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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

信託法 第2条(定義)

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  1. この法律において「信託」とは、次条各号に掲げる方法のいずれかにより、特定の者が一定の目的(専らその者の利益を図る目的を除く。同条において同じ。)に従い財産の管理又は処分及びその他の当該目的の達成のために必要な行為をすべきものとすることをいう。
  2. 2.この法律において「信託行為」とは、次の各号に掲げる信託の区分に応じ、当該各号に定めるものをいう。
  3. 一次条第一号に掲げる方法による信託同号の信託契約
  4. 二次条第二号に掲げる方法による信託同号の遺言
  5. 三次条第三号に掲げる方法による信託同号の書面又は電磁的記録(同号に規定する電磁的記録をいう。)によってする意思表示
  6. 3.この法律において「信託財産」とは、受託者に属する財産であって、信託により管理又は処分をすべき一切の財産をいう。
  7. 4.この法律において「委託者」とは、次条各号に掲げる方法により信託をする者をいう。
  8. 5.この法律において「受託者」とは、信託行為の定めに従い、信託財産に属する財産の管理又は処分及びその他の信託の目的の達成のために必要な行為をすべき義務を負う者をいう。
  9. 6.この法律において「受益者」とは、受益権を有する者をいう。
  10. 7.この法律において「受益権」とは、信託行為に基づいて受託者が受益者に対し負う債務であって信託財産に属する財産の引渡しその他の信託財産に係る給付をすべきものに係る債権(以下「受益債権」という。)及びこれを確保するためにこの法律の規定に基づいて受託者その他の者に対し一定の行為を求めることができる権利をいう。
  11. 8.この法律において「固有財産」とは、受託者に属する財産であって、信託財産に属する財産でない一切の財産をいう。
  12. 9.この法律において「信託財産責任負担債務」とは、受託者が信託財産に属する財産をもって履行する責任を負う債務をいう。
  13. 10.この法律において「信託の併合」とは、受託者を同一とする二以上の信託の信託財産の全部を一の新たな信託の信託財産とすることをいう。
  14. 11.この法律において「吸収信託分割」とは、ある信託の信託財産の一部を受託者を同一とする他の信託の信託財産として移転することをいい、「新規信託分割」とは、ある信託の信託財産の一部を受託者を同一とする新たな信託の信託財産として移転することをいい、「信託の分割」とは、吸収信託分割又は新規信託分割をいう。
  15. 12.この法律において「限定責任信託」とは、受託者が当該信託のすべての信託財産責任負担債務について信託財産に属する財産のみをもってその履行の責任を負う信託をいう。

この条文の基本情報

定義とは何ですか?

定義定義とは、信託法第2条に定められた規定で、「この法律において「信託」とは、次条各号に掲げる方法のいずれかにより、特定の者が一定の目的(専らその者の利益を図る目的を除く。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 信託法第2条(定義)は、日本の信託法に含まれる条文です。
  2. 信託法第2条の条文原文は「この法律において「信託」とは、次条各号に掲げる方法のいずれかにより、特定の者が一定の目的(専らその者の利益を図る目的を除く。」で始まります。
  3. 信託法第2条は第一章 総則に置かれています。
  4. 信託法の公布日は平成18年12月15日です。
  5. 信託法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 信託法第2条の前の条は信託法第1条です。
  7. 信託法第2条の次の条は信託法第3条です。
  8. 信託法第2条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式信託法(平成十八年法律第百八号)第2条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/418AC0000000108
  • 本サイト収録信託法(平成十八年法律第百八号)第2条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/418AC0000000108/2

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点信託法2条は、信託・信託財産・受託者・受益者など信託の基本用語を定義する規定。信託財産は受託者名義でも固有財産と区別される。

Q · 信託すると、財産は結局だれのものになるの?

名義は受託者に移るが、利益は受益者が受け取る仕組み

信託法2条3項により、信託財産は受託者に属する財産です。登記や口座の名義も受託者に移ります。一方で、その財産から利益を受けるのは受益者であり(同条6項・7項)、受託者自身の財産である固有財産(同条8項)とは区別されます。そのため受託者の債権者は原則として信託財産を差し押さえられず(23条)、受託者が破産しても信託財産は破産財団に入りません(25条)。

解説

「名義は息子、でも中身は母のもの」。信託とは、一見矛盾したこの状態を法律が正面から認める仕組みである。本条は、その設計図に出てくる部品すべてに名前を付けている。核心は三つの役と二つの財布だ。三つの役は、財産を託す委託者、託されて名義人になる受託者、利益を受け取る受益者である。受託者の手元には、自分の財産である「固有財産」と、預かった「信託財産」という別々の財布が並ぶ(3項・8項)。名義が受託者に移っても、信託財産は受託者個人の借金の引当てにはならない(23条・25条)。親が認知症になる前に実家を子に信託しておけば、売却や修繕を子の判断で進められる。銀行口座が凍結されたり、成年後見のもとで自宅を売るのに家庭裁判所の許可(民法859条の3)が必要になったりする事態を避けられる可能性がある。逆に、受託者が「専らその者の利益を図る目的」で動く設計は、信託の定義から外れる(1項括弧書)。用語の定義を押さえた人だけが、家族の財産設計で専門家と対等に話せる。

法的な位置づけ

信託法2条は、同法で用いる基本概念を定める定義規定である。信託とは、信託契約・遺言・自己信託のいずれかの方法により、特定の者が一定の目的(専らその者の利益を図る目的を除く)に従い財産の管理又は処分等をすべきものとすることをいう。あわせて信託行為、信託財産、委託者、受託者、受益者、受益権、固有財産、限定責任信託等を定義する。

よくある質問 AI による整理

Q1信託とは何ですか?

財産を他人に託し、一定の目的に従って管理・処分してもらう仕組みです。信託法2条1項が定義し、契約・遺言・自己信託の3つの方法で設定します。

Q2家族信託は信託銀行でなくてもできる?

できます。信託法2条の定義は受託者が業者であることを求めていません。営業として行わない限り、家族が受託者になっても信託業法の免許は不要です。

Q3信託財産とは何ですか?

受託者に属する財産のうち、信託によって管理・処分すべき一切の財産です(信託法2条3項)。不動産、金銭、株式なども対象になります。

Q4受託者には誰がなれる?

子や親族など個人でもなれます。ただし未成年者は受託者になれません(信託法7条)。受託者には善管注意義務や忠実義務が課されます。

Q5受益権とは何ですか?

受託者に信託財産からの給付を求める受益債権と、それを確保するための監督的な権利を合わせたものです(信託法2条7項)。

Q6固有財産とは何ですか?

受託者に属する財産のうち、信託財産でない一切の財産です(信託法2条8項)。受託者個人の預金や自宅などがこれに当たります。

Q7自己信託とは何ですか?

委託者自身が受託者を兼ね、自分の財産を信託財産とする方法です。公正証書などの書面または電磁的記録による意思表示で行います(信託法3条3号)。

Q8委託者とはどんな人?

契約・遺言・自己信託の方法で信託をする人です(信託法2条4項)。家族信託では財産を持つ親が委託者になる例が一般的です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1家族信託って、結局ただの名義変更と何が違うんですか?

贈与で名義を移せば財産は子のものになり、子の債権者も差し押さえられる。信託なら、名義は受託者でも「信託財産」として固有財産と区別され、受託者の債権者は強制執行できない(信託法2条3項・8項、23条)。委託者と受益者が同じ人なら贈与税もかからない(相続税法9条の2)。実務のポイント:信託口口座の開設に応じない銀行や、契約書の書式に条件を付ける銀行がある。契約書を作る前に銀行へ相談すると、作り直しを防げる

Q2信託を使えば遺留分を払わなくて済むって聞いたけど、本当?

実務上、解釈が分かれている。信託法には遺留分についての明文がない。ただ、東京地裁平成30年9月12日判決は、遺留分制度を潜脱する意図で組まれた信託の一部を公序良俗違反として無効とした。実務のポイント:「遺留分対策」をうたう設計ほど、相続後に無効を主張されて訴訟になりやすい。受益権の評価をどう算定するかまで、契約時に専門家と詰めておく

間違えやすい点 AI による整理

  • 「信託は信託銀行の金融商品」と思われがちだが、本条の定義に業者であることは求められていない。家族間の契約でも信託は成立する。営業として行わない限り、信託業法の免許(信託業法2条1項・3条)もいらない
  • 名義が移ることは知っていても、その重さまでは知られていない。不動産は登記上も受託者名義になり、信託の条項は信託目録として登記簿に記録され、公示される(不動産登記法97条)。委託者は、もう自分の名前で売買契約書に署名できない
  • 委託者から見れば「息子にちょっと管理を頼んだ」だけである。法律から見れば、受託者は信託事務を処理する義務を負う者であり(本条5項)、善管注意義務(29条:プロとして当然払うべき注意)と忠実義務(30条)を課される。「ついでに見ていただけ」は言い訳にならない
比較の観点この条文ほかの条文
規律の中身信託法2条:信託・信託財産・受託者等の用語を定義信託法3条:信託契約・遺言・自己信託という設定方法
信託法8条:受託者が受益者として利益を受けることの制限
実務で問われる場面契約書の当事者・財産の特定、信託目的の適法性の確認どの方式で信託を設定するか、成立時期はいつか
受託者が自分にも利益を回す設計が許されるか
要件を欠いたときの帰結専ら受託者の利益を図る目的なら、そもそも信託に当たらない方式不備なら信託が成立しない、または効力が生じない
受託者が全受益権を固有財産で保有する状態が続けば終了事由になりうる(163条2号)

他国ではどう定めているか 6 か国

台湾
信託法第1條

委託者が財産権を受託者に移転し、受託者が信託本旨に従い受益者の利益または特定目的のために管理・処分する関係と定義する。日本の旧法の影響を受けた構造である。

韓国
신탁법 제2조

2011年の全面改正で定義を整備した。財産の移転・担保権設定その他の処分を要素とし、日本の新法と同時期の近代化である。

中国
中华人民共和国信托法 第2条

委託者が財産権を受託者に「委託」すると規定し、所有権の移転を明示しない点が日日台と異なる。

ドイツ
Treuhand(判例・学説)

ドイツには一般的な信託法典がない。Treuhand は契約関係として判例上処理され、倒産隔離も判例法理による。

フランス
Code civil art. 2011

2007年にfiducieを導入した。委託者の資格や登録義務など、日本より厳格な要件を置く。

アメリカ
Uniform Trust Code § 103

コモンロー上の信託を前提に用語を定義する。エクイティに由来するため、受益者の権利を物権的に捉える傾向が強い。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 父の物忘れが目立ち始めた。信託契約を結べるのは、委託者である父に判断能力が残っている間だけである。残された時間は、次の診察日までかもしれない
  • 実家の受託者になったあなたが、信託財産から入る家賃収入を自分の給与口座に入れ、生活費と混ぜていたらどうなる? 分別管理義務(信託法34条)違反になり、損失が出れば損失てん補責任(40条)を問われる。受益者である兄弟は帳簿の閲覧を請求できる(38条)。「家族だから大丈夫」は、法律の上では通らない
  • 母のアパートを預かって管理していた兄が、事業に失敗して破産した。それでも、アパートは兄の破産財団に入らない(信託法25条1項)。母の家賃収入は守られる

取るべき行動

被害を受けた側:受益者として、受託者による財産の流用が疑われる場合の打ち手である。1. 信託契約書(または遺言・公正証書)を入手し、信託目的と受益者を確認する2. 受託者に信託事務の処理状況の報告を求め、帳簿を閲覧する(信託法36条・38条) 3. 損失が出ていれば、損失てん補や原状回復を請求する(40条)。権限外の処分は、一定の要件のもとで取り消せる(27条) 4. 任務違反が重大なら、裁判所に受託者の解任を申し立てる(58条4項)

訴えられた側:受託者として責任を問われないための打ち手である。1. 信託口口座を開き、固有財産と一円も混ぜない(信託法34条) 2. 毎年、帳簿と財産状況の資料を作って受益者に報告する(37条) 3. 自分や親族との取引は利益相反行為として原則禁止されている(31条)。例外の要件を満たすか、事前に確かめる4. 不動産収入がある信託では、税務署への「信託の計算書」の提出が必要になる(所得税法227条)

時効(請求できる期限):定義条文のため特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。受託者の任務違反による損失てん補責任等の債権には、信託法43条の特則(受益者が受益者に指定されたことを知るまで時効が進行しない等)がある(最新の改正状況をご確認ください)

学説

債権説:受益権を、受託者に対する債権(受益債権)とこれを確保する権利の総体と構成する立場。現行法2条7項はこの構成に沿って受益権を定義している。

実質的法主体性説(四宮和夫):信託財産を、受託者から独立した実質的な法主体に近いものとみる立場。信託財産の独立性、すなわち倒産隔離や相殺制限を統一的に説明するために提唱された。

改正沿革 AI による整理

  • 平成18年(2006年) 大正11年制定の旧信託法を全面的に改め、新信託法(平成18年法律第108号)が制定された。本条の定義体系はこのとき整備された。施行後の改正の有無は要検証

改正の年表

  1. 1.大正11年(1922年) 新設:旧信託法(大正11年法律第62号)が制定され、信託の定義規定が置かれた。英米法の信託制度を継受したものである。
  2. 2.平成18年(2006年) 新設:新信託法(平成18年法律第108号)が全面的に制定された。本条で信託行為、受益権、固有財産、信託の併合・分割、限定責任信託など12項の定義体系が整備された。施行は平成19年。

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信託法の全文を見る所属する編章節を開く:第一章 総則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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