戸籍法 第72条
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民法第八百十一条第六項の規定によつて離縁をする場合には、生存当事者だけで、その届出をすることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 戸籍法第72条は、日本の戸籍法に含まれる条文です。
- 戸籍法第72条の条文原文は「民法第八百十一条第六項の規定によつて離縁をする場合には、生存当事者だけで、その届出をすることができる。」で始まります。
- 戸籍法第72条は第五節 養子離縁に置かれています。
- 戸籍法の公布日は昭和22年12月22日です。
- 戸籍法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 戸籍法第72条の前の条は戸籍法第71条です。
- 戸籍法第72条の次の条は戸籍法第73条です。
- 戸籍法第72条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第72条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000224 - 本サイト収録
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第72条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000224/72
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点戸籍法72条は、家庭裁判所の許可を得て死後離縁をする場合、生存当事者だけで離縁届を出せると定める。届書には許可の審判書謄本を添付する。
Q · 養親が亡くなった後に離縁したい。届出は誰がすればいいの?
家裁の許可があれば、生きている当事者一人で届出できる
戸籍法72条により、民法811条6項の死後離縁は、生存当事者だけで届け出ることができます。まず申立人の住所地の家庭裁判所で死後離縁の許可を得ます(家事事件手続法162条)。許可の審判が確定したら、審判書謄本と確定証明書を添えて離縁届を市区町村役場に提出します(戸籍法38条2項)。亡くなった養親の親族の署名や同意は、届出の要件ではありません。
解説
養親の葬儀が終わっても、あなたとその家の親族関係は一日も途切れていない。養子縁組は、当事者の一方が亡くなっても自動的には消えないからだ。養親の親は法律上いまも祖父母であり、養親のきょうだいはいまも叔父・叔母である。この縁を切る道が「死後離縁」である。民法811条6項により家庭裁判所の許可を得たうえで、戸籍法72条の定めにより、生きている当事者だけで届出ができる。協議の相手がもういないので、相手方の署名は要らない。家裁の許可の審判書謄本を添えて、役所へ一人で出せばよい(戸籍法38条2項)。押さえておくべき点は三つある。第一に、切れるのは亡くなった養親との縁だけでなく、その血族全員との親族関係である(民法729条)。扶養の問題も代襲相続もここで消える。第二に、すでに受け取った相続財産は返さなくてよい。離縁の効果は将来に向かって生じるだけである。第三に、氏は原則として縁組前の氏に戻る(民法816条1項)。ただし婚姻で配偶者の氏を名乗っている場合などは例外がある。
法的な位置づけ
死後離縁の届出とは、養子縁組の当事者の一方が死亡した後、生存当事者が民法第811条第6項により家庭裁判所の許可を得て離縁する場合に、その生存当事者が単独で行う離縁の届出をいう。戸籍法第72条がこれを定める。許可の審判書謄本の添付を要し、届出によって離縁の効力が生じる創設的届出である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.戸籍謄本をそろえて縁組の継続を確認 亡くなった当事者の除籍謄本(死亡の記載があるもの)と、申立人自身の戸籍謄本を取り寄せる。縁組が今も続いていること、夫婦共同縁組の場合はどちらとの縁組を切るのかを確認する
- 2.家庭裁判所に死後離縁の許可を申し立てる 申立人の住所地を管轄する家庭裁判所に死後離縁許可の申立書を提出する(家事事件手続法162条)。申立ての理由には、扶養の負担だけでなく、関係が実際に途絶えている事情などを具体的に書く
- 3.許可の審判の確定を待つ 許可の審判が告知されてから2週間は即時抗告の期間になる(家事事件手続法86条)。期間が過ぎたら、家庭裁判所に確定証明書の交付を申請する
- 4.生存当事者だけで離縁届を出す 市区町村役場に離縁届を提出する。届出人は生存当事者一人でよく、亡くなった側の署名や証人は要らない。審判書謄本と確定証明書を添付する(戸籍法72条、38条2項)
- 5.氏の扱いを決める 縁組から7年以上たっていて、離縁時の氏を名乗り続けたい場合は、離縁の日から3か月以内に「離縁の際に称していた氏を称する届」を出す(民法816条2項、戸籍法73条の2)
よくある質問 AI による整理
Q1死後離縁とは何ですか?
養子縁組の当事者の一方が亡くなった後に、生きている側が家庭裁判所の許可を得て縁組を解消する手続です(民法811条6項)。届出は戸籍法72条により一人でできます。
Q2死後離縁の届出はどこに出す?
届出人の本籍地か所在地の市区町村役場に出します(戸籍法25条)。家裁の許可の審判書謄本と確定証明書を添付します。
Q3死後離縁の許可申立ての費用はいくら?
収入印紙800円と、裁判所ごとに決められた連絡用の郵便切手が必要です。戸籍謄本の取得費用も別にかかります。
Q4死後離縁 いつまでにすればいい?
期限はありません。当事者の死亡後いつでも許可を申し立てられ、許可が確定した後の届出にも提出期限はありません。
Q5死後離縁は養親側からもできる?
できます。養子が亡くなった後、生きている養親が家裁の許可を得て離縁できます。ただし相続から外すことが主な目的とみられると、審理は慎重になります。
Q6死後離縁したら苗字はどうなる?
原則として縁組前の氏に戻ります(民法816条1項)。縁組から7年以上たっていれば、3か月以内の届出で離縁時の氏を名乗り続けることもできます。
Q7死後離縁の許可が下りないことはある?
あります。扶養から逃れることだけが目的とみられるなど、恣意的な離縁と判断されると却下されることがあります。関係が実際に途絶えている事情の説明が重要です。
Q8死後離縁すると養親の親族との関係はどうなる?
亡くなった養親の血族との親族関係はすべて終わります(民法729条)。扶養の問題や代襲相続の関係もなくなります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1養父が亡くなったんですけど、相続放棄と死後離縁ってどっちをやればいいんですか?
目的が違う別々の手続である。相続放棄は、自分のために相続が始まったことを知った時から3か月以内に行う(民法915条)。死後離縁は期限がなく、将来に向かって親族関係を終わらせる(民法811条6項、本条)。放棄しても縁組は残り、離縁しても受け取った相続はそのまま残る。実務のポイント:養父に借金があり、その親族とも縁を切りたい人は、両方の手続が必要になる。3か月の期限がある放棄を先に進めるのが順番である
Q2離縁届って、亡くなった養親の家族にサインをもらわないとダメですか?
不要である。本条により、生きている当事者だけで届出ができる。届書には家庭裁判所の許可の審判書謄本と確定証明書を添える(戸籍法38条2項)。協議離縁と違い、証人二人の署名も求められない。実務のポイント:親族の同意は届出の要件ではないが、許可の審理では家裁が親族に意見を聞くことがある。同意がなくても許可されることはある。ただ、あらかじめ事情を伝えておくと即時抗告を招きにくい
間違えやすい点 AI による整理
- 「養親が亡くなったら縁組は自然に終わる」と思われがちだが、実際は逆である。死亡しても縁組は続き、養親の血族との親族関係も扶養の問題も、そのまま残る。何もしなければ、関係は法律上ずっと続く
- 「死後離縁したら、相続した財産を返さないといけないのか」という問い自体が前提を誤っている。相続は養親が亡くなった瞬間に確定しており、離縁は将来に向かってしか効力を持たない。死後離縁は相続放棄の代わりにならないし、相続を取り消すものでもない。この二つは別の手続である
- 本人の感覚では「亡き養父との別れ」かもしれないが、法律上は養父の親・きょうだい・おい・めいとの親族関係がまとめて終わる手続である(民法729条)。しかも、生きている養母との縁組はそのまま残る。気持ちの上での区切りと、法律上どこまで切れるかがずれている点が、後になって問題になりやすい
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 届出の対象 | 戸籍法72条:家裁の許可を得た死後離縁(民法811条6項) | 戸籍法70条:協議離縁の届出 戸籍法73条:裁判離縁の届出 |
| 届出人 | 生存当事者だけ | 養親と養子の双方(15歳未満は法定代理人) 訴えを提起した者 |
| 添付・要件 | 家裁の許可の審判書謄本と確定証明書(38条2項) | 成年の証人2人の署名(民法812条・739条2項) 判決謄本と確定証明書 |
| 届出の性質と期限 | 創設的届出、期限なし | 創設的届出、期限なし 報告的届出、確定日から10日以内(73条による63条準用) |
他国ではどう定めているか 1 か国
台湾でも養父母の死亡後、養子女が法院の許可を得て収養を終止できる。条文上は養子女の側からの申立てが定められている点が、養親側からも申し立てられる日本と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたは妻の両親の養子に入った、いわゆる婿養子である。妻とは三年前に離婚し、その後に義父が亡くなった。義母からは「うちの子なんだから、老後はお願いね」と言われる。離婚しても縁組は別に残っている。義父との縁は死後離縁で切れるが、生きている義母との縁組は別に協議離縁が必要になる。二本の糸を一本ずつ外す作業である
- 養子にした息子が急死し、その妻や孫とは疎遠になった。もし自分が死んだら、財産は孫へ行くのか? 行く。縁組後に生まれた養子の子は代襲相続人になるからだ(民法887条2項)。養親の側からも死後離縁を申し立てられるが、相続から外すことが主な目的だと見られれば、家裁は慎重に審理する
- 許可の審判書が届いた。利害関係人が即時抗告できる期間は2週間である。確定証明書が出るまで待ってから、一人で役所へ行く
取るべき行動
被害を受けた側:1. 亡くなった当事者の戸籍謄本と自分の戸籍謄本をそろえ、縁組が今も続いていることを確認する2. 住所地の家庭裁判所に死後離縁の許可を申し立てる(家事事件手続法162条)。理由は扶養の負担だけでなく、関係が実際に途絶えていることなどを具体的に書く3. 許可の審判が確定したら、審判書謄本と確定証明書を添えて離縁届を一人で出す4. 生きている養親とも縁を切りたい場合は、別に協議離縁の手続を行う
訴えられた側:1. 死後離縁の申立てで利害関係人となる養親の血族には、家裁から意見を求められることがある。相続財産を受け取った直後の扶養逃れなど、事情を具体的に伝える2. 許可の審判に不服があれば、告知から2週間以内に即時抗告する3. 離縁が成立しても、すでに行われた相続はさかのぼって変わらない。遺産分割の交渉は別の手続として進める
時効(請求できる期限):死後離縁そのものに期限はなく、当事者の死亡後いつでも申し立てられる。許可の審判に対する即時抗告は告知から2週間(家事事件手続法86条)。届出は届け出た時点で効力が生じる創設的届出なので、提出期限はない。縁組の日から7年経過後に離縁して旧姓に戻った者が離縁の際の氏を名乗り続けたい場合は、離縁の日から3か月以内に届け出る(民法816条2項、戸籍法73条の2)
学説
通説:死後離縁の許可は、生存当事者の意思を尊重しつつ、扶養逃れや相続の操作など恣意的な目的による離縁を家庭裁判所の関門で抑える制度と理解される。戸籍法72条は、許可後の届出を生存者だけで完結させる手続上の規定である
- 戸籍法 第38条裁判所の許可謄本の添付義務
- 戸籍法 第70条離縁届の記載事項
- 戸籍法 第73条の2離縁の際の氏を称する届出
- 民法 第811条死後離縁の実体要件(6項)
- 民法 第729条離縁による親族関係の終了
- 家事事件手続法 第162条死後離縁許可審判の手続
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