国会法 第67条
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一の地方公共団体のみに適用される特別法については、国会において最後の可決があつた場合は、別に法律で定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票に付し、その過半数の同意を得たときに、さきの国会の議決が、確定して法律となる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国会法第67条は、日本の国会法に含まれる条文です。
- 国会法第67条の条文原文は「一の地方公共団体のみに適用される特別法については、国会において最後の可決があつた場合は、別に法律で定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票に付し、その過…」で始まります。
- 国会法第67条は第六章 会議に置かれています。
- 国会法の公布日は昭和22年4月30日です。
- 国会法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 国会法第67条の前の条は国会法第66条です。
- 国会法第67条の次の条は国会法第68条です。
- 国会法第67条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第67条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC1000000079 - 本サイト収録
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第67条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC1000000079/67
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国会法67条は、一の地方公共団体のみに適用される特別法について、国会の可決後に住民投票を行い、過半数の同意で初めて法律として確定させると定める。
Q · 自分の市だけが対象の法律が国会で可決されたら、もう法律として成立しているの?
まだです。住民投票で過半数の同意を得て初めて法律になります
国会法67条により、一の地方公共団体のみに適用される特別法は、国会で最後の可決があっても直ちには法律になりません。地方自治法261条・262条の手続に従ってその自治体の住民投票に付され、過半数の同意を得たときに初めて国会の議決が確定し、法律となります。根拠は憲法95条で、両院の可決で法律が成立するという原則(憲法59条)の例外です。
解説
国会で可決されても法律にならない。日本の立法手続には、そういう例外が一つだけある。国会法67条は、特定の一つの地方公共団体だけに適用される法律(地方自治特別法)について、国会の最後の可決のあと、その自治体の住民投票に付すと定めている。投票で過半数の同意を得て、初めて国会の議決が確定して法律になる。衆参両院の議決だけで法律が成立するという原則(憲法59条)を、住民の一票が止められる唯一の場面である。元になっているのは憲法95条で、国会法67条はそれを国会の手続として書き直したものだ。投票の進め方は地方自治法261条と262条に委ねられている。この住民投票には法的な拘束力がある。条例で行う住民投票は原則として「参考意見」にとどまるが、それとは別物だ。1949年から1950年代初めにかけて、広島や長崎、別府などの都市建設法で実際に使われた。その後70年以上、一度も実施されていない。理由は、ある法律が「一の地方公共団体のみに適用される」かどうかを、実務上は国会自身が判断してきたからだ。この条文が眠っている理由が分かると、地域だけを狙い撃ちにする政策を見る目が変わる。
法的な位置づけ
国会法67条は、地方自治特別法の成立手続を定める規定である。一の地方公共団体のみに適用される特別法は、国会の最後の可決後、別に法律(地方自治法261条・262条)で定める手続により当該地方公共団体の住民投票に付され、その過半数の同意を得たときに国会の議決が確定して法律となる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.総務大臣からの通知日を起算日として記録 自治体の長は総務大臣から特別法の通知を受けた日を正式に記録し、31日以後60日以内という投票期間(地方自治法261条)の起算点を確定する
- 2.選挙管理委員会と投票日・投票手続を確定 公職選挙法の準用規定(地方自治法262条)に沿って、選挙管理委員会と投票日、投票所、名簿、開票の段取りを詰める
- 3.中立的な住民周知を実施 法律の内容と投票の意味を、賛否どちらにも偏らない形で広報する。自治体が一方の立場で宣伝すると投票の公正さが争われるおそれがある
- 4.結果を総務大臣へ報告 投票結果が判明したら長は直ちに総務大臣へ報告し、結果確定時も同様に報告する。過半数の同意があれば内閣総理大臣による公布手続へつながる
よくある質問 AI による整理
Q1地方自治特別法とは何ですか?
一の地方公共団体のみに適用される法律のことです。憲法95条と国会法67条により、国会の可決後に住民投票で過半数の同意を得なければ成立しません。
Q2憲法95条の住民投票は誰が投票できますか?
地方自治法262条が公職選挙法の規定を準用するため、その自治体の選挙権を持つ住民、つまり日本国民で満18歳以上の住民が投票します。
Q3地方自治特別法の住民投票はいつまでに行いますか?
自治体の長が総務大臣から通知を受けた日から31日以後60日以内に行います(地方自治法261条)。最新の改正状況は原文でご確認ください。
Q4国会法67条と憲法95条の関係は?
憲法95条が住民投票の要否を定め、国会法67条がそれを国会の手続に落とし込んでいます。投票の具体的な進め方は地方自治法に委ねられています。
Q5地方自治特別法の住民投票の過去の例は?
1949年から1950年代初めにかけて、広島平和記念都市建設法、長崎国際文化都市建設法、別府国際観光温泉文化都市建設法などで実施されました。
Q6地方自治特別法の住民投票は選挙と同じ方法ですか?
地方自治法262条により公職選挙法の規定が準用されるため、投票所や選挙管理委員会の運営など、基本的な仕組みは選挙に近い形で行われます。
Q7沖縄に関する法律に住民投票は必要ですか?
条文上の適用対象が沖縄県だけに限られていれば必要です。形式上全国に適用される一般法とされた場合は対象外として扱われ、住民投票は行われていません。
Q8住民投票の結果が出たあと、どうやって公布されますか?
長が総務大臣に結果を報告し、総務大臣が内閣総理大臣に報告します。総理大臣が公布の手続をとり、衆参両院の議長に通知する流れです(地方自治法261条)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1住民投票で否決されたら、その法律はどうなるんですか?
国会の議決は確定せず、法律として成立しません。本条は過半数の同意を得たときに初めて「さきの国会の議決が、確定して法律となる」と定めています(国会法67条、憲法95条)。実務のポイント:戦後の地方自治特別法の住民投票で否決された例はないとされ、どれも可決されています。投票は当時、地域振興の予算と国有財産の譲与を受ける承認手続として機能していました。否決の効果は理屈の上では強いものの、実際に試されたことはありません
Q2なんでこの住民投票、最近は全然やらないんですか?
「一の地方公共団体のみに適用される特別法」に当たるかどうかを、実務上は国会が判断してきたからです。法律の形を一般法にすれば、影響が一地域に集中しても住民投票は要らないと扱われます(国会法67条、憲法95条)。実務のポイント:立法側にとって、住民投票は成立を遅らせて否決のリスクも抱える手続です。そのため特定地域向けの政策も、「指定を受けた地域」のように一般法の形で書かれるのが通例になりました。対象地域を政令で指定する立法技術は、この手続を避ける効果も持っています
間違えやすい点 AI による整理
- 「住民投票なんて結局は参考意見でしょう」と思われがちだが、本条の住民投票は別格である。過半数の同意がなければ、国会の議決は法律として確定しない。条例に基づく住民投票(原発や基地、合併の是非など)に法的拘束力が原則としてないのと比べると、効力の次元がまったく違う
- 「特定の地域に関係する法律なら、全部住民投票になるはずだ」という問いの立て方そのものがずれている。基準は「影響を受ける地域が限られるか」ではなく、「法律の適用対象が一の地方公共団体に限定されているか」である。条文の形式が一般法であれば、実際の影響が一地域に集中しても対象外とされてきた。これが実務の運用であり、学説には実質で判断すべきだという批判もある
- 一票の重さで見ると、あなたから見れば数ある投票の一つにすぎない。法律から見れば、国会議員全員の議決をひっくり返せる最終決定権である。この落差を知らずに棄権すれば、国会の議決をそのまま追認したのと同じ結果になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 法律が確定する時点 | 国会法67条:国会の最後の可決後、住民投票で過半数の同意を得たとき | 国会法65条:両院の最後の議決により成立し、内閣を経て奏上 |
| 公布までの流れ | 住民投票の結果確定後、内閣総理大臣が公布手続(地方自治法261条) | 国会法66条:奏上の日から30日以内に公布 |
| 最終決定者 | 当該地方公共団体の住民 | 国会(衆議院・参議院) |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾にも地方の住民投票制度はあるが、中央の法律の成立に特定地域の住民の同意を要件とする仕組みはない
韓国の住民投票は自治体の重要事項が対象で、国会の法律を確定させる効力はない
連邦領域の再編を定める連邦法は、関係する州での住民投票による承認を要する。特定地域の住民に同意権を与える点で本条に近い
海外自治体の法的地位を変更するには、関係選挙民の同意が必要とされる
州の分割・合併には関係州議会の同意が必要。同意するのは住民ではなく議会である点が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 自分の住む市だけを対象にした「○○市特別振興法」が国会で可決されたとニュースが流れたら、その法律はもう有効なのか? 答えは「まだ」である。一の地方公共団体のみに適用される特別法であれば、住民投票で過半数を取るまで法律として確定しない。投票用紙が届くのはあなたの家だ
- 市役所の企画課に勤めるあなたに、総務大臣から特別法成立の通知が届いた。通知を受けた日から31日以後60日以内に投票を行わなければならない(地方自治法261条)。選挙管理委員会との調整、周知広報、投票所の確保。カレンダーの残り日数が一気に重くなる
- 沖縄だけに実質的な影響が集中する法改正のニュースを見て、友人に「これって住民投票が要るんじゃないの?」と聞かれた。形式上は全国に適用される一般法とされたため、住民投票は行われなかった。論点は「適用対象の書き方」にある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分の自治体だけを対象にした法案が出たら、適用対象が一の地方公共団体に限定されているか条文で確認する2. 限定されていれば住民投票が必要になる。地元選出議員や自治体議会に、手続の確認を公式に求める3. 実質的に一地域だけを狙い撃ちしているのに形式が一般法なら、その点を論点化して世論と議会に訴える4. 投票が実施されれば、日本国民である18歳以上の住民として必ず投票する。棄権は議決の追認と同じ結果になる
訴えられた側:自治体の首長や職員の立場で動く場合:1. 総務大臣から通知を受けた日を起算日として記録し、31日以後60日以内の投票日を確定する(地方自治法261条) 2. 公職選挙法の準用規定(地方自治法262条)に沿って、選挙管理委員会と投票手続を詰める3. 住民への周知は中立を保つ。自治体が一方の立場で広報すると、投票の公正さが争われるおそれがある4. 結果確定後は速やかに総務大臣へ報告し、公布の手続へつなげる
時効(請求できる期限):住民投票は、地方公共団体の長が総務大臣から通知を受けた日から31日以後60日以内に行う(地方自治法261条、最新の改正状況をご確認ください)。本条自体に時効の定めはない
学説
形式説(実務の運用):「一の地方公共団体のみに適用される」かどうかは、法律の条文上の適用対象によって判断する。一般法の形式であれば、実際の影響が特定地域に集中していても住民投票は不要とする
実質説(学説の有力な立場):条文の形式ではなく、法律が実質的に特定の地方公共団体を狙い撃ちにしているかで判断すべきだとする。形式説では憲法95条の保障が空洞化すると批判する
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:国会法の制定に伴い、憲法95条の住民投票を国会の手続に組み込む規定として設けられた
- 国会法 第65条最後の議決後の奏上手続、本条はその特則
- 国会法 第66条奏上後30日以内の公布、本条の場合は投票確定後
- 地方自治法 第261条住民投票の通知・実施期間を定める手続法
- 地方自治法 第262条住民投票に公職選挙法の規定を準用
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