刑事訴訟法 第485条
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死刑、拘禁刑又は拘留の言渡しを受けた者が逃亡したとき、又は逃亡するおそれがあるときは、検察官は、直ちに収容状を発し、又は司法警察員にこれを発せしめることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第485条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第485条の条文原文は「死刑、拘禁刑又は拘留の言渡しを受けた者が逃亡したとき、又は逃亡するおそれがあるときは、検察官は、直ちに収容状を発し、又は司法警察員にこれを発せしめることができる…」で始まります。
- 刑事訴訟法第485条は第一章に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第485条の前の条は刑事訴訟法第484条の2です。
- 刑事訴訟法第485条の次の条は刑事訴訟法第485条の2です。
- 刑事訴訟法第485条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第485条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第485条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/485
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法485条は、死刑・拘禁刑・拘留の言渡しを受けた者が逃亡し、又は逃亡するおそれがあるとき、検察官が直ちに収容状を発せると定める。収容状は勾引状と同一の効力を持つ。
Q · 実刑が確定したら、その日のうちに刑務所へ連れて行かれるの?
原則は呼出しだが、逃亡のおそれがあれば直ちに収容状が出る
保釈中などで身柄が自由なら、まず検察官の呼出しが来ます(刑訴484条)。いきなり連行ではありません。ただし死刑・拘禁刑・拘留の言渡しを受けた者が逃亡し、又は逃亡するおそれがあるときは、検察官は呼出しを飛ばして直ちに収容状を発せます(485条)。収容状は勾引状と同一の効力を持ち(488条)、司法警察員が収容を執行します。重要なのは『逃亡するおそれ』だけで足りる点で、転居の形跡や連絡途絶があれば対象になりえます。
解説
実刑判決が確定した。だが、あなたが保釈中などで身柄を拘束されていなければ、その日のうちに刑務所へ連行されるわけではない。検察官がまず行うのは『呼出し』、つまり出頭してくださいという通知だ(刑訴484条)。問題はその次。あなたが姿を消したとき、あるいは逃げそうな気配を見せたとき、検察官は呼出しを飛ばして直ちに『収容状』を発する。これが485条だ。収容状は勾引状(裁判所が被告人らを強制的に連れて来るための令状)と同一の効力を持ち(刑訴488条)、警察があなたを捕まえて刑事施設に収容できる。重要なのは『逃亡するおそれ』だけで足りるという点。実際にまだ逃げていなくても、転居の形跡、連絡の途絶、出頭日が近いのに荷物をまとめている、こうした事情があれば収容状の対象になりうる。判決確定から収容までのわずかな期間、あなたの行動こそが自由か拘束かを分ける見えない分水嶺になっている。
法的な位置づけ
刑事訴訟法485条は、執行のための収容に関する規定であり、死刑・拘禁刑・拘留の言渡しを受けた者が逃亡し又は逃亡するおそれがある場合に、検察官が呼出し(刑訴484条)を経ずに直ちに収容状を発し、又は司法警察員に発せしめ得る旨を定める。収容状は勾引状と同一の効力を有する(刑訴488条)。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.判決確定前に弁護人へ出頭の意思を共有 実刑判決の確定が見えてきた段階で、弁護人を通じて検察官に『出頭の意思があり所在も明確だ』と伝える。確定後に慌てるより前に動くことで、収容状ではなく通常の呼出しで進む心証を作る
- 2.検察官の呼出しに必ず応じる 判決確定後、検察官から出頭を求める呼出し(刑訴484条)が届いたら、指定日に必ず出頭する。出頭こそが『逃亡のおそれなし』を示す最強の行動であり、収容状(485条)・呼出し不応収容状(486条)を回避する
- 3.出頭日に都合がつかない場合は事前に相談 病気や家族の事情で出頭日を守れないなら、姿を消さず弁護人経由で事前に検察官へ相談・調整する。連絡を絶った瞬間に『逃亡のおそれ』と評価され、この選択肢は消える
- 4.収容状が発せられた場合は記載事項を確認 収容状が届いた場合、氏名・収容すべき刑事施設・有効期間などの記載事項を確認する(刑訴487条)。収容状の執行は勾引状の規定が準用される(489条)ため、執行手続の適法性も弁護人と確認する
よくある質問 AI による整理
Q1収容状とは何ですか?
実刑が確定した者を刑事施設に収容するため検察官が発する令状です。刑訴485条・486条が根拠で、勾引状と同一の効力を持ちます(488条)。
Q2収容状と勾引状の違いは?
勾引状は裁判所が被告人らを強制的に連れて来る令状、収容状は検察官が確定刑の執行のため発する令状です。効力は同一ですが(488条)、発付主体と目的が異なります。
Q3実刑確定後いつ収監されますか?
身柄が自由なら、まず検察官の出頭呼出しが来ます(484条)。指定日に出頭して収監されますが、逃亡のおそれがあれば呼出しを待たず収容状が出ます。
Q4刑の執行の呼出しに応じないとどうなりますか?
正当な理由なく呼出しに応じないときは、検察官が収容状を発せます(刑訴486条)。応じないこと自体が収容状発付の理由になります。
Q5収容状に有効期間はありますか?
収容状の方式は勾引状の規定が準用され(489条)、記載事項として有効期間が定められます(487条)。期間経過後は再発付が必要です。
Q6保釈中に逃亡したら保証金はどうなりますか?
保釈中に逃亡すると保釈保証金が没取されうるほか(刑訴96条)、収容状の対象になります。自由と数百万円の保証金を同時に失う最悪手です。
Q7刑の時効が完成すると執行されないのですか?
確定刑には刑の時効があり、完成すれば刑の執行が免除されます(刑法31条・32条)。ただし死刑の刑の時効は2010年改正で廃止されています。
Q8収容状は誰が執行しますか?
検察官が発し、執行は司法警察員(警察)が行います。収容状は勾引状と同一の効力を持つため(488条)、対象者を捕捉し刑事施設へ収容します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1実刑判決が確定したら、すぐ手錠をかけられて連れて行かれるんですか?
保釈中などで身柄が自由なら、いきなり連行ではなく、まず検察官から出頭を求める呼出しが来ます(刑訴484条)。連行が始まるのは、あなたが逃げたり逃げそうな気配を見せて収容状が出たときです(485条)。実務のポイント:弁護人を通じて『出頭の意思がある、所在も明確だ』と早めに検察官へ伝えておくと、収容状ではなく穏当な呼出しのまま進む可能性が上がる。確定前に動けるかどうかが分かれ目です
Q2逃げてないのに収容状が出ることってあるんですか?
あります。条文は『逃亡するおそれ』だけで足りると定めており(485条)、実際に逃げる前でも、転居、連絡の途絶、出頭日直前の不審な動きがあれば対象になりえます。実務のポイント:『おそれ』の判断は検察官の裁量が大きく、後から争うのは難しい。だからこそ判決確定の前後は、所在を明確にし、いつでも連絡が取れる状態を意図的に作っておくことが、収容状を出させない実務上の防御になります
間違えやすい点 AI による整理
- 『判決が確定したら、その場で刑務所に送られる』と思われがちだが、保釈中などで身柄が自由なら、まず検察官の呼出しが来る(刑訴484条)。連行ではなく通知から始まる
- 『収容状は実際に逃げてから出るもの』という前提そのものが誤っている。条文は『逃亡するおそれ』で足りると定める(485条)。逃げる前の段階、引っ越しや連絡途絶の兆候だけで発せられうる。問うべきは『逃げたか』ではなく『逃げそうに見えるか』だ
- あなたから見れば『出頭の準備をしていただけ』でも、検察官から見れば『所在の不明確化』。この認識の落差が、収容状という結果を招く
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 発付の契機 | 485条:逃亡し、又は逃亡するおそれがあるとき | 484条:執行のための呼出し(収容の前段階) 486条:正当な理由なく呼出しに応じないとき |
| 検察官の動き | 呼出しを飛ばして直ちに収容状を発する | まず出頭を求める呼出しを行う 呼出し不応を理由に収容状を発する |
| 発付の主体 | 検察官(司法警察員に発せしめることも可) | 検察官 検察官 |
| 対象者の状況 | 所在不明確化・逃亡兆候あり | 所在明確で任意出頭が期待できる 所在は判明するが出頭を拒む |
他国ではどう定めているか 4 か国
未羈押の受刑者に対し検察官がまず伝喚し、応じなければ拘提できるが、逃亡・藏匿のおそれがあれば逕行拘提できる点で日本484〜486条の構造に類似。
刑の執行のため検察官が刑執行状(형집행장)を発する制度。逃亡等の場合に身柄を確保する点で収容状と機能的に対応する。
刑の執行を確保するため、検察官の指揮により執行のための逮捕状(Vollstreckungshaftbefehl)を発し得る。逃亡時の身柄確保という目的が共通。
判決後に服役のため出頭しない者に対し裁判所が令状を発する運用。州・連邦で扱いが分かれるが、執行確保の機能は共通する。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 実刑が確定し、検察官から『指定日に出頭せよ』という呼出状が届いた。出頭まであと5日。この期間に転居したり連絡を絶ったりすれば、逃亡のおそれありと判断され、出頭日を待たずに収容状が飛ぶ。残された時間で何をすべきかを間違えると、自由な数日が一瞬で消える
- もし、控訴を諦めて判決が確定した後、仕事の引き継ぎのために少しだけ姿を消したら、どうなる? それは『逃亡』と区別されない。検察官の目に映るのは事情の善し悪しではなく、あなたが連絡可能な場所にいるかどうかだけだ
- 家族が実刑を受けて保釈中、ある朝とつぜん警察が収容状を持って訪れる。本人に逃げたつもりはなかった。だが条文は『おそれ』だけで足りると定めている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 収容状が発せられた、または届いた場合、まず記載事項(氏名、収容すべき刑事施設、有効期間など)を確認する(刑訴487条)。2. 自分が実際には逃亡しておらず所在も明確だったなら、それを示す資料(在宅記録、連絡履歴)を弁護人に渡す。3. 確定判決自体に再審事由や恩赦の余地があるなら、収容と並行して別ルートで弁護人と検討する。4. 収容状の執行は勾引状の規定が準用される(刑訴489条)ので、執行手続の適法性も確認できる
訴えられた側:1. 判決が確定したら、検察官の呼出し(刑訴484条)に必ず応じる。出頭こそが『逃亡のおそれなし』を示す最強の行動。2. 出頭日に都合がつかないなら、姿を消さず弁護人経由で事前に相談、調整する。3. 引っ越しや長期出張など所在が変わる予定があれば、確定前に届け出ておく。4. 保釈中なら、逃亡は保証金没取(刑訴96条)に直結することを忘れない。自由を失ううえに金も失う最悪手だ
時効(請求できる期限):収容状の発付自体に固有の期限はないが、確定した刑には『刑の時効』があり、完成すれば刑の執行が免除される(刑法31条、32条)。ただし死刑の刑の時効は2010年(平成22年)改正で廃止され、拘禁刑等の期間も改正で変動しているため、最新の改正状況をご確認ください
学説
通説:485条の『逃亡するおそれ』は、確定刑の執行を確保する必要から、現実の逃亡前であっても所在の不明確化等の客観的事情により認められうると解される。呼出し(484条)を原則としつつ、執行の空洞化を招く動きには即時収容で対応する均衡規定と位置づけられる。
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法等改正による拘禁刑の創設に伴い、本条の対象刑を従来の『懲役、禁錮又は拘留』から『拘禁刑又は拘留』へ改めた(死刑は維持)。条文構造そのものは維持
改正の年表
- 1.令和4年(2022年)公布・令和7年(2025年6月1日)施行 改正:刑法等改正による拘禁刑の創設に伴い、対象刑を従来の『懲役、禁錮又は拘留』から『拘禁刑又は拘留』へ改めた(死刑は維持)。条文構造そのものは維持。
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