受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

刑事訴訟法 第337条

クイックジャンプ
  1. 左の場合には、判決で免訴の言渡をしなければならない。
  2. 一確定判決を経たとき。
  3. 二犯罪後の法令により刑が廃止されたとき。
  4. 三大赦があつたとき。
  5. 四時効が完成したとき。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第337条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第337条の条文原文は「左の場合には、判決で免訴の言渡をしなければならない。」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第337条は第五節 公判の裁判に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第337条の前の条は刑事訴訟法第336条です。
  7. 刑事訴訟法第337条の次の条は刑事訴訟法第338条です。
  8. 刑事訴訟法第337条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第337条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第337条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/337
裁判例 118件に引用されています

関連度の高い3件を表示しています

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法337条は、確定判決・刑の廃止・大赦・時効完成のいずれかがあれば、裁判所が実体を審理せず判決で免訴を言い渡すと定める。免訴は無罪とは異なる形式裁判である。

Q · 免訴って何? 無罪になったってことですか?

無罪ではなく、実体を判断せず手続を打ち切る裁判です

免訴は無罪ではありません。刑事訴訟法337条により、確定判決・刑の廃止・大赦・時効完成のいずれかがあると、裁判所は犯罪の有無を審理せず判決で免訴を言い渡します。これは「やったかどうかを判断しない」打ち切りの形式裁判で、前科はつきませんが、潔白が証明されたわけでもありません。そのため無罪なら受けられる刑事補償が、免訴では原則受けられないという重要な差が生じます。

解説

刑事裁判の結末は、有罪か無罪の二択だと思い込まれている。だが刑事訴訟法337条は、第三の扉を用意している。免訴だ。確定判決をすでに経たとき、犯罪後に法律が変わって刑そのものが廃止されたとき、大赦があったとき、公訴時効が完成したとき。この四つのいずれかに当たれば、裁判所は事件の中身を一切審理せず、判決で「免訴」を言い渡さなければならない。ここであなたが握っておくべき核心は、免訴は無罪ではないという点だ。無罪はあなたが「やっていない」と認定されたことを意味するが、免訴は「やったかやっていないかを、もう判断しない」という打ち切りにすぎない。前科にはならない。だが無実も証明されない。何年も身の潔白を信じて闘い、最後に時効完成で免訴になった被告は、有罪とも無罪とも言ってもらえないまま法廷を出る。その違いが、後の刑事補償や名誉回復の可否を左右する。

法的な位置づけ

刑事訴訟法337条が定める免訴は、確定判決・刑の廃止・大赦・時効完成のいずれかの事由がある場合に、裁判所が犯罪事実の存否を審理せずに手続を打ち切る形式裁判である。実体判断である有罪・無罪とは性質を異にし、前科は生じないが無実が証明されるものでもない。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.起訴されたら免訴事由を最優先で点検 確定判決・刑の廃止・大赦・時効完成のいずれかに当たらないかを、弁護人とともに起訴直後に点検する。一つでも該当すれば実体審理に入る前に打ち切れる可能性がある
  2. 2.免訴事由があれば実体審理前に主張 免訴事由に心当たりがあるなら、証拠調べが本格化する前の早い段階で弁護人を通じて主張する。入口で打ち切れれば長期の身柄拘束や審理負担を断てる
  3. 3.名誉回復を望むなら無罪判決との利害を比較 無実を証明し刑事補償・名誉回復を望む場合、安易な免訴より無罪判決を目指す戦略がある。時効完成が近いと無罪の道が閉じるため、審理スケジュールを弁護人と意識的に管理する
  4. 4.免訴判決に不服なら14日以内に控訴 免訴判決に不服がある場合、判決言渡しの日から14日以内に控訴を申し立てる(刑訴373条)。起算点は判決の日であり、ここを逃すと確定する

よくある質問 AI による整理

Q1免訴とは何ですか?

確定判決・刑の廃止・大赦・時効完成のいずれかがあるとき、犯罪の有無を審理せず手続を打ち切る判決です(刑訴337条)。無罪とは性質が異なる形式裁判です。

Q2免訴になる条件は何ですか?

刑訴337条が定める四つです。確定判決を経たとき、犯罪後の法令で刑が廃止されたとき、大赦があったとき、時効が完成したとき。いずれか一つで足ります。

Q3免訴と公訴棄却の違いは何ですか?

どちらも形式裁判ですが、免訴(337条)は確定判決や時効など実体的な訴追障害、公訴棄却(338・339条)は告訴の欠如や手続違反など手続的瑕疵が理由です。

Q4免訴判決に控訴できますか?

できます。被告人側・検察官側とも、判決言渡しの日から14日以内に控訴できます(刑訴373条)。期間を過ぎると判決は確定します。

Q5公訴時効が完成するとどうなりますか?

起訴されても結末は免訴になり、刑罰を科せなくなります(337条4号)。時効期間は罪の重さで異なり、人を死亡させた一定の重罪は時効が廃止されています。

Q6大赦があると裁判はどうなりますか?

大赦の対象となった罪は337条3号により免訴となります。大赦は内閣が決める政治的決断で、司法判断とは無関係に刑事責任の追及が打ち切られます。

Q7免訴になると前科はつきますか?

前科はつきません。免訴は有罪判決ではないためです。ただし無罪の証明にもならず、刑事補償も原則受けられない点に注意が必要です。

Q8免訴と無罪はどちらが有利ですか?

牢獄を免れる点では同じですが、無罪は潔白が証明され刑事補償も受けられます。免訴は補償が原則なく名誉回復も限定的なため、無実を晴らしたい人には無罪が有利です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1免訴って、要するに無罪と同じってことですよね?

違います。無罪は「犯罪の証明がない」という中身の判断ですが、免訴は確定判決・刑の廃止・大赦・時効完成のいずれかがあって、中身を判断せずに手続を打ち切る形式裁判です(337条)。前科はつきませんが、潔白が証明されたわけでもありません。実務のポイント: 報道では免訴を「事実上の無罪」と書くことがありますが、刑事補償や名誉回復の場面で両者の差が表面化します。無実を本気で晴らしたいなら、免訴で終わらせず無罪判決を取りにいく選択肢があることを、弁護人にはっきり伝えるべきです

Q2何年も勾留されて最後に免訴になったら、補償はもらえるんですか?

免訴の場合、無罪のときに受けられる刑事補償(身柄拘束への金銭補償)は原則として受けられません。免訴は無罪判断ではないからです。ただし、免訴がなければ無罪判決を受けたはずと認められる一定の場合に補償を認める例外規定があります(最新の取扱いをご確認ください)。実務のポイント: ここを知らずに「とにかく早く出たいから免訴で終わらせてほしい」と望む被告人がいますが、長期勾留があった事案では、あえて無罪を争う方が補償面で報われることがある。出口の選び方が、後の金銭に直結します

Q3海外で無罪が確定した事件を、日本でもう一度裁かれることはないですよね?

残念ながらありえます。337条1号の確定判決には外国の判決は含まれない(刑法5条)ため、海外で無罪・有罪が確定していても、日本で改めて起訴・審理される可能性があります。実務のポイント: 一事不再理(憲法39条)は国内の確定判決にしか及びません。国際的に活動する人ほど、ある国での決着が他国での免訴を保証しないことを前提に動く必要がある。海外で刑事決着した件でも、日本での法的リスクは別途確認すべきです

間違えやすい点 AI による整理

  • 免訴と無罪を同じものだと考えている人が多いが、まったく違う。無罪は「犯罪の証明がない」という実体判断、免訴は「もう実体を判断しない」という打ち切り。免訴で釈放されても、それはあなたが潔白だと認められたわけではない
  • 免訴で前科がつかないなら得だ、と思っている人は、その代償の深刻さを知らない。免訴の場合、無実であっても刑事補償(身柄拘束に対する金銭補償)は原則として受けられない。長期勾留されて最後に免訴になっても、補償の扉が原則閉じている(刑事補償法に例外規定はあるが限定的、最新の取扱いをご確認ください)
  • 「時効まで逃げ切れば無罪になる」という考え方そのものが、問いの立て方を誤っている。逃げ切って時効が完成しても、得られるのは無罪ではなく免訴。前科はつかないが、無実が証明されることもない。逃げ切りは「裁かれない」を手に入れるだけで、「潔白だった」を手に入れるわけではない
比較の観点この条文ほかの条文
裁判の性質337条 免訴:形式裁判(実体を判断しない)336条 無罪:実体裁判(犯罪の証明がない)
338条 公訴棄却:形式裁判(訴訟条件の欠缺)
主な事由確定判決・刑の廃止・大赦・時効完成犯罪事実の証明がない
親告罪の告訴欠如・公訴提起手続の無効
前科つかないつかない
つかない
刑事補償原則受けられない受けられる
原則受けられない

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法第302条

台湾も確定判決・時効完成・大赦・刑罰廃止の四事由で免訴判決を言い渡す。日本法をほぼ同型で継受しており構造が極めて近い

韓国
대한민국 형사소송법 제326조

韓国も確定判決・大赦・公訴時効完成・刑の廃止を免訴事由とする。日本法継受系として枠組みが共通する

ドイツ
StPO § 260 Abs. 3

ドイツは訴訟障害(Verfahrenshindernis)がある場合に手続打切判決を下す。時効・既判力・恩赦が障害事由となり機能的に類似

アメリカ
U.S. Const. amend. V(Double Jeopardy)/ Statute of Limitations

米国は免訴という単一制度はないが、二重の危険の禁止や時効が手続的訴追障害として同種の効果を持つ

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、あなたが無実を信じて長期間闘ってきた裁判で、判決の日に裁判官が「免訴」とだけ告げ、有罪か無罪かに一切触れなかったとしたら? あなたは「やっていないと言ってほしかった」と立ち尽くす。だが判例上、免訴事由があれば裁判所は実体審理に入らず免訴を言い渡すことになっており、被告人が「無罪判決がほしい」と求めても原則通らない
  • 被告人として起訴されたが、調べてみると同じ事件で過去にすでに有罪判決が確定していた。これは337条1号の確定判決にあたり、二重に裁かれない(憲法39条、一事不再理)。あなたが主張すべきは無罪ではなく免訴で、防御の組み立て方そのものが変わる
  • 犯罪とされた行為が、裁判の途中で法改正により処罰対象から外れた。たとえば規制緩和で許可が不要になった業種。犯した時点では違法でも、刑が廃止されれば337条2号で免訴。法律が後から変わる、その一点であなたの立場が逆転する
  • あなたに残された時間はあと数日。被害者として加害者の処罰を望んでいるのに、公訴時効の完成が目前に迫っている。検察官が時効完成前に起訴しなければ、二度とその罪を裁判で問えなくなる。時効が完成した瞬間、起訴されても結末は免訴で、刑罰は永遠に届かない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 加害者の処罰を望むなら、まず公訴時効の完成時期を確認する。罪の重さで期間が異なり(刑訴250条)、完成すると起訴しても結末は免訴になる2. 捜査が滞っているなら、告訴・告発の状況と検察の処分方針を早めに照会、時効完成前の起訴を促す3. 刑事で時効・免訴になっても、民事の損害賠償(民法709条)は別軌道で動かせる。刑事と民事は時効も判断枠組みも別物4. 被害者参加(刑訴316条の33以下)で手続に関与し、審理の進行を把握する

訴えられた側:1. 起訴されたら、確定判決・刑の廃止・大赦・時効完成のいずれかに当たらないかを弁護人と最優先で点検する2. 免訴事由があれば早期に主張し、実体審理に深入りする前の打ち切りを狙う3. ただし無実を証明して名誉回復・刑事補償を望むなら、安易な免訴より無罪判決を目指す戦略もある。両者の利害得失を弁護人と必ず比較する4. 免訴判決に不服があれば控訴できる(被告人側・検察官側とも)。控訴期間は判決から14日、ここを逃すと確定する

時効(請求できる期限):免訴判決そのものに固有の期限はない。ただし免訴事由の一つである公訴時効の期間は罪の重さで決まり(刑訴250条)、人を死亡させた一定の重罪は2010年改正で時効が廃止された(最新の改正状況をご確認ください)。また免訴を含む第一審判決への控訴は、判決言渡しの日から14日以内(刑訴373条)。起算点は判決の日

学説

通説(形式裁判説):免訴は犯罪事実の存否という実体を判断せず、確定判決・刑の廃止・大赦・時効完成という訴訟条件の欠缺を理由に手続を打ち切る形式裁判であるとする。被告人が無罪を望んでも免訴事由があれば免訴が優先される帰結を支える。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法の制定により、免訴事由を確定判決・刑の廃止・大赦・時効完成の四つに整理して337条に規定

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

刑事訴訟法の全文を見る所属する編章節を開く:第五節 公判の裁判

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›