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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 6 分6 分6 分

信託法 第174条(終了した信託に係る吸収信託分割の制限)

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信託が終了した場合には、当該信託を承継信託とする吸収信託分割は、することができない。

この条文の基本情報

終了した信託に係る吸収信託分割の制限とは何ですか?

定義終了した信託に係る吸収信託分割の制限とは、信託法第174条に定められた規定で、「信託が終了した場合には、当該信託を承継信託とする吸収信託分割は、することができない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 信託法第174条(終了した信託に係る吸収信託分割の制限)は、日本の信託法に含まれる条文です。
  2. 信託法第174条の条文原文は「信託が終了した場合には、当該信託を承継信託とする吸収信託分割は、することができない。」で始まります。
  3. 信託法第174条は第一節 信託の終了に置かれています。
  4. 信託法の公布日は平成18年12月15日です。
  5. 信託法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 信託法第174条の前の条は信託法第173条です。
  7. 信託法第174条の次の条は信託法第175条です。
  8. 信託法第174条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式信託法(平成十八年法律第百八号)第174条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/418AC0000000108
  • 本サイト収録信託法(平成十八年法律第百八号)第174条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/418AC0000000108/174

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点信託法174条は、信託が終了した場合、その信託を承継信託とする吸収信託分割はできないと定める。終了後の信託は清算の目的でのみ存続するためである。

Q · すでに終わった信託に、別の信託から財産を分割で移すことはできる?

できない。信託法174条が明文で禁止している

信託法174条により、終了した信託を承継信託とする吸収信託分割はできません。終了した信託は清算に入り(175条)、清算が結了するまで清算の目的の範囲内でのみ存続するとみなされます(176条)。関係者全員が合意していても例外はありません。財産を引き続き管理したい場合は、新規信託分割(159条)や新たな信託の設定を検討する必要があります。

解説

終了した信託は、もう何も受け取れない。信託法174条が定めているのはそれだけだが、この一文が実務の案件を潰すことがある。吸収信託分割とは、ある信託の財産の一部を、受託者が同じ別の既存信託へ移す手続である(2条11項)。174条は、その受け皿となる信託(承継信託)がすでに終了している場合、分割そのものを認めない。理由ははっきりしている。終了した信託は清算に入り(175条)、清算が終わるまで存続しているとみなされるにすぎない(176条)。その仕事は債務を払い、残った財産を帰属権利者に渡すことだけで、新しい財産や債務を抱え込む余地はない。怖いのは、信託が「いつの間にか」終わっている場合である。信託期間の満了、信託行為で定めた終了事由、受託者が受益権の全部を固有財産で持つ状態が1年続いたこと(163条2号)。分割の前に、その信託がまだ終わっていないかを確かめるのはあなた自身である。

法的な位置づけ

信託法174条は、終了した信託を承継信託とする吸収信託分割を禁止する規定である。吸収信託分割とは、ある信託財産の一部を受託者を同一とする他の既存信託に移転する手続をいい(2条11項)、終了後の信託は清算目的でのみ存続するとみなされる(176条)ことから、新たな財産・債務の承継を認めない趣旨である。

よくある質問 AI による整理

Q1吸収信託分割とは何ですか?

ある信託の財産の一部を、受託者が同じ別の既存信託に移す手続です。信託法2条11項で定義され、155条以下で要件が定められています。

Q2承継信託とは何ですか?

吸収信託分割で財産の一部を受け入れる側の信託をいいます。174条により、すでに終了している信託は承継信託になれません。

Q3信託が終了するのはどんな場合ですか?

信託の目的の達成・不能、信託行為で定めた事由の発生、受託者が受益権全部を固有財産で1年間保有した場合など、信託法163条各号の事由があれば終了します。

Q4終了した信託はすぐに消滅しますか?

消滅しません。清算に入り(175条)、清算が結了するまで清算の目的の範囲内で存続するとみなされます(176条)。

Q5家族信託 委託者死亡で終了 その後どうなる?

清算受託者が債務を弁済し、残余財産を帰属権利者に引き渡します。終了後の信託に新たな財産を分割で移すことはできません。

Q6終了した信託に財産を分割で移したらどうなる?

174条に反する吸収信託分割として効力を生じないと主張される余地があります。受託者の善管注意義務違反(29条)が問題になる可能性もあります。

Q7信託期間を延長することはできますか?

終了事由が発生する前であれば、信託の変更(149条)により信託期間を延ばせる場合があります。終了後に同じ目的を達成するのは困難です。

Q8清算中の信託で受託者は何をしますか?

清算受託者として、現務の結了、信託財産に属する債権の取立て・債務の弁済、受益債権の弁済、残余財産の給付を行います(177条)。

この条文についての質問 AI による整理

Q1家族信託が終わったあとで、別の信託から財産を移して続けることってできないの?

吸収信託分割ではできない。終了した信託を承継信託とする分割は、174条によって認められていない。終了後の信託は清算に入る(175条)。財産を引き続き管理したいなら、新しい信託を設定するか、移したい財産のある信託の側から新規信託分割(159条)を行うのが現実的である。実務のポイント:契約書で終了事由を「委託者の死亡で即終了」とせず、受益者連続型(91条)にして二次受益者を定めておけば、そもそも信託は終わらない。設計の段階で、後に資産を組み替えられる余地を残しておくことが大切である

Q2受託者が受益権を全部持ってるだけで、どうして信託が終わっちゃうの?

163条2号により、受託者が受益権の全部を固有財産で持つ状態が1年間続くと、信託は終了する。財産を預かる人と利益を受ける人が同じになると、信託の監督の仕組みが働かなくなるためである。実務のポイント:ファンドのエグジットなどで、受益権が一時的に受託者側に集まる場面がある。1年以内に再譲渡しないと、信託は自動的に終了し、その後に予定していた分割スキームは使えなくなる。この1年の期限が、案件の管理表に載っていないことがある

間違えやすい点 AI による整理

  • 「信託をいつ終わらせるかは自分たちで決める」という前提で考えていると、問いの立て方そのものを誤る。信託は163条の終了事由が発生すれば当然に終了する。誰かが終了を宣言するのを待ってはくれない。受託者が受益権を全部持つ状態が1年続くといった、気付きにくい事由でも同じである
  • 終了した信託が清算の間はまだ存続しているとみなされること(176条)を知っている人は多い。しかし、その「存続」が清算のためだけの限られたものであることまでは見落とされがちである。生きているように見えても、新しい財産を受け入れる力はない。だから分割の受け皿にはなれない
  • 当事者から見れば「関係者全員が合意しているのだから問題ない」と思える。だが法律から見ると、清算中の信託には信託債権者や帰属権利者という、合意の場にいない利害関係者がいる。174条が合意があっても例外を設けていない理由はそこにある。この認識のずれが、押印まで済んだスキームを無効にしてしまう
比較の観点この条文ほかの条文
規律の対象信託法174条:終了した信託を承継信託とする吸収信託分割の禁止信託法155条:吸収信託分割の合意要件
信託法176条:清算目的に限った信託の存続擬制
適用される局面受け皿となる信託に終了事由が発生した後分割当事者となる信託がいずれも存続している段階
信託終了後、清算が結了するまでの間
当事者の合意で動かせるか動かせない(合意があっても分割不可)委託者・受託者・受益者の合意等により分割を実行できる
動かせない(清算目的の範囲に限定)
実務上の確認ポイント承継信託の終了事由(163条・信託行為)の有無合意書の記載事項と債権者異議手続(156条)
清算受託者の職務範囲(177条)

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
台湾 信託法第62条・第66条

台湾の信託法には信託分割の明文規定がなく、終了後は財産が帰属権利者に移転するまで信託関係が存続するとみなされる点のみ共通する

韓国
韓国 신탁법(2011年全部改正)

韓国も2011年の全部改正で信託の合併・分割制度を導入しており、日本の2006年改正と同じ流れにある

アメリカ
Uniform Trust Code § 417

米国の統一信託法典は、受益者の権利を害さない等の条件の下で受託者による信託の分割を認める。終了後の信託への承継については明示の規定を置いていない

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 家族信託の契約で「父の死亡により信託は終了する」と定めていた。父の死後、受託者の長男は、自分が受託者を務める別の信託から賃貸アパートをこの信託へ移す計画を進めていた。さて、どうなる? 受け皿の信託は父の死亡で終わっており、清算中の信託へ財産を移す分割はできない。計画は最初から組み直しになる
  • あなたは信託銀行の担当者で、来月1日付の吸収信託分割で不動産の一部を別の信託へ移す準備を進めている。ところが、受け皿の信託の期間満了日が今月末だった。あと10日で、スキームは法的に成り立たなくなる
  • 受託者が受益権をすべて買い取ったまま1年が経った信託がある。終了に気付いた人は誰もいない。そこへ分割で財産を移そうとしている

取るべき行動

被害を受けた側:1. 吸収信託分割の通知や、債権者として異議を述べる機会(156条)の案内を受けたら、承継信託がその時点で終了していないかを、信託行為と163条の各号に照らして確認する2. 終了後に行われた分割であれば、効力を生じないと主張できる余地がある。受託者に書面で根拠の説明を求める3. 清算中の信託の債権者または帰属権利者であれば、清算受託者の職務(177条)に反するとして責任を追及することも視野に入れる4. 不動産が関わる場合は、登記事項証明書と信託目録を取り寄せ、終了事由の記載を確認する

訴えられた側:1. 受託者として分割を合意する前に、承継信託の終了事由をすべて点検し、点検した記録を残す2. すでに終了していると分かった場合は、分割を強行しない。代わりに、新規信託分割(159条)で新しい受け皿を作る方法などを検討する3. すでに実行してしまった場合は、財産移転の巻き戻しと関係者への説明を急ぐ。善管注意義務(プロとして当然払うべき注意のレベル、29条)に違反したと問われる前に動く

時効(請求できる期限):本条自体に期間の制限はない。終了事由(163条、164条)が発生した時点から、ただちにこの禁止が適用される。合意が終了前で、分割の効力発生日が終了後になる場合の扱いは明文の規定がなく、実務上は慎重に考えるべき論点である(解釈が分かれうる)。受託者への損害賠償請求には一般消滅時効が適用される(民法166条:権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成18年(2006年) 新設:信託法の全面改正(平成18年法律第108号)により、信託の併合・分割制度とともに新設。旧信託法(大正11年)には信託分割の規定がなかった

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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