戸籍法 第24条
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- 戸籍の記載が法律上許されないものであること又はその記載に錯誤若しくは遺漏があることを発見した場合には、市町村長は、遅滞なく届出人又は届出事件の本人にその旨を通知しなければならない。ただし、戸籍の記載、届書の記載その他の書類から市町村長において訂正の内容及び事由が明らかであると認めるときは、この限りでない。
- 2.前項ただし書の場合においては、市町村長は、管轄法務局長等の許可を得て、戸籍の訂正をすることができる。
- 3.前項の規定にかかわらず、戸籍の訂正の内容が軽微なものであつて、かつ、戸籍に記載されている者の身分関係についての記載に影響を及ぼさないものについては、同項の許可を要しない。
- 4.裁判所その他の官庁、検察官又は吏員がその職務上戸籍の記載が法律上許されないものであること又はその記載に錯誤若しくは遺漏があることを知つたときは、遅滞なく届出事件の本人の本籍地の市町村長にその旨を通知しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 戸籍法第24条は、日本の戸籍法に含まれる条文です。
- 戸籍法第24条の条文原文は「戸籍の記載が法律上許されないものであること又はその記載に錯誤若しくは遺漏があることを発見した場合には、市町村長は、遅滞なく届出人又は届出事件の本人にその旨を通知…」で始まります。
- 戸籍法第24条は第三章 戸籍の記載に置かれています。
- 戸籍法の公布日は昭和22年12月22日です。
- 戸籍法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 戸籍法第24条の前の条は戸籍法第23条です。
- 戸籍法第24条の次の条は戸籍法第25条です。
- 戸籍法第24条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第24条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000224 - 本サイト収録
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第24条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000224/24
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点戸籍法24条は、戸籍の誤りを見つけた市町村長に本人等への通知を義務付ける。書類から訂正内容が明らかなら、法務局長等の許可を得て職権で訂正できる。
Q · 戸籍の間違いは、役所に言えば役所が直してくれるの?
書類上明らかな誤りなら役所が直せるが、身分関係の誤りは原則自分で申請
戸籍法24条により、市町村長は戸籍の誤りを見つけると届出人又は本人に通知するのが原則です。戸籍や届書などの書類から訂正の内容と事由が明らかな場合に限り、管轄法務局長等の許可を得て職権で訂正でき、軽微で身分関係に影響しないものは許可も不要です。親子関係や婚姻に関わる誤りは、家庭裁判所の許可(113条)や確定判決(116条)を得て本人が申請するのが通常です。
解説
役所の記録なら間違いはない。多くの人はそう思って戸籍謄本を受け取る。だが戸籍は長年、人の手で書き写されてきた帳簿である。生年月日の一字違い、父母欄の書き漏れ、転籍や改製のときの写し間違いは実際に起きている。本条は、その誤りが見つかったときの直し方を定めている。原則として、市町村長は届出人か本人のあなたに「誤りがある」と通知する。通知を受けたあなたが家庭裁判所の許可を得て、訂正を申請する流れになる(113条)。例外もある。戸籍や届書の記載から訂正の内容と理由が一目で分かるなら、市町村長は管轄法務局長等の許可を得て、自分の権限で直せる(職権訂正:本人の申請なしに役所が直すこと)。軽微で身分関係に影響しない誤りなら、その許可もいらない。親子関係や婚姻の有効性に関わる誤りは、書類上明らかとはいえないことが多く、原則としてあなたが動かない限り直らない。通知を放っておくと、誤った記載が残ったまま相続の日を迎えることになる
法的な位置づけ
戸籍法24条は、戸籍の記載の違法・錯誤・遺漏が発見された場合の是正手続を定める規定である。市町村長による届出人等への通知を原則とし、書類上訂正の内容と事由が明らかな場合に限り管轄法務局長等の許可による職権訂正を認め、身分関係に影響しない軽微な訂正は許可を不要とする。裁判所等の官庁の通知義務も定める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.戸籍謄本をそろえて誤りの発生箇所を特定 現在の戸籍謄本に加え、改製原戸籍・除籍謄本を取り寄せ、どの時点の記載から誤りが生じたかを確認する。通知書がある場合は、指摘された記載箇所と照合する
- 2.窓口で職権訂正の対象になるかを確認 本籍地の戸籍窓口で、届書の記載事項証明などの書類から訂正の内容と事由が明らかといえるかを相談する。明らかと認められれば、24条2項・3項の職権訂正で済み、家庭裁判所の手続は不要になる
- 3.職権訂正できない場合は家庭裁判所に申し立て 書類上明らかといえない誤りは、本籍地を管轄する家庭裁判所に戸籍訂正許可を申し立てる(113条)。親子関係など身分関係の中心に関わる事項は、調停・人事訴訟で確定させる必要がある(116条)
- 4.許可・判決の後1か月以内に訂正申請 許可の審判又は確定判決を得たら、1か月以内に市町村役場へ戸籍訂正を申請する(115条・116条)。期限を過ぎると過料の対象になり得るため、確定日を必ず記録しておく
よくある質問 AI による整理
Q1戸籍の職権訂正とは何ですか?
本人の申請によらず、市町村長が自らの権限で戸籍の誤りを直すことです。戸籍法24条2項・3項が根拠で、書類から訂正の内容と事由が明らかな場合に限られます。
Q2戸籍の誤記は誰が直すのですか?
書類上明らかな誤りは市町村長が職権で直せます。そうでない誤り、特に身分関係に関わるものは、通知を受けた届出人や本人が家庭裁判所の許可等を得て訂正を申請します。
Q3戸籍訂正に費用はかかりますか?
職権訂正なら本人の手数料負担は通常ありません。家庭裁判所の戸籍訂正許可を申し立てる場合は、収入印紙や郵便切手、謄本取得費用などがかかります。
Q4戸籍の誤りはいつまでに直せばいいですか?
24条自体に期限はありません。ただし家庭裁判所の許可を得たら1か月以内、確定判決を得たら確定日から1か月以内に訂正を申請する必要があります(115条・116条)。
Q5戸籍の漢字の間違いは窓口で直せる?
届書などから誤りと正しい字が明らかなら職権訂正の対象になり得ます。名は本人の同一性に関わるため、軽微な訂正として許可不要になるかは事案ごとに判断されます。
Q6戸籍訂正の通知を無視したら違法?
通知に応じないこと自体に24条の罰則はありません。ただし誤りが残り、相続やパスポート申請で手続が止まる不利益は本人に及びます。
Q7法務局の許可が必要な戸籍訂正とは?
書類から訂正の内容と事由が明らかな職権訂正のうち、軽微とはいえないもの、又は身分関係の記載に影響するものは、管轄法務局長等の許可を得て行います(24条2項)。
Q8裁判所が戸籍の誤りを見つけたらどうなる?
裁判所その他の官庁、検察官又は吏員が職務上誤りを知ったときは、本人の本籍地の市町村長へ遅滞なく通知する義務があります(24条4項)。その後、市町村長が是正に動きます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1役所から戸籍に間違いがあるって通知が来たんだけど、こっちで何かしないといけないの?
本条1項の通知は、原則としてあなたに訂正の申請を促すためのものである。身分関係に関わる誤りなら、家庭裁判所の許可を得て訂正を申請する(113条)。許可が出たら1か月以内に申請しなければならない(115条)。実務のポイント:家庭裁判所へ行く前に、窓口で「資料を足せば職権訂正できないか」を聞くとよい。追加書類で訂正内容が明らかになれば、職権訂正で済むことがある
Q2戸籍の父親の欄が事実と違うんだけど、役所に言えば直してもらえる?
原則として、役所だけでは直せない。親子関係は身分関係の中心なので、書類上明らかな誤りとはいえないことが多いからだ。親子関係不存在確認などの家庭裁判所の調停・審判や人事訴訟で結論を確定させ、そのうえで訂正を申請するのが通常である(116条)。実務のポイント:DNA 鑑定書を窓口に持っていっても、それだけで職権訂正にはならない。鑑定書は家庭裁判所の手続で使う証拠である
間違えやすい点 AI による整理
- 「役所のミスなら役所が直すのが筋、誰のミスかで決まる」という問いの立て方がそもそも誤っている。本条で職権訂正できるかどうかは、誤りの原因が誰にあるかでは決まらない。戸籍、届書その他の書類から訂正の内容と理由が明らかかどうかで決まる。原因が役所の転記ミスでも、書類から明らかにならなければ通知ルートに回る
- 通知を受けた人の多くは「いつか直せばいい」と考える。問題は、誤った記載がどれほど後になって効いてくるかだ。相続では、亡くなった人の出生から死亡までの戸籍をすべて遡る。そこで記載漏れが見つかると相続人を確定できず、遺産分割も相続登記も止まる。そのころには、事情を説明できる本人がもう亡くなっていることも多い
- あなたにとっては「漢字が一字違うだけ」でも、法律は字数ではなく「身分関係の記載に影響するか」で見る。許可なしで直せる軽微な訂正に当たるかは、その基準で判断される。名は本人の同一性に関わるため、一字の誤りでも簡単な扱いになるとは限らない。扱いは事案によって異なる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 訂正の主体 | 戸籍法24条:市町村長(原則は通知、書類上明らかなら職権訂正) | 戸籍法113条:届出人・利害関係人が家庭裁判所の許可を得て申請 戸籍法116条:確定判決を得た訴えの提起者が申請 |
| 対象となる誤り | 書類から訂正の内容と事由が明らかな誤り | 書類上明らかでない誤りのうち、家裁の審判で扱えるもの 親子関係・婚姻の有効性など判決で確定させるべき身分関係 |
| 外部チェック | 管轄法務局長等の許可(軽微・身分関係に影響なしなら不要) | 家庭裁判所の許可 人事訴訟等の確定判決 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では戸籍登記事項に錯誤又は脱漏があれば更正登記を行う。戸政事務所が職権で更正する余地もあるが、身分事項は裁判所の判決等を要する点で日本と発想が近い
韓国は旧戸籍制度を廃止し個人単位の家族関係登録簿に移行したが、誤りの通知と職権訂正の構造は日本の24条と類似する
ドイツでは明白な誤りは戸籍局(Standesamt)が自ら訂正でき、それ以外は裁判所の命令による訂正となる。段階的な是正構造は日本と共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 区役所から「戸籍の記載に錯誤がある」という封書が届いたら、どうなる? 通知に応じなくても、本条による罰則はない。ただし誤りが書類上明らかといえないものなら、職権では直せないまま残る可能性がある。次にパスポート申請や相続手続で謄本を出したとき、つまずくのはあなた自身だ
- 父が亡くなり、相続登記の期限(3年)まで残り半年。集めた戸籍を見ると、父の出生日が改製原戸籍と現在の戸籍で一日ずれていた。法務局から同一人物だという説明を求められる前に、両方の謄本を持って本籍地の戸籍窓口へ行き、書類上どちらが正しいか明らかといえるか、職権訂正の対象になるかを確かめる
- あなたは市役所の戸籍担当者。届書には「花子」とあるのに、戸籍には「華子」と記載されていた。届書から誤りと正しい内容が明らかなら、本人に家庭裁判所の手続をさせる必要はなく、本条2項の職権訂正へ進める
取るべき行動
被害を受けた側:1. 戸籍に誤りを見つけた、または通知を受けたら、まず現在の戸籍と改製原戸籍・除籍の謄本をそろえ、どこで誤りが生じたかを確かめる2. 届書の記載事項証明など、正しい内容を示す書類があるかを窓口で確認し、職権訂正(本条2項・3項)の対象になるかを尋ねる3. 身分関係に関わる誤りなら、本籍地を管轄する家庭裁判所へ戸籍訂正許可を申し立てる(113条) 4. 親子関係など争いのあるものは調停・人事訴訟を検討し、確定後に訂正を申請する(116条)
訴えられた側:1. 自分が出した届出の誤りについて通知を受けても、それだけで罰則があるわけではない。まず慌てずに誤りの内容を特定する2. 単なる書き損じで、届書などから正しい内容が明らかなら、職権訂正で足りないかを役所に確認する3. 家庭裁判所の許可が必要なら、誤記の経緯を示す資料を集めて申し立てる4. 許可の審判や確定判決を得たら、期限内に訂正を申請する。ここを怠ると過料の対象になる
時効(請求できる期限):本条そのものに期限の定めはなく、市町村長の通知は「遅滞なく」行うとされるだけである。家庭裁判所の許可を得た場合は、許可の裁判があったとき(実務上は審判確定後)から1か月以内に訂正を申請する(戸籍法115条)。確定判決による場合は、確定の日から1か月以内に申請する(同116条)。正当な理由なく怠ると5万円以下の過料(同137条、最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説・戸籍実務:戸籍訂正は誤りの性質で手続が分かれる。書類上明らかな誤りは職権訂正、そうでないもので身分関係に重大な影響を及ぼさないものは家庭裁判所の許可(113条)、親子関係など身分関係の存否に関わるものは確定判決(116条)によるとされる
改正沿革 AI による整理
- 令和元年(2019年)改正(要人的検証) 職権訂正の要件を「書類から訂正の内容と事由が明らかな場合」として整理し、軽微な訂正は管轄法務局長等の許可を不要とする規定を置いたとみられる。改正前の文言と施行日は要確認
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:現行戸籍法の制定により、戸籍の記載の誤りを発見した場合の市町村長の通知義務と職権訂正の規定が置かれた
- 戸籍法 第113条家裁許可による戸籍訂正の申請
- 戸籍法 第115条許可の裁判後1か月以内の申請義務
- 戸籍法 第116条確定判決による戸籍訂正の申請
- 戸籍法 第122条市町村長の処分への家裁不服申立て
- 家事事件手続法 第226条戸籍訂正許可の審判の管轄(現行効力を要確認)
- 人事訴訟法 第2条親子関係等の確定と判決訂正の前提
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