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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 6 分6 分6 分

信託法 第186条(受益権原簿)

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  1. 受益証券発行信託の受託者は、遅滞なく、受益権原簿を作成し、これに次に掲げる事項(以下この章において「受益権原簿記載事項」という。)を記載し、又は記録しなければならない。
  2. 一各受益権に係る受益債権の内容その他の受益権の内容を特定するものとして法務省令で定める事項
  3. 二各受益権に係る受益証券の番号、発行の日、受益証券が記名式か又は無記名式かの別及び無記名式の受益証券の数
  4. 三各受益権に係る受益者(無記名受益権の受益者を除く。)の氏名又は名称及び住所
  5. 四前号の受益者が各受益権を取得した日
  6. 五前各号に掲げるもののほか、法務省令で定める事項

この条文の基本情報

受益権原簿とは何ですか?

定義受益権原簿とは、信託法第186条に定められた規定で、「受益証券発行信託の受託者は、遅滞なく、受益権原簿を作成し、これに次に掲げる事項(以下この章において「受益権原簿記載事項」という。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 信託法第186条(受益権原簿)は、日本の信託法に含まれる条文です。
  2. 信託法第186条の条文原文は「受益証券発行信託の受託者は、遅滞なく、受益権原簿を作成し、これに次に掲げる事項(以下この章において「受益権原簿記載事項」という。」で始まります。
  3. 信託法第186条は第一節 総則に置かれています。
  4. 信託法の公布日は平成18年12月15日です。
  5. 信託法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 信託法第186条の前の条は信託法第185条です。
  7. 信託法第186条の次の条は信託法第187条です。
  8. 信託法第186条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式信託法(平成十八年法律第百八号)第186条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/418AC0000000108
  • 本サイト収録信託法(平成十八年法律第百八号)第186条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/418AC0000000108/186

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点信託法186条は、受益証券発行信託の受託者に受益権原簿の作成を義務づける。受益権の内容、受益証券の番号、受益者の氏名・住所、取得日などを遅滞なく記載する。

Q · セキュリティトークンや上場信託を買ったとき、誰が受益者かは何で決まるの?

受託者が作る受益権原簿の記載が基準になります

信託法186条により、受益証券発行信託の受託者は遅滞なく受益権原簿を作成し、受益権の内容、受益証券の番号・発行日、受益者の氏名・住所、取得日などを記載しなければなりません。受益権を譲り受けても、原簿の名義が書き換わっていなければ受託者に対抗できず(195条)、通知や分配は原簿上の名義人を基準に行われます。譲り受けたら速やかに名義書換を請求することが重要です(198条)。

解説

不動産のセキュリティトークンを買った。金の上場信託を証券口座に持っている。そのとき「あなたのもの」であることを法的に支えているのは、アプリの残高表示ではない。受託者が作る受益権原簿という台帳である。受益証券発行信託(受益権を有価証券のように流通させるための信託)の受託者は、遅滞なくこの原簿を作らなければならない。記載するのは、受益権の内容、受益証券の番号と発行日、記名式か無記名式かの別、受益者の氏名・住所、取得日などである。株式会社の株主名簿に当たる装置と考えると分かりやすい。差がつくのはここだ。記名式の受益権を譲り受けても原簿の名義が書き換わっていなければ、受託者に自分が受益者だと主張できない(195条)。通知も分配も、原簿上の名義人を基準に動く。振替制度に乗った上場商品では振替口座簿が間に入るが、受託者が受益者を把握する最終的な台帳は受益権原簿である。利回りの数字より先に、誰が原簿を管理しているかを見る理由がここにある。

法的な位置づけ

受益権原簿とは、信託法第186条に基づき受益証券発行信託の受託者が作成する帳簿であり、各受益権の内容、受益証券の番号・発行日・記名式又は無記名式の別、無記名式受益証券の数、受益者(無記名受益権の受益者を除く)の氏名又は名称及び住所、取得日等を記載又は記録するものである。株式会社における株主名簿に相当する。

手順

  1. 1.原簿管理人と名義書換手順を確認 購入前に目論見書や契約締結前交付書面で、受益権原簿を誰が管理するか(受託者自身か原簿管理人か)、名義書換の申請方法と処理日数を確認する
  2. 2.譲受け後すぐに名義書換を請求 相対取引などで受益権を譲り受けたら、譲渡人と共同で又は所定の方法により、受託者に原簿への記載を請求する(信託法198条)。二重譲渡や差押えに先んじるため当日中の申請が望ましい
  3. 3.原簿記載事項の書面交付を請求 受益証券を発行しない受益権の場合、自分に関する原簿記載事項を記した書面の交付又は電磁的記録の提供を受託者に請求し、記載内容を確認する(信託法187条)
  4. 4.住所・氏名の変更を届け出る 転居や相続が生じたら原簿管理人に変更を届け出る。原簿上の旧住所あての通知で足りるとされるため(信託法191条)、届出を怠ると重要な通知を受け取れない

よくある質問 AI による整理

Q1受益権原簿とは何ですか?

受益証券発行信託の受託者が作成する、受益権と受益者を記録する台帳です。信託法186条が根拠で、株式会社の株主名簿に相当します。

Q2受益証券発行信託とは?

信託行為で受益権を表示する受益証券を発行すると定めた信託です(信託法185条)。受益権を有価証券のように流通させるための仕組みです。

Q3受益権原簿の記載事項は?

受益権の内容、受益証券の番号・発行日・記名式か無記名式かの別、無記名式受益証券の数、受益者の氏名又は名称・住所、取得日、法務省令で定める事項です。

Q4受益権の名義書換はどうやって請求する?

受益権を取得した者が受託者に対し、原簿への記載又は記録を請求します(信託法198条)。原簿管理人がいれば実務上はその窓口に申請します。

Q5受益権の名義書換をしないとどうなる?

受託者に自分が受益者だと対抗できず(信託法195条)、通知や分配金が原簿上の旧名義人に向かう可能性があります。

Q6受益権原簿はいつまでに作る必要がある?

条文上は「遅滞なく」とされ、具体的な日数の定めはありません。受益証券を発行する定めの効力発生後、速やかな作成が求められます。

Q7受益権原簿の記載漏れは違法?

受託者の法定義務違反にあたり、記載漏れや虚偽記載は過料の対象になりえます(信託法270条。最新の改正状況は要確認)。

Q8受益権原簿管理人とは?

受託者に代わって受益権原簿の作成・備置きなどの事務を行う者で、信託行為の定めにより置くことができます(信託法188条)。

この条文についての質問 AI による整理

Q1ST を買ったんだけど、ブロックチェーンの記録と受益権原簿って、どっちが正しいことになるの?

受託者との関係で受益者を確定させるのは受益権原簿である(186条、195条)。実務では、ブロックチェーン上の記録を電磁的な原簿として扱う設計もあれば、原簿を別に持って連動させる設計もある。実務のポイント:契約締結前交付書面の受益権原簿の項を読めば、どちらが正本かが書かれている。両者が食い違ったときの処理順序まで明記しているスキームは、運営の成熟度が高いと判断できる材料になる

Q2受益権原簿って誰でも見られるの? 他の投資家の名前と住所がバレない?

誰でも見られるわけではない。受益者などの利害関係人が閲覧・謄写を請求でき、権利の確保と無関係な目的や情報を売る目的などの場合、受託者は拒絶できる(190条)。実務のポイント:構造は株主名簿の閲覧請求(会社法125条)とほぼ同じである。原簿の閲覧をめぐって争いになったら、株主名簿の閲覧拒絶に関する裁判例が判断の手掛かりになる。その発想を持っているかどうかで、交渉の組み立て方が変わる

間違えやすい点 AI による整理

  • ウォレットにトークンがあれば法的にも受益者だと思いがちだが、受託者との関係で受益者を確定させるのは受益権原簿の記載である。ブロックチェーン上の記録を原簿そのものとして扱う設計もあれば、別に原簿を持つ設計もあり、どちらが正本かはスキームごとに確認しなければ分からない
  • 「無記名式を選べば名前を隠せる」という発想は、問いの立て方がずれている。無記名受益権の受益者は原簿に氏名が載らない代わりに、権利行使の際に受益証券を受託者に提示しなければならない(192条)。匿名性と引き換えに、紙を失くせば権利を主張する手段そのものが細くなる
  • 原簿の作成は形式的な事務作業だと受け止められがちだが、その重さは見落とされている。記載漏れや虚偽記載は過料の対象になりうるうえ、通知の宛先、基準日の受益者確定、譲渡の対抗関係まで原簿を起点に連鎖して動くため、一行の誤記が分配の誤払いや紛争にまで波及する
比較の観点この条文ほかの条文
規律の内容信託法186条:受益権原簿の作成・記載義務信託法187条:原簿記載事項を記した書面の交付請求
信託法195条:原簿記載による譲渡の対抗要件
主体受託者が義務を負う受益証券不発行受益権の受益者が請求できる
受益権の譲受人が対抗要件を備える
実務上の意味受益者を特定する基準台帳を用意させる受益者が自分の記載内容を書面で確認できる
名義書換をしないと受託者等に権利を主張できない

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
金融資產證券化條例・不動產證券化條例

台湾では信託法本体に受益証券発行信託の一般規定はなく、証券化の特別法で受益証券と受益者の管理を規律する。日本のように信託法の一般制度として原簿を置く構造とは異なる

韓国
대한민국 신탁법(2011年全部改正)

韓国は2011年の信託法全部改正で受益証券発行信託を導入し、受益者名簿の制度を設けた。日本の新信託法の影響が強いとされる

ドイツ
eWpG(Gesetz über elektronische Wertpapiere)

ドイツは電子有価証券法で暗号有価証券登録簿を制度化し、登録簿の記載が権利者を表す。信託ではなく有価証券法の枠組みで台帳を規律する点が異なる

アメリカ
UCC Article 8

米国では投資証券の名義書換を統一商事法典第8編が規律し、発行者に登録義務を課す。信託形式の商品も同編の枠組みで処理されることが多い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 知人から不動産 ST を相対で譲り受けたのに、分配金が前の持ち主の口座に振り込まれ続けたらどうなる? 名義書換が済んでいなければ、受託者は原簿上の名義人を受益者として扱うことができる。あなたが返還を求める相手は受託者ではなく、原則として譲渡人になる
  • 信託会社の新任コンプライアンス担当として、受益証券を発行する定めを置いた新スキームの立ち上げが来週に迫っている。原簿の様式に法務省令の記載事項が抜けていれば、記載漏れは過料の対象になりうる(信託法270条、最新の改正状況をご確認ください)。残り5営業日で、様式と運用手順の両方を固めなければならない
  • 親から相続した上場信託。住所変更を届けていなかった。受託者からの通知は原簿の旧住所あてで足りるとされるため(191条)、届かなかったことを理由に争うのは難しい
  • 友人が「海外企業の JDR を買ったけど、問い合わせ先が分からない」と相談してきた。JDR(日本版預託証券)は日本の受益証券発行信託の受益証券であり、原簿を管理するのは日本の受託者である。窓口は外国企業ではなく国内の信託銀行側になる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 受託者または原簿管理人に、自分に関する原簿記載事項の確認を求める。受益証券を発行しない受益権なら記載事項を記した書面の交付を請求できる(187条)。2. 氏名・住所・取得日に誤りや漏れがあれば、売買契約書や取引記録を添えて名義書換を請求する(198条)。3. 分配金が譲渡人に支払われていた場合、譲渡人に対して不当利得返還(民法703条)を求める。4. 必要に応じて原簿の閲覧・謄写を請求し(190条)、記載状況を書面で残す

訴えられた側:1. 受益証券を発行する定めを置いた時点で、法務省令の記載事項を網羅した原簿様式を整える。2. 原簿管理人に委託しても受託者としての監督責任は問われうる前提で、定期的な照合手順を組む。3. 名義書換請求は受付日と処理日を記録し、遅延があれば理由を説明できる状態にしておく。4. 閲覧請求を拒む場合は、190条の拒絶事由のどれに当たるかを特定し、書面で回答する

時効(請求できる期限):条文上は「遅滞なく」と定めるのみで、具体的な日数の期限はない。受益証券を発行する定めが効力を生じた後、速やかな作成が求められる。原簿の誤記や書換遅延による損害の賠償請求に特定の時効はなく、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される

改正沿革 AI による整理

  • 平成18年(2006年)信託法全部改正 旧信託法を全面的に改める新信託法の制定により、受益証券発行信託の制度とともに受益権原簿の作成義務が設けられた。施行は平成19年(2007年)。その後の改正の有無と内容は人的検証が必要

改正の年表

  1. 1.平成18年(2006年) 新設:信託法の全部改正(新信託法の制定)により、受益証券発行信託の制度とともに受益権原簿の作成義務が新設された。施行は平成19年(2007年)。その後の改正の有無は要確認

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信託法の全文を見る所属する編章節を開く:第一節 総則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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