要点刑法 27 条の 4 は、一部執行猶予者が新たに拘禁刑以上の刑に処せられた場合などに、裁判所が裁量なく猶予を取り消すべきことを定める必要的取消しの規定である。
Q · 一部執行猶予って、どんなときに取り消されるの?
原則として拘禁刑なら取り消され、罰金なら猶予は残ります
刑法 27 条の 4 は、一部執行猶予の必要的取消事由を定めます。猶予の言渡し後に更に罪を犯して拘禁刑以上に処せられたとき、言渡し前の他罪で拘禁刑以上に処せられたとき、言渡し前の前刑の存在が後から発覚したときの三つの場合、裁判所は裁量なく猶予を取り消さなければなりません。決定的なのは新しい罪の刑種で、罰金にとどまれば取消しは発動せず、拘禁刑以上なら自動的に発動します。ただし第三号には、27 条の 2 第 1 項第三号に当たる者を除外する但書があります。
刑の一部執行猶予とは、たとえば拘禁刑2年のうち1年6月を実際に服役し、残り6月の執行を一定期間だけ猶予する制度だ。多くの人は判決で「猶予」という言葉を聞いた瞬間、もう刑務所の話は片付いたと思い込む。だが27条の4は、その安心を一撃で崩す。猶予期間中に、あるいは猶予の言渡し前にすでに犯していた別の罪について、あなたが拘禁刑以上の刑に処せられたとき、裁判所は猶予を取り消さなければならない。「しなければならない」、つまり裁判官の裁量はゼロだ。どれだけ反省を語っても、家族の事情を訴えても、条件に当てはまった瞬間に残りの刑期があなたの上に降ってくる。決定的なのは、新しい罪の刑が拘禁刑か罰金かという一線。罰金で収まれば猶予は生き残り、拘禁刑になれば自動的に吹き飛ぶ。あなたの弁護人が新件を「罰金まで落とす」ことに全力を注ぐ本当の理由は、この一条に書かれている。
刑法 27 条の 4 は、刑の一部執行猶予の必要的取消事由を定める規定である。猶予の言渡し後の再犯による拘禁刑以上の処断、言渡し前の他罪による拘禁刑以上の処断、言渡し前の前刑の発覚という三つの場合に、裁判所は裁量を排して猶予を取り消す義務を負う。第三号には一定の者を除外する但書が置かれている。
拘禁刑の一部だけを実際に服役し、残りの執行を一定期間猶予する制度です。たとえば 2 年のうち 1 年 6 月を服役し、残り 6 月を猶予します。猶予部分は条件を満たせば執行を受けずに済みます。
猶予されていた部分の刑が現実の刑として執行されます。服役していなかった残刑がそのまま上乗せされる形になり、改めて刑務所に収容されることになります。
要件に当てはまれば裁判所は取り消す以外の選択肢がなく、情状酌量の余地がないことを指します。反省や家庭事情を訴えても、条件に該当した時点で取消しが確定します。
言渡し前の前刑が後から発覚した場合でも、猶予の言渡しを受けた者が 27 条の 2 第 1 項第三号に当たる者であれば取消しを免れる、という例外規定です。
取り消されます。薬物使用等の罪に関する特則で猶予を受けた場合でも、猶予期間中に再犯して拘禁刑以上に処せられれば 27 条の 4 が発動し、更生途上でも機械的に取り消されます。
条文上の特定の時効はありませんが、27 条の 7 により取り消されないまま猶予期間を経過すると猶予部分の執行を受けないことになるため、事実上は猶予期間内が限界です。
検察官の請求に基づき、刑事訴訟法 349 条の手続によって行われます。猶予を受けた者には意見を述べる機会が与えられるため、要件該当性を争う余地があります。
26 条は刑の全部執行猶予を対象とし、27 条の 4 は刑の一部執行猶予を対象とします。構造は対応しますが、取り消されると現実化する刑の範囲(全部か残部か)が異なります。
取り消されません。27条の4が必要的取消しを発動させるのは、新しい罪で「拘禁刑以上」の刑に処せられた場合だけです。罰金や科料にとどまるなら、第1号の要件を満たさず猶予はそのまま生き残ります。業界裏話ヒント:だからこそ猶予中の弁護では、新件を「拘禁刑から罰金へ落とせるか」が最大の勝負どころになる。同じ事件でも刑種ひとつで結末が正反対になることを、弁護人は知っていても本人は気づかないまま判決の日を迎えがちだ
27条の4の必要的取消しは、要件に当たれば裁判所が取り消す以外の選択肢がなく、情状は通用しません。一方27条の5の裁量的取消しは、保護観察の遵守事項違反などを理由に、取り消すかどうかを裁判所が判断します。業界裏話ヒント:取消請求が来たとき、まず確認すべきは「どちらの条文に基づくか」。裁量的取消しなら反省や生活環境の整備で覆せる余地があるが、必要的取消しの土俵に乗ってしまうと、戦える場所は要件該当性そのものしか残らない
第2号と第3号がまさにその場面を�NRP捉えています。猶予の言渡し前に犯した別の罪で拘禁刑以上に処せられたり、前科の存在が後から発覚したりすると、原則として必要的取消しの対象になります。ただし第3号には但書があり、あなたが27条の2第1項第3号に当たる者なら取消しを免れます。業界裏話ヒント:余罪の有無は猶予判決の前に整理しておくべきで、後から発覚するほど立場は不利になる。自分が但書の保護圏内にいるかどうかを最初に確認しておくと、いざ発覚しても落ち着いて防御できる
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|---|---|---|
| 取消しの性質 | 27 条の 4:必要的取消し(裁量なし) | — |
| 主な発動事由 | 新たな拘禁刑以上の処断・言渡し前の他罪・前刑の発覚 | — |
| 情状による防御 | 不可(要件該当性のみ争える) | — |
| 取り消された場合に現実化する刑 | 猶予されていた一部(残部)の刑 | — |
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