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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

刑事訴訟法 第291条の2

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被告人が、前条第五項の手続に際し、起訴状に記載された訴因について有罪である旨を陳述したときは、裁判所は、検察官、被告人及び弁護人の意見を聴き、有罪である旨の陳述のあつた訴因に限り、簡易公判手続によつて審判をする旨の決定をすることができる。ただし、死刑又は無期若しくは短期一年以上の拘禁刑に当たる事件については、この限りでない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第291条の2は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第291条の2の条文原文は「被告人が、前条第五項の手続に際し、起訴状に記載された訴因について有罪である旨を陳述したときは、裁判所は、検察官、被告人及び弁護人の意見を聴き、有罪である旨の陳述…」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第291条の2は第一節 公判準備及び公判手続に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第291条の2の前の条は刑事訴訟法第291条です。
  7. 刑事訴訟法第291条の2の次の条は刑事訴訟法第291条の3です。
  8. 刑事訴訟法第291条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第291条の2
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第291条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/291_2
裁判例 4件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法291条の2は、被告人が有罪の陳述をした訴因に限り、裁判所が当事者の意見を聴いて簡易公判手続による審判を決定できると定める。重大事件は対象外。

Q · 罪を認めたら、刑事裁判はどう変わるんですか?

証拠調べを簡略化する簡易公判手続に移る可能性があります

刑事訴訟法291条の2により、被告人が冒頭手続で有罪の陳述をすると、裁判所は検察官・被告人・弁護人の意見を聴いたうえで、その訴因に限り簡易公判手続による審判を決定できます。この手続では伝聞法則が緩和され(320条2項)、証拠調べが簡略化されます。ただし死刑・無期・短期一年以上の拘禁刑に当たる重大事件は対象外で、認めても自白だけでは有罪にできません(319条)。

解説

取調べで、あるいは法廷の最初の段階で「認めますか」と問われる。ここで「はい、間違いありません」と答えた瞬間、刑事訴訟法291条の2のスイッチが入りうる。裁判所は検察官・あなた・弁護人の意見を聴いたうえで、その事件を簡易公判手続に乗せる決定ができる。簡易公判手続とは、証拠調べを大幅に簡略化する仕組みだ。通常なら証拠能力が否定される伝聞証拠も、ここでは原則として証拠にできてしまう(320条2項)。つまりあなたは「早く終わる」見返りに、証拠を争うための盾を一枚下ろしている。ただし救いもある。死刑・無期・短期1年以上の重い罪は、最初からこの手続に乗せられない。そして有罪と認めても、あなたの自白だけで有罪にはできない。補強する別の証拠が要る(憲法38条3項、刑訴法319条)。認めることと、有罪が確定することは、同じではない。

法的な位置づけ

刑事訴訟法291条の2が定める簡易公判手続は、被告人が冒頭手続で有罪の陳述をした事件について、裁判所が当事者の意見を聴いたうえで証拠調べを簡略化して審判できる制度である。伝聞法則の適用が原則として排除される一方、死刑・無期・短期一年以上の拘禁刑に当たる重大事件は対象から除外される。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.罪状認否の前に弁護人と争点を精査 認否で有罪と答える前に、本当に争点がないか弁護人と確認する。事実は認めても量刑(情状)で争う余地は別問題であり、認否の一言が手続の分岐点になる
  2. 2.検察側の補強証拠の有無を確認 自白だけでは有罪にできない補強法則(憲法38条3項・刑訴319条)が簡易公判手続でも生きているため、検察側に自白を補強する別証拠があるかを弁護人と精査する
  3. 3.簡易公判手続と即決裁判手続の損得を比較 軽微な自白事件では即決裁判手続のほうが有利な場合がある。判決の速さ・必要的執行猶予の有無を弁護人と比較してから方針を決める
  4. 4.認否で陳述し、決定後も引き返せる地点を把握 有罪の陳述後に簡易公判手続の決定が出ても、その陳述が真意でない疑い等が生じれば裁判所は決定を取り消さねばならない(291条の3)。途中での方針転換の余地を理解しておく

よくある質問 AI による整理

Q1簡易公判手続とは何ですか?

被告人が有罪の陳述をした訴因について、裁判所が当事者の意見を聴き、証拠調べを簡略化して審判する手続です。刑事訴訟法291条の2が根拠です。

Q2簡易公判手続と即決裁判手続の違いは?

簡易公判手続は証拠調べを簡略化するだけですが、即決裁判手続は原則その日に判決が出て、拘禁刑には必要的執行猶予が付く点が大きく異なります。

Q3簡易公判手続が使えない事件は?

死刑・無期・短期一年以上の拘禁刑に当たる重大事件は、被告人が認めても最初から簡易公判手続の対象になりません(291条の2ただし書)。

Q4簡易公判手続で伝聞証拠は使えますか?

原則として使えます。通常なら証拠能力が否定される伝聞証拠も、簡易公判手続では320条2項により原則として証拠にできます。

Q5罪状認否で有罪と答えるとどうなりますか?

裁判所が当事者の意見を聴いたうえで、その訴因に限り簡易公判手続による審判を決定できる状態になります。決定は裁判所の裁量です。

Q6簡易公判手続の決定は取り消せますか?

有罪の陳述と食い違うなど一定の事由が生じたときは、裁判所が職権で決定を取り消さなければなりません(291条の3)。

Q7簡易公判手続は被告人の同意が必要ですか?

決定は裁判所の裁量ですが、検察官・被告人・弁護人の意見を聴くことが前提です。被告人の有罪の陳述が出発点になります。

Q8簡易公判手続にすると有罪が確定しますか?

確定しません。手続が簡略化されるだけで、自白だけでは有罪にできない補強法則(319条)は維持されます。別の補強証拠が必要です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1認めれば刑が軽くなるんですか?

簡易公判手続そのものは量刑を軽くする制度ではありません(291条の2)。手続を簡略にするだけで、いわゆる司法取引とは別物です。素直に認め反省を示すことが情状として量刑で考慮される余地はあります。実務のポイント:日本にも2018年から協議・合意制度(刑訴法350条の2以下、いわゆる日本版司法取引)がありますが、これは他人の犯罪解明に協力する見返りの制度で、自分の罪を認めるだけでは使えません。混同して『認めれば取引できる』と期待すると裏切られます

Q2認めたら、もう何も争えなくなるんですか?

いいえ。訴因(事実)を認めても量刑は別に主張できますし、決定後でも有罪の陳述が真意でなかった疑い等が生じれば裁判所は簡易公判手続を取り消します(291条の3)。実務のポイント:簡易公判手続で緩むのは伝聞法則(320条2項)であって、自白だけでは有罪にできないという補強法則(憲法38条3項・刑訴法319条)は生きています。『認めた=自白だけで即有罪』ではない。検察側に補強証拠がなければ、認めても有罪にはできません

Q3この手続って、実際よく使われているんですか?

条文は現役ですが、実務ではほとんど使われていません。2006年施行の即決裁判手続(刑訴法350条の16以下)が、軽微な自白事件の早期処理を実質的に引き受けたためです。実務のポイント:即決裁判手続は原則その日のうちに判決が出て、拘禁刑を言い渡す場合は必ず執行猶予が付く(必要的執行猶予)という強力な利点があります(最新の条番号・要件は確認を)。『認める』前に、簡易公判手続と即決裁判手続のどちらが自分に有利かを弁護人と比べる価値があります

間違えやすい点 AI による整理

  • 『認めれば刑が軽くなる手続』だと思っている人がいる。だが簡易公判手続は司法取引ではない。軽くなるのは手続の手間であって、量刑そのものを取引するものではない。『認めれば減刑』という発想自体が、この制度の前提を取り違えている(量刑で情状として考慮される余地は別問題)
  • 『認めたら自白だけで有罪にされる』と恐れる人は多い。実は怖さの方向が逆で、簡易公判手続でも、自白だけでは有罪にできないという憲法上のルール(38条3項の補強法則、刑訴法319条)は生きている。ここで緩むのは伝聞法則であって、補強法則ではない。深刻なのは『緩むものを取り違えること』の方だ
  • 『簡易公判手続は今もよく使われている』と思われがちだが、実務ではほとんど動いていない。2006年に始まった即決裁判手続が、軽微な自白事件の早期処理を実質的に引き受けたからだ。条文は生きているが、現場ではほぼ眠っている制度だ
比較の観点この条文ほかの条文
対象事件291条の2:有罪の陳述があった訴因(重大事件は除外)350条の16:即決裁判手続(軽微な自白事件)
通常の公判手続:争いの有無を問わず全事件
証拠調べ簡略化(伝聞法則を緩和、320条2項)大幅に簡略化、原則その日に結審
厳格な証拠調べ、伝聞法則が全面適用
判決・量刑の特徴量刑の取引はなく、自白だけでは有罪不可(319条)原則即日判決、拘禁刑は必要的執行猶予
通常の審理日程で判決、執行猶予は裁量
覆せる手段291条の3による決定の取消し手続要件を欠けば通常手続に移行
上訴(控訴・上告)で争う

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
台湾刑事訴訟法第273条の1(簡式審判手続)

被告人が認否で有罪を認めた事件につき、独任制での簡略な証拠調べを認める点で日本の簡易公判手続と機能が近い

韓国
韓国刑事訴訟法 제286조의2(간이공판절차)

被告人が公判廷で自白した事件について簡易公判手続に付すことができ、伝聞法則の一部適用排除を認める点で日本と類似する

ドイツ
StPO § 417 ff.(beschleunigtes Verfahren)

事案が単純で証拠が明白な場合に迅速手続を認めるが、ドイツは職権主義的構造のため自白を起点とする日本の制度設計とは前提が異なる

アメリカ
Fed. R. Crim. P. 11(Guilty Plea)

米国は有罪答弁が成立すれば原則として事実審理を経ずに量刑へ進む。司法取引と結合する点で、量刑取引を伴わない日本の簡易公判手続とは性格が大きく異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 万引きで在宅起訴され、弁護人から『事実を争わないなら簡易公判手続という手もある』と聞いた。早く終わるならと頷きかけたが、認めれば伝聞証拠まで原則通ってしまう(320条2項)。頷く前に、検察側の証拠が本当に揃っているかを確かめる方が先だ
  • もし、罪状認否で『間違いありません』と言った後に、やはり一部は事実と違うと思い直したら? 裁判所は有罪の陳述と食い違う等のとき簡易公判手続の決定を取り消さなければならない(291条の3)。一度認めたら後戻りできない、というのは思い込みだ
  • 起訴された罪が傷害致死だった。法定刑は重く、短期1年以上どころではない。簡易公判手続は最初から使えない事件だ
  • あなたが軽微な事件で『争うつもりはない』と弁護人に伝えたとき、提案されるのは今や簡易公判手続ではなく即決裁判手続のことが多い。どちらを選ぶかで、判決が出る速さも執行猶予の付き方も変わる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 加害者が罪を認め簡易公判手続になると審理は短くなるが、被害者参加制度(刑訴法316条の33以下)で意見陳述・質問の機会は別途確保できる2. 損害賠償は刑事と別に民事(民法709条)、または刑事手続内の損害賠償命令申立てで請求3. 手続が簡易でも量刑への意見(処罰感情)は別途主張できる4. 示談の有無が量刑を左右するので、応じるか否かの方針を早めに固める

訴えられた側:1. 罪状認否の前に、争点が本当にないか弁護人と精査。事実は認めても量刑(情状)で争う余地は別問題2. 認めると簡易公判手続で伝聞証拠が原則通る(320条2項)ことを理解した上で、それでも認めるか判断3. 自白だけでは有罪にできない(補強法則、憲法38条3項・刑訴法319条)ので、検察側に補強証拠があるかを確認4. 決定後でも真意でなければ取消し可能(291条の3)。さらに軽微事件なら即決裁判手続との損得も比較する

時効(請求できる期限):簡易公判手続の決定は、冒頭手続で被告人が有罪の陳述をした後にされる(291条の2、前条第5項の手続)。出訴期間の意味での時効はないが、伝聞証拠への異議は証拠調べの過程で適時に述べる必要があり、罪状認否のタイミングが事実上の分岐点。決定の取消しは、有罪の陳述と食い違う等の事由が生じた時点で裁判所が職権で行う(291条の3)

学説

通説(実務理解):簡易公判手続の条文は現役だが、2006年施行の即決裁判手続が軽微な自白事件の早期処理を実質的に引き受けたため、実務ではほとんど運用されていないと理解されている。緩和されるのは伝聞法則であって補強法則ではない点に注意を要する。

改正沿革 AI による整理

  • 昭和28年(1953年) 簡易公判手続制度を新設。被告人が冒頭手続で有罪の陳述をした事件につき、証拠調べを簡略化できる仕組みとして291条の2を追加した
  • 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 懲役・禁錮を拘禁刑に統合する刑法等改正に伴い、ただし書の対象除外要件を『短期一年以上の懲役若しくは禁錮』から『短期一年以上の拘禁刑』へ改めた

改正の年表

  1. 1.昭和28年(1953年) 新設:簡易公判手続制度を新設。被告人が冒頭手続で有罪の陳述をした事件につき、証拠調べを簡略化できる仕組みとして291条の2を追加した
  2. 2.令和4年(2022年) 改正:懲役・禁錮を拘禁刑に統合する刑法等改正に伴い、ただし書の対象除外要件を『短期一年以上の懲役若しくは禁錮』から『短期一年以上の拘禁刑』へ改めた

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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