電気事業法 第111条(苦情の申出)
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- 小売電気事業者等、一般送配電事業者、送電事業者、配電事業者、特定送配電事業者、発電事業者又は特定卸供給事業者の電気の供給又は小売供給契約の締結の媒介、取次ぎ若しくは代理に関し苦情のある者は、経済産業大臣又は委員会に対し、理由を記載した文書を提出して苦情の申出(委員会に対するものにあつては、電力の取引に関するものに限る。次項及び第四項において同じ。)をすることができる。
- 2.認定電気使用者情報利用者等協会の情報利用等適正化業務(第三十七条の四に規定する情報利用等適正化業務をいう。第百十七条の三において同じ。)に関し苦情のある者は、経済産業大臣又は委員会に対し、理由を記載した文書を提出して苦情の申出をすることができる。
- 3.登録調査機関の調査業務に関し苦情のある者は、経済産業大臣に対し、理由を記載した文書を提出して苦情の申出をすることができる。
- 4.届出者のする特定計量に関し苦情のある者は、経済産業大臣又は委員会に対し、理由を記載した文書を提出して苦情の申出をすることができる。
- 5.経済産業大臣及び委員会は、前各項の申出(委員会にあつては、第一項、第二項又は前項の申出)があつたときは、これを誠実に処理し、処理の結果を申出者に通知しなければならない。
この条文の基本情報
苦情の申出とは何ですか?
定義苦情の申出とは、電気事業法第111条に定められた規定で、「小売電気事業者等、一般送配電事業者、送電事業者、配電事業者、特定送配電事業者、発電事業者又は特定卸供給事業者の電気の供給又は小売供給契約の締結の媒介、取次ぎ若し…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第111条(苦情の申出)は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第111条の条文原文は「小売電気事業者等、一般送配電事業者、送電事業者、配電事業者、特定送配電事業者、発電事業者又は特定卸供給事業者の電気の供給又は小売供給契約の締結の媒介、取次ぎ若し…」で始まります。
- 電気事業法第111条は第八章 雑則に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第111条の前の条は電気事業法第110条です。
- 電気事業法第111条の次の条は電気事業法第112条です。
- 電気事業法第111条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第111条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第111条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/111
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法111条は、電気の供給や代理店の勧誘等に苦情のある者が経済産業大臣等に理由を記載した文書で申し出られると定め、受理側に処理結果の通知義務を課す。
Q · 電力会社や代理店への不満、国に言ったら何かしてくれるの?
文書で出せば、国は誠実に処理し結果を通知する義務を負う
電気事業法111条により、電気の供給や代理店による契約勧誘などに苦情がある人は、経済産業大臣(電力の取引に関するものは電力・ガス取引監視等委員会も可)に理由を記載した文書で苦情を申し出ることができます。受けた側には誠実に処理し、結果を通知する義務があります(同条5項)。ただし返金や契約解除を命じる手続ではないため、金銭の回復は消費生活センターや少額訴訟など別ルートと並行して進めます。
解説
電力会社のコールセンターで一時間待たされ、最後は「規約どおりです」で電話を切られる。多くの人はそこで終わりだと思う。しかし電気事業法111条では、電気の供給や、契約の媒介・取次ぎ・代理(いわゆる代理店による勧誘)に苦情がある人は誰でも、経済産業大臣に文書で苦情を申し出ることができる。電力の取引に関する苦情であれば、電力・ガス取引監視等委員会にも出せる。5項は、申出を受けた側に「誠実に処理し、処理の結果を申出者に通知する」義務を課している。条文上、出した苦情を返事もせずに放置することは許されない。ただし、この申出は行政処分(役所があなたに直接下す具体的な決定)を求める手続ではないので、当局が返金を命じてくれるわけではない。効いてくるのは別の点で、当局があなたの一件を把握し、報告徴収(事業者に報告を出させること)や業務改善命令といった監督権限を動かすきっかけになる。理由を書いた文書、契約書面、事業者とのやり取りの記録をそろえて出す人と、電話口で怒るだけの人とでは、その後の事業者の対応が変わってくる。
法的な位置づけ
電気事業法111条は、電気事業に関する苦情の申出制度を定める規定であり、電気の供給、小売供給契約の媒介・取次ぎ・代理、情報利用等適正化業務、登録調査機関の調査業務、届出者の特定計量に関し苦情のある者が、理由を記載した文書により経済産業大臣又は電力・ガス取引監視等委員会に申し出ることを認め、受理側に誠実な処理と結果通知の義務を課す。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.やり取りの記録と契約書面をそろえる 事業者や代理店との通話日時、担当者名、説明内容をメモし、契約書面、勧誘時のチラシ、請求明細を保管する。苦情の根拠となる事実を時系列で整理する
- 2.事業者本体に苦情を伝え回答を残す 小売電気事業者本体の窓口に苦情を伝え、回答をメールや書面で受け取る。事業者には電気事業法2条の15による苦情処理義務があるため、その対応内容が後の申出の材料になる
- 3.理由を記載した文書を作成し提出する 苦情の理由、経緯、求める対応を記載した文書を作成し、経済産業省、電力の取引に関するものは電力・ガス取引監視等委員会にも提出する。事業者の回答を添付する
- 4.民事上の救済を並行して進める 返金や解約金の免除を求める場合は、消費生活センター(188)への相談、訪問販売ならクーリング・オフ、少額訴訟などを並行して検討する。当局への申出だけでは返金されない
よくある質問 AI による整理
Q1電力会社への苦情はどこに言えばいい?
まず事業者本体に伝え、解決しなければ経済産業省、取引に関するものは電力・ガス取引監視等委員会に文書で申し出られます(電気事業法111条)。
Q2電力・ガス取引監視等委員会に苦情を出す方法は?
理由を記載した文書を提出します。電力の取引に関する苦情に限られ、経緯・求める対応・契約書面の写しを添えると処理されやすくなります。
Q3新電力の代理店の勧誘は違法?
虚偽の値上げ説明など不適切な勧誘は説明義務違反等が問題になり得ます。代理店の勧誘も111条の苦情申出の対象に明文で含まれます。
Q4電気の契約 クーリング・オフ できる?
訪問販売や電話勧誘販売で契約した場合、特定商取引法により法定書面を受け取った日から8日以内ならクーリング・オフできるのが原則です。
Q5苦情の申出に期限はある?
111条の申出自体に期限はありません。ただし返金請求などの民事上の権利には消滅時効があるため、早めの記録整理と並行対応が必要です。
Q6国に苦情を出したら返事は来る?
来ます。111条5項は経済産業大臣と委員会に、申出を誠実に処理し処理の結果を申出者に通知する義務を課しています。
Q7EV充電の電力量がおかしいときの相談先は?
特定計量に関する苦情は、届出者を相手として経済産業大臣又は委員会に文書で申し出られます(111条4項)。計量記録を保存しておきましょう。
Q8電力会社の苦情を電話で伝えるだけで足りる?
111条の申出は理由を記載した文書が要件です。電話は記録が残りにくいため、通知義務を確実に生じさせるには文書で提出すべきです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1電話で文句を言うのと、文書で出すのって何が違うんですか?
111条が定めるのは「理由を記載した文書」による申出であり、5項の処理結果を通知する義務はこの申出に対して生じます。電話相談は記録が残りにくく、通知義務の対象かどうかも曖昧です。実務のポイント:事業者にまず苦情を出し、そのときの回答を文書に添付すると、当局はそれを事業者自身の苦情処理義務(2条の15)が果たされているかという視点でも読みます。
Q2国に苦情を出したら、払いすぎた電気代は戻ってきますか?
申出だけでは戻りません。111条は誠実な処理と結果の通知を求めるもので、返金を命じる権限を当局に与える規定ではありません。返金は民事上の請求として、消費生活センターのあっせんや少額訴訟で求めることになります。実務のポイント:当局への申出と消費生活センターへの相談は別のルートなので、同時に進められます。当局に申出済みという事実は、あっせんの場で事業者が態度を変える材料になりやすいです。
間違えやすい点 AI による整理
- 国に苦情を出せば返金や契約解除を命じてもらえる、と期待する人は多い。しかし111条の申出に対する処理結果の通知は、あなたの権利義務を直接決める処分ではない。お金を取り戻すには、民事上の請求、消費生活センター、少額訴訟といった別のルートが必要になる。苦情の申出はそれらと並行して使う監督ルートだと位置付けるべきだ
- 「どこに相談すればいいのか」と窓口を探し回る人は多いが、まず確かめるべきなのは「この事業者を監督しているのは誰か」だ。電力の小売事業は経済産業大臣の登録制であり、取引の監視は電力・ガス取引監視等委員会が担う。監督者に直接、文書で届けるルートが条文で用意されている以上、窓口探しで時間を使う必要はない
- 代理店が勝手に言ったことだから電力会社には関係ない、と事業者側に言われて引き下がるケースは多い。しかし条文は、媒介・取次ぎ・代理に関する苦情を明文で対象にしている。代理店の勧誘トークも、監督の目が届く範囲にある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 誰に向けた仕組みか | 電気事業法111条:経済産業大臣・監視等委員会への苦情申出 | 電気事業法2条の15:小売電気事業者自身の苦情処理義務 行政手続法36条の3:法令違反是正のための処分等の求め |
| 申出の要件 | 理由を記載した文書、苦情のある者なら誰でも | 需要家からの苦情・問合せ 法令違反の事実があると思料する者が所定事項を記載した申出書 |
| 受け手の義務 | 誠実に処理し結果を申出者に通知 | 適切かつ迅速に処理 必要な調査を行い、必要と認めれば処分等をする |
| 返金を命じる効力 | なし(監督権限発動の端緒) | なし(事業者の自主対応) なし(処分等の求め) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では電力消費の紛争も消費者保護法の申訴ルートで扱われ、企業経営者、消費者保護団体、消費者服務中心に申訴できる
ドイツはエネルギー事業者に苦情処理を義務付け、未解決なら調停機関に持ち込める二段構え
フランスは独立した全国エネルギーメディエーターが消費者紛争を扱う
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 訪問してきた代理店に「今の電力会社は来月から大幅に値上げする」と言われて切り替えたが、そんな値上げはなかった。111条の苦情の対象は小売電気事業者本体だけではなく、契約の「媒介、取次ぎ若しくは代理」、つまり代理店の勧誘も含む。訪問販売なら、特定商取引法のクーリング・オフ(法定書面を受け取った日から8日)も並行して検討できる。8日を過ぎるとクーリング・オフは原則として使えなくなるので、残り日数を今すぐ数えるべきだ
- 新電力の営業代理店を経営していて、自社が勧誘した顧客から監視等委員会に苦情が出されたらどうなる? 同じ種類の苦情が重なると、委託元の小売電気事業者が当局から説明を求められるきっかけになりうる。委託元が真っ先に考えるのは、代理店契約を切ることだ
- EV 充電サービスで精算された電力量が、どう考えても多すぎる。特定計量に関する苦情も、届出者を相手にこの条文で申し出ることができる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 事業者や代理店とのやり取りの日時、担当者名、説明内容を記録し、契約書面と勧誘時の資料を保管する2. 事業者本体に苦情を伝え、その回答を残す(事業者には2条の15で苦情を処理する義務がある) 3. 理由、経緯、求める対応を書いた文書を経済産業省(取引の問題なら電力・ガス取引監視等委員会も可)に提出する4. 返金を求めるなら、消費生活センター(188)、訪問販売ならクーリング・オフ、少額訴訟などを並行して進める
訴えられた側:1. 当局から照会が来たら、苦情の事実関係を勧誘記録、通話録音、交付書面で時系列に整理する2. 代理店経由の契約なら、委託先の勧誘マニュアルとトークスクリプトを直ちに点検する3. 説明義務(2条の13)や書面交付(2条の14)の不備が見つかったら、是正策と再発防止策を文書化して示す4. 申出者には、当局への回答とは別に個別の解決案を早めに出し、苦情が監督処分の端緒にまで発展するのを防ぐ
時効(請求できる期限):苦情の申出そのものに期限はない。ただし返金などの民事上の請求には一般消滅時効(民法166条、権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)が適用される。訪問販売のクーリング・オフは法定書面を受け取った日から8日(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和39年(1964年) 新設:電気事業法制定。電気事業に関する苦情申出の規定が置かれる
- 2.平成27年(2015年) 改正:電力システム改革に伴い電力取引の監視を担う委員会が設置され、委員会も苦情の申出先に加わる
- 3.令和2年(2020年) 改正:エネルギー供給強靱化法による改正で配電事業者、特定卸供給事業者、情報利用等適正化業務、特定計量などが制度化され、苦情申出の対象が拡大
- 電気事業法 第2条の15小売電気事業者の苦情処理義務
- 電気事業法 第2条の13契約締結前の供給条件説明義務
- 電気事業法 第2条の17小売への業務改善命令(現行効力を要確認)
- 電気事業法 第37条の4情報利用等適正化業務の定義
- 特定商取引に関する法律 第9条訪問販売の電力契約のクーリング・オフ
- 行政手続法 第36条の3法令違反是正のための処分等の求め
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