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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

信託法 第159条(関係当事者の合意等)

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  1. 新規信託分割は、委託者、受託者及び受益者の合意によってすることができる。この場合においては、次に掲げる事項を明らかにしてしなければならない。
  2. 一新規信託分割後の信託行為の内容
  3. 二信託行為において定める受益権の内容に変更があるときは、その内容及び変更の理由
  4. 三新規信託分割に際して受益者に対し金銭その他の財産を交付するときは、当該財産の内容及びその価額
  5. 四新規信託分割がその効力を生ずる日
  6. 五移転する財産の内容
  7. 六新規信託分割により従前の信託の信託財産責任負担債務でなくなり、新たな信託の信託財産責任負担債務となる債務があるときは、当該債務に係る事項
  8. 七その他法務省令で定める事項
  9. 2.前項の規定にかかわらず、新規信託分割は、次の各号に掲げる場合には、当該各号に定めるものによってすることができる。この場合において、受託者は、第一号に掲げるときは委託者に対し、第二号に掲げるときは委託者及び受益者に対し、遅滞なく、同項各号に掲げる事項を通知しなければならない。
  10. 一信託の目的に反しないことが明らかであるとき受託者及び受益者の合意
  11. 二信託の目的に反しないこと及び受益者の利益に適合することが明らかであるとき受託者の書面又は電磁的記録によってする意思表示
  12. 3.前二項の規定にかかわらず、各信託行為に別段の定めがあるときは、その定めるところによる。
  13. 4.委託者が現に存しない場合においては、第一項の規定は適用せず、第二項中「第一号に掲げるときは委託者に対し、第二号に掲げるときは委託者及び受益者に対し」とあるのは、「第二号に掲げるときは、受益者に対し」とする。

この条文の基本情報

関係当事者の合意等とは何ですか?

定義関係当事者の合意等とは、信託法第159条に定められた規定で、「新規信託分割は、委託者、受託者及び受益者の合意によってすることができる。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 信託法第159条(関係当事者の合意等)は、日本の信託法に含まれる条文です。
  2. 信託法第159条の条文原文は「新規信託分割は、委託者、受託者及び受益者の合意によってすることができる。」で始まります。
  3. 信託法第159条は第二款 新規信託分割に置かれています。
  4. 信託法の公布日は平成18年12月15日です。
  5. 信託法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 信託法第159条の前の条は信託法第158条です。
  7. 信託法第159条の次の条は信託法第160条です。
  8. 信託法第159条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式信託法(平成十八年法律第百八号)第159条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/418AC0000000108
  • 本サイト収録信託法(平成十八年法律第百八号)第159条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/418AC0000000108/159

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点信託法159条は、信託財産の一部を新たな信託に移す新規信託分割の要件を定める。原則は委託者・受託者・受益者の三者合意で、目的や受益者利益への適合が明らかなら要件が緩和される。

Q · 親が亡くなった後の家族信託を、受託者の兄だけで二つに分けられるの?

要件次第で可能。受益者への通知や「明らか」の要件が鍵

信託法159条4項により、委託者が現に存しない場合は三者合意の原則(1項)が適用されません。信託の目的に反しないことが明らかなら受託者と受益者の合意で、さらに受益者の利益に適合することも明らかなら受託者の書面または電磁的記録による意思表示だけで分割でき、後者の場合は受益者に遅滞なく通知されます。ただし信託契約に別段の定めがあれば、それが優先します(3項)。

解説

一つの信託を二つに割る。財産の一部を切り出して、新しい信託として独立させる。信託法はこれを「新規信託分割」と呼び、159条がその手続を決めている。原則は委託者・受託者・受益者の三者合意だ。ただし、信託の目的に反しないことが明らかなら、受託者と受益者の合意だけで足りる。さらに受益者の利益にも適合することが明らかなら、受託者が書面か電磁的記録で意思表示するだけで足りる。どちらの場合も、受託者は合意に加わらなかった側に遅滞なく通知しなければならない。あなたが押さえるべき点は二つある。一つは3項で、信託契約に別段の定めがあれば、それがこの原則より優先される。もう一つは4項で、委託者がすでに亡くなっているなどして存在しない場合は、三者合意の原則そのものが適用されない。家族信託で親が亡くなった後、受託者の子が「目的に反しない」と判断した場合、受益者への通知だけで信託を割れる場面がある。信託契約書の一行が、この力を誰に預けるかを決めている

法的な位置づけ

新規信託分割とは、ある信託の信託財産の一部を、受託者を同一とする新たな信託の信託財産として移転することをいう(信託法2条)。信託法159条はその方法として、委託者・受託者・受益者の合意を原則とし、信託目的や受益者利益への適合が明らかな場合の要件緩和、信託行為の別段の定めの優先、委託者不存在時の特則を定める。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.信託契約の別段の定めを確認する 信託契約書の「変更・併合・分割」に関する条項を確認する。分割について別段の定めがあれば、159条1項・2項よりその定めが優先する(3項)
  2. 2.分割の方法と根拠を決める 委託者の存否を確認したうえで、三者合意(1項)、受託者と受益者の合意(2項1号)、受託者単独の意思表示(2項2号)のどれによるかを決め、「目的に反しない」「受益者の利益に適合する」ことが明らかだと示す根拠資料を残す
  3. 3.1項各号の事項を明示した分割書面を作る 分割後の信託行為の内容、受益権の変更内容と理由、受益者への交付財産、効力発生日、移転財産、付け替える債務、法務省令事項を網羅した合意書または意思表示の書面を作成する
  4. 4.債権者異議手続を進める 信託財産責任負担債務を新しい信託に移す場合などは、160条の手続に従い債権者に異議を述べる機会を与える。異議期間は1か月以上確保し、効力発生日から逆算して開始する
  5. 5.合意に加わらなかった者へ通知する 2項1号なら委託者に、2項2号なら委託者及び受益者に、1項各号の事項を遅滞なく通知する。委託者が存在しない場合は、2号のときに受益者へ通知する(4項)
  6. 6.不動産があれば登記手続を行う 信託財産に不動産が含まれる場合、新しい信託に関する登記と信託目録の記録を整える。要件不備は登記段階で発覚しやすいため、事前に司法書士へ書面を確認してもらう

よくある質問 AI による整理

Q1新規信託分割とは何ですか?

既存の信託の財産の一部を、同じ受託者が管理する新しい信託へ移して独立させる手続です。信託法2条で定義され、159条が合意の方法を定めています。

Q2信託の分割に委託者の同意は必要ですか?

原則は必要です(159条1項)。ただし目的に反しないことが明らかな場合などは不要となり、委託者が現に存しない場合は1項自体が適用されません。

Q3受託者だけで信託を分割できますか?

信託の目的に反しないこと及び受益者の利益に適合することの両方が明らかな場合に限り、受託者の書面または電磁的記録による意思表示で可能です(2項2号)。

Q4信託分割の通知はいつまでに必要ですか?

法律上は「遅滞なく」とされ、日数の定めはありません。合意に加わらなかった委託者や受益者に、1項各号の事項を通知する必要があります。

Q5信託分割の書面に書くべき事項は?

分割後の信託行為の内容、受益権の内容の変更、受益者への交付財産、効力発生日、移転する財産、付け替える債務、法務省令で定める事項です(1項各号)。

Q6信託分割に反対する受益者はどうなる?

受益者が複数なら意思決定方法(105条)が問題になります。分割で損害を受けるおそれがある受益者は、受益権取得請求(103条)を検討できます。

Q7家族信託の契約書に分割条項は入れるべき?

入れておくのが安全です。159条3項により契約の別段の定めが法律の原則より優先されるため、誰の判断で分割できるかを事前に決められます。

Q8信託分割の効力はいつ発生しますか?

分割の合意等で明らかにした効力発生日(1項4号)です。債務を新しい信託に移す場合は、160条の債権者異議手続との日程調整が必要です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1家族信託で親が亡くなったあと、兄が勝手に信託を分けるのってアリなんですか?

委託者が存在しない場合、159条4項によって三者合意の原則は適用されません。目的に反しないことが明らかなら、受託者と受益者の合意で分割できます。受益者の利益にも適合することが明らかなら、受託者の書面だけで分割でき、受益者には通知されます。実務のポイント:「明らか」という要件は想像以上に厳しく、実務では単独分割を避けて受益者の同意書を取るのが無難とされています。同意書がないこと自体が交渉の材料になります

Q2信託を分けるときに、借金も一緒に分けられますか?

できます。159条1項6号は、従前の信託の信託財産責任負担債務を新しい信託に移す場合、その事項を明らかにするよう求めています。ただし債権者には160条の異議手続が保障されており、勝手な付け替えは認められません。実務のポイント:信託内融資を受けている場合、融資契約に信託の分割・変更の事前承諾条項があることが多く、法律上の手続より先に金融機関との調整が必要になります

間違えやすい点 AI による整理

  • 「信託は一度作ったら変えられない、硬い箱だ」と思われがちだが、法律上はその逆だ。変更(149条)、併合(151条)、分割(155条・159条)と、作った後に組み替える道が三つ用意されている。硬いのは箱ではなく、組み替えに必要な合意の取り付けである
  • 受託者単独で分割できる2項2号は便利な抜け道に見える。しかし実際に使うには、「目的に反しないこと」と「受益者の利益に適合すること」の両方が明らかでなければならない。受託者から見て合理的な分割でも、受益者から見れば取り分の付け替えにすぎない場合がある。この落差を軽く見た受託者は、後で忠実義務違反(30条)を問われる側に回る
  • 「委託者の父が亡くなったから、もう信託は誰も動かせない」という問いの立て方自体が誤っている。4項は委託者が存在しない場面をあらかじめ想定しており、その場合は受託者と受益者だけで分割を進められる。動かせないのではなく、動かす権限が残った人に集まる構造になっている
比較の観点この条文ほかの条文
手続の類型信託法159条:新規信託分割(財産の一部で新しい信託を作る)信託法155条:吸収信託分割(財産の一部を既存の別信託へ移す)
信託法149条:信託の変更(信託自体は一つのまま内容を変える)
原則の合意要件委託者・受託者・受益者の三者合意各信託の委託者・受託者・受益者の合意
委託者・受託者・受益者の合意
要件緩和と別段の定め目的・受益者利益への適合が明らかなら二者合意または受託者単独、別段の定め優先本条と並行する構造で要件が緩和され、別段の定めが優先
変更の場面に応じて要件が緩和され、別段の定めが優先
債権者保護160条の債権者異議手続吸収信託分割用の債権者異議手続
分割のような債権者異議手続は予定されていない

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
台湾 信託法第15条・第16条

台湾の信託法には信託の分割を正面から定める規定がなく、管理方法の変更などで対応する。日本のように段階的な合意要件を置いた明文の分割手続はない

韓国
대한민국 신탁법 제94조

韓国も2011年の信託法全部改正で信託の分割制度を導入しており、日本法と同様に信託を組み替える手続が明文化されている

アメリカ
Uniform Trust Code § 417

米国の統一信託法典では、受益者の権利を害さず信託目的の達成に悪影響がない限り、受託者が通知を経て信託を分割できるとされ、受託者主導の色彩が強い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 親を委託者とする家族信託で、賃貸アパート二棟を長男が受託者として管理している。父の死後、長男と次男の関係が悪化し、一棟ずつ別の信託に分けたいという話が出た。信託契約に分割の定めがなければ159条4項が適用され、委託者の同意は不要になる。ただし、受益者の合意を得るか、受益者の利益に適合することが明らかな場合に限られる
  • もし受託者であるきょうだいが、あなたに相談せずに書面一枚で信託を分割し、事後に通知だけ送ってきたら? 159条2項2号の「受益者の利益に適合することが明らかである」という要件を本当に満たしているかが争点になる。「明らか」とまで言えなければ、分割の有効性そのものを争う余地がある
  • あなたは受託者として、信託財産から借入れをしている。分割によってその債務を新しい信託に付け替える計画だ。金融機関は160条に基づいて異議を述べることができ、その期間は最低1か月ある。融資契約の届出条項も確認する必要がある。分割の効力発生日から逆算して、今週中に債権者への催告を出さなければ間に合わない
  • 受益者が三人いる信託で、一人だけが分割に反対している。原則として受益者全員の意思が必要になる(105条)。反対者の扱いを決めずに分割を進めると、後から無効を主張される

取るべき行動

被害を受けた側:1. 受益者として通知を受けたら、信託契約書に分割についての別段の定め(3項)があるかを最初に確認する2. 受託者に、根拠が2項1号か2号か、1項各号の明示事項(移転財産、債務の付け替え、効力発生日)の内容を書面で開示するよう求める3. 受益者の利益を害すると考える場合は、受益権取得請求(103条)や受託者の義務違反の追及を検討する4. 不動産が含まれる場合は、登記前に司法書士・弁護士に相談する

訴えられた側:1. 受託者として分割する場合は、どの号に基づくかを決め、「目的に反しないこと」「受益者の利益に適合すること」が明らかだと言える根拠資料を残す2. 1項各号の事項を網羅した分割書面を作り、遅滞なく通知を送る3. 信託財産責任負担債務がある場合は、160条の債権者異議手続を効力発生日より前に終える4. 受益者が複数いる場合は、105条の意思決定方法を契約で確認する

時効(請求できる期限):分割そのものに時効はない。ただし債権者異議手続(160条)では、債権者が異議を述べる期間を1か月以上確保しなければならず、効力発生日はこの期間から逆算して決める必要がある(最新の改正状況をご確認ください)。受託者の義務違反に対する損害賠償請求には一般消滅時効(民法166条:知った時から5年、権利を行使できる時から10年)が適用される

改正沿革 AI による整理

  • 平成18年(2006年)信託法全部改正 旧信託法には信託の分割制度がなかった。現行信託法(平成18年法律第108号)で、吸収信託分割とあわせて新規信託分割の制度が新設された。その後の改正の有無は人的検証が必要

改正の年表

  1. 1.平成18年(2006年) 新設:信託法の全部改正(平成18年法律第108号)により、吸収信託分割とあわせて新規信託分割の制度が新設された。旧信託法には信託の分割制度がなかった。その後の改正の有無は要確認

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信託法の全文を見る所属する編章節を開く:第二款 新規信託分割

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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