電気事業法 第14条(事業の休止及び廃止並びに解散)
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- 一般送配電事業者は、一般送配電事業の全部又は一部を休止し、又は廃止しようとするときは、経済産業大臣の許可を受けなければならない。
- 2.一般送配電事業者の解散についての株主総会の決議は、経済産業大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
- 3.経済産業大臣は、一般送配電事業の休止若しくは廃止又は一般送配電事業者の解散により公共の利益が阻害されるおそれがないと認めるときでなければ、第一項の許可又は前項の認可をしてはならない。
この条文の基本情報
事業の休止及び廃止並びに解散とは何ですか?
定義事業の休止及び廃止並びに解散とは、電気事業法第14条に定められた規定で、「一般送配電事業者は、一般送配電事業の全部又は一部を休止し、又は廃止しようとするときは、経済産業大臣の許可を受けなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第14条(事業の休止及び廃止並びに解散)は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第14条の条文原文は「一般送配電事業者は、一般送配電事業の全部又は一部を休止し、又は廃止しようとするときは、経済産業大臣の許可を受けなければならない。」で始まります。
- 電気事業法第14条は第一款 事業の許可に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第14条の前の条は電気事業法第13条です。
- 電気事業法第14条の次の条は電気事業法第15条です。
- 電気事業法第14条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第14条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第14条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/14
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法14条は、一般送配電事業者が事業を休止・廃止するには経済産業大臣の許可、解散決議には認可が必要と定める。公共の利益を害するおそれがあれば許可されない。
Q · 送配電会社は、赤字なら自分の判断で事業をやめられるの?
やめられない。休廃止には大臣の許可、解散には認可が必要
電気事業法14条1項により、一般送配電事業者が事業の全部又は一部を休止・廃止するには経済産業大臣の許可が必要です。2項により、解散の株主総会決議も大臣の認可がなければ効力を生じません。3項は、公共の利益が阻害されるおそれがないと認めるときでなければ許可・認可をしてはならないと定めており、やめても支障がないことを事業者側が示す必要があります。
解説
電線を張る会社には「やめる自由」がない。家に電気を届ける送配電網は、東京電力パワーグリッドや関西電力送配電のような一般送配電事業者が地域ごとに一社で担っている。あなたの電気料金の一部は託送料金(送配電網の利用料)として、この会社に流れている。本条は、この会社が事業の全部または一部をやめたり休んだりするとき、経済産業大臣の許可を必要としている。解散を決める株主総会の決議も、大臣の認可がなければ効力を生じない。100%親会社の持株会社が賛成しても同じだ。許可・認可の基準は「公共の利益が阻害されるおそれがないと認めるときでなければ、してはならない」という否定形で書かれている。やめても問題がないことを、事業者の側が説明しきらなければならない。小売電気事業者(いわゆる新電力)が撤退するときに許可は要らないが、電線の会社には要る。この非対称を知っていれば、「電力会社が倒れたら停電する」という不安を正確に分けて考えられる。
法的な位置づけ
電気事業法14条は、一般送配電事業者の市場退出を規制する規定である。一般送配電事業の全部又は一部の休止・廃止を経済産業大臣の許可制とし、解散に関する株主総会決議については同大臣の認可を効力発生要件とする。許可・認可は、公共の利益が阻害されるおそれがないと認められる場合に限り与えられる。
よくある質問 AI による整理
Q1一般送配電事業者とは何ですか?
地域ごとに送配電網を運営し、電気を各家庭や事業所まで物理的に届ける事業者です。東京電力パワーグリッドや関西電力送配電などが該当します。
Q2送配電事業の廃止に許可は必要?
必要です。電気事業法14条1項により、全部だけでなく一部の休止・廃止にも経済産業大臣の許可が要ります。
Q3新電力が撤退したら停電する?
直ちには停電しません。電気を運ぶのは一般送配電事業者で、同社は許可なく送電をやめられず、契約先がない需要家には最終保障供給の仕組みがあります。
Q4送配電会社の解散決議はいつ効力が生じる?
経済産業大臣の認可を受けたときです。電気事業法14条2項により、株主総会で可決しても認可がなければ効力を生じません。
Q5送配電事業の休止許可の基準は?
公共の利益が阻害されるおそれがないと大臣が認めることです(14条3項)。否定形の基準のため、支障がないことを申請者側が示す必要があります。
Q6配電線の一部区間だけ廃止できる?
一部の廃止も許可対象です。代替の供給手段がない地域では公共の利益が阻害されるおそれが強く、許可のハードルは高くなります。
Q7許可なく送配電事業をやめたら違法?
電気事業法14条1項違反になり、許可の取消しや罰則の対象となり得ます。具体的な罰則は現行の条文で確認が必要です。
Q8送配電会社の M&A で注意すべき規制は?
解散や事業の休廃止を伴う再編では本条の許可・認可が前提条件になります。審査期間を工程表に組み込まないとクロージングが遅れます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1契約してた新電力が潰れたら、うちの電気って止まるんですか?
すぐには止まりません。物理的に電気を運ぶのは地域の一般送配電事業者で、本条によりこの会社は大臣の許可なく事業をやめられません。契約先がなくなった場合は、一定期間、最終保障供給などで電気が届きます。実務のポイント:最終保障供給の料金は通常の料金より割高に設定されることが多いため、通知が来たらその月のうちに次の契約先へ切り替えるのが損をしない動き方です
Q2親会社が100%株主なら、子会社の送配電会社を解散するのも自由ですよね?
自由ではありません。本条2項により、一般送配電事業者の解散に関する株主総会決議は、経済産業大臣の認可を受けなければ効力を生じません。会社法上は有効な手続を踏んでいても、それだけでは足りません。実務のポイント:再編案件では、認可審査の期間を見込まずにクロージング日を決め、後から全体の日程を組み直すことがよくあります。法務デューデリジェンスでは、この規制を最初に確認しておくべき項目として扱われます
Q3赤字の山奥の電線だけやめる、っていうのはアリなんですか?
「一部」の廃止も本条1項の許可対象です。3項により、公共の利益が阻害されるおそれがないと認められなければ許可は出ません。代わりの供給手段がない地域では、ハードルはかなり高くなります。実務のポイント:近年は、系統から切り離した独立型の電源(オフグリッド)や地域マイクログリッドを代替手段として示し、設備を縮小する方向の議論があります。自治体が早い段階から議論に加われば、条件交渉の余地が生まれます
間違えやすい点 AI による整理
- 「電力会社が倒産したら停電する」と心配する人は多いが、倒産や撤退が相次いだのは主に小売の新電力である。送電の担い手は解散するにも大臣の認可が要り、契約先の会社が消えても電気そのものは届き続ける仕組みになっている
- 株主総会は会社の最高意思決定機関なので、そこで決めた解散は当然有効だと思われがちだ。経営者から見れば自社の解散は株主の判断だが、法律から見ればこの会社は地域インフラの唯一の担い手である。会社法の常識で動くと、決議が効力を生じないまま再編計画だけが進むことになる
- 「赤字の事業を続けさせるのは国の横暴ではないか」という問いは、そもそも前提が少しずれている。地域独占を認めて競争から守り、託送料金で費用を回収できる制度とセットで、退出の自由を制限している。特権と義務は一つの取引になっている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の場面 | 電気事業法14条:一般送配電事業の休止・廃止・解散(退出) | 電気事業法3条:一般送配電事業の許可(参入) 小売電気事業の廃止(事前届出制) |
| 行政の関与 | 休廃止=許可、解散決議=認可(効力要件) | 事業開始=経済産業大臣の許可 大臣への届出で足り、許可は不要 |
| 判断基準 | 公共の利益が阻害されるおそれがないと認めるときに限る(否定形) | 供給能力・経理的基礎などの許可基準 需要家への事前周知等の手続が中心 |
| 利用者への影響 | 地域の送配電網が途切れないことを担保 | 地域の送配電を担う事業者を限定 契約先の変更が必要になるが送電自体は継続 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾も発電・売電を段階的に開放する一方、輸配電業は国営の台湾電力が担い、事業の停止には主管機関の関与が及ぶ構造を維持している
ドイツはネットワーク運営に許可を要し、運営者に安全で信頼できる網の運営義務を課す。退出よりも運営義務の側から供給継続を担保する発想
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 契約していた新電力から「来月末で事業を終了します」とメールが来た。それでも停電はしない。電気を物理的に運んでいるのは地域の一般送配電事業者で、こちらは国の許可なしには一日たりとも送電をやめられないからだ
- もし、過疎地にある集落への配電線を維持するのが赤字だとして、送配電会社がその区間だけ廃止したいと言い出したら、どうなる? 「一部」の廃止も本条の許可対象であり、代わりの供給手段がなければ公共の利益が阻害されるおそれが強く、許可は下りにくい
- あなたが持株会社の法務担当で、グループ再編のため送配電子会社を解散させて別会社へ機能を移す計画を任された。株主総会で解散決議を通しても、大臣の認可が出るまで効力はない。再編スケジュールに認可審査の期間を組み込んでいなかったら、取締役会への報告日まであと二週間しかない
- 大規模災害で設備が壊滅し、送配電会社が一時的に供給できなくなった。物理的に送れない状態と、法的に事業を「休止」することは別の問題だ
- 外資ファンドがある送配電会社の株式取得を検討している。買収後に不採算部門を切り離す出口戦略は、本条の許可がネックになり、描いた通りには進まない可能性が高い。投資委員会に出す前に、規制当局の承認リスクとして明記しておく必要がある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 地域の配電線の一部廃止や縮小の話が出たら、まず事業者に、本条の許可申請を予定しているのか、それとも単なる設備更新なのかを確認する2. 代替の電源・供給手段がない世帯や事業所の数と影響を自治体と一緒に数字で整理する3. 資源エネルギー庁や地方の経済産業局に意見を書面で届ける4. 契約先が小売の新電力の場合は、最終保障供給などの扱いを地域の送配電事業者に問い合わせ、空白期間の有無を確認する
訴えられた側:1. 事業者側は、休止・廃止・解散の検討を始めた段階で所管庁に事前相談する2. 影響を受ける需要家、代替供給の手段、移行期間を具体的に示す計画を作る。「公共の利益を害しない」ことを説明する責任は申請者にある3. 再編スキームでは、解散決議の効力発生が認可にかかることを前提に、株主総会・登記・契約の日程を組む4. 許可前に事実上供給を止めれば、許可の取消しや罰則のリスクを負う(最新の改正状況をご確認ください)
時効(請求できる期限):本条に特定の時効や申請期限はない。ただし許可・認可は休止・廃止・解散の効力が生じる前に得る必要があり、事後の追認は想定されていない。関連する民事上の請求には、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)改正、平成28年(2016年)4月施行 電力システム改革の第二段階で事業類型が再編され、従来の一般電気事業者に代わって一般送配電事業者が退出規制の対象となった。改正回数や文言変更の詳細は人による検証が必要
改正の年表
- 1.昭和39年(1964年) 新設:電気事業法制定。電気事業者の事業の休廃止・解散を行政の許可・認可の下に置く枠組みが設けられた
- 2.平成26年(2014年) 改正:電力システム改革の第二段階として事業類型を再編し、平成28年(2016年)4月施行。退出規制の対象が一般送配電事業者に整理された
- 電気事業法 第3条一般送配電事業の許可、参入規制の対
- 電気事業法 第10条事業譲渡・合併・分割の認可(現行効力を要確認)
- 電気事業法 第15条許可の取消し等(現行効力を要確認)
- 電気事業法 第17条託送供給・最終保障供給の義務
- 電気事業法 第18条託送供給等約款の認可
- 会社法 第471条株主総会決議による解散の一般則を修正
- 会社法 第309条解散決議の特別決議要件に認可を上乗せ
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