戸籍法 第62条
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民法第七百八十九条第二項の規定によつて嫡出子となるべき者について、父母が嫡出子出生の届出をしたときは、その届出は、認知の届出の効力を有する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 戸籍法第62条は、日本の戸籍法に含まれる条文です。
- 戸籍法第62条の条文原文は「民法第七百八十九条第二項の規定によつて嫡出子となるべき者について、父母が嫡出子出生の届出をしたときは、その届出は、認知の届出の効力を有する。」で始まります。
- 戸籍法第62条は第三節 認知に置かれています。
- 戸籍法の公布日は昭和22年12月22日です。
- 戸籍法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 戸籍法第62条の前の条は戸籍法第61条です。
- 戸籍法第62条の次の条は戸籍法第63条です。
- 戸籍法第62条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第62条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000224 - 本サイト収録
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第62条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000224/62
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点戸籍法62条は、民法789条2項により嫡出子となるべき子について、父母が嫡出子出生届を出したとき、その届出に認知届の効力を認める規定。認知届を別に出す必要はない。
Q · 入籍前に生まれた子の出生届を結婚後に出すと、認知届は別に要るの?
夫婦で嫡出子出生届を出せば、認知届は不要
戸籍法62条により、婚姻前に生まれた子について出生届がまだ出ていない場合、婚姻後に父母が嫡出子出生届を出せば、その届出は認知届の効力を持ちます。これにより民法789条2項の準正が成立し、子は嫡出子の身分を取得します。ただし母がすでに嫡出でない子として出生届を出していた場合は、別に認知届が必要です。また出生届の期限(出生から14日、戸籍法49条)は婚姻の有無にかかわらず進みます。
解説
入籍の前に子どもが生まれ、その後で婚姻届を出した夫婦には、役所で取れる近道がひとつある。婚姻後に父母が「嫡出子出生届」を出せば、その届出は認知届としての効力も持つ。つまり、認知届を別に出さなくても、父子関係の成立と嫡出子の身分の取得(準正:婚姻前に生まれた子が、両親の婚姻と認知によって嫡出子になること)が一枚の届出で済む。ただし、この近道が使えるのは、婚姻前に生まれた子の出生届がまだ出ていない場合である。母がすでに「嫡出でない子」として出生届を出しているなら、父は民法781条の認知届を改めて出す必要がある。見落としやすい点がもうひとつある。この届出は法律上「認知」として扱われるため、民法786条の認知無効の訴えの対象になりうる。出生届の父欄に署名するということは、父子関係の法的な引き金を引くことと同じなのである。
法的な位置づけ
戸籍法62条は、婚姻前に出生し、父母の婚姻中の認知によって嫡出子の身分を取得すべき子(民法789条2項)について、父母が嫡出子出生の届出をした場合に、その届出が認知の届出の効力を有することを定める規定である。出生届と認知届を一体化する戸籍手続上の特則として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.出生日と届出期限を確認する 子の出生日から14日の届出期限(戸籍法49条)を計算する。婚姻届をその期限内に出せるかどうかで、嫡出子出生届一枚で済むルートか、嫡出でない子の出生届と認知届の二段階ルートかが分かれる
- 2.婚姻届を先に提出する 出生届より先に婚姻届を提出し、受理されたことを確認する。順番が逆になり母が嫡出でない子として出生届を出すと、本条のルートは使えなくなる
- 3.父母で嫡出子出生届を提出する 出生届の「父母との続き柄」欄で嫡出子を選び、父母の氏名を記載して提出する。父子関係に疑問があれば、署名前に確認しておく。この届出は法律上の認知として扱われる
- 4.戸籍謄本で記載を確認する 受理後、父母の戸籍謄本を取得し、子が嫡出子として父母の戸籍に入っていること、父母欄と続柄が正しく記載されていることを確認する
- 5.国際結婚なら国籍手続を別に確認する 母が外国籍の場合、戸籍の手続とは別に、国籍法3条による国籍取得届の要否を法務局に確認する。戸籍の記載が整っても国籍は自動的には付かない
よくある質問 AI による整理
Q1準正とは何ですか?
婚姻前に生まれた子が、父母の婚姻と父の認知によって嫡出子の身分を取得することです。民法789条が定め、婚姻準正と認知準正の二種類があります。
Q2婚姻前に生まれた子の出生届はいつまでに出す?
出生の日から14日以内です(戸籍法49条)。入籍待ちでも期限は延びず、正当な理由なく遅れると5万円以下の過料の対象になりえます(同法137条)。
Q3出生届の期限までに入籍が間に合わないときはどうする?
期限内に母が嫡出でない子として出生届を出し、婚姻後に父が認知届を出す流れになります。婚姻と認知がそろえば準正により嫡出子の身分を取得します。
Q4入籍後に嫡出子出生届を出すと、子どもはどの戸籍に入る?
嫡出子として届け出るため、父母の氏を称して父母の戸籍に入ります(民法790条1項、戸籍法18条1項)。母の戸籍を経由する記載は生じません。
Q5認知届は父だけで出せる?
任意認知は父の届出で行えますが、子が成年なら子本人の承諾(民法782条)、胎児なら母の承諾(同法783条)が必要です。未成年の子なら原則として承諾は不要です。
Q6嫡出子出生届はどこの役所に出す?
子の出生地、父母の本籍地、または届出人の所在地の市区町村役場に提出できます(戸籍法25条・51条)。出生証明書の添付が必要です。
Q7外国人の母と日本人の父の子、出生後に入籍したら日本国籍は?
戸籍の届出だけでは国籍は付きません。出生後の認知による国籍取得は、18歳未満であることなどの要件を満たしたうえで、国籍法3条による法務大臣への届出が必要です。
Q8胎児認知とは何ですか?
子の出生前に父が認知する制度で、母の承諾が必要です(民法783条1項)。出生前に父子関係を確定させておきたい場合、特に国際結婚で使われます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1入籍前に生まれた子なんですけど、認知届と出生届の両方を出さないといけないんですか?
出生届がまだ出ていないなら、婚姻後に父母が嫡出子出生届を出せば、それが認知届の効力を持つので一枚で足ります(戸籍法62条、民法789条2項)。母がすでに嫡出でない子として出生届を出している場合は、別に認知届が必要です。実務のポイント:どちらのルートになるかは「どの届出が先に受理されたか」だけで決まる。窓口に行く前に届出の順番を夫婦で決めておくと、手続の数が一つ減る
Q2出生届を出したあとで自分の子じゃないと分かった場合、取り消せますか?
役所への届出を撤回するだけでは済みません。本条によって届出は認知として扱われるため、認知無効の訴え(民法786条)で争うことになり、家庭裁判所の調停が先に行われます。実務のポイント:令和4年改正で、認知者自身が無効を主張できることが条文上明確になった一方、認知の時から7年という期限が付いた。「いつか確かめよう」と先延ばしにするほど選択肢が減っていく
間違えやすい点 AI による整理
- 「出生届は子どもの誕生を報告する書類で、父子関係を決める書類ではない」と思いがちだが、婚姻前に生まれた子について父母が嫡出子出生届を出した場合、その届出は法律上の認知として扱われる。書類の名前と法的な効果が一致していない
- 「嫡出子にしておかないと、相続で子どもが損をする」と考えて手続を急ぐ人は多いが、この前提はすでに古い。平成25年(2013年)の最高裁大法廷決定と民法900条の改正によって、嫡出子と嫡出でない子の法定相続分は同じになった。準正の実益は、相続分よりも戸籍上の記載や親権・氏の扱いのほうにある
- 父親の側から見ると「出生届にサインしただけ」でも、法律の側から見ると「自分の子だと認めた」ことになる。後で血縁がないと分かったとき、この落差が響く。争うには認知無効の訴えを起こす必要があり、しかも期限がある(民法786条)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 届出の性質 | 戸籍法62条:嫡出子出生届が認知届を兼ねる | 戸籍法60条:認知届(父子関係を単独で成立させる) 戸籍法49条:出生届(子の出生を報告する) |
| 使える場面 | 婚姻前に出生、出生届未提出、婚姻後に父母が届出 | 嫡出でない子として出生届済み、または婚姻しない場合 すべての出生(嫡出・嫡出でない子を問わない) |
| 法的効果 | 出生の登録+認知+準正(嫡出子の身分取得)が一度に成立 | 父子関係の成立。婚姻中なら準正も生じる 出生の登録のみ。父子関係は嫡出推定などによる |
| 期限 | 独立の期限なし。ただし出生届としての14日期限は適用 | 任意認知に期限なし(胎児認知・遺言認知も可) 出生の日から14日以内、懈怠は過料(同法137条) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も婚姻による準正(視為婚生子女)を維持し、認領を別に定める。出生登記と認領登記は戸籍法上の別の登記として扱われる
韓国は父が婚姻外の子について親生子出生申告をした場合に認知の効力を認める明文を置き、日本の本条と発想が近い
ドイツは1998年の親子法改正で嫡出・非嫡出の区別と準正制度を廃止し、父性は婚姻・承認・裁判上の確定で決まる
米国は出生時の病院等での任意の親子関係承認書(VAP)への署名が父子関係を確定させる仕組みが広く採用されている。州により扱いが異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 妊娠が分かってから婚姻届の準備を進めていたら、先に子どもが生まれた。出生届を出さないまま2週間後に入籍した。このとき夫婦で嫡出子出生届を出せば、認知届も兼ねる。ただし出生から14日の届出期限(戸籍法49条)は婚姻の有無にかかわらず進んでいるので、遅れれば過料の対象になりうる
- 子どもが3歳になった頃、DNA 検査で自分の子ではないと分かったら、あのとき出した嫡出子出生届はどうなる? 本条によってあの届出は認知として扱われているので、争う手段は民法786条の認知無効の訴えである。しかも認知者は原則として認知の時から7年という期限を背負っている
- 外国籍の母と日本人の父が、子の出生後に日本で入籍し、嫡出子出生届を出した。戸籍上の親子関係は整うが、子の日本国籍は自動的には付いてこない。出生後の認知によって国籍を取得するには、国籍法3条に基づく法務大臣への届出が別に必要になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 婚姻前に生まれた子の父が認知を渋っている場合、まず出生届が提出済みかどうか、どの種類の届出だったかを戸籍謄本で確認する2. 父が任意に届出をしないなら、家庭裁判所に認知調停を申し立て、合意できなければ認知の訴え(民法787条)へ進む3. 子が外国籍なら、戸籍の手続とは別に国籍法3条の届出の要否を法務局に確認する
訴えられた側:1. 自分が出した嫡出子出生届が本条により認知として扱われているかを、戸籍の記載で確認する2. 血縁がないと考える根拠があれば、DNA 鑑定などの資料を用意する3. 認知無効の訴え(民法786条)の期限を計算し、期限が迫っているなら家事事件を扱う弁護士に早めに相談する。調停前置が原則である
時効(請求できる期限):本条の届出そのものに独立した期限はないが、出生届は出生の日から14日以内(戸籍法49条)で、正当な理由なく遅れれば5万円以下の過料(同法137条)。認知無効の訴えは、認知者は認知の時から7年、子は認知を知った時から7年が原則(民法786条、令和4年改正、2024年4月1日施行。最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条は、嫡出子出生届に父が自分の子と認める意思が当然に含まれていることに着目し、認知届の重複を省く手続上の特則とされる。実体上の準正の要件は民法789条が定め、本条はその戸籍上の実現方法を定めるにとどまる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:現行戸籍法(昭和22年法律第224号)の制定。新憲法下の家族法改正に合わせて戸籍制度が再編され、本条もその一部として置かれた
- 戸籍法 第49条出生届の14日期限と記載事項
- 戸籍法 第52条出生届の届出義務者
- 戸籍法 第60条認知届の記載事項
- 戸籍法 第137条届出懈怠に対する過料
- 民法 第789条準正の実体規定、本条の前提
- 民法 第786条認知無効の訴えと7年の期間制限
- 国籍法 第3条認知された子の届出による国籍取得
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