電気事業法 第66条の12(勧告)
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- 委員会は、第百十四条第一項又は第二項の規定により委任された第百五条、第百六条第三項から第五項まで、第八項から第十項まで、第十二項若しくは第十三項又は第百七条第二項、第三項、第六項、第七項、第九項若しくは第十項の規定による権限を行使した場合において、電力の適正な取引の確保を図るため必要があると認めるときは、電気事業者又は第百三条の二第二項に規定する届出者に対し、必要な勧告をすることができる。ただし、次条第一項の規定による勧告をした場合は、この限りでない。
- 2.委員会は、前項の規定による勧告をした場合において、当該勧告を受けた電気事業者又は第百三条の二第二項に規定する届出者が、正当な理由がなく、その勧告に従わなかつたときは、その旨を経済産業大臣に報告するものとする。
- 3.委員会は、前項の規定による報告をした場合には、経済産業大臣に対し、当該報告に基づいてとつた措置について報告を求めることができる。
この条文の基本情報
勧告とは何ですか?
定義勧告とは、電気事業法第66条の12に定められた規定で、「委員会は、第百十四条第一項又は第二項の規定により委任された第百五条、第百六条第三項から第五項まで、第八項から第十項まで、第十二項若しくは第十三項又は第百七条第二…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第66条の12(勧告)は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第66条の12の条文原文は「委員会は、第百十四条第一項又は第二項の規定により委任された第百五条、第百六条第三項から第五項まで、第八項から第十項まで、第十二項若しくは第十三項又は第百七条第二…」で始まります。
- 電気事業法第66条の12は第五章 電力・ガス取引監視等委員会に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第66条の12の前の条は電気事業法第66条の11です。
- 電気事業法第66条の12の次の条は電気事業法第66条の13です。
- 電気事業法第66条の12には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第66条の12 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第66条の12(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/66_12
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法第66条の12は、電力・ガス取引監視等委員会が調査の結果に基づき電気事業者等に勧告できると定める。正当な理由なく従わなければ経済産業大臣に報告される。
Q · 電力・ガス取引監視等委員会の勧告を無視したらどうなるの?
罰則はないが、大臣に報告され命令に進みうる
電気事業法66条の12の勧告は行政指導であり、従わなくても直ちに罰則はありません。しかし同条2項により、正当な理由なく従わなかった場合、委員会はその旨を経済産業大臣に報告します。大臣は業務改善命令などの措置を検討する立場にあり、委員会は同条3項により大臣が取った措置について報告を求めることもできます。勧告は処分へ進む段階の入口と位置づけられます。
解説
電気料金の請求書の向こう側で、ある監視機関が動いている。経済産業省に置かれた電力・ガス取引監視等委員会である。本条によると、委員会は経済産業大臣から委任された報告徴収や立入検査(役所が事業者の帳簿や事務所を直接調べる権限)を使って問題をつかんだとき、大手電力会社にも新電力にも「是正せよ」と勧告できる。勧告は行政指導(強制力のない役所からの要請)なので、従わなくてもすぐ罰則が科されるわけではない。ただし第2項がある。正当な理由なく従わなければ、委員会はその事実を経済産業大臣に報告する。大臣は、違反すれば罰則がある業務改善命令を出せる立場にある。さらに第3項により、委員会は大臣がどんな措置を取ったかの報告まで求められる。最初から大臣に命令を促すべき重い事案では、次条の大臣への勧告ルートが使われ、本条の勧告は行われない(第1項ただし書)。お願いの形をとりながら、無視すれば命令へと段階的に追い込んでいく仕組みである。強引な勧誘や不透明な料金に遭ったとき、委員会の相談窓口に送る一通の情報提供が、この仕組みを動かすきっかけになりうる。
法的な位置づけ
電気事業法第66条の12は、電力・ガス取引監視等委員会による勧告を定める規定である。委員会は、同法114条により委任された報告徴収・立入検査等の権限を行使した場合において、電力の適正な取引の確保のため必要と認めるときは、電気事業者または103条の2第2項の届出者に勧告できる。正当な理由のない不服従は経済産業大臣への報告事由となる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.証拠を時系列で整理する 契約書面、重要事項説明、勧誘時の録音やチラシ、請求書を日付順に並べて保存する。料金の変動が分かる複数月分の請求書を揃えると、事実を確認できる材料として扱われやすくなる
- 2.事業者に書面で説明と是正を求める まず電力会社に、説明内容と実際の料金の食い違いを書面またはメールで指摘し、説明と是正を求める。回答の有無と内容を記録として残す
- 3.監視等委員会の相談窓口へ情報提供する 電力・ガス取引監視等委員会の相談窓口に、整理した証拠を添えて情報提供する。同じ事業者についての情報が重なると報告徴収のきっかけになりやすい
- 4.返金・解約は消費生活センターと並行する 委員会は個別の返金を代行しないため、返金や解約の問題は消費生活センター(188)のあっせんや民事上の請求で並行して進める
よくある質問 AI による整理
Q1電力・ガス取引監視等委員会とは?
経済産業省に置かれた電力・ガス市場の監視機関です。報告徴収や立入検査で取引の適正さを調べ、電気事業法66条の12などに基づき事業者に勧告を行います。
Q2業務改善勧告とは何ですか?
行政機関が事業者に業務の是正を求める行政指導です。電気事業法66条の12の勧告には強制力がなく、従わないこと自体に罰則はありません。
Q3業務改善勧告と業務改善命令の違いは?
勧告は強制力のない行政指導、命令は従う法的義務がある行政処分です。命令に違反すると罰則の対象になりえます。勧告は命令の前段階に位置します。
Q4新電力の勧誘トラブル どこに相談?
返金や解約は消費生活センター(188)、市場全体の是正を求める情報提供は電力・ガス取引監視等委員会の相談窓口が窓口です。両方を並行して使うのが効果的です。
Q5勧告を受けた電力会社は公表される?
委員会はこれまで勧告の内容を公表してきました。ただし本条自体に公表義務の定めはなく、公表の有無は個別の運用によります。
Q6勧告に従わない正当な理由とは?
法令上の定義はありません。勧告の前提事実が誤っている、技術的・法的に履行が不可能などの事情が考えられ、書面で根拠を示して記録に残すことが重要です。
Q7勧告の対象になるのは誰?
電気事業者(小売・送配電・発電等)と、電気事業法103条の2第2項に規定する届出者です。大手電力会社だけでなく新電力も対象に含まれます。
Q8勧告に不服がある場合 取消訴訟できる?
勧告は行政指導であり、一般に処分性が否定されやすく取消訴訟の対象になりにくいとされます。行政手続法35条による書面交付請求などで対応するのが一般的です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1勧告って、罰金みたいなペナルティがあるんですか?
勧告自体は行政指導なので、罰金も過料もない。ただし正当な理由なく従わなければ、委員会は経済産業大臣に報告する(本条2項)。大臣が業務改善命令を出し、それにも違反すれば罰則の対象になる。実務のポイント:委員会はこれまで勧告の内容を公表してきた。事業者にとっては罰金より、取引先や金融機関の目に触れることのほうが痛手になりやすい
Q2新電力の勧誘で嘘をつかれました。委員会に言えばお金は返ってきますか?
直接は返ってこない。委員会の役割は市場全体の是正であり、本条の勧告も事業者の業務を改めさせるためのものだ。返金は事業者との交渉、消費生活センターのあっせん、民事訴訟で求めることになる。実務のポイント:勧告や命令が公表された後は、事業者が個別の苦情に応じやすくなる傾向がある。情報提供と返金交渉を同時に進めるのが効果的だ
間違えやすい点 AI による整理
- 「勧告は単なるお願いだから無視してもいい」と考える事業者がいる。たしかに勧告そのものに罰則はない。しかし第2項により、正当な理由なく従わなかった事実は経済産業大臣に報告され、命令を出すかどうかを判断する材料として正式に記録される。無視した時点で、その後の処分の根拠を自分で積み上げていることになる
- 消費者から見れば電力会社とのトラブルは自分と会社の契約問題にすぎない。しかし法律から見れば、同じ苦情が集まれば市場の公正さに関わる問題になる。だから委員会は、個人の返金交渉を代わりにやってくれる機関ではない。一方で、多くの人の被害をまとめて止める力は持っている。この違いを知らないと、相談窓口に過大な期待をして失望するか、逆に価値ある情報提供をやめてしまうことになる
- 「勧告されたら終わり」と構える経営者もいるが、問いの立て方がずれている。注目すべきは勧告を受けたかどうかより、その後に正当な理由を示して改善を報告できるかどうかである。そこでつまずくと、大臣ルートへと話が進んでいく
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 勧告の名宛人 | 66条の12:電気事業者・103条の2第2項の届出者 | 66条の13:経済産業大臣 106条・107条:勧告ではなく報告徴収・立入検査(前提となる調査) |
| 法的性質 | 行政指導(強制力なし) | 行政機関間の勧告(大臣に措置を促す) 調査権限の行使 |
| 不服従・不作為の帰結 | 正当な理由なく従わなければ大臣に報告(2項) | 大臣が業務改善命令等を検討 報告拒否・検査拒否は罰則の対象になりうる |
| 相互関係 | 66条の13の勧告をした場合は本条の勧告は行わない(1項ただし書) | 重い事案で使われる大臣ルート 本条・66条の13の勧告の前提 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は電業管制機関による監督を定めるが、日本のような独立性の高い監視委員会から大臣への段階的報告ルートは明確ではない
韓国は産業通商資源部に置かれた電気委員会が電気事業の公正競争と需要家保護を審議する。監視機関を省内に置く点で日本と類似
ドイツは連邦ネットワーク庁が独立規制機関として是正措置を直接命じることができ、勧告を経由する日本型の段階構造とは異なる
米国は独立行政委員会 FERC が卸電力市場を監督し、自ら執行・制裁権限を持つ。小売は州の公益事業委員会の管轄
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 「今より必ず安くなります」と言われて新電力に切り替えたら、燃料費調整の上限がなく、冬の請求額が倍になった。説明不足に泣き寝入りするしかないのか? 委員会の相談窓口への情報提供が報告徴収につながり、その事業者が勧告を受けることがある。あなたの一件が業界全体の是正のきっかけになりうる
- あなたは新電力の営業責任者。委員会から勧告書が届き、改善報告の期限は来月末と書いてある。現場の代理店が勝手に使っていたトークが原因でも、勧告の相手は会社である。放置すれば大臣への報告、さらに業務改善命令へと進む。残された数週間で、代理店の勧誘記録を洗い直さなければならない
- 取引先の電力会社が勧告を受けたというニュースが流れた。法的には行政指導にすぎない。だが与信担当なら、ここで取引条件を見直すことになる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 契約書面、重要事項説明、勧誘時の録音やチラシ、請求書を時系列に並べて保存する2. まず事業者に書面で説明と是正を求め、回答を記録として残す3. 電力・ガス取引監視等委員会の相談窓口に、証拠を付けて情報提供する4. 委員会は個別の返金を代わりに交渉する機関ではないので、返金や解約の問題は消費生活センター(188)と並行して進める
訴えられた側:1. 勧告書を受け取ったら、根拠となった事実と条文を確認し、不明な点は行政手続法35条に基づいて書面での説明を求める2. 代理店を含めて原因を洗い出し、期限内に具体的な改善報告を出す3. 従えない合理的な事情がある場合は、正当な理由として書面で説明し記録に残す4. 対応が遅れると大臣への報告と業務改善命令に進むので、法務部門と経営陣が直接関わる体制にする
時効(請求できる期限):本条自体には時効も期限もない。勧告で示される改善報告の期限が実務上の締切になる。事業者への返金などを請求する場合は、一般の消滅時効(民法166条:権利を行使できると知った時から5年、行使できる時から10年)が適用される
学説
行政法の一般理論:勧告は行政指導であり、相手方の任意の協力によってのみ実現される。行政手続法32条により不服従を理由とする不利益取扱いは禁じられるが、法律が定める次段階の手続(大臣への報告)に進むことは、本条が明文で予定する効果と整理される
改正沿革 AI による整理
- 平成27年(2015年) 電力システム改革に伴い電力取引監視等委員会(現:電力・ガス取引監視等委員会)が設置され、委員会の勧告に関する規定が整備された。本条の新設時期と、引用する条項番号のその後の改正経過は人による確認が必要
改正の年表
- 1.平成27年(2015年) 新設:電力システム改革に伴う電気事業法改正により電力取引監視等委員会(現:電力・ガス取引監視等委員会)が設置され、委員会の勧告に関する規定が整備された。引用条項番号のその後の改正経過は要確認
- 電気事業法 第66条の13大臣への勧告、本条ただし書の排除先
- 電気事業法 第114条大臣権限の委員会への委任根拠
- 電気事業法 第106条報告徴収、勧告の前提となる調査権限
- 電気事業法 第107条立入検査、勧告の前提となる調査権限
- 電気事業法 第2条の17小売電気事業者への業務改善命令(現行効力を要確認)
- 行政手続法 第32条行政指導への不服従を理由とする不利益取扱い禁止
- 行政手続法 第35条行政指導の趣旨等の書面交付請求
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