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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 6 分6 分6 分

信託法 第6条(遺言信託における裁判所による受託者の選任)

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  1. 第三条第二号に掲げる方法によって信託がされた場合において、当該遺言に受託者の指定に関する定めがないとき、又は受託者となるべき者として指定された者が信託の引受けをせず、若しくはこれをすることができないときは、裁判所は、利害関係人の申立てにより、受託者を選任することができる。
  2. 2.前項の申立てについての裁判には、理由を付さなければならない。
  3. 3.第一項の規定による受託者の選任の裁判に対しては、受益者又は既に存する受託者に限り、即時抗告をすることができる。
  4. 4.前項の即時抗告は、執行停止の効力を有する。

この条文の基本情報

遺言信託における裁判所による受託者の選任とは何ですか?

定義遺言信託における裁判所による受託者の選任とは、信託法第6条に定められた規定で、「第三条第二号に掲げる方法によって信託がされた場合において、当該遺言に受託者の指定に関する定めがないとき、又は受託者となるべき者として指定された者が信託の引受けを…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 信託法第6条(遺言信託における裁判所による受託者の選任)は、日本の信託法に含まれる条文です。
  2. 信託法第6条の条文原文は「第三条第二号に掲げる方法によって信託がされた場合において、当該遺言に受託者の指定に関する定めがないとき、又は受託者となるべき者として指定された者が信託の引受けを…」で始まります。
  3. 信託法第6条は第一章 総則に置かれています。
  4. 信託法の公布日は平成18年12月15日です。
  5. 信託法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 信託法第6条の前の条は信託法第5条です。
  7. 信託法第6条の次の条は信託法第7条です。
  8. 信託法第6条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式信託法(平成十八年法律第百八号)第6条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/418AC0000000108
  • 本サイト収録信託法(平成十八年法律第百八号)第6条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/418AC0000000108/6

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点信託法6条は、遺言信託で受託者の指定がない場合や指定された者が引受けをしない場合に、利害関係人の申立てにより裁判所が受託者を選任できると定める。

Q · 遺言で指名された受託者が断ったら、遺言信託は無効になるの?

無効にならず、利害関係人の申立てで裁判所が選ぶ

無効にはなりません。信託法6条1項により、遺言に受託者の定めがない場合や、指名された人が引受けをしない・できない場合でも、受益者などの利害関係人が申し立てれば、裁判所が受託者を選任できます。申立先は家庭裁判所ではなく地方裁判所です(信託法262条)。選任の裁判に即時抗告できるのは受益者と既存の受託者だけで、期限は告知から2週間です。

解説

遺言書に「この財産を信託する」と書いてあるのに、肝心の受託者の名前がない。あるいは、名指しされた叔父が「そんな責任は負えない」と断った。それで信託は消えるのか。消えない。信託法6条によれば、利害関係人(受益者や相続人など、その信託が成り立つかどうかで立場が変わる人)が申し立てれば、裁判所が受託者(財産を預かり、遺言の目的どおりに管理する人)を選ぶことができる。見落とされやすい点が二つある。一つ目に、遺言執行者を選ぶのは家庭裁判所だが、受託者を選ぶのは地方裁判所である(信託法262条)。窓口を間違えると数週間を失う。二つ目に、選任の裁判に不服を申し立てられる(即時抗告)のは受益者と既存の受託者だけで、相続人は含まれない。申立てはできても、結果に異を唱えることはできない。このずれを知っている側が、遺言信託の行方を左右する。

法的な位置づけ

信託法6条は、遺言信託において受託者が欠けている場合の補充規定である。遺言に受託者の定めがないとき、または指定された者が信託の引受けをせず若しくはすることができないときに、利害関係人の申立てに基づき裁判所が受託者を選任する。選任の裁判には理由の付記を要し、即時抗告権者は受益者と既存の受託者に限定され、即時抗告には執行停止の効力が認められる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.遺言書の受託者欄と報酬条項を確認する 遺言書に受託者の指定があるか、予備の受託者が書かれているか、信託報酬の定めがあるかを確認する。指定がなければ直ちに6条の申立てを検討する
  2. 2.指名された受託者に書面で催告する 指名された人が返事を保留している場合、相当の期間を定めて引き受けるかどうかを書面で催告する。期間内に確答がなければ引受けをしなかったものとみなされる(信託法5条)
  3. 3.候補者を探し就任承諾書を得る 弁護士・司法書士などの専門職や信頼できる親族から候補者を探し、就任承諾書をもらう。裁判所は推薦に拘束されないが、選任までの期間が短くなりやすい
  4. 4.地方裁判所に受託者選任を申し立てる 信託法6条1項に基づき、地方裁判所に申立書を提出する。遺言書の写し、財産目録、利害関係を示す資料、候補者の承諾書を添付する
  5. 5.選任の裁判への対応 選任結果を確認する。受益者または既存の受託者で不服がある場合は、告知から2週間以内に即時抗告する。即時抗告には執行停止の効力がある(6条4項)

よくある質問 AI による整理

Q1遺言信託の受託者がいないとどうなる?

信託は直ちに無効にはなりません。信託法6条により、利害関係人が地方裁判所に申し立てれば、裁判所が受託者を選任できます。

Q2受託者選任の申立てはどこの裁判所にする?

家庭裁判所ではなく地方裁判所です(信託法262条)。遺言執行者の選任(民法1010条、家庭裁判所)と窓口が異なるため注意が必要です。

Q3受託者選任を申し立てられる利害関係人とは?

信託が成立するかどうかで法律上の立場が変わる人です。典型例は受益者ですが、相続人なども含まれ得ます。個別の該当性は裁判所が判断します。

Q4受託者選任の即時抗告はいつまで?

裁判の告知を受けた日から2週間以内です(非訟事件手続法67条1項)。抗告できるのは受益者と既存の受託者に限られます(信託法6条3項)。

Q5相続人は受託者選任に不服を言える?

即時抗告はできません。信託法6条3項は即時抗告権者を受益者と既存の受託者に限定しており、相続人は対象外です。

Q6遺言で指名された受託者は断れる?

断れます。引受けの義務はありません。利害関係人から催告を受けて期間内に確答しなければ、引受けをしなかったものとみなされます(信託法5条)。

Q7裁判所が選んだ受託者の報酬は誰が払う?

信託法54条により、信託行為に報酬の定めがある場合などに限り、信託財産から報酬を受けられます。遺言に報酬条項があるかが重要です。

Q8受託者選任の裁判に理由は書かれる?

書かれます。信託法6条2項は、申立てについての裁判に理由を付さなければならないと定めており、選任・却下の根拠が示されます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1銀行で「遺言信託」を申し込んだんだけど、これって6条の話?

多くの場合、違う。信託銀行の商品名でいう「遺言信託」は、遺言書の保管と遺言執行(民法1012条)のサービスであり、信託法3条2号の遺言による信託ではない。遺言執行者が就任しない場合に選任するのは家庭裁判所である(民法1010条)。実務のポイント:銀行の窓口でも、二つの制度を区別せずに説明されることがある。「財産そのものを信託するのか、執行を頼むだけなのか」と一言聞けば、どちらなのかがすぐに分かる。

Q2裁判所に受託者を選んでもらうと、誰がなるの? 報酬は誰が払うの?

申立人は候補者を推薦できるが、6条1項は「選任することができる」と規定しており、誰を選ぶかは裁判所の判断に委ねられる。実務では弁護士などの専門職が選ばれることが多い。報酬は信託法54条により、遺言に報酬の定めがある場合などに限られる。実務のポイント:報酬条項のない遺言では、引き受ける専門職がなかなか見つからないことがある。遺言を作る段階で報酬条項を一行入れておけば、親族の負担を大きく減らせる。

間違えやすい点 AI による整理

  • 信託銀行で申し込んだ「遺言信託」を、この条文の話だと思っていないか。立てている問いの前提がずれている。銀行の商品名でいう「遺言信託」は、遺言書の保管と遺言執行(民法1012条)をまとめたサービスであり、信託法3条2号にいう遺言による信託とは別の制度である。同じ言葉が二つの意味で使われていることに気付かないまま相談すると、話がかみ合わない
  • 受託者に指名された人が断れることは、何となく知られている。しかし、どれほど断られやすいかは知られていない。指名された人に引受けの義務はなく、引き受ければ善管注意義務(プロとして当然払うべき注意のレベル、29条2項)や分別管理義務(34条)を負う。そのうえ遺言に報酬の定めがなければ、商人を除き信託財産から報酬を受けられない(54条)。報酬なしで重い責任を負う役目を、親族が辞退するのは珍しいことではない
  • 相続人から見れば、遺産の行方を決める受託者選任は自分に直結する問題である。しかし法律上、即時抗告の資格があるのは受益者と既存の受託者だけである(6条3項)。信託の財産はもはや相続人のものではなく、受益者のための財産だという考え方が根底にある。この認識のずれが、相続人を手続の外に置くことになる
比較の観点この条文ほかの条文
適用場面信託法6条:遺言信託の当初から受託者が欠けている場合信託法62条:受託者の任務終了後に新受託者が必要な場合
民法1010条:遺言執行者がいない・なくなった場合
選任する裁判所地方裁判所(信託法262条)地方裁判所(信託法262条)
家庭裁判所
前提となる手続受託者の定めがない、または指定された者が引受けをしない・できない(5条の催告による拒絶擬制を含む)委託者・受益者間の合意による選任ができない場合等
遺言執行者の指定がない、または指定された者が就職しない場合
即時抗告受益者・既存の受託者に限定、執行停止効あり62条所定の者による不服申立て(条文で要確認)
家事事件手続法による

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
信託法第46条

日本法を参照した規定で、利害関係人に加えて検察官にも選任申立権を認める点が特徴。遺言に別段の定めがあればそれに従う

中国
信托法 第13条

裁判所ではなく受益者自身が受託者を選任し、受益者が制限行為能力者なら後見人が代行する。裁判所関与が前提の日本と構造が異なる

ドイツ
BGB § 2200

ドイツには英米型の信託がなく、遺言者の依頼に基づき遺産裁判所が遺言執行者を任命する制度が機能的に近い

アメリカ
Uniform Trust Code § 704

受託者の欠員は信託条項の指定、受益者全員の合意、または裁判所の選任で補充する。受託者がいないことを理由に信託を失効させない原則が明確

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 父の遺言には「アパートを信託し、家賃収入を障害のある弟の生活費に充てる」とあった。ところが受託者に指名された叔父が、葬儀の翌週に「荷が重い」と辞退した。それでも信託は失効しない。受益者である弟の側から地方裁判所に受託者の選任を申し立て、弁護士などの第三者を受託者に据える道が残っている
  • あなたは長男で、遺言により受託者に指名された。引き受けるか迷っているうちに、妹から「○月○日までに返答を」という書面の催告が届いた(信託法5条)。期限内に確答しなければ、引受けをしなかったものとみなされる。そうなれば妹は6条に基づき、別の受託者の選任を申し立てられる。黙っていることも意思表示として扱われるのである
  • 裁判所が選んだ受託者に納得できない。相続人のあなたに打つ手はあるのか? 即時抗告ができるのは受益者と既存の受託者だけで、期限は告知から2週間しかない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 遺言書の受託者欄を確認し、指名された人が引き受けるかどうかを聞く。2. 返事を保留されたら、相当の期間を定めて書面で催告する(5条)。期間内に確答がなければ、引受けをしなかったものとみなされる。3. 地方裁判所に6条の申立てを行い、遺言書の写し、財産目録、候補者の就任承諾書を添える。4. 選任の結果に不服がある場合、受益者であれば告知から2週間以内に即時抗告する。

訴えられた側:1. 受託者に指名されても、引き受ける義務はない。善管注意義務(29条2項)、分別管理義務(34条)、報酬条項の有無(54条)を確認してから判断する。2. 催告を受けたら、期間内に引き受けるか断るかをはっきり書面で返答する。3. すでに受託者に就いていて、新たな共同受託者の選任に異議がある場合は、即時抗告ができる。即時抗告には執行停止の効力があり(6条4項)、確定するまで選任の効果は止まる。

時効(請求できる期限):即時抗告の期限は、裁判の告知を受けた日から2週間である(非訟事件手続法67条1項)。申立てそのものに期限はない。ただし、5条の催告期間を過ぎると引受けの拒絶とみなされる。また、受託者がいない状態が1年続くと信託の終了事由になる(163条3号。当初から受託者がいない遺言信託への適用は要確認)。(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:6条は、遺言者の財産設計を受託者個人の意思で失効させないための補充規定である。指名された者に引受けを強制せず、裁判所の選任により信託を存続させる点に意義がある。

改正沿革 AI による整理

  • 平成18年(2006年)信託法全部改正 旧信託法(大正11年)に代わる現行信託法(平成18年法律第108号)を制定し、遺言信託における裁判所の受託者選任を6条として規定した。その後の非訟事件手続法制定に伴う整備などで文言が変わったかどうかは、人による検証が必要

改正の年表

  1. 1.平成18年(2006年) 新設:信託法全部改正(平成18年法律第108号)により、遺言信託における裁判所の受託者選任を6条として規定。理由付記・即時抗告権者の限定・執行停止効を明文化

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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