国会法 第65条
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- 国会の議決を要する議案について、最後の議決があつた場合にはその院の議長から、衆議院の議決が国会の議決となつた場合には衆議院議長から、その公布を要するものは、これを内閣を経由して奏上し、その他のものは、これを内閣に送付する。
- 2.内閣総理大臣の指名については、衆議院議長から、内閣を経由してこれを奏上する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国会法第65条は、日本の国会法に含まれる条文です。
- 国会法第65条の条文原文は「国会の議決を要する議案について、最後の議決があつた場合にはその院の議長から、衆議院の議決が国会の議決となつた場合には衆議院議長から、その公布を要するものは、これ…」で始まります。
- 国会法第65条は第六章 会議に置かれています。
- 国会法の公布日は昭和22年4月30日です。
- 国会法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 国会法第65条の前の条は国会法第64条です。
- 国会法第65条の次の条は国会法第66条です。
- 国会法第65条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第65条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC1000000079 - 本サイト収録
国会法(昭和二十二年法律第七十九号)第65条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC1000000079/65
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国会法65条は、国会で最後の議決があった議案について、議決した院の議長が、公布を要するものは内閣を経由して天皇に奏上し、その他は内閣に送付すると定める。
Q · 国会で法律が成立したあと、誰がどうやって天皇に届けるの?
最後に議決した院の議長が内閣経由で天皇に奏上する
国会法65条1項により、最後に議決した院の議長が、公布を要する議案を内閣を経由して天皇に奏上します。衆議院の再可決などで衆議院の議決が国会の議決となった場合は衆議院議長が奏上します。予算など公布を要しない議案は内閣に送付されるだけです。奏上後は国会法66条により30日以内に公布され、法律の効力発生日は附則の施行日で決まります。
解説
国会で法律が「成立」したというニュースを見て、明日からルールが変わると思った経験はないだろうか。実は成立の時点では、その法律はまだ誰も縛っていない。国会法65条は、成立から効力発生までの間にある「手渡しの順路」を定めている。最後に議決した院の議長(衆議院の議決が国会の議決になる場合は衆議院議長)が、公布を要する議案は内閣を経由して天皇に奏上し、公布を要しない議案(予算など)は内閣に送付する。公布(成立した法令を国民に知らせる正式な手続)がなければ、法律はあなたに対して効力を持たない。そして国会法66条により、奏上の日から30日以内に公布しなければならない。2項はさらに特殊で、内閣総理大臣の指名は両院の議決が一致した場合であっても、常に衆議院議長から奏上する。衆議院の優越が、儀式の順路にまで刻み込まれているのである。「成立」「公布」「施行」の三段階を分けて見ている人だけが、法改正のニュースを正しく読める
法的な位置づけ
国会法65条は、国会の議決を要する議案について最後の議決があった後の処理手続を定める規定である。最後に議決した院の議長、または衆議院の議決が国会の議決となった場合の衆議院議長が、公布を要する議案は内閣を経由して天皇に奏上し、それ以外の議案は内閣に送付する。内閣総理大臣の指名は衆議院議長が内閣経由で奏上する。
よくある質問 AI による整理
Q1国会法65条とは?
国会で最後の議決があった議案を、議長が内閣経由で天皇に奏上するか、内閣に送付するかを定めた条文です。首相指名の奏上者も規定しています。
Q2奏上とは何ですか?
天皇に対して申し上げることを指す言葉です。国会法65条では、成立した法律などを議長が内閣を経由して天皇に届け、公布につなげる手続を意味します。
Q3法律の成立とはいつの時点ですか?
原則として衆参両院で可決した時点、または衆議院の再可決など憲法上衆議院の議決が国会の議決となった時点です。成立の時点ではまだ公布されていません。
Q4法律は誰が天皇に奏上するのですか?
最後に議決した院の議長です。衆議院の議決が国会の議決となった場合は衆議院議長が奏上します。いずれも内閣を経由します。
Q5衆議院の議決が国会の議決になるのはどんなとき?
法律案の衆議院再可決(憲法59条)、予算・条約の議決や首相指名で両院の意見が一致しない場合(憲法60条・61条・67条)などです。
Q6首相指名は誰が天皇に奏上しますか?
常に衆議院議長です。国会法65条2項により、両院の指名が一致した場合でも衆議院議長が内閣を経由して奏上します。
Q7公布とは何ですか?
成立した法令を国民が知りうる状態に置く正式な手続です。日本では官報への掲載により行われ、天皇の国事行為(憲法7条1号)とされています。
Q8公布された法律はどこで確認できますか?
官報で確認できます。2025年4月からはインターネット版官報が正式な官報とされています。条文の現行版は e-Gov 法令検索でも確認できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1法律が成立してから、実際に公布されるまでって何日くらいかかるんですか?
国会法66条は、奏上の日から30日以内に公布しなければならないと定めています。本条の手続で議長から内閣を経て奏上され、その後、官報に掲載されて公布となります。実務のポイント:実務では成立から1週間から2週間程度で公布されることが多いものの、日数は法律ごとに異なります。効力発生の判断で見るべきは公布日よりも附則の施行日で、ここを読み落とした解説記事は少なくない
Q2予算も国会で通るのに、なんで官報で公布されないんですか?
本条1項は、公布を要するものは奏上し、その他のものは内閣に送付すると区別しています。予算は国民を直接拘束する法規ではなく、内閣が執行する財政計画の議決なので、内閣への送付で足ります。憲法7条1号が公布の対象として挙げるのも法律・政令・条約などです。実務のポイント:予算は議決後に内閣へ送付されるだけですが、予算関連法案は別途公布が必要です。このため年度末には「予算は通ったが関連法案が未成立」というずれが起こりうる
間違えやすい点 AI による整理
- 「国会で成立した日=法律が効力を持つ日」と思われがちだが、成立の後に本条の奏上、66条の30日以内の公布、さらに附則で定める施行日という段階がある。施行日が成立から1年以上先の法律も珍しくない
- 天皇の公布は形式的な儀式にすぎないと思われているが、深刻度を見誤っている。最高裁(最大判昭和33.10.15)は、法令は官報によって一般国民が閲覧・購入できる状態になった最初の時点で公布されたとする立場をとっている。つまり公布の時点は、刑罰法規をいつから誰に適用できるかを直接左右する
- 「首相は参議院でも指名されるのだから、両院の議長が一緒に奏上するはずだ」という問いそのものが前提を誤っている。2項は奏上者を衆議院議長に一本化しており、両院の指名が一致した場合も同様である。憲法67条の衆議院の優越と整合する設計である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する段階 | 国会法65条:最後の議決後、議長による奏上・送付 | 国会法66条:奏上後の公布期限 国会法83条:一院の可決後、他院への送付 |
| 行為の主体 | 最後に議決した院の議長(または衆議院議長) | 公布を行う天皇・内閣側 先に議決した院の議長 |
| 期限・効果 | 期限の定めなし。奏上・送付により国会の手を離れる | 奏上の日から30日以内に公布 他院での審議が始まる |
他国ではどう定めているか 4 か国
立法院が可決した法律案は総統および行政院に移送され、総統は受領後10日以内に公布する。行政院には再議を求める余地がある点で、内閣に審査権のない日本と異なる
国会で議決された法律案は政府に移送され、大統領が15日以内に公布する。大統領に再議要求権(拒否権)がある点が日本と大きく異なる
連邦大統領が法律を認証(Ausfertigung)し連邦法律公報で公布する。大統領に形式的・実質的審査権があるかは学説上争いがある
両院を通過した法案は大統領に提出され、署名により成立する。大統領は拒否権を持ち、議会は3分の2で覆せる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 国会閉会の前日、労働関係法の改正案が可決・成立したと速報が流れた。もし翌朝、社長から「今日から新ルールで就業規則を運用しろ」と言われたら、どうなる? 成立はまだ奏上前の段階にすぎず、公布と施行日を確認しない限り、新ルールを根拠に従業員へ不利益な扱いをすれば法的な裏付けはない
- 首相指名選挙で衆参両院が別々の人物を指名し、両院協議会でも一致しなかった。ニュースは「衆議院の議決が国会の議決になる」と伝える。その瞬間に動き出すのが本条2項で、衆議院議長から内閣を経由して奏上され、天皇による任命へとつながる。参議院議長の出番はない
学説
通説:天皇による法律の公布は内閣の助言と承認に基づく形式的・儀礼的な国事行為であり、天皇や内閣が法律の内容を審査して公布を拒否することはできないと解される。
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