戸籍法 第38条
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- 届出事件について父母その他の者の同意又は承諾を必要とするときは、届書にその同意又は承諾を証する書面を添付しなければならない。ただし、同意又は承諾をした者に、届書にその旨を付記させて、署名させるだけで足りる。
- 2.届出事件について裁判又は官庁の許可を必要とするときは、届書に裁判又は許可書の謄本を添付しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 戸籍法第38条は、日本の戸籍法に含まれる条文です。
- 戸籍法第38条の条文原文は「届出事件について父母その他の者の同意又は承諾を必要とするときは、届書にその同意又は承諾を証する書面を添付しなければならない。ただし、同意又は承諾をした者に、届書…」で始まります。
- 戸籍法第38条は第一節 通則に置かれています。
- 戸籍法の公布日は昭和22年12月22日です。
- 戸籍法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 戸籍法第38条の前の条は戸籍法第37条です。
- 戸籍法第38条の次の条は戸籍法第39条です。
- 戸籍法第38条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第38条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000224 - 本サイト収録
戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第38条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000224/38
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点戸籍法38条は、父母その他の者の同意・承諾が必要な届出では同意書を届書に添付し、裁判所等の許可が必要な届出では許可書の謄本を添付することを定める。
Q · 養子縁組で配偶者の同意が要るとき、別に同意書を作らないといけないの?
届書に同意の旨を書き添えて署名すれば足りる
戸籍法38条1項は、届出に父母その他の者の同意や承諾が必要な場合、同意を証する書面の添付を求めています。ただし同項ただし書により、同意した人が届書にその旨を付記して署名すれば、別紙の同意書は不要です。一方、未成年者との養子縁組や子の氏の変更など、家庭裁判所の許可が必要な届出では、同条2項により審判書または許可書の謄本の添付が必須となり、これがなければ受理されません。
解説
届書を一枚出せば家族関係は動く。ただし、すべての届出が本人の意思だけで完結するわけではない。成年者を養子にするときの配偶者の同意(民法796条)、成年の子を認知するときの本人の承諾(民法782条)、胎児を認知するときの母の承諾(民法783条)。こうした「第三者の OK」が法律上必要な届出では、その同意や承諾を証明する書面を届書に付けなければならない。ここが実務上のポイントになる。別に同意書を作らなくてもよく、同意した本人が届書の余白に「同意する」と書いて署名すれば足りる。押印も今の条文では求められていない。第2項はもう一段重い。未成年者との養子縁組(民法798条)、離婚後の子の氏の変更(民法791条)、氏や名の変更(戸籍法107条、107条の2)のように家庭裁判所の許可が要る届出は、許可の審判書の謄本(裁判所が発行する正式な写し)を添付しない限り、窓口を通らない。つまり届出の成否は、窓口に行く前に誰の署名と、どの謄本をそろえたかで決まっている。
法的な位置づけ
戸籍法38条は、届出事件の添付書類を定める規定である。第1項は、民法等により父母その他の者の同意または承諾を要する届出について、同意・承諾を証する書面の添付を求め、同意者による届書への付記と署名で代替できるとする。第2項は、裁判または官庁の許可を要する届出について、裁判書または許可書の謄本の添付を義務づける。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.届出の種類から必要な同意・許可を洗い出す 提出する届出(養子縁組、認知、入籍、氏の変更など)ごとに、民法等で誰の同意・承諾が必要か、家庭裁判所の許可が必要かを確認する。配偶者のいる人の縁組は配偶者の同意、未成年者との縁組は原則家裁許可が必要
- 2.家裁の許可が必要なら先に審判を得る 許可が必要な届出では、家庭裁判所に許可の申立てを行い、審判が出たら審判書の謄本の交付を申請する。申立てと同時に謄本交付も申請しておくと手戻りが少ない
- 3.同意者に届書へ付記・署名してもらう 同意・承諾が必要な届出では、同意者本人が届書の「その他」欄などに「上記届出に同意する」旨を書き添えて署名する。別紙の同意書でもよいが、届書内で完結させる方が不備を指摘されにくい
- 4.添付書類をそろえて窓口に提出する 届書、審判書・許可書の謄本、その他必要書類をまとめて本籍地または所在地の市区町村役場に提出する。届出人の本人確認書類も持参する
よくある質問 AI による整理
Q1戸籍法38条とは?
届出に第三者の同意・承諾や裁判所等の許可が必要な場合に、その証明書面や許可書の謄本を届書に添付するよう定めた規定です。
Q2養子縁組の同意書に実印は必要?
条文上は不要です。戸籍法38条1項ただし書により、同意者が届書に同意の旨を付記して署名すれば足り、押印や印鑑証明書は求められていません。
Q3子の氏の変更許可の審判書謄本はどこでもらえる?
許可の審判をした家庭裁判所に交付申請します。入籍届にはこの謄本の添付が必要で(戸籍法38条2項)、告知を受けただけでは届出できません。
Q4胎児認知に母の承諾は必要?
必要です(民法783条1項)。戸籍法38条1項により、母が胎児認知届に承諾の旨を付記して署名するか、承諾書を添付して届け出ます。
Q5配偶者の同意なしの養子縁組は無効?
当然に無効ではなく、取消しの対象です(民法806条の2)。同意していない配偶者は、縁組を知ってから6か月以内かつ追認前なら家庭裁判所に取消しを求められます。
Q6未成年者を養子にするとき家庭裁判所の許可はいる?
原則として必要です(民法798条)。ただし自己または配偶者の直系卑属を養子にする場合は不要です。許可が要るときは審判書謄本を縁組届に添付します。
Q7成年の子を認知するのに本人の承諾はいる?
必要です(民法782条)。成年の子の承諾がなければ認知できず、認知届には子本人の承諾の付記・署名か承諾書を添付します。
Q8同意書を偽造して届出したらどうなる?
他人名義の署名を無断で作れば私文書偽造(刑法159条)、虚偽の届出で戸籍に不実記載させれば公正証書原本不実記載(刑法157条)の問題になりえます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1妻の同意って、妻も一緒に役所に行かないとダメなんですか?
行く必要はない。本条1項ただし書により、同意する人が届書に同意の旨を書き添えて署名すれば足りる。届書を持参するのは届出人だけでよい。実務のポイント:縁組届には「その他」欄があり、そこに「上記縁組に同意する」と書いて配偶者が署名するのが実務の定番である。別紙を作るとかえって記載の不備を指摘されやすく、欄の中で完結させる方が一回で通りやすい
Q2家庭裁判所の許可が出たのに、役所で受理されませんでした。なんで?
多くは添付書類の問題である。本条2項は裁判または許可書の「謄本」の添付を求めており、審判の告知を受けただけでは足りない。家庭裁判所で謄本の交付を申請し、届書に付ける必要がある。実務のポイント:謄本は1枚150円の収入印紙で交付される(最新の改正状況をご確認ください)。許可の申立てと同時に謄本交付も申請しておくと、審判が出てすぐ役所に向かえるので、二度手間を避けられる
間違えやすい点 AI による整理
- 同意書は決まった書式に実印を押して、印鑑証明書を付けるものだと思われがちだ。実際には、同意者が届書そのものに同意の旨を書き添えて署名すれば足りる(本条1項ただし書)。押印も条文上の要件ではない。わざわざ別紙を作り、役所に何度も通う必要はない
- 「役所が受理したのだから、その縁組は完全に有効だ」という理解は半分しか正しくない。窓口の審査は形式面が中心で、偽の同意書でも見抜けずに受理されることはある。受理された後でも、同意していない配偶者や監護者は取消しを請求できる(民法806条の2、806条の3)。受理は終点ではなく、争いの出発点にもなる
- 「未成年の結婚には親の同意が必要」という知識は、令和4年(2022年)4月1日の成年年齢引下げで過去のものになった。婚姻できる年齢が男女とも18歳にそろい、成年者しか結婚できなくなったため、父母の同意の規定(旧民法737条)は削除された。今も同意書を用意しようとしているなら、その問い自体が古い
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 戸籍法38条:同意・承諾・許可が要る届出の添付書類 | 戸籍法29条:すべての届書に共通する記載事項と署名 戸籍法63条:裁判認知の届出(謄本添付と期間) |
| 添付書類 | 同意書(届書への付記署名で代替可)/裁判書・許可書の謄本 | 定めなし(記載事項の規律) 裁判の謄本(確定した認知の裁判) |
| 届出の期限 | 本条自体に期限なし(添付先の届出に従う) | 期限の定めなし 裁判確定日から10日以内 |
| 無断届出への備え | 同意欄の偽造は取消し・刑事責任の問題に | 届書の署名が本人確認の前提 戸籍法27条の2の不受理申出で事前に止める |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾でも戸籍登記の申請時に身分変動を証する文件の提出が求められる。収養は法院の認可裁定が前提となる点で、日本の家裁許可と同様の構造を持つ
韓国は旧戸籍法を2008年に家族関係登録法へ改めたが、同意・承諾・許可を要する届出の証明書面添付という枠組みは日本の本条と近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 離婚して子どもを連れて旧姓に戻った。ところが子どもの戸籍は元夫側に残ったまま。子を自分の戸籍に移すには、まず家庭裁判所で「子の氏の変更許可」を取り(民法791条)、その審判書謄本を入籍届に付けて提出する(戸籍法98条)。謄本を忘れて窓口に行けば、その日はそのまま帰ることになる
- もし配偶者に黙って、相続税対策として成人した孫を養子にしたら、どうなる? 配偶者の同意がない縁組は取消しの対象になる(民法806条の2)。同意欄に配偶者の名前を勝手に書けば私文書偽造(刑法159条)の問題にもなる。「家族のため」のつもりが、家族から訴えられる入口になる
- 年下のパートナーが妊娠中で、出産前に胎児認知をしておきたい。母の承諾が要件なので、届書に本人の承諾の付記と署名があれば済む。二人で窓口に行く日程が合わないなら、署名入りの届書を一人が持参すればよい
- 義父があなたの配偶者と養子縁組をしていたと知ってから、もう五か月が経った。同意した覚えはない。知ってから六か月を過ぎるか追認すると取消しを求められなくなる(民法806条の2第1項ただし書)。残りは一か月もない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分の戸籍謄本と相手方の戸籍謄本を取り、いつ、どの届出が受理されたかを確認する2. 同意していないのに同意欄に署名がある場合、届書の記載事項証明書(戸籍法48条2項、利害関係人が請求)で筆跡を確認する3. 縁組の取消しは家庭裁判所の調停・訴訟で争う。知った時から六か月の期限に注意する4. 今後の無断届出を防ぐため、不受理申出を出しておく
訴えられた側:1. 同意者本人が届書に署名した事実、または同意書原本を保全しておく2. 同意者がその後、縁組を知りながら異議を述べていない事情(追認にあたりうる行為)の記録を集める3. 取消しを求められた時期が、知った時から六か月を過ぎていないかを確認する4. 他人の署名を代筆していた場合は刑事責任(刑法159条、157条)の問題にもなりうるため、早い段階で弁護士に相談する
時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。ただし添付先の届出によって期限が異なる。婚姻・縁組など届出で効力が生じる届出には期間がない。裁判による認知などの報告的届出は裁判確定日から10日以内(戸籍法63条など)。同意を欠いた縁組の取消しは、同意していない者が縁組を知った後6か月を過ぎるか追認すると請求できなくなる(民法806条の2、806条の3)
改正沿革 AI による整理
- 令和3年(2021年)前後(要検証) 押印見直しの一連の改正で、1項ただし書の同意者に求める方式が「署名押印」から「署名」のみに改められたとみられる。改正年と施行日は人手による確認が必要
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:現行戸籍法の制定(昭和22年法律第224号)に伴い、同意・承諾・許可を要する届出の添付書類に関する規定として設けられた
- 戸籍法 第29条届書の一般的記載事項と署名
- 戸籍法 第27条の2窓口での本人確認と不受理申出
- 戸籍法 第63条裁判認知の謄本添付と10日の届出期間
- 戸籍法 第107条家裁許可を要する氏の変更届
- 民法 第796条配偶者の同意を要する縁組の実体要件
- 民法 第798条未成年者縁組の家裁許可要件
- 民法 第783条胎児認知における母の承諾要件
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