戸籍法 第12条
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- 一戸籍内の全員をその戸籍から除いたときは、その戸籍は、これを戸籍簿から除いて別につづり、除籍簿として、これを保存する。
- 2.第九条、第十一条及び前条の規定は、除籍簿及び除かれた戸籍について準用する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 戸籍法第12条は、日本の戸籍法に含まれる条文です。
- 戸籍法第12条の条文原文は「一戸籍内の全員をその戸籍から除いたときは、その戸籍は、これを戸籍簿から除いて別につづり、除籍簿として、これを保存する。」で始まります。
- 戸籍法第12条は第二章 戸籍簿に置かれています。
- 戸籍法の公布日は昭和22年12月22日です。
- 戸籍法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 戸籍法第12条の前の条は戸籍法第11条の2です。
- 戸籍法第12条の次の条は戸籍法第12条の2です。
- 戸籍法第12条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第12条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000224 - 本サイト収録
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第12条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000224/12
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点戸籍法12条は、一戸籍内の全員が除かれた戸籍を戸籍簿から外し、除籍簿として別につづって保存すると定める。表示方法と再製の規定も準用される。
Q · 家族が全員亡くなった戸籍は、役所で捨てられてしまうの?
捨てられず、除籍簿に移されて約150年保存される
捨てられません。戸籍法12条により、一戸籍内の全員が死亡・婚姻・転籍などで除かれた戸籍は、戸籍簿から外されて除籍簿として別に保存されます。除籍簿にも筆頭者と本籍による表示(9条)や再製(11条・11条の2)の規定が準用され、現役の戸籍と同じく公文書として扱われます。保存期間は戸籍法施行規則で150年とされ、相続手続で「出生から死亡までの戸籍」を集める際に除籍謄本として請求されます。
解説
戸籍は、最後の一人がいなくなった瞬間に消えるわけではない。一つの戸籍に載っていた全員が死亡・婚姻・転籍などで除かれると、その戸籍は戸籍簿から外され、「除籍簿」として別につづられて保存される。これが本条の定めである。見落とされがちなのは第2項だ。戸籍を筆頭者の氏名と本籍で表示するというルール(9条)と、滅失したときの再製の仕組み(11条、11条の2)が、除籍簿にもそのまま準用される。つまり除かれた戸籍も、現役の戸籍と同じように「筆頭者と本籍」で特定され、壊れたり失われたりすれば作り直される公文書であり続ける。保存期間は戸籍法施行規則で150年とされている。あなたが相続人になったとき、銀行や法務局が求めるのは「亡くなった人の出生から死亡までの連続した戸籍」だ。その大半は現役の戸籍ではなく、この除籍簿の中にある。どこに何があるかを知っている人は二週間で書類を揃える。知らない人は、役所を三か所たらい回しにされたあと、三か月の相続放棄期限を前にして手が止まる。
法的な位置づけ
除籍簿とは、戸籍法12条に基づき、一戸籍内の全員が死亡・婚姻・転籍等によって除かれた戸籍を戸籍簿から除いて別につづり、保存する簿冊をいう。除籍簿及び除かれた戸籍には、筆頭者の氏名と本籍による表示(9条)、滅失時の再製(11条)及び申出による再製(11条の2)の規定が準用される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.最後の本籍地で死亡記載のある戸籍を取る 亡くなった人の最後の本籍地の市区町村で、死亡の記載がある戸籍または除籍の謄本を請求する。窓口では「出生から死亡までの戸籍をこの役所にある分すべて」と伝える
- 2.従前本籍と筆頭者を読み取る 取得した戸籍・除籍の身分事項欄から、婚姻前や転籍前の本籍と筆頭者を書き出し、次にどの市区町村へ何を請求するかを一覧にする
- 3.広域交付または郵送でさかのぼって請求 本人・配偶者・直系親族なら最寄りの窓口で広域交付(戸籍法120条の2)を使う。対象外の古い除籍や兄弟姉妹の請求は、本籍地へ郵送請求する
- 4.廃棄済みの場合は証明書を取得 保存期間経過で除籍が廃棄されていた場合、市区町村から「廃棄により交付できない」旨の証明書を発行してもらい、相続登記などに添付する
- 5.法定相続情報一覧図を作成 戸籍・除籍一式が揃ったら法務局に法定相続情報一覧図を申し出て、写しを複数枚受け取り、銀行・証券・登記の手続を並行して進める
よくある質問 AI による整理
Q1除籍簿とは何ですか?
一つの戸籍に載っていた全員が除かれた戸籍を、戸籍簿から外して別につづった簿冊です。戸籍法12条が根拠で、除籍謄本の元になります。
Q2除籍謄本はどこで取れますか?
原則はその除籍の本籍地の市区町村です。令和6年3月からは本人・配偶者・直系親族なら最寄りの窓口で広域交付を請求できます(一部の古い除籍を除く)。
Q3除籍謄本の保存期間はいつまで?
戸籍法施行規則により、除籍した年度の翌年から150年です。平成22年の改正前は80年だったため、古い除籍はすでに廃棄されている場合があります。
Q4除籍謄本は郵送で請求できる?
できます。請求書、本人確認書類の写し、定額小為替、返信用封筒を本籍地の市区町村に送ります。筆頭者と本籍が正確でないと差し戻されます。
Q5除籍謄本と改製原戸籍の違いは?
除籍は全員が除かれて閉じた戸籍、改製原戸籍は法改正やコンピュータ化で作り直される前の古い様式の戸籍です。相続ではどちらも必要になります。
Q6相続で除籍謄本は何通必要?
亡くなった人の出生から死亡までをつなぐ分が必要で、転籍・婚姻・改製の回数次第で5通から十数通になるのが一般的です。
Q7除籍簿が焼失したらどうなる?
戸籍法12条2項で11条が準用されるため、法務大臣の指示のもとで再製・補完の措置がとられます。除籍も現役戸籍と同様に作り直されます。
Q8除籍謄本は兄弟でも取れる?
兄弟姉妹は直系親族ではないため当然には取れませんが、相続人として手続に必要など正当な理由を示せば請求できる場合があります(戸籍法12条の2・10条の2)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1除籍謄本って、普通の戸籍謄本と何が違うんですか?
中身の作りは同じで、違うのは「その戸籍にもう誰も残っていない」という点だけです。全員が除かれた戸籍は戸籍法12条により除籍簿へ移され、除籍謄本(電算化後は除籍全部事項証明書)として交付されます。手数料は多くの自治体で1通750円と、戸籍謄本の450円より高めです。実務のポイント:相続で戸籍を集める費用は通数で決まるので、窓口で「この役所にある分は全部」と一括で頼み、無駄な重複請求を避けるのが一番の節約になります
Q2ひいおじいさんの古い戸籍を取ろうとしたら「保存期間が過ぎて廃棄済み」と言われました。相続登記はもう無理ですか?
無理ではありません。以前の保存期間は80年だったため、古い除籍が廃棄されている例はあります。その場合、市区町村が発行する「廃棄済みで交付できない」旨の証明書を添付して登記を進めます。実務のポイント:法務省の平成28年通知により、この市区町村の証明書があれば、以前求められていた「他に相続人はいない」旨の相続人全員の証明書(実印・印鑑証明付き)は不要とされています。窓口で古い運用を案内されたら、この通知の存在を確認してみる価値があります
Q3疎遠な親戚が、うちの祖父の除籍を勝手に取ることってできるんですか?
誰でも取れるわけではありません。除籍謄本の請求は戸籍法12条の2で、戸籍謄本と同じく本人・配偶者・直系の親族か、相続手続など正当な理由を示せる者に限られます。祖父の除籍なら、その親戚が祖父の直系卑属(子や孫)であれば正当に取れます。実務のポイント:相続が絡むと、叔父や叔母が祖父の除籍を取るのは完全に合法です。「勝手に取られた」と怒る前に、その人も相続人側の立場ではないかを確認すると、話し合いの入口を間違えずに済みます
間違えやすい点 AI による整理
- 「除籍」は縁を切られた、追い出されたという悪い意味だと思われがちだが、法律上は中立の言葉である。婚姻で親の戸籍から抜けるのも、死亡するのも「除籍」。さらに本条が扱うのは個人の除籍ではなく、全員がいなくなった戸籍そのものを簿冊ごと除籍簿へ移す話で、次元が違う
- 相続手続に戸籍が要ることは多くの人が知っている。だが必要な量を知っている人は少ない。亡くなった人の出生から死亡まで、転籍・婚姻・法改正による改製(戸籍の作り直し)のたびに戸籍は分かれているため、除籍と改製原戸籍を合わせて五通から十数通になるのが普通であり、集め終わるまでに数週間かかる
- 遺族から見れば、亡くなった祖父の戸籍は「もう終わったもの」である。だが法律から見れば、それは150年間保存される現役の証拠であり、認知した子、前婚の子、養子縁組といった記載がそのまま残っている。家族の記憶にない相続人は、この落差の中から現れる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 戸籍法12条:全員が除かれた戸籍を除籍簿として保存 | 戸籍法11条:戸籍簿が滅失したときの再製・補完 戸籍法12条の2:除籍謄本等の交付請求 |
| 発動する場面 | 戸籍内の最後の一人が死亡・婚姻・転籍等で除かれたとき | 災害等で戸籍簿の全部または一部が滅失したとき(またはそのおそれ) 相続などで除籍の写しが必要になったとき |
| 一般の人との接点 | 直接の手続はなく、役所内部の保存ルール | 再製後の戸籍を通常どおり請求できる 請求できる人の範囲と要件を直接決める |
| 相互関係 | 2項で9条・11条・11条の2を除籍簿に準用 | 12条2項により除籍簿にも適用される 12条で保存された除籍が請求の対象になる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は戸単位の戸籍登記を維持し、除戸となった記録も戸政事務所で保存される。日本統治期の戸口調査簿が相続調査に使われる点で日本の除籍と連続性がある。
韓国は2008年に戸籍を廃止し個人単位の家族関係登録簿へ移行した。旧戸籍・제적부は電算化されて保存され、相続調査では今も請求される。
ドイツは出生・婚姻・死亡など事件別の身分登録簿を採り、登録簿の種類ごとに保存期間を定め、期間経過後は公文書館へ移管する。家単位の簿冊は存在しない。
米国は州ごとの vital records 制度で出生・死亡証明を管理し、家族単位の登録簿はない。相続人確定は検認手続(probate)で行われる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 父が亡くなり、銀行の窓口で「出生から死亡までの戸籍を全部」と言われた。取り寄せた戸籍謄本は一通だけ。足りない分は、父が婚姻前にいた祖父の戸籍、つまりすでに全員が除かれて除籍簿に移った戸籍の中にある
- もし、子どものいない伯母が亡くなり、あなたが兄弟姉妹の代襲相続人として相続することになったら? 伯母本人の戸籍だけでなく、伯母の両親(あなたの祖父母)の出生までさかのぼる除籍を集めて、他に兄弟がいないことを証明しなければならない。明治・大正の手書き除籍が十通を超えることも珍しくない
- あなたは亡き父の遺産を兄と二人で分けるつもりで、遺産分割協議書の案まで作っていた。ところが父の古い除籍を取り寄せたところ、若い頃に認知した子の記載があった。相続人は二人ではなく三人だった
- 相続放棄の期限まであと三週間。本籍地が遠方の市役所で、郵送請求の往復に二週間かかる。除籍の筆頭者と本籍を正確に書けなければ、請求書は差し戻される
取るべき行動
被害を受けた側:1. 亡くなった人の最後の本籍地で、死亡の記載がある戸籍(または除籍)を取る2. その身分事項欄から婚姻前・転籍前の本籍と筆頭者を読み取り、一つずつさかのぼって除籍・改製原戸籍を請求する3. 本人・配偶者・直系の親族なら、令和6年3月から最寄りの市区町村窓口でまとめて請求できる広域交付(戸籍法120条の2)を使う(コンピュータ化されていない一部の古い除籍は対象外) 4. 揃ったら法定相続情報一覧図を作り、各手続に並行して出す
訴えられた側:親戚や第三者から「除籍を取って相続人を調べた」と言われた場合、請求できるのは本人・配偶者・直系の親族のほかは正当な理由がある者に限られる(戸籍法12条の2、10条、10条の2)。不当な取得が疑われるときは、本人通知制度を設けている自治体に登録するほか、交付した市区町村に請求の経緯を確認し、不正請求には罰則(戸籍法133条)があることを踏まえて対応を検討する
時効(請求できる期限):本条自体に時効はない。除籍簿の保存期間は当該年度の翌年から150年(戸籍法施行規則5条4項、平成22年に80年から延長)。相続で除籍が必要になる場面には期限がある:相続放棄・限定承認は自己のために相続の開始を知った時から3か月(民法915条)、相続登記の申請義務は取得を知った日から3年(不動産登記法76条の2、怠ると10万円以下の過料)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
実務通説:除籍簿は閉じた記録であっても、相続・認知・養子縁組など身分関係を証明する唯一の公的証拠であるため、現役の戸籍と同等の公文書として扱われる。12条2項の準用規定はこの位置づけを明文化したものと理解されている。
改正沿革 AI による整理
- 関連:平成22年(2010年)戸籍法施行規則改正 本条の文言ではなく施行規則の改正。除籍簿の保存期間が80年から150年に延長され、古い除籍が廃棄される事態が抑えられた。本条自体の改正履歴は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:現行戸籍法の制定により、全員が除かれた戸籍を除籍簿として別につづり保存する規定として設けられた。
- 2.平成22年(2010年) 改正:本条の文言ではなく戸籍法施行規則の改正。除籍簿の保存期間が80年から150年に延長された。
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