電気事業法 第124条
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- 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした推進機関の発起人又は役員は、二十万円以下の過料に処する。
- 一この法律の規定により経済産業大臣の認可を受けなければならない場合において、その認可を受けなかつたとき。
- 二第二十八条の八第一項の規定による政令に違反して登記することを怠つたとき。
- 三第二十八条の十第二項の規定に違反したとき。
- 四第二十八条の十三第二項の規定による公告をすることを怠り、又は不正の公告をしたとき。
- 五第二十八条の四十第一項及び第二項に規定する業務以外の業務を行つたとき。
- 六第二十八条の四十四第二項又は第三項の規定に違反して、報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
- 七第二十八条の四十六第三項、第二十八条の四十八第四項又は第二十八条の五十九の規定による命令に違反したとき。
- 八第二十八条の四十六第四項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
- 九第二十八条の五十三第一項又は第二項に規定する書類を提出せず、又は虚偽の書類を提出したとき。
- 十第二十八条の五十七の規定に違反して業務上の余裕金を運用したとき。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第124条は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第124条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした推進機関の発起人又は役員は、二十万円以下の過料に処する。」で始まります。
- 電気事業法第124条は第九章 罰則に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第124条の前の条は電気事業法第123条です。
- 電気事業法第124条の次の条は電気事業法第125条です。
- 電気事業法第124条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第124条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第124条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/124
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法124条は、電力広域的運営推進機関の発起人・役員が認可懈怠や虚偽報告など十類型の違反をした場合、違反した個人に二十万円以下の過料を科すと定める。
Q · OCCTO(推進機関)の役員が法律に違反したら、誰がどんな制裁を受けるの?
違反に関与した役員個人に20万円以下の過料が科される
電気事業法124条により、推進機関の発起人又は役員が、経済産業大臣の認可を受けずに行動した、法定業務以外の業務を行った、報告や書類を偽った、余裕金を法令の枠外で運用したなど十類型の違反をした場合、違反行為をした本人に二十万円以下の過料が科されます。過料は刑罰ではないため前科はつきませんが、非訟事件手続法に基づき地方裁判所が決定し、その記録が残ります。
解説
停電を防ぐため、全国の電力会社に「隣のエリアへ電気を回せ」と指示できる組織が日本に一つだけある。電力広域的運営推進機関(通称 OCCTO、電気事業法では「推進機関」)だ。電気事業者は原則としてここの会員になる義務を負い、機関の運営は経済産業大臣が監督している。本条は、この機関の発起人(設立を準備した人)や役員が次のような違反をした場合、その本人に二十万円以下の過料を科す。過料とは刑罰ではない行政上の金銭制裁で、前科はつかない。対象になる違反は、認可が必要なのに取らずに動いた、許された業務の範囲外に手を出した、余裕金(当面使わない資金)を法令の枠外で運用した、報告や書類をごまかした、といったものである。見落とされやすい点が二つある。一つは、過料が法人ではなく「違反行為をした」個人に科されること。もう一つは、金額が小さくても軽いとは限らないことだ。過料の決定は裁判所の記録に名前付きで残り、監督官庁の評価にも影響しうる。あなたが払う電気代の裏で動く司令塔は、この十本の線で囲われている。
法的な位置づけ
電気事業法第124条は、電力広域的運営推進機関の発起人又は役員を名宛人とする過料規定であり、経済産業大臣の認可の懈怠、登記・公告の懈怠、法定業務以外の業務の実施、報告・届出・書類の不提出又は虚偽、監督命令違反、業務上の余裕金の違法運用について、違反行為をした者に二十万円以下の過料を科す秩序罰規定である。
よくある質問 AI による整理
Q1電気事業法124条とは何ですか?
電力広域的運営推進機関(OCCTO)の発起人・役員が法令違反をした場合に、違反した本人へ二十万円以下の過料を科す罰則規定です。
Q2電力広域的運営推進機関とはどんな組織ですか?
電気事業法に基づき設立された法人で、全国の需給調整や需給ひっ迫時のエリア間融通の指示などを担います。電気事業者は原則として会員になる義務を負います。
Q3OCCTO の役員が違反したら罰金ですか?
罰金ではなく過料です。過料は刑罰ではない行政上の金銭制裁で、刑事手続ではなく非訟事件手続法に基づき地方裁判所が決定します。
Q4電気事業法124条の過料はいくらですか?
上限は二十万円です。十類型のいずれかに該当すると、違反行為をした発起人又は役員個人に二十万円以下の範囲で科されます。
Q5推進機関の余裕金の運用は違法になることがありますか?
あります。電気事業法28条の57の規定に違反して業務上の余裕金を運用した場合、本条第十号に該当し、関与した役員が過料の対象になります。
Q6過料の決定に不服がある場合、いつまでに争えますか?
略式手続による決定には告知から一週間以内に異議を、通常の決定には即時抗告を申し立てます(非訟事件手続法)。最新の改正状況をご確認ください。
Q7推進機関の公告を怠るとどうなりますか?
電気事業法28条の13第2項の公告を怠り、又は不正の公告をした場合、本条第四号に該当し、違反した役員に二十万円以下の過料が科されます。
Q8過料は誰が申し立てて始まるのですか?
過料事件は裁判所が職権で手続を進めるもので、私人の申立てで始まる仕組みではありません。関係者が取れる手段は監督官庁への情報提供が中心です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1過料を払ったら前科がつくんですか?
つかない。過料は刑罰ではなく行政上の秩序罰で、刑法の「科料」とは別物である。手続も非訟事件手続法119条以下により地方裁判所が決定し、最高裁は過料の裁判を非訟手続で行うことを合憲としている(最大決昭和41.12.27)。実務のポイント:前科にならないからと放置されがちだが、過料決定の事実は監督官庁による役員評価の材料になりうる。異議期間のうちに事情説明を書面で残しておく価値はある
Q2機関として決めたことなのに、なんで役員が個人で払うんですか?
本条は過料を科す相手を「違反行為をした推進機関の発起人又は役員」と明記しているからだ。法人に科すのではなく、違反に関与した個人を名指しする構造になっている。会社法976条が取締役などに過料を科すのと同じ発想である。実務のポイント:誰が「違反行為をした」かは事実認定で決まるため、議事録に反対意見が記載されているかどうかが個人の線引きに効く。反対したのなら、その旨を議事録に必ず残させるのが自衛の基本だ
間違えやすい点 AI による整理
- 役員から見れば「機関として決めたこと」でも、法律から見れば「違反行為をした役員」個人の問題になる。本条は過料の宛先を発起人または役員と明記しており、組織の決定の陰に隠れることはできない。この認識のずれが、決裁に関わった個人を直撃する
- 「過料と科料、どちらが重いのか」という問いの立て方自体がずれている。科料は刑罰なので前科になり、手続も刑事訴訟法による。過料は行政上の秩序を守るための制裁で、非訟事件手続法に基づき地方裁判所が決定する。重さではなく、そもそも性質が違う
- 二十万円なら大したことはないと感じるだろう。しかし本条には、監督命令に違反した場合(第七号)のように、当局の指摘を受けた後になお従わなかった行為も含まれる。過料そのものは小額でも、監督官庁が次の措置に踏み切るきっかけになりうる点を軽く見てはならない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 電気事業法124条:違反への制裁(二十万円以下の過料) | 電気事業法28条の40:推進機関の業務範囲を画定 電気事業法28条の57:業務上の余裕金の運用方法を制限 |
| 名宛人 | 違反行為をした発起人又は役員個人 | 推進機関(法人) 推進機関(法人) |
| 違反時の帰結 | 地方裁判所の過料決定(非訟事件手続法) | 業務範囲外の業務は本条第五号で過料 違法運用は本条第十号で過料 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では電力調度は電業法の枠内で規律され、日本の推進機関のような独立した広域調整法人の役員を名宛人とする過料規定は見当たらない
韓国では電力取引所が市場運営と系統運用を担い、電気事業法上の監督を受ける点で推進機関と機能が近い
ドイツでは系統運用は送電事業者が担い、違反には秩序違反法に基づく過料(Bußgeld)が科される
米国では電力信頼度機関(ERO)として NERC が認定され、FERC の監督下で信頼度基準を執行する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 推進機関の役員であるあなたが、手元の余裕金を「少しでも利回りを」と考え、法令で認められた運用先以外の金融商品で回す案に決裁印を押した。結果が黒字でも、本条第十号の線は越えている。過料が科されるのは機関ではなく、決裁したあなた個人である
- 推進機関が会員の新電力から頼まれ、本来の業務にはないコンサルティングを有償で始めたらどうなるか。善意からの対応でも、第二十八条の四十第一項・第二項に定める業務の範囲を外れれば、それを行った役員が過料の対象になる
- 地方裁判所から過料の決定書が届いた。陳述を聴かれないまま出た略式の決定なら、異議を申し立てられるのは告知から一週間以内に限られる。週末を挟めば、使える営業日は実質五日しかない(最新の改正状況をご確認ください)
- 法定の報告の提出期限が迫り、担当役員が数字を「調整」して提出した。それだけで本条第六号に該当する
- 会員になっている新電力の経営者が、推進機関が出すはずの公告がいつまでも出ないことに気付いた。公告を怠ることは本条第四号の対象になる。過料の手続は裁判所が職権で進めるため、取れる手段は監督官庁への情報提供という静かな一手である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 会員事業者や関係者として違反に気付いたら、公告の懈怠、業務範囲外の活動、虚偽の報告など、本条のどの号に当たるかを整理する2. 推進機関が公表している公告、業務規程、事業報告を日付付きで保存する3. 監督官庁である経済産業省(資源エネルギー庁)に情報提供する。過料の手続は裁判所が職権で進めるもので、私人の申立てで始まる仕組みではない4. 実際に損害が出ていれば、過料とは別に民事上の責任追及を検討する
訴えられた側:1. 決定書が略式(陳述を聴かれていない)か通常の決定かを確認する2. 略式なら告知から一週間以内に異議を、通常の決定なら二週間以内に即時抗告を申し立てる3. 違反に自分が関与していないこと、事前照会で認可不要と回答を得ていたことなどを、議事録や照会記録を添えて書面で示す4. 前科にはならないが、監督上の評価への影響を見据え、再発防止策を併せて示す
時効(請求できる期限):過料を科せる期間(時効)について法律に明文の規定はなく、実務上解釈が分かれている。略式手続による決定への異議は告知を受けた日から一週間、通常の決定への即時抗告は二週間(非訟事件手続法122条、67条)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:過料は行政上の秩序罰であり刑罰ではないため、刑法総則や刑事訴訟法は適用されず、非訟事件手続法第五編に基づき地方裁判所が職権で手続を進める。前科にはならない。
改正沿革 AI による整理
- 平成25年(2013年)改正 電力システム改革の第一弾(平成25年法律第74号)で推進機関の制度が創設され、本条はその罰則として置かれたとみられる。その後の改正で号の追加や文言修正があった可能性があり、人による検証が必要
改正の年表
- 1.平成25年(2013年) 改正:電力システム改革の第一弾(平成25年法律第74号)で電力広域的運営推進機関の制度が創設され、その発起人・役員に対する過料規定が整備されたとみられる。号の追加等その後の改正経過は人による検証が必要。
- 電気事業法 第28条の40推進機関の業務範囲の画定
- 電気事業法 第28条の44報告義務、第六号の前提
- 電気事業法 第28条の53書類提出義務、第九号の前提
- 電気事業法 第28条の57余裕金運用の制限、第十号の前提
- 非訟事件手続法 第119条過料事件の管轄裁判所
- 非訟事件手続法 第122条略式手続と異議申立て
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