電気事業法 第116条
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- 次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
- 一第三条の規定に違反して一般送配電事業を営んだとき。
- 二第二十七条の四の規定に違反して送電事業を営んだとき。
- 三第二十七条の十二の二の規定に違反して配電事業を営んだとき。
- 四第二十七条の二十九の五の規定による命令に違反したとき。
- 五第四十条(原子力発電工作物に係る場合に限る。)の規定による命令又は処分に違反したとき。
- 六第四十七条第一項(原子力発電工作物に係る場合に限る。)の規定に違反して電気工作物の設置又は変更の工事をしたとき。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第116条は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第116条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」で始まります。
- 電気事業法第116条は第九章 罰則に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第116条の前の条は電気事業法第115条です。
- 電気事業法第116条の次の条は電気事業法第117条です。
- 電気事業法第116条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第116条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第116条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/116
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法116条は、許可なく一般送配電事業・送電事業・配電事業を営んだ者などを、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金又は併科に処すると定める。
Q · 小売電気事業の登録をしていれば、自分で電線網を運営して電気を配ってもいいの?
不可。網の運営は別途許可が必要で、無許可なら刑事罰
小売電気事業の登録で認められるのは小売供給までです。一般送配電事業は電気事業法3条、送電事業は27条の4、配電事業は27条の12の2により経済産業大臣の許可が必要で、許可なく営むと同法116条により三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金、又はその併科となります。自営線スキームは届出制の特定送配電事業として組める場合もあるため、事業設計の段階で資源エネルギー庁へ照会するのが安全です。
解説
電線を自分で引いて隣のビルに電気を売る。余った太陽光の電気を地域に配る。善意で始めた事業でも、進め方を誤れば前科がつく可能性がある。電気事業法116条は、国の許可を得ずに電線網そのものを運営する行為と、原子力発電工作物(原子力発電所の電気設備)の安全に関わる命令への違反を、同じ重さで罰する。刑は三年以下の拘禁刑、三百万円以下の罰金、またはその両方である。一般送配電事業(地域の電線網を管理し、区域内の誰にでも電気を届ける事業。旧一般電気事業者の送配電会社が担う)、送電事業、配電事業は、いずれも経済産業大臣の「許可」が必要だ。押さえておくべきなのは、電気ビジネスの参入方法が「登録」「届出」「許可」の三段階に分かれている点である。小売電気事業は登録、特定送配電事業は届出で始められるが、網を握る事業は許可制になっている。自社の事業がどの段階に当たるかを判断する一手目が、刑事罰の境界になる。
法的な位置づけ
電気事業法第116条は、同法の許可制及び原子力発電工作物に関する安全規律の実効性を刑事罰で担保する罰則規定である。許可を受けない一般送配電事業・送電事業・配電事業の経営、第27条の29の5の命令違反、原子力発電工作物に係る第40条の命令・処分違反及び第47条第1項違反の工事を処罰対象とし、行為者を三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金又は併科に処する。
よくある質問 AI による整理
Q1電気事業法116条 とは
無許可の一般送配電事業・送電事業・配電事業の経営や、原子力発電工作物に関する命令違反などを、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金又は併科で処罰する規定です。
Q2無許可で送配電事業をしたら罰則は?
電気事業法116条により、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金、又はその両方が科されます。処罰されるのは違反行為をした者です。
Q3配電事業ライセンスとは
既存の電線網などを用いて特定の区域で電気を配る事業を営むための許可で、電気事業法27条の12の2に定められています。無許可で営むと116条3号の対象です。
Q4自営線で電気を売るのは違法?
直ちに違法ではありません。供給の相手や設備の範囲によって、届出制の特定送配電事業で足りる場合と許可制の事業に当たる場合があります。事前照会が重要です。
Q5電気事業法違反の公訴時効は何年?
116条の罪は法定刑の長期が5年未満の拘禁刑のため、刑事訴訟法250条2項6号により公訴時効は3年です。起算点は犯罪行為が終わった時です。
Q6電気事業法 罰則 法人も処罰される?
同法には行為者のほか法人も罰する両罰規定があります。ただし該当条番号と法人に科される罰金額は、現行条文で確認してください。
Q7工事計画の認可前に工事したらどうなる?
原子力発電工作物について、電気事業法47条1項に違反して設置や変更の工事をすると、116条6号により拘禁刑や罰金の対象になります。
Q8技術基準適合命令に従わないとどうなる?
原子力発電工作物に係る電気事業法40条の命令又は処分に違反した場合、116条5号により三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金等に処されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1小売電気事業者に登録したら、自分で電線を引いて配ってもいいんですか?
登録で認められるのは小売供給までで、電線網の運営は別の資格である。一般送配電事業は第3条、配電事業は第27条の12の2で許可が必要になり、無許可で営めば本条の対象になる。実務のポイント:自営線スキームは、届出で足りる特定送配電事業として組めることがある。どちらに当たるかは供給の相手や設備の範囲で変わるため、設計段階で当局に照会しておくのが実務の定石である
Q2原子力の命令違反って、今は原子力規制委員会の管轄じゃないんですか?
2012年以降、原子炉そのものの安全規制は主に原子炉等規制法の側で行われている。それでも本条の第5号・第6号は原子力発電工作物に限定した罰則として残っており、電気事業法上の命令や工事計画の規律との関係で効力を持つ。実務のポイント:二つの法律のどちらの手続に当たるかの整理は、時期と設備によって異なる。社内規程を作るときは、両法の適用関係を最新の通達で確認すること(最新の改正状況をご確認ください)
Q3会社の指示でやっただけでも、自分が罰せられるんですか?
本条の対象は「違反行為をした者」なので、実行した個人が処罰されうる。そのうえで両罰規定により法人にも罰金が科される構造になっている。実務のポイント:上司の指示があっても、それは情状の一要素にとどまり、無罪の理由にはならない。指示がメールや議事録で残っているかどうかで、個人の責任の評価は大きく変わる。違和感を覚えたら、その時点で書面で確認を取っておく
間違えやすい点 AI による整理
- 「新電力は誰でも参入できると聞いた」という理解は、小売の話に限れば正しい。2016年の全面自由化で開放されたのは小売と発電であり、送配電網の運営は今も許可制のままである。自由化という言葉が、網の部分まで開放されたかのような錯覚を生んでいる
- 罰金三百万円という数字を見て「事業コストとして吸収できる」と考える経営者がいる。しかし法定刑には拘禁刑が並んでおり、両方を科すこと(併科)もできる。さらに有罪になれば、行為者個人に前科がつく。加えて、電気事業の許可審査では申請者の過去の法令違反歴が問われうるため、本来の許可取得の道まで狭めかねない。金額だけで重さを測るのは、刑の構造を読み違えている
- 原子力に関する第5号と第6号は電力会社だけの問題と思われがちだが、処罰されるのは「違反行為をした者」である。工事を指示した現場責任者や、協力会社の担当者が名指しされる構造になっている。会社が責任を負ってくれるという前提は、刑事法の視点では成り立たない(法人も処罰する両罰規定が同法にある。条番号と法人に科される罰金額は現行法を要確認)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 根拠条文 | 電気事業法116条:無許可経営等の罰則 | 電気事業法3条:一般送配電事業の許可 電気事業法27条の12の2:配電事業の許可 |
| 規定の性質 | 刑事罰(三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金又は併科) | 参入要件(経済産業大臣の許可) 参入要件(経済産業大臣の許可) |
| 本条との接続 | 各号で前提条文違反を処罰 | 違反すると本条1号 違反すると本条3号 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾も2017年改正で発電・売電を開放しつつ、輸配電業は国営事業者に維持する構造。網の運営を許可制で絞る発想は日本と共通する
ドイツはエネルギー供給網の運営に当局の許可を要求する。日本のような拘禁刑中心ではなく、違反は主に秩序違反(過料)として扱われる点が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 自治体と組んで地域マイクログリッドを構想している新電力の担当者が、既存の配電網を借り受けて区域全体に供給するスキームを描いた。2022年に始まった配電事業ライセンスの対象かもしれない。許可を取る前に運用を始めれば、第3号の無許可配電事業に当たりうる
- あなたは不動産デベロッパーの開発担当で、複数街区をまたぐ自営線で入居者に電気を供給する計画を立てている。社内では「届出で足りる」という前提で工程表が組まれている。だが届出制の特定送配電事業と許可制の事業の境目を誰も検証していない。着工まであと60日。資源エネルギー庁への事前照会を今週中に出さなければ、工程に間に合わない
- 原子力発電所の工事計画が認可される前に、現場で設備変更の工事を先行させたらどうなる? 第6号の典型である。工期を守ろうとした現場判断であっても、行為者個人が刑事責任を問われうる
- 経済産業大臣から技術基準適合命令が出たのに、原子力発電工作物の使用を止めなかった。「命令に違反した」という事実だけで第5号が成立する
取るべき行動
被害を受けた側:1. 無許可の事業者から供給を受けて停電や設備事故の被害に遭った場合は、まず被害の記録(日時・写真・機器の損傷状況)を残す2. 経済産業省または所管の産業保安監督部へ情報提供し、事業の許可・届出の有無を確認する3. 損害については刑事手続とは別に、民法709条や契約責任に基づいて賠償を請求する4. 共同事業者が無許可で運営していた場合は、契約書の許認可取得条項と解除条項を確認し、早期撤退を検討する
訴えられた側:1. 当局から照会や報告徴収(行政が事業者に資料の提出を求める手続)を受けたら、事業スキーム図・供給契約・設備の資料を整理し、どの事業類型に当たるかの法的評価を弁護士と固める2. 許可が必要な事業だった場合は、速やかに供給形態を変更するか、許可申請に切り替えて違反状態を解消する3. 社内の意思決定過程(誰がどの前提で判断したか)を記録として保全する4. 原子力関係の命令違反では、行為者個人と法人の両方が問われうるため、それぞれ別の弁護人を検討する
時効(請求できる期限):公訴時効は3年(法定刑の長期が5年未満の拘禁刑または罰金にあたる罪、刑事訴訟法250条2項6号)。起算点は犯罪行為が終わった時である。無許可営業のように継続する行為では、営業を終えた時点から起算されると解するのが一般的である(個別事案は要確認)
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)電力システム改革第2弾(2016年施行) ライセンス制への移行に伴い一般送配電事業・送電事業の概念が導入され、罰則の対象が再編されたとみられる(条文の変遷は人的検証が必要)
- 令和2年(2020年)エネルギー供給強靱化法(2022年施行) 配電事業の許可制が創設され、無許可の配電事業が本条の対象に加わったとみられる(人的検証が必要)
- 令和4年(2022年)刑法等一部改正(2025年6月1日施行) 「懲役」が「拘禁刑」に改められた
改正の年表
- 1.昭和39年(1964年) 新設:電気事業法(昭和39年法律第170号)制定。罰則章が置かれる(制定当時の本条の文言は要確認)
- 2.平成26年(2014年) 改正:電力システム改革に伴うライセンス制への移行(2016年施行)。一般送配電事業・送電事業の許可制が導入され、本条の対象も再編されたとみられる(要人的検証)
- 3.令和2年(2020年) 改正:エネルギー供給強靱化法により配電事業の許可制が創設(2022年施行)。無許可配電事業が本条の対象に加わったとみられる(要人的検証)
- 4.令和4年(2022年) 改正:刑法等の一部改正に伴い「懲役」が「拘禁刑」に改められた(2025年6月1日施行)
- 電気事業法 第2条一般送配電事業等の定義
- 電気事業法 第3条一般送配電事業の許可(第1号の前提)
- 電気事業法 第27条の12の2配電事業の許可(第3号の前提)
- 電気事業法 第40条技術基準適合命令(第5号の前提)
- 電気事業法 第47条工事計画の認可(第6号の前提)
- 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律 第43条の3の5発電用原子炉の設置許可との分担(現行効力を要確認)
- 刑事訴訟法 第250条本条の罪の公訴時効3年
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