刑事訴訟法 第102条
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- 裁判所は、必要があるときは、被告人の身体、物又は住居その他の場所に就き、捜索をすることができる。
- 2.被告人以外の者の身体、物又は住居その他の場所については、押収すべき物の存在を認めるに足りる状況のある場合に限り、捜索をすることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第102条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第102条の条文原文は「裁判所は、必要があるときは、被告人の身体、物又は住居その他の場所に就き、捜索をすることができる。」で始まります。
- 刑事訴訟法第102条は第九章 押収及び捜索に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第102条の前の条は刑事訴訟法第101条です。
- 刑事訴訟法第102条の次の条は刑事訴訟法第102条の2です。
- 刑事訴訟法第102条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第102条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第102条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/102
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法102条は、裁判所が必要なときに被告人を、押収すべき物の存在を認めるに足りる状況があるときに第三者を捜索できると定める規定である。
Q · 自分は被告人じゃないのに、なんで裁判所に家を捜索されるの?
押収すべき物がある状況なら第三者でも捜索される
刑事訴訟法102条2項により、被告人以外の第三者でも「押収すべき物の存在を認めるに足りる状況」があれば、裁判所はその住居・身体・物を捜索できます。被告人本人(1項)の「必要があるとき」より要件は厳格ですが、無関係であってもゼロではありません。これは捜査機関が令状で行う捜査段階の捜索(218条)とは別物で、公判係属後に裁判所自身が行う捜索です。要件を満たさない捜索なら、後から証拠の適法性を争う足場になります。
解説
自分は被告人じゃない、犯罪とも無関係だ。それでも裁判所はあなたの家を捜索できる。刑事訴訟法102条がその根拠だ。1項は被告人本人について「必要があるとき」に捜索を認める。問題は2項。被告人以外の第三者、つまりあなたについては「押収すべき物の存在を認めるに足りる状況」があれば捜索できる。ここで多くの人が誤解する。これは警察が捜査でやる捜索(218条、裁判官の令状が必要)とは別物で、裁判所が公判中に自ら行う捜索だ。第三者への要件が本人より厳しいのは、無関係な人を巻き込まないための歯止め。逆に言えば、あなたが「なぜ自分の家が」と思ったとき、争う足場はこの「状況」が本当にあったのかという一点に絞られる。要件を満たさない捜索なら、そこで得た証拠の適法性を後から叩ける。
法的な位置づけ
刑事訴訟法102条は、裁判所が公判手続において行う捜索を定める規定である。1項は被告人の身体・物・住居その他の場所について必要があるときの捜索を、2項は被告人以外の者について押収すべき物の存在を認めるに足りる状況がある場合に限る捜索を認める。捜査機関が令状により行う捜索(218条)とは主体および場面を異にする。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.捜索の主体を見分ける 示された書面を確認し、捜査機関が裁判官の令状で行う捜索(218条)か、裁判所自身が行う捜索(102条)かを見分ける。いつ・誰の権限で来たかで争い方と不服申立ての相手が変わる
- 2.捜索状の記載範囲を確認する 捜索状(106条)に記載された「捜索すべき場所・身体・物」を読み、執行がその範囲に限定されているか現場で確認する。範囲外への捜索には口頭で異議を述べ、録音やメモで記録する
- 3.押収目録の交付を受ける 押収された物について押収目録(120条)の交付を受け、何がいつ持ち去られたかを書面で残す。事業・生活への影響が大きい物は還付・仮還付(123条)を求める
- 4.要件と手続の瑕疵を弁護人と検証する 第三者の立場なら「押収すべき物の存在を認めるに足りる状況」が本当にあったかを弁護人と検証する。手続に違法があれば、準抗告(429条・430条)や違法収集証拠排除の主張を早期に検討する
よくある質問 AI による整理
Q1刑事訴訟法102条とは何ですか?
公判中に裁判所自身が行う捜索の根拠条文です。1項で被告人を、2項で第三者を、それぞれ異なる要件のもとに捜索できると定めています。
Q2裁判所の捜索と警察の家宅捜索の違いは?
警察は捜査段階で裁判官の令状により捜索します(218条)。102条は公判係属後に裁判所が自ら行う捜索で、主体も時期も異なります。
Q3第三者の家を捜索する要件は何ですか?
「押収すべき物の存在を認めるに足りる状況」があることです(2項)。被告人本人の「必要があるとき」より厳しく設定されています。
Q4捜索状なしで捜索できますか?
公判廷外での捜索には捜索状が必要です(106条)。状に記載された場所・物の範囲を超える捜索は違法となり得ます。
Q5捜索で施錠を破られることはありますか?
あります。執行に必要があれば、錠を外すなど「必要な処分」をとることができます(111条)。妨害すれば公務執行妨害に問われ得ます。
Q6スマホやクラウドのデータも捜索の対象ですか?
電磁的記録も押収・捜索の対象として扱われます。第三者の端末でも、押収すべき物を抱えると見られれば対象になり得ます。最新の改正状況をご確認ください。
Q7違法な捜索だった場合どうなりますか?
要件を欠く捜索で得た物は、違法収集証拠排除法則により証拠能力を争える余地があります。現場での範囲逸脱の記録が決め手になります。
Q8裁判所の捜索処分に不服があるときは?
捜索・押収に関する裁判所または裁判官の処分には、準抗告(429条・430条)で争える場合があります。期間を逃さないことが重要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1自分は犯人でも被告人でもないのに、なんで家を捜索されるんですか?
刑事訴訟法102条2項が、被告人以外の第三者でも「押収すべき物の存在を認めるに足りる状況」があれば捜索できると定めているからです。被告人本人(1項)より要件は厳しく設定されていますが、ゼロではありません。実務のポイント:弁護士はこの種の第三者捜索のとき、まず「その状況が本当にあったのか」を疑います。要件を満たさない捜索で得た物は後に証拠排除を争える。無関係を叫ぶより、要件欠如を突く方が筋がいい場面がある
Q2テレビで見る『家宅捜索』と、これは同じものですか?
多くは別物です。報道の家宅捜索の大半は、捜査機関が裁判官の令状を得て行う捜査段階の捜索(218条)です。102条は公判が始まった後に裁判所自身が行う捜索で、主体も時期も違います。実務のポイント:いつ・誰が来たかで、争い方も不服申立ての相手も変わる。捜査機関の令状捜索なら令状の中身を、裁判所の捜索なら102条の要件を攻める。最初に「これはどっちだ」を見分けられる人とそうでない人で、初動が決定的に違う
Q3捜索を拒否したら、どうなりますか?
適法な捜索は拒否できません。執行官は施錠を開けるなど「必要な処分」(111条)を取れますし、実力で妨げれば公務執行妨害(刑法95条)に問われる恐れもあります。従いつつ範囲の逸脱だけを記録するのが現実的です。実務のポイント:その場で「違法だ」と叫んでも捜索は止まりません。賢い対応は、捜索状の記載と現場のズレを淡々とメモ・録音すること。後で証拠の適法性を争うとき、その現場記録が唯一の物証になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「捜索されるのは犯人だけ」という前提で問いを立てるが、その問い自体がずれている。102条2項は被告人以外の第三者の家・身体・物も捜索対象にする。あなたが立てるべき問いは「なぜ自分が」ではなく「押収すべき物がここにある状況が本当にあったのか」だ
- 「裁判所の捜索も警察の捜索と同じもの」と思われがちだが、別物だ。警察の捜査捜索(218条)は裁判官の令状を要する。102条は公判中に裁判所自身が行う捜索で、主体も場面も違う。報道の『家宅捜索』の多くは前者だが、両者を混同すると、いつ・誰が・何の権限で来たのかを見誤る
- 第三者捜索の要件が厳しいことは知っていても、その厳しさが自分の武器になると気づいていない人が多い。「押収すべき物の存在を認めるに足りる状況」という要件は、満たされていなければ捜索自体が違法になりうる。深刻なのは、ここを争わずに見過ごすと、違法に集められた物がそのまま証拠として使われ続けることだ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 主体 | 裁判所(公判係属後に自ら行う) | 捜査機関(警察・検察) 裁判所・裁判官(公判廷外の捜索状を発付) |
| 発動要件 | 被告人=必要があるとき/第三者=押収すべき物の存在を認めるに足りる状況 | 裁判官の令状+犯罪の嫌疑 公判廷外で捜索するとき捜索状を発する |
| 場面 | 公判係属後の公判手続 | 捜査段階 公判廷外での執行手続 |
| 不服を争う手段 | 準抗告(429条・430条)・違法収集証拠排除 | 準抗告・令状の事後審査 準抗告 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も被告・犯罪嫌疑人と第三人とで要件に段差を設け、第三人は『相当な理由』を要する点で日本2項と機能的に対応する。
韓国も法院による押収・捜索を規定し、対象物の関連性・必要性を要件とする。日本と同じく令状主義を基礎とする。
ドイツは被疑者(§ 102)と他の者(§ 103)で捜索の要件を分け、第三者には押収対象物の所在に関するより限定的な要件を課す。日本の母法的構造。
米国は捜索令状に probable cause と場所・物の特定(particularity)を要求する。第三者宅の捜索も令状と特定性の枠内で許容される。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたの元同居人が詐欺で起訴され、その帳簿があなたの部屋に残っていると裁判所が判断したら、どうなる? あなた自身は被告人でなくても、102条2項で部屋を捜索される。鍵をかけて拒んでも、必要な処分(111条)として施錠を破って入られることがある
- あなたが被告人の立場。公判中に裁判所が職権で自宅の捜索を決めた。捜査段階の警察捜索はもう終わったはずなのに、なぜまた。1項は本人について「必要があるとき」とだけ定め、捜査機関の令状捜索とは別の発動経路で開く。この違いを知らないと、いつ・誰の権限で来たのかを見誤る
- 会社の同僚が業務上横領で起訴された。あなたの机の引き出しが捜索対象になった。あなたは何も悪くない、それでも法廷の決定には従う義務がある
- 捜索の立会いを求められ、執行官が「拒否しても必要な処分で開ける」と告げる。あと十分で押し入られる。この場であなたが記録すべきは、捜索の範囲が捜索状に書かれた場所と物に限定されているか、その一点だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 現場ではまず主体を確認。捜査機関(警察・検察)の令状捜索か、裁判所自身の捜索(102条)か、示された書面で見分ける2. 捜索状の「捜索すべき場所・身体・物」の記載を読み、範囲外への捜索には口頭で異議を述べ、録音やメモで記録する3. 押収された物は押収目録の交付を受け(120条)、何が持ち去られたかを必ず書面で残す4. 第三者の立場なら、要件(押収すべき物の存在を認めるに足りる状況)の有無を弁護人と検証し、不服があれば準抗告など不服申立てを検討する
訴えられた側:1. 被告人本人への捜索(1項)は「必要があるとき」で発動するため争点が見えにくい。弁護人を通じ、必要性と範囲の相当性を確認する2. 捜索・押収の手続に違法があれば、違法収集証拠排除法則を主張する余地がある。手続の瑕疵は現場での記録が勝負を分ける3. 押収物の還付・仮還付(123条)を求め、事業や生活への影響を最小化する4. 捜索・押収に関する裁判所や裁判官の処分には準抗告(429条・430条)で争える場合がある、期間を逃さない
時効(請求できる期限):捜索そのものに時効はない。ただし捜索・押収に関する裁判所または裁判官の処分に不服があるときは、準抗告(刑事訴訟法429条・430条)で争う。申立ての時期に関する運用があるため、処分を知った後は速やかに弁護人と動くこと(最新の運用をご確認ください)
学説
通説:第三者の場所への捜索(2項)は、被告人本人(1項)より要件を加重し、押収すべき物の存在を認めるに足りる客観的状況を要する。これは令状主義(憲法35条)と無関係な第三者のプライバシー保護の調整として理解される。
実務・判例理論:要件を欠く違法な捜索・押収で得られた証拠は、違法収集証拠排除法則により証拠能力を争う余地がある。手続の瑕疵は現場での範囲逸脱の記録が立証の鍵となる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 改正:現行刑事訴訟法の制定により、旧刑訴の捜索規定を継受しつつ、令状主義と適正手続の理念のもとに裁判所の捜索を規律する現行条文へ再編。
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