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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

信託法 第112条(受益者の議決権)

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  1. 受益者は、受益者集会において、次の各号に掲げる区分に従い、当該各号に定めるものに応じて、議決権を有する。
  2. 一各受益権の内容が均等である場合受益権の個数
  3. 二前号に掲げる場合以外の場合受益者集会の招集の決定の時における受益権の価格
  4. 2.前項の規定にかかわらず、受益権が当該受益権に係る信託の信託財産に属するときは、受託者は、当該受益権については、議決権を有しない。

この条文の基本情報

受益者の議決権とは何ですか?

定義受益者の議決権とは、信託法第112条に定められた規定で、「受益者は、受益者集会において、次の各号に掲げる区分に従い、当該各号に定めるものに応じて、議決権を有する。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 信託法第112条(受益者の議決権)は、日本の信託法に含まれる条文です。
  2. 信託法第112条の条文原文は「受益者は、受益者集会において、次の各号に掲げる区分に従い、当該各号に定めるものに応じて、議決権を有する。」で始まります。
  3. 信託法第112条は第二款 受益者集会に置かれています。
  4. 信託法の公布日は平成18年12月15日です。
  5. 信託法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 信託法第112条の前の条は信託法第111条です。
  7. 信託法第112条の次の条は信託法第113条です。
  8. 信託法第112条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式信託法(平成十八年法律第百八号)第112条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/418AC0000000108
  • 本サイト収録信託法(平成十八年法律第百八号)第112条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/418AC0000000108/112

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点信託法112条は、受益者集会の議決権を、内容が均等なら受益権の個数、不均等なら招集決定時の受益権の価格で定め、信託財産に属する受益権について受託者の議決権を否定する。

Q · 信託の受益者集会で、自分の票は何を基準に数えられるの?

一人一票ではなく、受益権の個数か価格で決まる

信託法112条1項により、受益者集会の議決権は、各受益権の内容が均等なら受益権の個数、優先・劣後など内容が異なれば「招集の決定の時における受益権の価格」に応じて決まります。購入価格や額面ではなく、招集を決めた時点の価格が基準です。また2項により、受益権が当該信託の信託財産に属するときは、受託者はその受益権について議決権を有しません。なお、受益者集会が使われるのは信託行為で多数決を定めた場合などに限られ、原則は受益者全員の一致です(105条1項)。

解説

受益者集会の議決権は一人一票ではない。信託の受益者が集まって多数決で物事を決める受益者集会では、票の重さは人数ではなく、持っている受益権で決まる。中身が全員同じ受益権なら「個数」で数える。優先と劣後のように中身が違えば、「招集の決定の時における受益権の価格」がそのまま票になる。効いてくるのは「価格」と「時点」の二語である。基準はあなたが購入時に払った金額でも額面でもない。受託者が集会を開くと決めた、その瞬間の値段である。劣後側の受益権が値崩れしていれば、出資額が大きくても票は痩せる。さらに2項により、信託財産に属する受益権について受託者は議決権を持たない。受託者が信託のお金で受益権を抱え込み、その票で決議を動かす道を塞ぐためである。ただし、受益者集会が開かれるのは信託行為(信託契約など)で多数決を選んだ場合などに限られ、原則は受益者全員の一致である(105条1項)。自分の信託がどちらのルールで動くのかを契約書で確かめることが、すべての出発点になる。

法的な位置づけ

信託法112条は、受益者集会における議決権の算定基準を定める規定である。各受益権の内容が均等な場合は受益権の個数、優先・劣後など内容が異なる場合は招集の決定の時における受益権の価格に応じて議決権が配分される。また、受益権が当該信託の信託財産に属するときは、受託者はその受益権について議決権を有しない。

手順

  1. 1.信託契約で意思決定の方法を確認する 信託行為(信託契約など)を開き、受益者が複数の場合の意思決定が全員一致か、受益者集会の多数決かを確認する。受益証券発行信託なら別段の定めの有無も確認する
  2. 2.自分の議決権数と算定根拠を確認する 招集通知と参考書類で、自分の議決権数が個数基準か価格基準か、価格基準なら評価方法・評価者・基準時(招集の決定の時)が示されているかを確認する
  3. 3.算定根拠や集計に疑問があれば書面で開示を求める 受益権価格の算定に疑問がある場合や、信託財産に属する受益権が票数に含まれていると疑われる場合は、受託者に根拠資料の開示を書面で求め、112条2項との整合性を指摘する
  4. 4.期限内に議決権を行使する 出席できない場合は、議決権行使書面などの方法で期限内に議決権を行使する。重要な信託の変更に反対する場合は、反対の意思を明確に残しておく

よくある質問 AI による整理

Q1受益者集会とは何ですか?

受益者が複数いる信託で、受益者の意思決定を多数決で行うための会議です。信託行為で多数決を定めた場合や受益証券発行信託などで用いられます。

Q2受益権の価格は誰がどうやって決めるの?

信託法112条は「価格」とだけ定め、算定方法は書いていません。評価方法や評価者は信託行為の定めや招集時の判断に委ねられるため、契約で明記しておくのが安全です。

Q3受益者集会の議決権はいつの時点で決まる?

内容が不均等な受益権の場合、「受益者集会の招集の決定の時」の価格が基準です。購入時点でも集会当日でもなく、招集を決めた時点で固定されます。

Q4受益者集会の招集通知はいつまでに届く?

招集通知は原則として集会の日の2週間前までに発する必要があります(信託法109条)。最新の改正状況と信託行為の定めをあわせて確認してください。

Q5受益者集会を欠席したら議決権はどうなる?

出席も書面等による行使もしなければ、その議決権は賛否に数えられません。招集通知に同封される議決権行使書面などで期限内に行使するのが基本です。

Q6受益証券発行信託の議決権はどう数える?

受益証券発行信託は、信託行為に別段の定めがない限り受益者集会の多数決で意思決定します(214条)。均等な受益権なら保有口数がそのまま票数になります。

Q7家族信託でも受益者集会は必要?

必須ではありません。受益者が複数の信託は全員一致が原則で(105条1項)、信託契約で受益者集会による多数決を選んだ場合に限り本条の議決権ルールが働きます。

Q8受益者集会の決議要件は?

普通決議は、議決権の過半数を有する受益者が出席し、出席者の議決権の過半数で行うのが原則です(113条1項)。重要事項はより重い特別決議によります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1信託の受益者集会って、一人一票じゃないんですか?

一人一票ではありません。株主総会が株数で数えるのと同じく、持分で数えます。内容が均等な受益権なら個数、優先・劣後など内容が異なれば、招集決定時の価格が票数になります(信託法112条1項)。実務のポイント:価格の算定方法は条文に書かれていません。信託契約に定めがないと、評価の仕方そのものが紛争の火種になります。契約時に一行入れておくかどうかが分かれ目です

Q2受託者の兄が自分でも受益権を持ってるんだけど、その分も票になるの?

信託財産に属する受益権については、受託者は議決権を持ちません(112条2項)。しかし、兄が自分のお金(固有財産)で持っている受益権は、この規定の文言上は対象外です。実務のポイント:ここで使えるのが受託者の忠実義務(30条)と利益相反行為の制限(31条)です。票そのものは消えなくても、受託者の立場で自分に有利な議案を通せば義務違反を問える余地があります。ただし解釈は分かれています

Q3反対したのに多数決で決まっちゃったら、もう従うしかないの?

受益者集会の決議は、反対した受益者も含めて拘束するのが原則です。ただし、信託の目的の変更など一定の重要な変更で損害を受けるおそれがある場合、反対した受益者は受託者に受益権の取得を請求できます(103条)。実務のポイント:この請求には期限があり、意思決定の日から20日以内とされています(最新の改正状況をご確認ください)。賛成票を投じた人は原則として使えないため、どう投票するかが出口戦略になります

間違えやすい点 AI による整理

  • 「受益者集会で反対票を入れれば止められる」と考える前に、そもそもその信託に受益者集会があるかを問うべきだ。信託法の原則は受益者全員の一致(105条1項)であり、集会での多数決は、信託行為がそれを選んだ場合や、受益証券発行信託で別段の定めがない場合(214条)に限られる。全員一致型の信託なら、あなた一人の不同意がすでに拒否権として働いている
  • 票の重さは出資額で決まると思われがちだが、内容が不均等な受益権の票は「招集の決定の時における受益権の価格」で決まる。購入価格でも額面でもない。劣後受益権が損失をかぶった後に招集されれば、同じ金額を出した人でも票は小さくなる
  • 受託者の側から見れば「受託者は議決権を持たない」はごく自然なルールに映る。だが2項が否定しているのは、信託財産に属する受益権の議決権に限られる。受託者が自分の財産で持つ受益権まで当然に票を失うとは書かれていない。受益者の目線で見落としやすいのはこの隙間であり、利益相反の観点からどこまで制約されるかは、実務上、解釈が分かれている
比較の観点この条文ほかの条文
規律の対象信託法112条:受益者集会での議決権の算定基準と受託者の議決権排除信託法105条:受益者が複数の場合の意思決定は全員一致が原則
信託法113条:受益者集会の決議要件(議決権の数え方を前提とする)
一人ひとりの重み受益権の個数(均等時)または招集決定時の価格(不均等時)に比例受益者全員の同意が必要で、各受益者が事実上の拒否権を持つ
112条で算定した議決権の過半数・特別多数で可否が決まる
適用される場面受益者集会が開かれる信託(信託行為の定め、受益証券発行信託など)信託行為に別段の定めがない一般の信託
受益者集会で決議を行う場合

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
不動產證券化條例・金融資產證券化條例

台湾の信託法には受益者集会の通則がなく、受益人會議は証券化関連の特別法で規律される。一般の信託で多数決の会議体を使うには契約での設計が必要

韓国
신탁법(2011年全部改正)

韓国は2011年の信託法全部改正で수익자집회を導入しており、日本の2006年改正と同時代の制度設計である

ドイツ
Schuldverschreibungsgesetz(SchVG)§ 6

ドイツには英米型の信託の通則はないが、債券保有者集会では持分に応じた議決権と、発行体の保有分の議決権制限という類似の発想が見られる

アメリカ
Trust Indenture Act of 1939 § 316(a)

米国の社債信託証書法は、所要多数の判定にあたり債務者などが保有する証券を算入しないとし、管理・発行側による票の自己操作を防ぐ点で本条2項と共通する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 証券会社のアプリで不動産のセキュリティトークンを50万円分買ったところ、運用側から「受益者集会招集のご通知」が届いた。議題は裏付け物件の売却である。中身が均等な受益権なので、あなたの票は保有口数で数えられる。大口の機関投資家と同じ土俵には立てるが、口数の差はそのまま票の差になる
  • 兄が受託者を務める親の家族信託で、兄が自分のお金で受益権の一部を買い取っていたら、その分の票は消えるのか? 2項が議決権を消すのは「信託財産に属する」受益権だけで、兄の固有財産に属する分は文言上外れる。兄は受託者でありながら、投票する側にも立てる。忠実義務との関係でどこまで許されるかは、実務上、解釈が分かれている
  • あなたは流動化案件のアセットマネージャーで、受益者集会の招集を担当している。優先受益権と劣後受益権が混在しているため、議決権は招集決定時の価格で割り振ることになる。評価方法の根拠を残さずに決めると、劣後投資家から「票を不当に削られた」と突き上げられる。招集決定の記録に、評価方法と評価者を書き残しておかなければならない
  • 招集通知が届いた。集会まではおよそ2週間しかない。欠席して議決権行使書面も出さなければ、あなたの口数は一票も数に入らない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 信託契約(信託行為)で意思決定の方法を確認する。全員一致か、受益者集会の多数決か2. 集会型なら、招集通知と参考書類で自分の議決権数と算定根拠(個数か価格か、評価方法は何か)を確認する3. 価格の算定に疑問があれば、受託者に根拠資料の開示を書面で求める4. 信託財産に属する受益権が票数に含まれていないかを確認し、含まれていれば112条2項違反を指摘する5. 欠席するなら、議決権行使書面を期限内に提出する

訴えられた側:1. 招集の決定時に、受益権の内容が均等か不均等かを判定する。不均等なら評価方法、評価者、基準時を記録に残す2. 信託財産に属する受益権を除外した議決権集計表を作る3. 自分が固有財産で受益権を持つ場合、忠実義務違反を疑われないよう、議決権を行使するかどうかとその理由の開示を検討する4. 算定で争いが予想されるなら第三者評価を取り、決議後の紛争リスクを先に潰す

時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。議決権を量る価格の基準時は「招集の決定の時」で固定される。招集通知は原則として集会の日の2週間前までに発する必要がある(信託法109条。最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

  • 平成18年(2006年)信託法全部改正 旧信託法(大正11年)には受益者集会の制度がなく、新信託法の制定に伴い受益者集会の議決権の規定として新設された。その後の文言改正の有無は人的検証が必要

改正の年表

  1. 1.平成18年(2006年) 新設:信託法全部改正により受益者集会の制度が導入され、その議決権の算定基準と受託者の議決権排除を定める規定として新設された。その後の文言改正の有無は要確認

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信託法の全文を見る所属する編章節を開く:第二款 受益者集会

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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