併合罪のうちに既に確定裁判を経た罪とまだ確定裁判を経ていない罪とがあるときは、確定裁判を経ていない罪について更に処断する。
要点刑法50条は、併合罪に確定裁判を経た罪と未確定の罪があるとき、未確定の罪を改めて処断すると定める。確定済みの罪は裁き直さず、51条の執行上限で全体の刑の均衡を保つ。
Q · 前の有罪判決が確定したあとに昔の別件がバレたら、刑はそのまま上乗せされるの?
確定済みの罪はそのまま、未確定の余罪だけ別に量刑される
刑法50条により、併合罪に確定裁判を経た罪と未確定の罪が混在する場合、確定済みの罪は裁き直されず、未確定の余罪だけが「更に処断」、つまり改めて別に量刑されます。単純な足し算で刑が膨らむわけではなく、両者が確定裁判前の併合罪関係にあれば、51条2項により執行刑の合計に上限(最も重い罪の刑期の1.5倍)がかかります。後から発覚したから一律に損、ではありません。各犯行日と前の判決の確定日の前後関係が刑の重さを左右します。
5年前のある罪で有罪が確定した。ところが最近、その判決が確定する前に犯していた別の罪が捜査の対象になった。頭をよぎるのは「今度こそ実刑か、刑が丸ごと上乗せされるのか」という恐怖だろう。刑法50条はこの場面の交通整理をする。確定済みの罪と未確定の罪が併合罪の関係にあるとき、未確定の罪は「更に処断する」、つまり改めて別に量刑される。ここで多くの人が見落とすのが51条とのセットだ。別々に裁かれても、51条2項により執行される刑の合計は最も重い罪の刑期の1.5倍を超えられない。本来まとめて裁かれていれば適用された上限が、後出しでバレた余罪にもそのまま効く。後から発覚したから損、ではない。あなたが知るべきは、いつ何が確定したかという「時間軸」が刑の重さを決めているという事実だ。
刑法50条は、併合罪に確定裁判を経た罪と経ていない罪が混在する場合の処理を定める規定である。確定済みの罪は再度裁かれず、未確定の罪のみが別個に処断される。45条の併合罪概念を前提とし、51条の刑の併せ執行および執行上限の規定と一体で機能し、確定裁判の安定と適正な科刑の調和を図る。
AI 輔助整理,以條文原文為準
併合罪に確定裁判を経た罪と未確定の罪が混在するとき、未確定の罪だけを改めて処断すると定める規定です。確定済みの罪は裁き直されません。
前の確定判決より前の犯行なら併合罪となり、51条2項で執行刑の合計に上限(最も重い罪の1.5倍)がかかります。単純な足し算にはなりません。
併合罪は確定裁判前に犯した複数の罪の関係を指し、余罪はそのうち後から発覚した罪を指します。余罪が併合罪関係にあれば50条・51条が適用されます。
なりません。45条は確定裁判前の犯行に限り併合罪とするため、確定後の犯行は新たな別個の犯罪として上限保護なく前の刑に上乗せされます。
執行上限自体は併合審理とほぼ同じですが、別々に量刑される分、情状を二度主張する必要があり心証面で不利になりやすいとされます。
各罪の公訴時効(刑事訴訟法250条)の範囲内であれば起訴できます。時効が完成すると起訴できません。最新の改正状況をご確認ください。
確定済みの罪に手を触れず、未確定の罪について改めて別に量刑することを意味します。同じ罪を再び裁くという意味ではありません。
懲役・禁錮を拘禁刑に統合する改正は令和7年6月1日施行ですが、余罪を別に処断するという50条の処理ルール自体に変更はありません。
二重処罰ではありません。二重処罰の禁止(憲法39条)が禁じるのは同じ罪を再び裁くことで、それは免訴になります(刑事訴訟法337条1号)。今回は確定した罪とは別個の罪なので、50条により改めて処断されます。業界裏話ヒント:ただし両者が確定裁判前の併合罪関係なら、51条2項で執行刑の合計に上限がかかる。別件で再逮捕イコール刑が丸々増える、と諦める前に、確定日と各犯行日の前後関係を弁護人に精査させること
確定判決前の犯行なら、執行刑の上限(最も重い罪の1.5倍)はどちらでもほぼ同じになります。47条の併合罪加重と51条2項の執行上限が、同じ天井を別の場面で効かせるからです。業界裏話ヒント:ただし別々だと各裁判で別個に量刑される分、情状の主張を二度しなければならず心証面で不利になりやすい。実務では関連犯行を一括開示して併合審理に持ち込む方が、弁護全体のコントロールが効く
それは併合罪になりません。45条は確定裁判を経ていない罪、または禁錮以上の確定裁判の前に犯した罪に限り併合罪とすると定めるからです。確定後の犯行は新たな別個の犯罪として、上限保護なく前の刑に積み重なります(拘禁刑への統合は令和7年6月1日施行、最新の改正状況をご確認ください)。業界裏話ヒント:だからこそ判決確定のタイミングが量刑戦略の分水嶺になる。立件が遅れて確定後の扱いになると、本来効くはずだった上限が消える
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 50条:確定済みの罪と未確定の罪が混在する場合の処理(未確定罪を更に処断) | — |
| 適用場面 | 確定裁判前の余罪が後から発覚したとき | — |
| 上限の効き方 | 50条自体は処理ルール、上限は47条・51条が担う | — |
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