要点刑法 27 条は、執行猶予を取り消されず猶予期間を経過すると刑の言渡しが効力を失うと定める。ただし 2025 年改正で、期間中の罰金以上の罪が満了時に係属中なら効力が継続する。
Q · 執行猶予の期間が無事に終われば、刑の言渡しは消えるの?
原則は効力を失うが、係属中の新件があれば消えない
刑法 27 条 1 項により、執行猶予を取り消されずに猶予期間を経過すれば、刑の言渡しは効力を失い、資格制限などが外れます。ただし 2025 年 6 月施行の改正で 2 項以下が新設され、期間中に犯した罰金以上の罪が満了時点で公訴係属中の場合、その事件の決着がつくまで(効力継続期間)刑の言渡しの効力が存続します。満了日が来ても、係属中の新件があると過去はまだ確定しません。
執行猶予付きの判決を受けた。多くの人がその瞬間から気にするのは「この前科、いつ消えるのか」だ。答えはこの条文の 1 項にある。猶予期間(刑法 25 条で 1 年以上 5 年以下)を取り消されずに経過すれば、刑の言渡しそのものが効力を失う。失った資格、就けなかった職業、それらが法律上は元に戻る。ところがここに、2025 年 6 月 1 日施行の改正が新しい落とし穴を仕込んだ。猶予期間中に新たな罪(罰金以上に当たるもの)を犯し、その裁判が満了時点でまだ続いていると、刑の言渡しは期間が過ぎても消えない。決着がつくまで生き続ける。従来は「満了日まで判決が出なければ取消しを免れる」という時間切れ狙いの抜け道があった。改正はそれを塞いだ。あなたが古い解説書やネット記事で覚えた知識は、もう穴だらけかもしれない。
刑法 27 条は執行猶予期間の満了がもたらす法的効果を定める規定であり、第 1 項で、取消しなく猶予期間を経過したときは刑の言渡しが効力を失うとする。2025 年施行の改正により新設された第 2 項以下は、期間中に犯した罰金以上の罪が満了時点で公訴係属中の場合、その帰趨が確定するまで刑の言渡しの効力を存続させる仕組みを定める。
AI 輔助整理,以條文原文為準
判決確定日に猶予期間(刑法 25 条で 1 年以上 5 年以下)を加算した日が満了日です。ただし満了時点で罰金以上の新件が係属していると、効力継続期間として後ろにずれます。
2025 年改正で導入された概念で、期間中に犯した罰金以上の罪が満了時に係属中の場合、満了日からその新件の取消し判断が確定するまで刑の言渡しの効力が続く期間です(刑法 27 条 2 項)。
外れます。刑法 27 条 1 項で刑の言渡しが効力を失うと、人の資格に関する法令の適用(医師・宅建士・建設業許可などの欠格事由)は解消されます。ただし登録・申請は自分で動かす必要がある場合があります。
市町村が管理する犯罪人名簿は満了で職権により抹消されます。ただし検察庁の前科調書は残り、次に罪を犯したときの執行猶予の可否(刑法 25 条)に影響します。
新件で拘禁刑以上の実刑なら 4 項で必ず取り消されます(必要的)。罰金にとどまれば 5 項で取消しは『できる』にとどまります(裁量的)。罰金で収まるかが分水嶺です。
取り消されます。刑法 27 条 6 項により、4 項・5 項で執行猶予が取り消されると、執行猶予中の他の拘禁刑についても猶予の言渡しが取り消されます(連鎖取消し)。
新件が満了後に犯した罪と併合罪として処断され、犯情その他の情状から取消しが相当でないときは取り消さない、とする 4 項ただし書の例外です。
懲役・禁錮が拘禁刑に統合され、2 項から 6 項が新設されました。満了間際に新件で起訴されても裁判が終わる前に期間が過ぎれば逃げ切れた抜け道が塞がれました。
消えるのは資格制限の効果です。刑法 27 条 1 項で刑の言渡しが効力を失い、医師免許などの欠格事由は外れます。ただし検察庁の前科調書は残り、次に罪を犯したときの執行猶予の可否(刑法 25 条)に影響します。業界裏話ヒント:履歴書の賞罰欄は、効力を失った前科なら原則として記載義務がないと解されています。ただし資格職は個別法令で扱いが違うので、就く前に確認しておく
罰金刑にとどまる場合、刑法 27 条 5 項で取消しは「できる」、つまり裁量です。必ず取り消されるわけではありません。拘禁刑以上の実刑だと 4 項で必要的取消しになります。業界裏話ヒント:同じ違反でも罰金で収まるか拘禁刑へ進むかが運命の分かれ目。略式で罰金に持ち込めるよう新件の段階から弁護人をつけるかどうかで、執行猶予が生き残るかが変わる
2025 年 6 月施行の改正で逃げ切れなくなりました。刑法 27 条 2 項により、期間中に犯した罰金以上の罪で起訴され係属中なら、満了後もその決着まで刑の言渡しの効力が続きます。業界裏話ヒント:改正前は『満了まで判決が出なければ取消しを免れる』という時間切れ狙いが通用しました。今は通用しません。古いネット記事を信じて油断するのが一番危ない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 法的効果 | 27 条:満了で刑の言渡しが効力を失う | — |
| 発動の要件 | 取消しなく猶予期間を経過したとき | — |
| 判断の性質 | 要件を満たせば当然に効力喪失(自動) | — |
| 本人への帰結 | 前科の資格制限が外れ社会復帰へ | — |
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