国会法 第108条
クイックジャンプ
各議院の議員が、他の議院の議員となつたときは、退職者となる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国会法第108条は、日本の国会法に含まれる条文です。
- 国会法第108条の条文原文は「各議院の議員が、他の議院の議員となつたときは、退職者となる。」で始まります。
- 国会法第108条は第十三章に置かれています。
- 国会法の公布日は昭和22年4月30日です。
- 国会法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 国会法第108条の前の条は国会法第107条です。
- 国会法第108条の次の条は国会法第109条です。
- 国会法第108条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第108条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC1000000079 - 本サイト収録
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第108条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC1000000079/108
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国会法108条は、各議院の議員が他の議院の議員となったとき、元の議院の退職者となると定める。本人の辞職願や議院の許可は不要で、憲法48条の両院兼職禁止を具体化する。
Q · 参議院議員が衆議院議員になったら、参議院の席はどうなるの?
他院の議員になった瞬間、元の院は自動的に退職となる
国会法108条により、各議院の議員が他の議院の議員となったときは、元の議院の退職者となります。国会法107条の辞職と異なり、本人の願い出や議院の許可は不要で、法律上当然に議席を失います。ただし実務上は、公職選挙法の規定により立候補を届け出た時点で元の議院の職を失うとされるため、108条は憲法48条の兼職禁止を最終的に保証する安全装置として位置づけられます。
解説
衆議院と参議院、両方の議席を同時に持つ政治家は日本に一人もいない。日本国憲法48条が「何人も、同時に両議院の議員たることはできない」と定め、国会法108条がその実行役になっているからだ。一方の院の議員が他方の院の議員になった瞬間、元の院の議員としては「退職者」になる。本人の辞職願も、議院の許可(国会法107条)もいらない。法律が自動的に席を外す。ただ、実務でこの条文が実際に働く場面はほとんどない。参議院議員が衆院選に「鞍替え」出馬する場合、公職選挙法の規定で、立候補を届け出た時点で議員の職を失うとされるからだ。つまり108条は、先に落ちるブレーカーがある配電盤の奥に置かれた最後のヒューズである。ニュースで「鞍替え出馬で自動失職」と聞いたとき、どの法律のどの段階で議席が消えたのかを区別できる人は、議員の身分の仕組みを正確に見ている数少ない側にいる
法的な位置づけ
国会法108条は、両議院議員の兼職禁止(日本国憲法48条)を担保する規定であり、一方の議院の議員が他方の議院の議員となった場合に、元の議院における議員の地位を法律上当然に消滅させ、退職者として扱う旨を定める。本人の意思表示や議院の許可を要件としない点で、同法107条の辞職と区別される。
よくある質問 AI による整理
Q1国会法108条とは何ですか?
衆議院・参議院の一方の議員が他方の議員になったとき、元の議院の議員を自動的に退職者とする規定です。憲法48条の兼職禁止を具体化しています。
Q2衆議院と参議院の議員を兼ねることはできる?
できません。日本国憲法48条が「何人も、同時に両議院の議員たることはできない」と定め、国会法108条がこれを実行する仕組みになっています。
Q3鞍替え出馬とはどういう意味ですか?
現職の国会議員が、所属する議院とは別の議院の選挙に立候補することです。参院議員が衆院選に出る例が典型で、立候補届出の時点で元の議席を失うとされます。
Q4鞍替え出馬で議員を失職するのはいつ?
公職選挙法の規定により、立候補を届け出た日に元の議院の議員を辞したものとみなされるとされます。当選日ではなく届出日である点が重要です。
Q5国会議員が自動的に失職するのはどんな場合?
他院の議員となった場合(国会法108条)、被選資格を失った場合(同109条)などです。いずれも本人の意思や議院の許可を問わず法律上当然に生じます。
Q6国会議員の辞職に許可は必要?
必要です。国会法107条により、議員の辞職には議院の許可(閉会中は議長の許可)が必要です。108条の退職とは手続が異なります。
Q7鞍替えで空いた比例の議席は誰が埋める?
比例代表選出議員の欠員は、公職選挙法の繰上補充の規定により、名簿の次順位者が当選人となる場合があります。要件や期限は同法の規定を確認する必要があります。
Q8国会議員の退職と辞職の違いは?
辞職は本人の願い出と議院の許可による離職(国会法107条)、退職は法定事由の発生で当然に地位を失うもの(同108条・109条)です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1参院議員が衆院選に出て落ちたら、参院議員に戻れるんですか?
戻れません。公職選挙法の規定で、立候補を届け出た時点で参議院議員の職を失ったものとされるため、落選しても参院の議席は復活しません。国会法108条は当選後の兼職を防ぐ最後の安全装置です。実務のポイント:鞍替え組の陣営が任期の残り年数を細かく計算するのはこのためです。参院の任期が長く残っているほど、失う議席の重みが大きくなる(最新の改正状況をご確認ください)
Q2108条で「退職者となる」って、辞職とどう違うんですか?
辞職は本人が願い出て、議院(閉会中は議長)が許可するものです(国会法107条)。108条の退職は、他の院の議員になったという事実だけで法律上当然に生じ、許可はいりません。109条の被選資格喪失も同じ型です。実務のポイント:議員の身分がなくなる理由は、辞職、退職、除名、資格争訟、選挙無効などに分かれていて、理由ごとに手続も繰上補充の扱いも変わる。ニュースの「失職」という一語でまとめられた部分を分けて読めるかどうかで、理解の深さが変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 「鞍替え出馬した議員は、当選した時点で元の院の議席を失う」と思われがちだが、実際にはもっと早い。公職選挙法の規定で、立候補を届け出た日に議員の職を失うとされるので、選挙結果を見てから元の院に戻るという保険は最初から存在しない
- 議員の退職は「辞職願を出して議院が許可するもの」と理解している人は多い。それ自体は正しい(国会法107条)。だが108条や109条(被選資格の喪失)の場面では、本人の意思も議院の許可も問わず、法律が直接議員の地位を消す。本人の意思で辞める道と、法律が席を外す道の二本立てであることを知らないと、議席がなくなる仕組みの半分しか見えていない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 議員の地位を失う原因 | 国会法108条:他の議院の議員となったこと | 国会法107条:本人による辞職の願い出 国会法109条:法律に定める被選資格の喪失 |
| 本人の意思 | 不要(事実の発生で当然に退職) | 必要(本人の辞職願が前提) 不要(資格喪失で当然に退職) |
| 議院の関与 | 許可不要 | 議院の許可(閉会中は議長の許可)が必要 許可不要 |
| 上位規範との関係 | 憲法48条(両議院兼職禁止)の具体化 | 議院の自律権に基づく手続 憲法44条(議員資格の法定)を受けた規定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は2005年の憲法増修以降、実質的に立法院の一院制であり、両院兼職の問題自体が生じない。兼職規律は官吏との兼任禁止が中心
連邦参議院は州政府構成員で組織され、連邦議会議員との同時就任は認められない。選挙で選ばれる日本の参議院とは構成原理が異なる
国民議会議員と元老院議員の兼職を禁止し、一方に選出された者は他方の地位を離れる。日本の108条に最も近い構造
憲法上は行政官職との兼職禁止のみを明文化。上下両院の同時就任は明文規定がなく、実務上は就任前に辞職するのが通例
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 地元の参議院議員が、次の衆院選で小選挙区から出ると表明した。在任中に立候補届を出せば、その日に参議院の議席を失う。落選しても参議院には戻れない。だから鞍替え組は、届出日を任期の残りと天秤にかけて決める
- もし参院比例選出の議員が衆院選に鞍替えして議席を失ったら、その空席はどうなる? 比例名簿の次の順位の人に繰上補充で回ることがある(公職選挙法112条)。一人の鞍替えが、名簿下位の候補者の人生を変える
学説
通説:国会法108条は憲法48条の兼職禁止を担保する確認的・補充的規定であり、他院議員となった事実により当然に退職の効果が生じ、議院の議決や許可を要しないと解される
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:国会法制定時に規定。日本国憲法48条の両議院兼職禁止を受け、他院議員となった場合の当然退職を定めた
- 国会法 第107条本人意思による辞職の許可手続
- 国会法 第109条被選資格喪失による当然退職
- 国会法 第39条議員と公務員の兼職禁止
- 公職選挙法 第90条立候補届出時の失職みなし(現行効力を要確認)
- 公職選挙法 第112条欠員時の繰上補充(現行効力を要確認)
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める