刑事訴訟法 第155条
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- 宣誓の趣旨を理解することができない者は、宣誓をさせないで、これを尋問しなければならない。
- 2.前項に掲げる者が宣誓をしたときでも、その供述は、証言としての効力を妨げられない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第155条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第155条の条文原文は「宣誓の趣旨を理解することができない者は、宣誓をさせないで、これを尋問しなければならない。」で始まります。
- 刑事訴訟法第155条は第十一章 証人尋問に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第155条の前の条は刑事訴訟法第154条です。
- 刑事訴訟法第155条の次の条は刑事訴訟法第156条です。
- 刑事訴訟法第155条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第155条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第155条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/155
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法155条は、宣誓の趣旨を理解できない者には宣誓をさせずに尋問すると定める。宣誓なしの供述でも証言としての効力は妨げられない。
Q · 宣誓していない子どもや知的障害のある人の証言って、裁判で使えるの?
使えます。宣誓なしでも証言の効力は妨げられません
使えます。刑事訴訟法155条1項は、宣誓の趣旨(嘘をついたら罰せられるという意味)を理解できない者には宣誓をさせずに尋問すると定めます。そして同条2項により、その供述も証言としての効力は妨げられません。つまり宣誓なしの幼児や重度の知的障害者の証言も、有罪認定の柱になりうるということです。ただし宣誓していない以上、虚偽を述べても偽証罪(刑法169条)には問われないため、争点は証言の信用性に移ります。
解説
性犯罪や虐待の裁判で、幼い子どもが唯一の目撃者になることは珍しくない。刑訴法155条は、宣誓の趣旨を理解できない者、つまり「嘘をついたら罰せられる」という意味が分からない幼児や重度の知的障害のある人について、宣誓をさせずに尋問しなければならないと定める。ここが多くの人の盲点だ。第2項を読むと、宣誓なしの証言でも証言としての効力は妨げられないとある。宣誓していない6歳児の「あの人にされた」という一言が、被告人を有罪にする決め手になりうる。一方で、宣誓していない以上、その子が事実と違うことを言っても偽証罪(刑法169条、宣誓した証人が虚偽の陳述をした罪)には問えない。証拠としては効くが、嘘の責任は問えない。この非対称が、子どもの証言をめぐる攻防の核心にある。あなたが被告側でも被害者側でも、この一条を知らずに法廷に立つと、相手だけが握っている武器に気付けない。
法的な位置づけ
刑事訴訟法155条は宣誓無能力者の尋問を定める規定である。宣誓の趣旨を理解できない者、すなわち幼児や重度の知的障害者については、宣誓をさせずに尋問しなければならない。第2項により、これらの者が宣誓せずに行った供述も、証言としての効力は妨げられない。ただし宣誓していないため、虚偽を述べても偽証罪には問われない点が特徴である。
よくある質問 AI による整理
Q1宣誓無能力者とは何ですか?
宣誓の趣旨、つまり「嘘をついたら罰せられる」という意味を理解できない者です。幼児や重度の知的障害者が典型で、刑訴155条により宣誓させずに尋問されます。
Q2子どもの証言の信用性はどう判断されますか?
宣誓なしでも証拠としては有効ですが、裁判所は誘導の有無、記憶の汚染、供述の一貫性、補強証拠の有無を慎重に吟味して信用性を評価します。
Q3司法面接とは何ですか?
宣誓できない子どもの証言を、誘導なしのオープン質問で原則一回だけ録画する手法です。録取の適正さが証言の信用性を左右します。
Q4ビデオリンク方式で証言できますか?
できます。刑訴157条の6により、別室から映像と音声で証言する方式が認められます。子どもの心理的負担を軽減するための制度です。
Q5認知症の人は証人になれますか?
なれます。宣誓の趣旨を理解できなければ刑訴155条で宣誓なしの尋問となり、その証言も効力を持ちます。高齢者施設の虐待事件で問題になります。
Q6宣誓無能力者の証言だけで起訴・有罪にできますか?
可能です。155条2項で効力が認められるため、性犯罪では被害児童の証言が中心証拠になります。ただし信用性は厳格に審査されます。
Q7宣誓無能力の証言を争うにはどうすればいいですか?
信用性弾劾が主戦場です。録取過程の誘導・反復質問・大人の介入の有無を証拠開示で精査し、供述の変遷や不自然な具体性を時系列で整理します。
Q8遮へい措置や付添いは申請できますか?
できます。遮へい措置(刑訴157条の5)と付添い(同157条の4)があり、検察官経由で証拠調べ前に申請しておく必要があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1宣誓していない子どもの証言だけで、有罪になることってあるんですか?
あります。刑訴法155条2項により、宣誓なしの証言も証拠としての効力は妨げられません。性犯罪では被害児童の証言が中心的証拠になるケースが多い。実務のポイント:ただし裁判所は宣誓なし証言を額面どおりには受け取らず、補強証拠や供述の一貫性を慎重に見ます。弁護人が録取過程の誘導性を突けるかどうかで、同じ証言の重みが大きく変わる
Q2子どもが法廷で嘘をついたら、偽証罪になりますか?
なりません。偽証罪(刑法169条)は「法律により宣誓した証人」が対象で、宣誓していない子どもには適用されません。155条で宣誓させていない以上、嘘をついても刑事責任は問えない。実務のポイント:これは諸刃の剣です。偽証罪という歯止めがない分、証言の信用性そのものが激しく争われる。検察は司法面接の録画で誘導の不存在を立証し、弁護人はその逆を突く
Q3何歳から宣誓できるんですか?年齢で決まっていますか?
刑事訴訟法には民事訴訟法のような明確な年齢基準(民訴201条2項は16歳未満を宣誓不可)はなく、「宣誓の趣旨を理解できるか」という実質判断です。10歳でも理解できれば宣誓、それ以上でも理解不能なら宣誓なし。実務のポイント:実務上はおおむね小学校低学年以下が宣誓なしになりやすいですが、最終判断は裁判官。境界年齢の子どもについては、宣誓させるか否かの判断自体が手続上の争点になることがある
間違えやすい点 AI による整理
- 「宣誓していない証言は証拠にならない」と思われがちだが、第2項が明確に否定している。宣誓の有無は偽証罪が成立するかどうかを分けるだけで、証拠としての効力そのものには影響しない。宣誓なしの一言でも、有罪認定の柱になりうる
- 子どもの証言が有効だということは知っていても、その「重み」を見誤っている人が多い。宣誓なし証言は誘導や記憶の汚染を受けやすいため、裁判所は補強証拠や供述の一貫性をより慎重に吟味する。証拠として有効であることと、決め手として信用されることは別の話だ
- 「うちの子は嘘をつかないから大丈夫」と考える親がいるが、問いの立て方そのものがずれている。法廷で問われるのは子どもの誠実さではなく、大人の質問の仕方が記憶を作り変えていないかだ。司法面接の手法で録取されたかどうかが、信用性の分かれ目になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 155条:宣誓の趣旨を理解できない者(幼児・重度知的障害者) | 154条:宣誓能力のある一般の証人 156条:証人が推測した事項の供述 |
| 宣誓の要否 | 宣誓をさせてはならない | 原則として宣誓させる 宣誓の要否は154・155条に従う |
| 偽証罪(刑法169条) | 宣誓なしのため成立しない | 宣誓した証人が虚偽供述をすれば成立 宣誓の有無に従う |
| 証言の効力 | 宣誓なしでも効力は妨げられない(2項) | 完全な証言能力を前提 推測供述も一定範囲で許容 |
他国ではどう定めているか 4 か国
16歳未満の者および精神障害により具結(宣誓)の意義・効果を理解できない者には具結させないと明文化。年齢基準を置く点で日本と異なり、より形式的に区別する
宣誓無能力者を16歳未満等と類型化し、宣誓させずに尋問する。日本と同様、宣誓の有無は偽証罪の成否を分けるにとどまる
18歳未満、または精神状態により宣誓の本質と意味を十分に理解できない者には宣誓を禁止する。年齢基準を明示する点で日本と異なる
全証人に真実を述べる義務を意識づける宣誓・確約を要求するが、児童にはその趣旨を理解できる平易な形式が認められる。証人適格はゆるやかで、年齢による一律排除はしない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが痴漢や虐待の冤罪で起訴され、唯一の証拠が幼い子どもの証言だったら、どう戦う。その子は宣誓していないから偽証罪のプレッシャーがない。弁護人は、宣誓なし証言の信用性を多角的に崩すしかない。誘導されていないか、記憶が大人の言葉で上書きされていないか、そこが勝負どころだ
- あなたの5歳の子が保育士から虐待を受けた。子どもは法廷で証言できるのか。できる。宣誓なしでも証言は有効だ(155条2項)
- 公判まであと2週間。検察側証人として出る予定のお子さんが、宣誓の意味を理解できる年齢か微妙なライン。裁判所が宣誓無能力と判断すれば手続が変わる。ビデオリンク方式(刑訴157条の6)や付添い(同157条の4)の申請も、今のうちに検察官経由で動かしておく必要がある
- 知的障害のある成人が事件の重要証人になった。宣誓させるべきか迷う。本人が宣誓の趣旨を理解できなければ、宣誓させてはならない。だが理解できるのに形式上省いただけなら、逆に手続違反を問われうる。その線引きは裁判所の判断に委ねられている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 宣誓できない年齢でも証言は法的に有効(155条2項)と理解し、証言自体を諦めない2. 録取は司法面接(協同面接)の手法で、できるだけ早く原則一回で行うよう、警察・検察・児童相談所に求める3. 法廷での負担軽減のため、ビデオリンク方式(刑訴157条の6)・付添い(同157条の4)・遮へい措置(同157条の5)を検察官経由で申請4. 記憶の汚染を避けるため、家族が事件の詳細を繰り返し問い質さない
訴えられた側:1. 唯一の証拠が宣誓なしの子どもの証言なら、信用性弾劾が主戦場と心得る2. 録取過程に誘導・反復質問・大人の介入がなかったかを開示請求で精査し、司法面接の録画があれば全編を確認する3. 供述の変遷、不自然に具体的な記述、暗示の痕跡を時系列で整理する4. 宣誓なしゆえ偽証罪の担保がないことを前提に、補強証拠の有無を裁判所に問い、供述の信用性のみで有罪にできるかを争点化する
時効(請求できる期限):この条文自体に特定の時効はない。ただし証人尋問は公判手続の中で行われるため、宣誓無能力の主張や証人の信用性に関する申立ては、証拠調べの段階で行う必要がある。子どもの記憶は時間とともに変容するため、録取は事件後できるだけ早期が望ましい
学説
通説:宣誓無能力者の供述は、宣誓制度による真実性の担保を欠くものの、証拠能力は肯定される(155条2項)。その信用性(証明力)は、誘導の有無や供述の一貫性、補強証拠を考慮して裁判官の自由心証により個別に評価されるとするのが通説である。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法の制定により、宣誓無能力者を宣誓させずに尋問すること、およびその供述の証言としての効力を妨げない旨が定められた。
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