電気事業法 第21条(離島等供給約款)
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- 一般送配電事業者は、離島等供給に係る供給条件について約款を定め、経済産業省令で定めるところにより、経済産業大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
- 2.一般送配電事業者は、前項の規定による届出をした約款(以下この条において「離島等供給約款」という。)以外の供給条件により離島等供給を行つてはならない。ただし、その離島等供給約款により難い特別の事情がある場合において、経済産業大臣の承認を受けた供給条件により離島等供給を行うときは、この限りでない。
- 3.経済産業大臣は、離島等供給約款が次の各号のいずれかに該当しないと認めるときは、当該一般送配電事業者に対し、相当の期限を定め、その離島等供給約款を変更すべきことを命ずることができる。
- 一料金の水準がその供給区域(離島等を除く。)において小売電気事業者が行う小売供給に係る料金の水準と同程度のものであること。
- 二料金が供給の種類により定率又は定額をもつて明確に定められていること。
- 三一般送配電事業者及び電気の使用者の責任に関する事項並びに電気計器その他の用品及び配線工事その他の工事に関する費用の負担の方法が適正かつ明確に定められていること。
- 四特定の者に対して不当な差別的取扱いをするものでないこと。
- 五料金以外の供給条件が社会的経済的事情に照らして著しく不適切であり、離島等供給約款により電気の供給を受ける者の利益を著しく阻害するおそれがあるものでないこと。
- 4.第十八条第十二項の規定は、第一項の規定により離島等供給約款の届出をしたときに準用する。
この条文の基本情報
離島等供給約款とは何ですか?
定義離島等供給約款とは、電気事業法第21条に定められた規定で、「一般送配電事業者は、離島等供給に係る供給条件について約款を定め、経済産業省令で定めるところにより、経済産業大臣に届け出なければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第21条(離島等供給約款)は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第21条の条文原文は「一般送配電事業者は、離島等供給に係る供給条件について約款を定め、経済産業省令で定めるところにより、経済産業大臣に届け出なければならない。」で始まります。
- 電気事業法第21条は第二款 業務に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第21条の前の条は電気事業法第20条の2です。
- 電気事業法第21条の次の条は電気事業法第22条です。
- 電気事業法第21条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第21条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第21条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/21
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法21条は、一般送配電事業者に離島等供給約款の届出を義務付け、約款以外の条件での供給を原則禁止する。料金水準は本土の小売料金と同程度であることが求められる。
Q · 離島の電気料金は、送配電会社が自由に決めてよいのですか?
自由ではない。届出約款に縛られ、本土並み水準が求められる
電気事業法21条により、一般送配電事業者は離島等供給の供給条件を約款で定め、経済産業大臣に届け出なければなりません。届け出た約款以外の条件で供給することは原則禁止で、例外は大臣の承認を受けた特別の場合に限られます。さらに大臣は、料金水準が本土の小売料金と同程度でない場合、料金が明確でない場合、特定の者を不当に差別している場合などに、相当の期限を定めて約款の変更を命じることができます。
解説
本土の送電網とつながっていない島に住む人の電気代は、本土とほぼ同じ水準に抑えられている。島の電気はディーゼル発電などに頼ることが多く、発電コストは本土より大幅に高い。それでも料金が跳ね上がらないのは、電気事業法21条があるからだ。地域の送配電会社(一般送配電事業者)は、離島向けの供給条件を「離島等供給約款」としてまとめ、経済産業大臣に届け出なければならない。その約款以外の条件で供給することは禁止されている。例外は、大臣の承認を受けた特別な条件だけである。大臣は、料金水準が本土の小売料金と同程度でない場合や、特定の客を不当に差別している場合などには、約款の変更を命じることができる。ここで押さえるべきなのは、島の料金は送配電会社が値段を決めて売るものではないという点だ。料金は国への届出と監督のもとで縛られた「公的な約束」になっている。島で事業を始めるとき、あるいは請求に疑問を持ったとき、交渉相手は営業担当ではない。届け出られた約款の文言そのものである
法的な位置づけ
離島等供給約款とは、電気事業法21条に基づき、一般送配電事業者が離島等供給に係る料金その他の供給条件を定め、経済産業大臣に届け出た約款をいう。届出約款以外の条件による供給は、大臣の承認を受けた特別の事情がある場合を除き禁止され、料金水準の本土との同程度性や差別的取扱いの禁止などを基準とする変更命令の対象となる。
手順
- 1.最新の離島等供給約款を入手する 地域の一般送配電事業者のサイトから、公表されている離島等供給約款の最新版をダウンロードし、料金表・工事費負担・責任区分の条項に印を付ける
- 2.請求書・見積書と約款を突き合わせる 請求額や工事費見積が約款の料金表・負担方法と一致しているかを確認し、約款に記載のない条件や負担を洗い出す
- 3.根拠条項を書面で確認する 送配電会社に対し、請求・見積の根拠となる約款の条項を書面で示すよう求める。口頭説明のみで済ませない
- 4.行政への情報提供・処分等の求めを検討する 回答に納得できない場合、電力・ガス取引監視等委員会の相談窓口や経済産業省に情報提供し、行政手続法36条の3に基づく処分等の求めも検討する
よくある質問 AI による整理
Q1離島等供給とは何ですか?
本土の送電網から離れた離島などで、一般送配電事業者が需要家に直接電気を供給することです。電気事業法2条で定義され、21条で約款による規律を受けます。
Q2離島等供給約款はどこで見られますか?
各地域の一般送配電事業者が自社サイトで公表しています。21条4項が18条12項の公表に関する規定を準用しているため、誰でも最新版を確認できます。
Q3離島等供給約款は認可制ですか?
認可制ではなく届出制です。ただし届け出た約款が基準に合わない場合、経済産業大臣は相当の期限を定めて変更を命じることができます(21条3項)。
Q4約款と違う条件で電気を供給するのは違法?
原則として違法です。21条2項は約款以外の条件での離島等供給を禁止しています。例外は、特別の事情があり大臣の承認を受けた供給条件に限られます。
Q5離島の配線工事費は誰が負担しますか?
負担の方法は離島等供給約款に定められています。21条3項3号は、工事費の負担方法を適正かつ明確に定めるよう求めており、約款にない負担は根拠を確認できます。
Q6離島の電気料金に不満があるときの相談先は?
まず送配電会社に根拠条項を書面で確認します。納得できない場合は電力・ガス取引監視等委員会の相談窓口や経済産業省への情報提供を検討します。
Q7離島の事業者だけ割引してもらうことはできる?
約款にない個別の割引は原則できません。特定の者への不当な差別的取扱いは変更命令の対象となり(3項4号)、約款外の供給は2項で禁止されています。
Q8離島等供給約款の変更命令とはどんなもの?
約款が21条3項の五つの基準のいずれかを満たさないとき、経済産業大臣が一般送配電事業者に相当の期限を定めて約款の変更を命じる行政処分です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1島の電気代って、なんで本土とあんまり変わらないんですか?
電気事業法21条3項1号が、離島等供給約款の料金水準を本土の小売料金と「同程度」にするよう求めているからです。差額のコストは託送料金を通じて供給区域全体で負担しています。実務のポイント:同程度を判断する比較対象を何にするかは運用に委ねられています。約款改定の時期には、本土側のどの料金と比べているのかを確認すると、値上げ幅の妥当性が見えてきます(最新の運用をご確認ください)
Q2島で新しく電力会社を選んで契約することはできないんですか?
本土の送電網とつながっていない離島では、新しい小売電気事業者が参入しにくく、地域の一般送配電事業者が約款に基づいて直接供給するのが一般的です(電気事業法21条)。実務のポイント:選べないからこそ、約款は届出制と変更命令によって国が監督しています。島の住民が使える交渉材料は、乗り換えではなく約款の文言そのものです
間違えやすい点 AI による整理
- 「島の電気代が本土並みなのは、電力会社が善意で赤字をかぶっているから」と思われがちだが、そうではない。料金水準は21条3項1号の基準で法的に縛られている。高コスト分は、送配電網の利用料である託送料金を通じて、その供給区域の電気利用者全体で負担する仕組みになっている。善意ではなく制度である
- 約款という言葉から、多くの人は「会社が一方的に決める細かい規約」を連想する。しかし離島等供給約款は届出が義務で、大臣による変更命令の対象にもなる。会社と客のどちらにとっても「書いてあることしかできない」拘束力を持つ。客側が想像するよりも、会社側の裁量は狭い
- 「料金が本土と同じなら、ほかの条件も本土と同じはず」という前提で考えると足をすくわれる。本条が料金について求めるのは本土と「同程度」の水準である。工事費の負担や責任分界などの料金以外の条件は、「著しく不適切」でない限り変更命令の対象にならない(3項5号)。料金と料金以外の条件では、法律が守る強さに差がある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる供給 | 電気事業法21条:離島等供給(離島での需要家への供給) | 電気事業法20条:最終保障供給(小売契約が成立しない需要家への供給) 電気事業法18条:託送供給等(小売電気事業者等への送配電サービス) |
| 約款の手続 | 経済産業大臣への届出制 | 経済産業大臣への届出制(同型の約款規制) 経済産業大臣の認可制(要現行条文確認) |
| 料金水準の基準 | 本土の小売料金と同程度であること(3項1号) | 最終保障という性格に応じた水準(詳細は同条で確認) 託送料金として別個の基準で審査 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾でも澎湖・金門・馬祖などの離島では台湾電力が供給を担い、本島と同水準の電価が適用されている。条文上の位置付けは要確認
ドイツは基本供給事業者に一般条件・一般価格の公表と供給義務を課す。離島専用の約款規制ではなく、基本供給義務の枠組みで対応
アラスカ州は僻地の高い発電コストを州の基金で補填し、都市部に近い料金水準に引き下げる。日本の託送料金による負担とは財源の仕組みが異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 移住した島で古民家を民宿に改装した。電力会社の窓口から「業務用なので条件が違う」と言われたが、その条件は公表されている約款に本当に書いてあるのか。口頭説明ではなく約款の条文で確認すれば、言われた条件が正しいかどうかを自分で判断できる
- 島の漁協が冷凍倉庫を増設し、配線工事費の負担割合で送配電会社ともめている。工事費の負担方法は約款に「適正かつ明確に」定めなければならない(21条3項3号)。約款に書かれていない負担を求められたら、その根拠を書面で示すよう求められる
- もし送配電会社の担当者が、大口の観光ホテルにだけ約款より有利な条件をこっそり提示していたら、どうなる? 大臣の承認なしに約款以外の条件で供給すれば2項違反である。持ちかけた側の会社が監督処分の対象になる
- 島の自治体が、来月の議会で電気料金の住民説明をする。残りは二週間。本土料金との比較表を作るなら、根拠に使うべきなのは届出済みの離島等供給約款だ。報道ベースの数字は根拠にならない
- あなたは送配電会社の法務担当で、台風後の復旧で特定地区だけ臨時の供給条件を適用したい。約款では対応できない「特別の事情」があるなら、適用する前に大臣の承認を取る。適用した後に承認を取りに行くのでは手遅れになる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 送配電会社が公表している離島等供給約款の最新版を入手し、料金表・工事費負担・責任区分の該当条項に印を付ける2. 請求書や見積書と突き合わせ、約款にない条件や負担が含まれていないか確認する3. 書面で根拠条項の説明を求める4. 回答に納得できなければ、電力・ガス取引監視等委員会の相談窓口や経済産業省に情報提供する。行政手続法36条の3に基づく処分等の求めも検討する
訴えられた側:1. 送配電会社の立場なら、現場で運用している条件がすべて届出済みの約款の範囲内か点検する2. 約款では対応できない個別事情があるなら、適用する前に大臣の承認を得る(2項ただし書) 3. 工事費負担や責任区分の条項が曖昧であれば、紛争になる前に約款の変更を届け出る4. 変更命令を受けたら、命令で定められた「相当の期限」内に対応し、不服があれば審査請求・取消訴訟の期限を確認する
時効(請求できる期限):本条に特定の時効はない。約款違反による過払いなどの金銭請求には、一般消滅時効(民法166条:権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)が適用される。変更命令に不服がある事業者は、審査請求なら処分を知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)、取消訴訟なら処分を知った日から6か月(行政事件訴訟法14条)以内に申し立てる(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)改正(平成28年(2016年)4月施行) 小売全面自由化に伴う電気事業類型の再編で、一般送配電事業者による離島等供給と約款規制の枠組みが整備されたとみられる。改正年と条文番号の変遷は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成26年(2014年) 改正:電力システム改革第2弾の改正により一般送配電事業者の類型が創設され、離島等供給と約款規制の枠組みが整備された(平成28年4月施行)。条番号の変遷は要確認
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