刑事訴訟法 第293条
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- 証拠調が終つた後、検察官は、事実及び法律の適用について意見を陳述しなければならない。
- 2.被告人及び弁護人は、意見を陳述することができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第293条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第293条の条文原文は「証拠調が終つた後、検察官は、事実及び法律の適用について意見を陳述しなければならない。」で始まります。
- 刑事訴訟法第293条は第一節 公判準備及び公判手続に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第293条の前の条は刑事訴訟法第292条の2です。
- 刑事訴訟法第293条の次の条は刑事訴訟法第294条です。
- 刑事訴訟法第293条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第293条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第293条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/293
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法293条は、証拠調べ後に検察官が論告・求刑を行い、その後に被告人と弁護人が最終弁論・最終陳述をできると定める。最後に発言するのは被告人側で、求刑は裁判所を拘束しない。
Q · 検察官が求刑した後、被告人はもう何も言えないんですか?
言えます。求刑の後に最終弁論と最終陳述があります
刑事訴訟法293条1項により、証拠調べが終わると検察官が論告・求刑を行います。しかし手続はそこで終わりません。同条2項により、その後に弁護人の最終弁論、そして被告人本人の最終陳述が続きます。法廷で最後にマイクを握るのは検察官ではなく被告人です。さらに求刑は『検察官の意見』にすぎず、裁判所を一切拘束しません。検察官が懲役5年を求めても、判決が3年や執行猶予付きになることは実務上めずらしくありません。
解説
法廷ドラマのクライマックス、検察官が立ち上がり「被告人を懲役○年に処するのが相当である」と言い放つ場面。あれが刑事訴訟法293条1項の論告求刑だ。だが多くの人が知らないのは、その続きにある。同条2項は「被告人及び弁護人は、意見を陳述することができる」と定める。これが弁護人の最終弁論と、被告人本人の最終陳述だ。順番は決まっている。証拠調べが終わる、検察官が論告と求刑をする、弁護人が反論の弁論をする、そして最後に被告人本人が口を開く。法廷で最後に発言するのは検察官ではなく、被告人なのだ。この順序には意味がある。あなたが被告人席に座ったとき、検察官の求刑を聞いた後でなお、自分の言葉で裁判官に語りかける最後の権利が保障されている。そしてもう一つ、求刑は裁判所を一切拘束しない。検察官が懲役5年を求めても、判決は3年かもしれない。求刑は「検察官の意見」にすぎず、刑を決めるのは裁判官だ。
法的な位置づけ
刑事訴訟法293条は、公判の弁論手続を定める規定である。1項は証拠調べ終了後における検察官の意見陳述(論告・求刑)を義務づけ、2項は被告人及び弁護人による意見陳述(最終弁論・最終陳述)の機会を保障する。発言順序は被告人側が最後となるよう設計され、求刑は裁判所を拘束しない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.弁論手続の流れを把握する 証拠調べが終わると、検察官の論告・求刑、弁護人の最終弁論、被告人の最終陳述という順で進む。自分の発言の機会が『最後』にあることを理解し、何を言うかを公判前に準備しておく
- 2.情状の柱は証拠調べ段階で出し切る 反省、被害弁償、示談、情状証人、嘆願書は論告より前の証拠調べ段階で提出する。裁判官の量刑心証は論告を聞く頃にはほぼ固まることが多く、後の弁論は覆すより微調整の場になりやすい
- 3.最終陳述の内容を弁護人と擦り合わせる 自白事件は反省・謝罪・再発防止策を簡潔に、否認事件は無罪主張の核心に絞る。感情的に長く語ると反省なしと取られて逆効果になることがあるため、アドリブを避け事前に内容を固める
- 4.論告の事実誤認は最終弁論で反論する 検察官の論告に事実誤認や過大評価があれば、論告の直後の最終弁論で弁護人に具体的に反論してもらう。聞き流すと、その点はもう争っていないと扱われかねない
- 5.判決に不服なら14日以内に控訴 判決に不服がある場合、言渡しの翌日から14日以内に控訴を申し立てる(刑訴法373条)。弁論段階で主張しなかった事項は控訴審での持ち出しが制限されるため、期限と争点を早期に整理する
よくある質問 AI による整理
Q1論告求刑とは何ですか?
証拠調べ終了後に検察官が事実と法律適用について意見を述べ、相当と考える刑を求める手続です(刑訴法293条1項)。求刑は検察官の意見にすぎず、判決を拘束しません。
Q2最終陳述とは何ですか?
弁論の最後に被告人本人が裁判官に直接語りかける機会です(刑訴法293条2項)。量刑の情状判断に影響しうる、判決前の最後の発言の窓口です。
Q3最終弁論はいつ行われますか?
証拠調べが終わり、検察官の論告求刑が済んだ後に弁護人が行います。その直後に被告人の最終陳述が続き、結審して判決期日に進みます。
Q4被害者参加制度では求刑のような意見を述べられますか?
被害者参加人は弁論の段階で意見を陳述でき(刑訴法316条の38)、求刑に相当する意見まで述べられます。検察官の論告とは別枠で肉声を届けられます。
Q5刑事裁判の判決に不服な場合、控訴はいつまでにできますか?
判決の言渡しがあった日の翌日から14日以内に控訴を申し立てる必要があります(刑訴法373条)。期間を過ぎると判決が確定します。
Q6最終陳述は拒否できますか?
被告人は黙っても構いません。ただし機会自体を与えずに結審した裁判は訴訟手続の法令違反として控訴で取り消されうるほど、重い権利です。
Q7論告と冒頭陳述の違いは何ですか?
冒頭陳述(刑訴法296条)は証拠調べの入口で立証方針を示すもの、論告(293条1項)は証拠調べ終了後に検察官が最終的な意見と求刑を述べるものです。
Q8刑事裁判の弁論手続の順番はどうなっていますか?
証拠調べ終了 → 検察官の論告・求刑 → 弁護人の最終弁論 → 被告人の最終陳述、の順です。最後に発言するのは被告人側です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1検察官が求刑した刑、そのまま判決になっちゃうんですか?
なりません。求刑は検察官の意見にすぎず、裁判所を全く拘束しません(293条1項)。実務では判決が求刑を下回ることが多く、弁護側の情状立証が効けば執行猶予が付くこともあります。実務のポイント:裁判官の量刑心証は論告を聞く頃にはほぼ固まっていることが多い。だから勝負どころは論告の後ではなく、その手前の証拠調べ段階で反省や被害弁償をどれだけ積めたか。求刑を聞いてから慌てても遅い
Q2最終陳述って、何を言えばいいんですか?黙ってちゃダメ?
被告人が法廷で最後に語る権利です(293条2項)。自白事件なら反省、謝罪、更生計画を簡潔に。黙っても構いませんが、機会自体を与えないまま結審した裁判は手続違反で取り消されうるほど重い権利です。実務のポイント:否認事件で被告人が感情的に長く語ると、反省なしと取られて逆効果になることがある。何を言うか、あるいは言わないかは弁護人と必ず事前に打ち合わせる。アドリブで臨むのが一番危ない
Q3検察官の論告がデタラメだと思ったら、その場で反論できますか?
論告の最中に割り込むのではなく、その後の弁護人による最終弁論で具体的に反論する構造になっています(293条2項)。論告で事実誤認や過大評価があれば、証拠に基づいて一つずつ崩します。実務のポイント:論告で検察官が初めて持ち出した評価や主張に対しては、弁論で正面から取り上げて反論記録を残しておくことが、控訴審での争点化につながる。聞き流すと、その点はもう争っていないと扱われかねない
間違えやすい点 AI による整理
- 「検察官が懲役5年を求刑したら、判決も5年」と思っている人が多いが、求刑は裁判所を全く拘束しない(293条1項は『意見を陳述』と書くだけ)。実務では判決が求刑を下回ることがむしろ通常で、求刑はあくまで検察官側の主張の上限を示すものにすぎない
- 最終陳述は「形式だけの儀式」だと軽く見られがちだが、その深刻さを知らないと損をする。被告人に最終陳述の機会を与えずに結審した裁判は、訴訟手続の法令違反として控訴で取り消されうる。それほど重い権利であり、ここで語る一言が量刑の情状判断に実際に影響する
- 「論告で検察官に言いたい放題されて反論できない」と感じる人がいるが、問いの立て方が逆だ。手続はわざと検察官の論告を先に置き、その後に弁護人の弁論と被告人の最終陳述を配置している。つまり相手の主張を全部聞いてから、こちらが最後に反撃する構造になっている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 発言する主体 | 293条1項:検察官(論告・求刑)/2項:被告人・弁護人(最終弁論・最終陳述) | 296条:検察官(冒頭陳述) 311条:被告人(被告人質問・供述) |
| 手続上の位置 | 証拠調べ終了後、判決の直前(弁論手続) | 証拠調べの冒頭(立証方針の提示) 証拠調べの過程(随時) |
| 目的 | 事実・法律適用の最終的意見表明と求刑、被告人側の最終防御 | これから何を立証するかの予告 被告人本人からの事実確認・釈明 |
| 裁判所への拘束力 | 求刑に拘束力なし(裁判所が独立して量刑判断) | 拘束力なし(予告にすぎない) 供述は証拠として評価される |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も調査証拠完了後に当事者の言詞辯論を行い、審判長が判決前に被告に最後の陳述機会を与える点で日本293条と構造が近い
韓国も検事の論告(意見陳述)の後、被告人質問を経て被告人の最後陳述を保障する点で日本と類似する
ドイツも検察官と弁護人の最終弁論(Schlussvorträge)の後、被告人に『最後の言葉(letztes Wort)』を保障し、被告人が最後に発言する設計
米国は当事者主義のもとクロージング・アーギュメントを行い、量刑前に被告人の意見陳述権(allocution)を保障する。順序や根拠規範は異なるが最後の発言保障は共通
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが交通事故で起訴され、証拠調べが終わった。検察官が「禁錮2年」と求刑する。心臓が止まりそうになる。だがこの後に弁護人の弁論と、あなた自身の最終陳述が残っている。ここで何を語るかで、執行猶予が付くかどうかが動くことがある
- もし裁判官から「被告人、最後に何か言いたいことはありますか」と問われたら、あなたは何を言うだろう。沈黙して俯くか、それとも準備した言葉を口にするか。この一瞬が量刑の情状に影響する最後の窓口だ
- 被害者の遺族として法廷を傍聴していたあなた。検察官の論告を聞いても、自分の無念は誰も代弁してくれない気がした。実は被害者参加制度を使えば、あなた自身が論告の段階で意見を述べ、求刑に近い意見まで言える
- 知人が痴漢で起訴され、否認している。あなたに「最終陳述で全部ぶちまけたい」と相談してきた。だが否認事件で被告人が感情的に語ると、かえって反省なしと取られて不利になる。発言の戦略は弁護人と詰めるべきだ
- 判決まであと一回の公判。残された主張の機会は弁護人の弁論と被告人の最終陳述だけ。証拠調べはもう終わっていて、新しい証拠は原則出せない。今夜が最後の準備の夜になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 被害者やその遺族なら、検察官に被害者参加制度(刑訴法316条の33以下)の利用を相談、参加人として弁論の段階で意見陳述(同316条の38)や求刑に相当する意見を述べられる2. 心情その他の意見陳述(同292条の2)も別枠で可能、量刑への反映を狙う3. 損害の回復は刑事手続内の損害賠償命令(犯罪被害者保護法)または別途民事(民法709条)で4. 法テラスや被害者支援センターに早めに連絡し、公判のどの段階で何を言えるか時系列を把握しておく
訴えられた側:1. 被告人なら、最終陳述は感情の発散の場ではなく量刑の最後の一手と心得る、弁護人と発言内容を必ず事前に擦り合わせる2. 自白事件は反省、被害弁償、再発防止の具体策を簡潔に、否認事件は余計なことを語らず無罪主張の核心に絞る3. 情状の柱(証人、嘆願書、示談)は論告より前の証拠調べ段階で出し切る4. 検察官の論告に事実誤認があれば、弁護人の最終弁論で具体的に反論してもらう
時効(請求できる期限):弁論手続そのものに時効はないが、証拠調べ終了後、判決前の最後の主張機会という時間的位置にある。ここで主張しなかった事項を控訴審で持ち出すのは制限される。判決に不服があれば、判決言渡しの翌日から14日以内に控訴を申し立てる必要がある(刑訴法373条)
学説
通説:293条1項の求刑は検察官の意見の陳述にすぎず、裁判所の量刑判断を拘束しない。2項の被告人・弁護人の意見陳述、とりわけ被告人の最終陳述の機会は防御権の中核であり、その機会を奪った手続は法令違反として控訴理由となりうる。
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