戸籍法 第11条の2
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- 虚偽の届出等(届出、報告、申請、請求若しくは嘱託、証書若しくは航海日誌の謄本又は裁判をいう。以下この項において同じ。)若しくは錯誤による届出等又は市町村長の過誤によつて記載がされ、かつ、その記載につき第二十四条第二項、第百十三条、第百十四条又は第百十六条の規定によつて訂正がされた戸籍について、当該戸籍に記載されている者(その戸籍から除かれた者を含む。次項において同じ。)から、当該訂正に係る事項の記載のない戸籍の再製の申出があつたときは、法務大臣は、その再製について必要な処分を指示する。ただし、再製によつて記載に錯誤又は遺漏がある戸籍となるときは、この限りでない。
- 2.市町村長が記載をするに当たつて文字の訂正、追加又は削除をした戸籍について、当該戸籍に記載されている者から、当該訂正、追加又は削除に係る事項の記載のない戸籍の再製の申出があつたときも、前項本文と同様とする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 戸籍法第11条の2は、日本の戸籍法に含まれる条文です。
- 戸籍法第11条の2の条文原文は「虚偽の届出等(届出、報告、申請、請求若しくは嘱託、証書若しくは航海日誌の謄本又は裁判をいう。」で始まります。
- 戸籍法第11条の2は第二章 戸籍簿に置かれています。
- 戸籍法の公布日は昭和22年12月22日です。
- 戸籍法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 戸籍法第11条の2の前の条は戸籍法第11条です。
- 戸籍法第11条の2の次の条は戸籍法第12条です。
- 戸籍法第11条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第11条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000224 - 本サイト収録
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第11条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000224/11_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点戸籍法11条の2は、虚偽届出・錯誤・市町村長の過誤で誤記載され訂正済みの戸籍について、本人の申出により訂正の跡のない戸籍を再製できると定める。
Q · 戸籍の間違いは訂正されたのに、訂正の跡まで消すことはできるの?
本人が再製を申し出れば、跡のない戸籍に作り直せる
戸籍法11条の2により、虚偽の届出、錯誤による届出、市町村長の過誤で記載され、24条2項・113条・114条・116条の手続で訂正済みの戸籍は、その戸籍に記載されている者(除籍者を含む)が申し出れば、訂正事項の記載のない戸籍に再製されます。法務大臣が必要な処分を指示します。ただし、再製すると記載に錯誤や遺漏が生じる場合は再製されません。本人が申し出ない限り、役所が自分から作り直すことはありません。
解説
戸籍の誤りは訂正されても、訂正したという跡は残る。戸籍ではこれが原則である。勝手に出された婚姻届が家庭裁判所の判決で無効になっても、戸籍には婚姻の記載とそれを無効として消した旨の記載が並んで残り、謄本を取るたびに誰かの目に触れる。本条は、その跡を載せない戸籍を新しく作り直させる「申出による再製」の根拠である。対象になるのは、虚偽の届出、錯誤による届出、市町村長の過誤(役所のミス)のどれかで誤って記載され、すでに24条2項・113条・114条・116条の手続で訂正された戸籍である。第2項により、役所が記載のときに文字を直したり、書き足したり、削ったりした跡も同じ扱いになる。申し出できるのは、その戸籍に記載されている本人(その戸籍から除かれた者を含む)である。本人が申し出なければ、役所が自分から作り直すことはない。訂正で片付いたと思っている人の戸籍には、今も跡が残ったままである。
法的な位置づけ
戸籍法11条の2は申出による戸籍の再製を定める規定であり、虚偽の届出等、錯誤による届出等または市町村長の過誤により記載され、同法24条2項、113条、114条または116条により訂正された戸籍について、記載されている者の申出に基づき、法務大臣が訂正事項の記載のない戸籍の再製に必要な処分を指示する旨を規定する。
手順
- 1.謄本を取り、訂正の跡を確認する 戸籍謄本(全部事項証明書)を取り、誤った記載と、それを訂正・消除した旨の記載がどう残っているかを確認する
- 2.訂正の根拠書類をそろえる 訂正のもとになった審判書・判決の謄本と確定証明書、または職権訂正の通知などを手元にそろえておく
- 3.本籍地の窓口に再製を申し出る 本籍地の市区町村の戸籍担当窓口で、戸籍法11条の2に基づく再製を申し出る。本籍地以外の窓口で受け付けてもらえるかは、事前に電話で確認する
- 4.再製後の謄本で跡が消えたことを確かめる 法務局での処理を経て再製が済んだら、あらためて謄本を取り、訂正事項の記載が残っていないかを自分の目で確かめる。再発を防ぐため、不受理申出(27条の2第3項)もあわせて検討する
よくある質問 AI による整理
Q1戸籍の申出再製とは?
誤って記載され訂正済みの戸籍について、本人の申出で訂正の跡を載せない戸籍に作り直す制度です。根拠は戸籍法11条の2です。
Q2戸籍の再製はどこに申し出る?
本籍地の市区町村の戸籍担当窓口が基本です。その後、法務局で処理されます。本籍地以外で受け付けてもらえるかは、事前に電話で確認すると確実です。
Q3戸籍の再製 必要書類は?
申出書と本人確認書類のほか、訂正の根拠になった審判書や判決の謄本・確定証明書を求められることがあります。細かい要件は窓口で確認してください。
Q4戸籍の再製 どのくらいかかる?
法務局での処理を経るので、即日には終わりません。相続や結婚で謄本を出す予定があるなら、期限から逆算して早めに申し出るのが安全です。
Q5離婚歴を戸籍から消すことはできる?
できません。本条で消せるのは、虚偽・錯誤・役所の過誤によって誤って記載され、正式に訂正された記載だけです。有効に成立した離婚は対象外です。
Q6役所のミスで記載された戸籍も再製できる?
できます。市町村長の過誤による記載が訂正済みなら第1項の対象です。役所が記載のときに文字を訂正・追加・削除した跡も、第2項で再製を申し出られます。
Q7戸籍の再製が認められないのはどんな場合?
再製すると記載に錯誤や遺漏が生じる場合です(ただし書)。まだ訂正が済んでいない記載や、有効に成立した身分関係の記載も対象になりません。
Q8戸籍の再製に期限はある?
本条に期限はありません。ただし前提の訂正が確定判決によるものなら、確定から1か月以内に訂正を申請する必要があります(戸籍法116条)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1婚姻無効の判決はもう出たのに、戸籍に跡が残ってるのはなんで?
判決に基づく戸籍の訂正(戸籍法116条)は、誤った記載を直す手続である。直した経緯も記録に残すのが原則なので、跡が残る。跡まで消すには、本条(11条の2)に基づいて別に再製を申し出る必要がある。実務のポイント:訂正を頼んだ専門家が、再製までは案内しないことがある。頼まれた仕事が訂正までだからである。訂正が終わったら、再製をどうするか自分から確認するとよい
Q2再製したら、昔の記録って完全に消えるの?
新しい戸籍に訂正の跡は載らない。ただし作り直す前の戸籍も、法令に基づいて一定期間保存される。保存期間や証明書として出せるかどうかは戸籍法施行規則などで決まっているので、窓口で確認するのが確実である(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:相続手続で、ほかの相続人が集める書類に何が載るのかを先に窓口で聞いておくと、当日に慌てずに済む
Q3知らないうちにまた勝手に届出を出されない方法ってある?
不受理申出(戸籍法27条の2第3項)がある。本人が市区町村長に申し出ておけば、本人が窓口に来たことを確認できない限り、婚姻・離婚・養子縁組・離縁・認知の届出は受理されない。実務のポイント:不受理申出には有効期限がなく、取り下げるまで効力が続く。再製の申出と同じ日に出せば、後始末と再発防止が一度に済む
間違えやすい点 AI による整理
- 「離婚歴を戸籍から消したい」という相談に本条は使えない。問いの立て方そのものがずれている。本条の対象は、虚偽・錯誤・役所の過誤で誤って記載され、正式に訂正された記載だけである。有効に成立した婚姻や離婚は実際にあった事実なので、再製で消すことはできない
- 訂正が済めば問題は片付いたと思いがちだが、訂正が直すのは誤りだけで、誤りがあったことの記録は残る。この記録がやっかいなのは、謄本を誰かに渡すたびに事情を説明する羽目になる点である。再製の申出は、この説明をずっと続ける負担を断ち切る手段である
- あなたにとっては被害の後始末でも、法律にとっては戸籍の正確さの問題である。そのため、再製すると記載に錯誤や遺漏(抜け落ち)が生じる場合は、ただし書により再製されない。跡を消したいという希望より、戸籍の正確さが優先される作りになっている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 目的 | 11条の2:訂正の跡を載せない戸籍に作り直す | 11条:滅失した(またはそのおそれがある)戸籍を作り直す 116条:確定判決に基づいて誤った記載そのものを直す |
| 手続の起点 | 戸籍に記載されている者(除籍者を含む)の申出 | 法務大臣による再製・補完の処分 訴えを提起した者の訂正申請 |
| 前提条件 | 24条2項・113条・114条・116条による訂正が済んでいること | 戸籍の滅失またはそのおそれ 戸籍の訂正を要する確定判決 |
| 期限 | 定めなし | 定めなし 判決確定の日から1か月以内 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は戸籍登記の錯誤・脱漏の更正を定める。更正の跡の扱いは日本の申出再製とは制度設計が異なるため、個別の確認が必要
韓国は2008年に戸籍制度を廃止し、個人単位の家族関係登録簿へ移行した。訂正は家庭法院の許可を軸に行われる
ドイツは身分登録簿の訂正を登録官または裁判所の命令で行う。家族単位の戸籍という発想はない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 元交際相手があなたの署名を偽造して婚姻届を出していた。婚姻無効の審判が確定して戸籍は訂正されたが、謄本には婚姻の記載と、それを無効として消した旨の記載が並んだままである。ここで手を止めれば、その跡は結婚や相続のたびに誰かの目に触れ続ける
- 身に覚えのない養子縁組が戸籍に載っていて、訂正は済んでいる。ところが来月、相続手続で親族全員がその戸籍を見ることになったらどうなるか? 再製は法務局での処理を経るので、残り一か月で動き始めなければ間に合わないおそれがある
- 役所の担当者が、別の家族の出生届をあなたの戸籍に誤って載せた。職権での訂正は済んでいる。それでも跡は残っている。
- あなたは親の介護を急ぐあまり、本人の意思を確かめないまま養子縁組届を出した。のちに縁組は無効とされ、相手方が再製を申し出た。戸籍から跡が消えても、公正証書原本不実記載罪(刑法157条)に問われうる責任まで消えるわけではない
- 古い戸籍に、名前の漢字を書き損じて二重線で消し、訂正印を押した跡が残っている。役所自身のこうした修正の跡も、第2項により再製を申し出ることができる
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず謄本を取り、訂正の跡がどう記載されているか確認する2. 本籍地の市区町村の戸籍担当窓口に再製を申し出る(ほかの窓口で受け付けてもらえるかは事前に電話で確認する) 3. 訂正の根拠になった書類(審判書・判決の謄本と確定証明書など)を手元にそろえておく4. 同じ被害を防ぐため、不受理申出(戸籍法27条の2第3項)も一緒に出しておく
訴えられた側:虚偽の届出をした側、または届出の有効性を争われている側の場合:1. 相手の再製の申出を止める手段は本条にはない2. 刑事責任は別の問題で、公正証書原本不実記載等罪(刑法157条1項)に問われうる3. 早めに弁護士へ相談し、謝罪や示談で情状を整える4. 届出は有効だと考えるなら、争うべきなのは訂正より前の段階(無効確認の手続など)である。再製の段階ではもう争点にならない
時効(請求できる期限):本条の申出に期限の定めはない。ただし前提となる訂正が確定判決によるものなら、判決確定の日から1か月以内に戸籍訂正を申請しなければならない(戸籍法116条)。訂正が済まない限り、再製は申し出られない
改正沿革 AI による整理
- 平成14年(2002年) 戸籍法の一部改正で、申出による再製の制度として本条が新設されたとみられる(改正年と条文構成は人的検証を要する)
- 令和元年(2019年)改正 職権訂正の規定(24条)が整理されたのに伴い、本条が引用する条項が調整された可能性がある(人的検証を要する)
- 戸籍法 第11条滅失時の再製、本条と対になる規定
- 戸籍法 第24条職権訂正、本条の前提となる訂正
- 戸籍法 第113条家裁の許可による戸籍訂正
- 戸籍法 第116条確定判決による戸籍訂正の申請
- 戸籍法 第27条の2不受理申出による虚偽届出の予防
- 刑法 第157条虚偽届出による不実記載の処罰
- 家事事件手続法 第277条合意に相当する審判で婚姻無効を確定
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