電気事業法 第119条の4
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- 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした認定電気使用者情報利用者等協会、指定試験機関又は卸電力取引所の役員又は職員は、三十万円以下の罰金に処する。
- 一第八十四条の二の二又は第九十九条の九第一項の許可を受けないで試験事務又は市場開設業務の全部を廃止したとき。
- 二第八十七条の二第一項の規定に違反して同項に規定する事項の記載をせず、又は虚偽の記載をしたとき。
- 三第八十七条の二第二項の規定に違反して帳簿を保存しなかつたとき。
- 四第百六条第九項又は第十二項の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をしたとき。
- 五第百七条第七項又は第九項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避したとき。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第119条の4は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第119条の4の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした認定電気使用者情報利用者等協会、指定試験機関又は卸電力取引所の役員又は職員は、三十万円以下の罰金に処する…」で始まります。
- 電気事業法第119条の4は第九章 罰則に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第119条の4の前の条は電気事業法第119条の3です。
- 電気事業法第119条の4の次の条は電気事業法第120条です。
- 電気事業法第119条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第119条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第119条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/119_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法119条の4は、卸電力取引所・指定試験機関・認定電気使用者情報利用者等協会の役員又は職員が帳簿・報告・検査義務等に違反したとき、本人に30万円以下の罰金を科す規定。
Q · 電力取引所の職員が立入検査を拒んだら、罰せられるのは会社?それとも本人?
違反行為をした役員・職員本人が30万円以下の罰金
電気事業法119条の4は、認定電気使用者情報利用者等協会・指定試験機関・卸電力取引所の役員又は職員が、無許可での業務の全部廃止、帳簿の不記載・虚偽記載・不保存、報告や資料提出の拒否・虚偽、立入検査の拒否・妨害・忌避をした場合、違反行為をした本人を30万円以下の罰金に処すると定めています。罰金は刑罰であり、確定すれば前科となります。上司の指示に従ったことは、処罰対象から外れる理由になりません。
解説
罰金30万円。電気事業法の罰則の中では最も軽い部類に入るが、注目すべきは科される相手である。対象は電力会社ではなく、認定電気使用者情報利用者等協会、指定試験機関、卸電力取引所という三つの「インフラの裏方組織」で、違反行為をした役員又は職員本人が処罰される。本条には法人を罰する規定が置かれていないため、組織が罰金を肩代わりする建付けにはなっていない。処罰の対象になる行為は五つある。無許可で試験事務や市場開設業務の全部を廃止すること、帳簿の不記載・虚偽記載、帳簿の不保存、経済産業大臣への報告・資料提出の拒否や虚偽、立入検査の拒否・妨害・忌避である。どれも「現場で手を止めた人」「書類をいじった人」が当事者になる。罰金も刑罰なので前科がつく。上司に「検査の日だけその資料は出さなくていい」と言われて従った職員も、違反行為をした本人として罰金を科されうる。指示があったことは免罪符にならない。
法的な位置づけ
電気事業法119条の4は、認定電気使用者情報利用者等協会、指定試験機関及び卸電力取引所の役員又は職員を名宛人とする罰則規定である。許可を受けない業務の全部廃止、帳簿義務違反、報告徴収への不応答・虚偽報告、立入検査の拒否・妨害・忌避の五類型について、違反行為者個人に三十万円以下の罰金を科す。
よくある質問 AI による整理
Q1電気事業法119条の4とは何ですか?
卸電力取引所・指定試験機関・認定電気使用者情報利用者等協会の役員又は職員が、帳簿・報告・検査などの義務に違反した場合に、本人を30万円以下の罰金に処す罰則規定です。
Q2電気事業法の立入検査を拒否したら罰金はいくら?
卸電力取引所などの役員・職員が検査を拒んだり、妨げたり、忌避したりした場合、本条により30万円以下の罰金です。罰金は刑罰なので前科になります。
Q3卸電力取引所の職員は刑事罰の対象になる?
なります。本条は取引所という組織ではなく、違反行為をした役員又は職員本人を罰金の対象としています。
Q4経済産業省の報告徴収を無視するとどうなる?
正当な理由なく報告や資料提出をしない、または虚偽の報告をすると、行為者本人が30万円以下の罰金の対象になりえます(106条、本条4号)。
Q5帳簿を保存しなかっただけで罰金になる?
なりえます。87条の2第2項の保存義務に違反して帳簿を保存しなかった場合、本条3号により30万円以下の罰金の対象となります。
Q6電気事業法の罰金に法人の両罰規定はある?
本条には法人を罰する規定が置かれていません。罰金の対象は違反行為をした役員又は職員個人です。
Q7指定試験機関が試験事務をやめるには許可が必要?
必要です。許可を受けずに試験事務の全部を廃止すると、廃止を実行した役員又は職員が本条1号により罰金の対象になります。
Q8電気事業法違反の罰金は前科になる?
なります。罰金は行政上の過料ではなく刑罰であり、略式命令で確定した場合でも前科として記録されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1罰金を払えば終わりですよね?会社にはバレないですか?
罰金は刑罰なので、確定すれば前科になり、検察庁の前科調書にも残ります(電気事業法119条の4、刑法15条)。実務のポイント:略式命令で罰金が確定すると、公開の法廷を開かずに書面だけで刑罰が確定するため、実感がないまま前科がつく人が多い。役員なら、法人の定款や業界団体の規程で欠格事由に関わらないかを先に確認しておくべきである
Q2検査に立ち会うのが怖くて、当日休んだら忌避になりますか?
休んだというだけで直ちに忌避となるわけではありません。ただ、検査を避ける目的で担当者が不在を装い、検査を事実上できない状態にすれば忌避と評価されうる(107条、119条の4第5号)。実務のポイント:検査官が見ているのは「誰が来たか」より「必要な場所と資料に到達できたか」である。代わりの担当者と鍵の受け渡しを事前に決めておけば、欠席が問題になることはまずない
Q3組織が許可なく事業をやめたら、職員も処罰されるんですか?
対象は「違反行為をした」役員又は職員なので、廃止を決定し実行した者が中心になります(84条の2の2、99条の9第1項、本条1号)。決定に関与していない一般職員が直ちに処罰されるわけではありません。実務のポイント:廃止の稟議に名を連ねた役員は、議事録に記載された賛否がそのまま関与の証拠になる。反対したなら、その意見が議事録に残っているか確認しておくこと
間違えやすい点 AI による整理
- 「罰金30万円なら会社の経費で済む」と考えがちだが、本条が罰するのは組織ではなく行為者本人である。それに罰金は行政上の過料と違って刑罰なので、前科として記録に残る。金額の小ささと経歴への傷の深さが釣り合っていない
- 「上の指示に従っただけ」という言い分は、処罰対象を決める段階ではほとんど働かない。本条は「違反行為をした」者を罰すると定めているので、検査を物理的に拒んだ職員も、拒むよう命じた役員も、それぞれ違反行為者として捉えられうる。どちらが責任を負うかではなく、二人とも当事者になりうる構造だと理解したほうがよい
- 見方を変えると、本条は罰則であると同時に職員を守る盾にもなる。不正な隠蔽を求められたとき、「それをやると私個人が電気事業法違反で処罰されます」と条文を示して断れる。罰則の存在が、現場で断る根拠になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性格 | 119条の4:義務違反に対する罰則(30万円以下の罰金) | 106条:経済産業大臣による報告徴収の根拠 107条:立入検査の根拠 |
| 名宛人 | 協会・指定試験機関・卸電力取引所の役員又は職員個人 | 報告・資料提出を求められる事業者・機関 検査を受ける事業者・機関 |
| 違反時の効果 | 違反行為者本人への刑事罰 | 不提出・虚偽は本条4号等で処罰の前提となる 拒否・妨害・忌避は本条5号等で処罰の前提となる |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾の電力監督は事業者に対する罰鍰(行政罰)が中心で、職員個人に刑事罰を科す本条型の規定は一般的ではない
ドイツは秩序違反(Bußgeld)を中心に、一部を刑事罰として規定する二層構造をとる
米国は故意の違反に刑事罰、規則違反に民事制裁金を科す仕組みで、FERC が執行を担う
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 電気主任技術者試験を実施する指定試験機関の事務担当者。監査前夜、受験者管理の帳簿に記載漏れがあるのを見つけた。後から日付を合わせて書き足したくなるが、事実と違う記載は87条の2第1項違反の「虚偽の記載」になりうる。漏れは漏れとして記録に残し、上へ報告するのが本人を守る
- 卸電力取引所のシステム部門に経済産業省から資料提出の求めが届いた。期限は5営業日後。上司は「取引ログの一部は社外秘だから出すな」と言う。正当な理由なく提出しなければ、106条に基づく求めへの不提出として、出さなかったあなた自身が刑事責任を問われうる
- 立入検査の当日、職員がサーバ室に鍵をかけて「担当者が不在です」と繰り返した。これだけで忌避にあたりうる
- もし協会の理事会が、許可を取らないまま「事業の全面撤退」を決議したら、誰が罰せられるのか? 本条の対象は「違反行為をした」役員又は職員である。決議に賛成して実際に廃止を実行した役員が、個人として罰金の対象になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 隠蔽や虚偽報告を指示されたら、日時・発言者・内容をメールやメモで記録する。2. 社内のコンプライアンス窓口に書面で相談する。改善されなければ公益通報者保護法の外部通報先(監督官庁である経済産業省など)を検討する。3. 指示に従う前に、自分が「違反行為をした者」になりうることを指示者に伝え、判断を記録に残させる。4. 不利益な取扱いを受けた場合は弁護士に相談する
訴えられた側:1. 違反行為が客観的にあったか(期限、求めの範囲、検査の拒否と言えるかどうか)を事実ベースで整理する。2. 正当な理由(法令上の守秘義務との衝突、求めの不明確さなど)があったかを検討する。3. 自分の行為が本条の「違反行為」にあたるか、それとも指示系統の中で別の者の行為にあたるかを精査する。4. 捜査段階から弁護人をつけ、略式手続に同意するかどうかは前科の影響を理解したうえで決める
時効(請求できる期限):法定刑が罰金のみの罪なので、公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号)。起算点は犯罪行為が終わった時(帳簿不保存のように継続する違反は、状態が終わった時点が争点になりうる)。(最新の改正状況をご確認ください)
- 電気事業法 第106条報告徴収、第4号の前提となる義務
- 電気事業法 第107条立入検査、第5号の前提となる権限
- 電気事業法 第87条の2帳簿の記載・保存義務、第2・3号の前提
- 電気事業法 第99条の9市場開設業務の休廃止許可
- 刑法 第8条刑法総則を他の法令の罪に適用
- 刑事訴訟法 第250条罰金のみの罪の公訴時効3年
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